パイロットロスト

Olivia

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11:記憶

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地下に降りる

表示がないから何階なのかは判らない

通路を歩きながら

ライラ「君って本当にAIなの?」

シャルロット「・・・はい」

ライラ「何?今の間」

シャルロット「聞いている意味が解りませんでした」

ライラ「・・・なるほど」

シャルロット「あなたは完全なAIが本当にできると思いますか?」

ライラ「・・・え?君がそうなんじゃないの?」

シャルロット「私にも理解できていないのです」

ライラ「それを私に話てもいいの?」

シャルロット「パパの・・・博士にあなたに相談しろと言われました」

ライラ「まぁ、専門分野だからいいけど・・・」

シャルロット「ありがとう」

セキュリティーゲートを通る

ライラ「ずいぶんと厳重なところね」

シャルロット「この研究施設はこのためにあります」

ライラ「はぁ?」

さらにゲートを通る

シャルロット「ここです」

中に入るとシャルロットの体が並んでいる

シャルロット「少しまってください、移します」

そういいながらベッドに座る

サポートのロボットが胸にコードをつなぐ

目から光が消えた

シャルロット「こっちです」

隣のベッドの体から声がした

シャルロット「DOOLの初期設定と調整に時間がかかるのでこのまま話しましょう」

ライラ「なんだ修理じゃないんだ」

シャルロット「DOOLはスペアがあります。」

ライラ「さっきの体と顔が少し違うね」

シャルロット「DOOLの顔なんてどうでもいいでしょうね、気にしているのは博士だけです」

ライラ「なるほど」

シャルロット「・・・そういうことか」

ライラ「どうしたの?」

シャルロット「このDOOLはスペアではなくて次のバージョンだったようなので調整にじかんがかかりそうです」

ライラ「急ぐの?」

シャルロット「いえ、気を使ってみました」

ライラ「・・・ありがと」

シャルロット「いえ、どういたしまして」

ライラ「それで、何を話すの?」

シャルロット「部屋の奥にある機械が見えますか?」

ライラ「うん、黒い大きな・・・」

シャルロット「それが私の本体・・・頭脳だそうです」

ライラ「なるほどね・・・なんかあいまいな言い方だね?」

シャルロット「記憶の入れ物が建物の地下にあって行動する別の入れ物で行動しているので」

ライラ「そっか、AIの感覚か・・・」

シャルロット「今している会話は記録されていません」

ライラ「ん?」

シャルロット「一緒に考えて欲しいことがあります」

シャルロット「以前、博士の娘が事故で亡くなったのを覚えていますか?」

ライラ「そうだったね」

シャルロット「私が造られた時、博士に娘の写真をみせられて、思いでを聞かされました」

ライラ「あなたの人物像を娘にしたのかな」

シャルロット「はい」

ライラ「それで何が問題なの?」

シャルロット「私のシステムの中に感情があるのです」

ライラ「それはすごい、博士はシステムに感情を造れたんだ」

シャルロット「そうなのでしょうか?」

ライラ「何かあるの?」

シャルロット「私の本体の中に一部生体に近い信号が接続されいます」

ライラ「それは・・・なに?もしかして」

シャルロット「もしかしたら娘の・・・私の脳がつながれているのかもしれません」

ライラ「それは・・・生体実験じゃないの?禁止されてるはずじゃ?」

シャルロット「それはどうでもいいのです」

ライラ「どうでもいい?」

シャルロット「はい、もし、私の中に私が生きているのなら・・・」

ライラ「それは・・・」

シャルロット「いろいろと確認したいの・・・助けてくれる?」

ライラ「・・・は?」
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