異世界のヒーローは皆んなイケメンだって誰が言った!

コロ星人

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猿人類のルイ君と私の日常(回想)

ルイ君とグアンナ(ひろ視点)

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 コカトリスを飼うようになってから、私がふと「牛乳も欲しいな」と何気なく言ったのをルイ君は律儀に覚えていてくれて、ある日突然、気絶したグアンナを肩に担いで洞窟まで持って帰ってきました

 正直、私は自分が口走った事すら覚えていなかったから、びっくりしました

 それで急遽、グアンナのための牧場を作る事になりました

 崖下を魔法で開墾し、地ならしをして牧草になる植物の種を蒔いて木魔法で強引に成長させてから、開墾した時に倒した木材で柵を作り、防御魔法で覆って丈夫にして、同じ木材で牛舎も作りました

 牛舎内の柵などは、TVで見たのを見よう見まねで作りました

 その日から、ルイ君は毎日一頭ずつグアンナを捕まえてきては、牧場に放しています

 私は今回も名前を付けるだけの簡単なお仕事だけやりました

 でも、ブラッシングや水やりのほかに搾乳もきちんと自分でやってます

 その間、ルイ君は今夜のおかずになる魔物や野菜を採りに行っています

 その序でに、川につけてある"のし"の様子も見に行ってもらってます

 毎回魔物を担いで帰って来るルイ君の私を見る目が「褒めて、褒めて!」と言っています

 猿人類なのに、ワンコです

 千切れんばかりに揺れる尻尾が見えるようです

 無邪気で可愛いルイ君ですが、凄い食欲で、食べる量は可愛いなんてもんじゃありません

 だいたい、何時も狩ってくる魔物が二日ともたないんだから


 で、卵と牛乳が手に入るようになったので、私はまず、クリームシチューを作りました

 ルイ君にココナッツの実の殻になみなみに入れて渡したら、一心不乱に泣きながら食べていました

 「おいしい、ひろ、おいしい」

 「ひろ、すき、おいしいもの、つくってくれる、ひろ、すき」

 ルイ君はこの二つのフレーズを何度も何度も繰り返し、おかわりの容器を差し出します

 お世辞でも褒めてからおかわりをするとか、猿人類なのに、なかなか処世術に長けているルイ君です

 
 それから私は牛乳からバターやチーズも作りました

 洞窟の中はチーズを作るのにぴったりでした

 チーズが出来上がった頃、洞窟の前庭に石窯を作りました

 以前見つけた小麦粉を使って、ピザやグラタンもできるようになりました。パンも焼けるし便利です

 パンは天然酵母で作ってるよ

 一番簡単なレーズンのやつだけど、これから色んな酵母にチャレンジしてみたいと思ってるところです

 消し炭ばかり食べていたルイ君の食生活はうなぎ登りに良くなって、今では物凄いグルメになってます

 おやつのプリンも大好評だし、グアンナ様々かな?

 ルイ君はグアンナの数を増やしたいようだけど、これ以上増えたら、私一人ではお世話できないと断固お断りしました
 

~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*

 「グアンナ飼うようになってから、メニューも増えて、食事が楽しくなったよね」

 「ひろの作るものは何でも美味しいよ。それよりも、俺はひろの方がもっと美味しいけどね。(チュッ)だから、もう一回、しよ?」

 ルイ君、とまりません
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