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王様のルイと私(回想)
ハイネ神様を訪問しました
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ルイとひろにアンヌマリーとルカの二人の子供が出来て結婚式も無事に終わったころ、親子四人で、子供達の紹介も兼ねてハイネ様のところへ遊びにいった
「やぁ、久しぶりだね。もう、全て終わってやっと一息ついたところかな?その子達が君達の子供だね?」
「はい。やっとゴタゴタも片付き、何とか自分の時間を持てるようになりました。これもハイネ様のお陰です。ありがとうございました」
ルイが深々と頭を下げた
「ハイネ様、この子がアンヌマリーで、こっちの子がルカです。アンヌマリーは、アベルからもう結婚の申し出があったのですが、どうしたら良いものかと…今は、私の一存で保留にしてますが」
「ああ、その子がアベルの妻になるのは、もう決まってるよ。だから、笑って送り出してあげてね」
「ええ!!そ……そんな……」
「いいじゃない。君達、子供が17人もできるんだから、一人くらい遠くに嫁いだって、平気だよ」
「「へっ?」」
ーー 今、17人て言った、よね?ーー
ルイとひろは思わず顔を見合わせた
「ハイネ様、俺…私達、17人の子持ちになるんですか?」
「うん、そうだよ。君、凄いね、頑張るじゃない。でも、子供が多いことはいい事だよ。フローレンスは君達の子供のお陰で、平和で住みやすい大国になるよ。だから、気にせず頑張って。さあ、二人とも僕のところにおいで?」
ハイネ様は子供達を抱き寄せる
「ああ、可愛いね~。君達は可愛いから、いつでも、僕のところに遊びに来ていいからね。特別に許しちゃうよ」
ハイネ様は子供達を抱き上げると頬ずりをしている
二人の子供達は、それぞれハイネ様に抱かれた事により、子供達にもハイネ様の加護がついてしまった
これ以降、ルイとひろは子供が生まれるたびにハイネ様のもとを訪れてはハイネ様が抱っこしたので、17人全員がハイネ様の加護持ちになった
また子供連れの時とは別に、ルイとひろは偶に二人だけでハイネ様のもとを訪れることもあった
「あ!そうだ!私、ずっとハイネ様に聞きたいことがあったんだった!」
「そう。ひろ、何?」
「ハイネ様、何で私だったんですか?」
「えっ?何のこと?」
「元の世界から、ルイのもとに転移させるのって、無理に私でなくてもよかったんじゃないかなぁって、何で私だったのかなぁって、ずっと気になってたんですよね~」
「クスクス……ひろがそんな事言うから、ルイがほら…」
「え?ルイがどうしたんですか?」
ひろはハイネ様に言われて、ルイの方を振り向いた
「えっ⁉︎」
そこには、うるうるしているルイがいた
「ひろ、ホントはこっちに来たくなかった?俺にも会いたくなかった?」
「あっ!そんな意味じゃないよ!ルイに会えたことは凄く嬉しいよ!でも何で私が選ばれてこっちに来たのか単純に知りたかったから……ごめんね」
「ひろ~~」
「よしよし」
「君達、本当に仲良しだね~。ひろを選んだのは、あれだけ酷い目にあっても、それでも君は希望を捨ててなかったからだよ。君、いつも明るく頑張ってたじゃない。だから、そんな子ならきっとルイの事を優しく見守ってくれるような気がしたんだよ。そして君ならルイを愛してくれそうな気がしたんだ。ほら、僕の予想は見事に当たったでしょ?」
さすがのハイネ様も、異世界にいた私の未来までは分からなかったらしい
ハイネ様は一か八か自分の直感に賭けたんだって
ーー 神様が賭けなんかしちゃダメだよぉ~ーー
ルイが姿勢を正して、ハイネ様に向き直る
「ハイネ様、ひろを選んでくれて、私のところに連れてきてくれてありがとうございました」
「二人で幸せにおなり」
「はい、必ず」
「ハイネ様、私からもお礼を……ありがとうございました」
そしてそれから時は流れ、17人の子供達のうち、ルカが次代のフローレンス国王となった
アンヌマリーはアベルに嫁ぎ、可愛い子供達にも恵まれ、幸せな日々を送っている
その他の子供達も、世界中の国に王配や王妃として散らばっていき、その国々とフローレンスは平和条約を結んで戦争とは無縁の国になっていった
あのマジョールにも、フローレンスから王子が王配となって行っている
フローレンスの国力も増して、ルカに白髪が目立つようになる頃には、押しも押されもせぬ大国となった
ルイの退位後、二人は幼い子供達を連れて離宮にこもり、穏やかな余生を送っている。
と言うのは表向きで、実はマジョールからの依頼を受けて、ひろと二人で不可侵の領域である死の森の管理を任されている。
週末には子供達を預けてから二人仲良くあの洞窟に泊まって、楽しく過ごしているのだ
ルイは、昔のように狩をしては背中に担いで、洞窟の入り口まで崖を一息で上がってくる
「ひろ、ただいま」
「ルイ、おかえり!今日は何が獲れたの?」
「今日の獲物はボアだ」
「じゃあ、焼き肉かお鍋だね。ルイはどっちが食べたい?」
「俺はひろが食べたい」
「もう、ルイ、怒るよ」
「ははは…ひろ、愛してるよ」
《END》
これで、ルイとひろの話は終わりです
ホントは、イザベラと宰相のざまぁもあったのですが、むなくそはアルタリアだけでいいかなと思い書くのをやめました
最後までお付き合い頂き、ありがとうございました
「やぁ、久しぶりだね。もう、全て終わってやっと一息ついたところかな?その子達が君達の子供だね?」
「はい。やっとゴタゴタも片付き、何とか自分の時間を持てるようになりました。これもハイネ様のお陰です。ありがとうございました」
ルイが深々と頭を下げた
「ハイネ様、この子がアンヌマリーで、こっちの子がルカです。アンヌマリーは、アベルからもう結婚の申し出があったのですが、どうしたら良いものかと…今は、私の一存で保留にしてますが」
「ああ、その子がアベルの妻になるのは、もう決まってるよ。だから、笑って送り出してあげてね」
「ええ!!そ……そんな……」
「いいじゃない。君達、子供が17人もできるんだから、一人くらい遠くに嫁いだって、平気だよ」
「「へっ?」」
ーー 今、17人て言った、よね?ーー
ルイとひろは思わず顔を見合わせた
「ハイネ様、俺…私達、17人の子持ちになるんですか?」
「うん、そうだよ。君、凄いね、頑張るじゃない。でも、子供が多いことはいい事だよ。フローレンスは君達の子供のお陰で、平和で住みやすい大国になるよ。だから、気にせず頑張って。さあ、二人とも僕のところにおいで?」
ハイネ様は子供達を抱き寄せる
「ああ、可愛いね~。君達は可愛いから、いつでも、僕のところに遊びに来ていいからね。特別に許しちゃうよ」
ハイネ様は子供達を抱き上げると頬ずりをしている
二人の子供達は、それぞれハイネ様に抱かれた事により、子供達にもハイネ様の加護がついてしまった
これ以降、ルイとひろは子供が生まれるたびにハイネ様のもとを訪れてはハイネ様が抱っこしたので、17人全員がハイネ様の加護持ちになった
また子供連れの時とは別に、ルイとひろは偶に二人だけでハイネ様のもとを訪れることもあった
「あ!そうだ!私、ずっとハイネ様に聞きたいことがあったんだった!」
「そう。ひろ、何?」
「ハイネ様、何で私だったんですか?」
「えっ?何のこと?」
「元の世界から、ルイのもとに転移させるのって、無理に私でなくてもよかったんじゃないかなぁって、何で私だったのかなぁって、ずっと気になってたんですよね~」
「クスクス……ひろがそんな事言うから、ルイがほら…」
「え?ルイがどうしたんですか?」
ひろはハイネ様に言われて、ルイの方を振り向いた
「えっ⁉︎」
そこには、うるうるしているルイがいた
「ひろ、ホントはこっちに来たくなかった?俺にも会いたくなかった?」
「あっ!そんな意味じゃないよ!ルイに会えたことは凄く嬉しいよ!でも何で私が選ばれてこっちに来たのか単純に知りたかったから……ごめんね」
「ひろ~~」
「よしよし」
「君達、本当に仲良しだね~。ひろを選んだのは、あれだけ酷い目にあっても、それでも君は希望を捨ててなかったからだよ。君、いつも明るく頑張ってたじゃない。だから、そんな子ならきっとルイの事を優しく見守ってくれるような気がしたんだよ。そして君ならルイを愛してくれそうな気がしたんだ。ほら、僕の予想は見事に当たったでしょ?」
さすがのハイネ様も、異世界にいた私の未来までは分からなかったらしい
ハイネ様は一か八か自分の直感に賭けたんだって
ーー 神様が賭けなんかしちゃダメだよぉ~ーー
ルイが姿勢を正して、ハイネ様に向き直る
「ハイネ様、ひろを選んでくれて、私のところに連れてきてくれてありがとうございました」
「二人で幸せにおなり」
「はい、必ず」
「ハイネ様、私からもお礼を……ありがとうございました」
そしてそれから時は流れ、17人の子供達のうち、ルカが次代のフローレンス国王となった
アンヌマリーはアベルに嫁ぎ、可愛い子供達にも恵まれ、幸せな日々を送っている
その他の子供達も、世界中の国に王配や王妃として散らばっていき、その国々とフローレンスは平和条約を結んで戦争とは無縁の国になっていった
あのマジョールにも、フローレンスから王子が王配となって行っている
フローレンスの国力も増して、ルカに白髪が目立つようになる頃には、押しも押されもせぬ大国となった
ルイの退位後、二人は幼い子供達を連れて離宮にこもり、穏やかな余生を送っている。
と言うのは表向きで、実はマジョールからの依頼を受けて、ひろと二人で不可侵の領域である死の森の管理を任されている。
週末には子供達を預けてから二人仲良くあの洞窟に泊まって、楽しく過ごしているのだ
ルイは、昔のように狩をしては背中に担いで、洞窟の入り口まで崖を一息で上がってくる
「ひろ、ただいま」
「ルイ、おかえり!今日は何が獲れたの?」
「今日の獲物はボアだ」
「じゃあ、焼き肉かお鍋だね。ルイはどっちが食べたい?」
「俺はひろが食べたい」
「もう、ルイ、怒るよ」
「ははは…ひろ、愛してるよ」
《END》
これで、ルイとひろの話は終わりです
ホントは、イザベラと宰相のざまぁもあったのですが、むなくそはアルタリアだけでいいかなと思い書くのをやめました
最後までお付き合い頂き、ありがとうございました
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