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つかの間の穏やかな日々
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私がここに来てから1年が過ぎた
私は暦を忘れないように、石ころを並べて元の世界と同じように30日で1ヶ月の計算で進めた結果、もう1年も経っていたのだ
その間、私は日々快適な人間生活を目指して色々製作したり、目的のものを探したりするのを日課にしていた
ルイはそんな私が外敵に襲われないよう、私がお出かけする時は必ず付いてきてくれるので、私は安心して自分の目的を果たすことができてとても感謝してる
基本的にルイは私の傍にいて、抱きしめたり頬ずりをしたりして、過剰なスキンシップを繰り返しては私に叱られるというのを飽きもせずに繰り返している
そしてフッと居なくなったかと思うと、食材になる大きな獲物を担いで戻って来るのだ
せっかく私がマジックバックを作って渡してるのに、ルイは卵や野菜など壊れたり傷みやすいもの以外の大きな獲物は、 肩に担ぐようにしているみたいだ
なぜか理由を聞いてみたら、卵や野菜は壊れやすくてマジックバックに入れておかないと邪魔になるけど、大きな獲物は雑に扱っても壊れないし、周りに自分の力を鼓舞できるから一石二鳥だなんて言って笑ってた
どうも猿人類の考えることは理解できない
暇さえあれば私を見て触れてくるのも加えてね
ただ抱きしめたり手を繋いだり頬ずりをしてきたりするだけで、それ以上の性的な触れ合いはないから、ウザくなった時に叱る程度なんだけど、日に日に叱る回数が増えてきているのだ
ちょっとうんざりしている
ただ、生活自体はここに来た時分に比べると、劇的にレベルが上がった
まず、ルイがグアンナって言う牛の魔物を雷撃で痺れさせては集めてきて、酪農をするようになった事で、牛乳が安定供給されるようになった事が大きい
それによって、バターや生クリーム、そしてヨーグルト、チーズなどの加工に必要な種子菌も見つけて洞窟の中に作った発酵部屋で発酵させて作れるようになった
ヨーグルトは私の好きなカスピ海ヨーグルトだよ
甘味は、ルイが大きな蜂の魔物を見つけて蜂蜜を採ってきてくれるようになったので、ありがたくそれを使わせてもらっている
蜂の毒は危ないのではないかと聞いてみたら、雷撃で巣ごと瀕死状態にさせて、ちゃっかり蜂蜜だけ拝借してくるのだそうだ
ルイは、蜂は殺さずに巣自体無事ならば、蜂はまた同じ巣で蜂蜜作りをしてくれるから、楽勝だなんて言っていた
中々の策士である
それから私は小麦を見つけて栽培するようになった
異世界の小麦は1ヶ月あれば収穫出来るので、ヨーグルトやチーズとはまた違う洞窟の発酵部屋で、葡萄から天然酵母を作ってパンを焼く事が出来るようになった
天然酵母は元の世界では煮沸消毒した容器を使ってたけど、異世界では魔法で済ませるので準備も簡単で助かっている
おまけにパンを焼くために作った石窯で、ピザやケーキも焼けるようになった
私が来るまで果物と肉が消し炭になった物しか食べた事の無かったルイは、不器用ながらも今やスプーンやフォークやナイフを使って食べれるようになっている
だいたいルイは始めて食べる献立の時は、一口食べて味を確認すると、必ず「オレ、これ、好き」と言った後無言で馬鹿食いするのがパターンになっている
特に出会って1年経った記念にケーキを作って食べさせた時は、生クリームと涙でぐちゃぐちゃになった顔で、何度も美味しいと繰り返していた
調味料としては、ケチャップとマヨネーズとウスターソースは作り方を知ってたから作れたけど、味噌と醤油は種子菌が見つからず作れないでいる
自分で種子菌を作れればいいのだけど、元の世界では市販の種子菌を使ってたから、作り方がわかんないんだよね
それからここは森の中なので、川魚は手に入るけど、海藻とか海で獲れる魚とかが手に入らない
だから、鰹節や昆布、ツナなんてのが初めから選択肢に入らないのが残念だ
それでもルイは私の作る食事を、毎日喜んで食べてくれるから、私も頑張ろうって思うんだ
因みにルイは煮込みハンバーグとクリームシチューとコロッケが大好きだ
あ!フレンチトーストも
それから衣食住の衣だけど、これも劇的に変わった
森で綿花と蚕を見つけたのだ
これで木綿と絹が手に入った
他にも紅花やコバルトなども見つけて、染色も出来るようになった事で、私は糸紡ぎ機と機織り機を作って様々な色の付いた布を織れるようになったのだ
出会った時は皮の腰みのだけだったルイも、今では草木染めの綿のスラックスにチュニックという出で立ちである
まぁ、胴長短足の強烈猫背のおかげで、見栄えはしないが、獣ではなく知性があるのだということは見ればわかると思いたい
服を着るようになった事で、ルイは何時も狩に出かける度に付けて帰ってきていた細かい擦り傷切り傷の類が、殆どなくなった
そのかわり着ている服が毎回見事に破れてしまっているのだが、それは私がパッチワークで修復して、出来るだけお洒落に蘇らせている
願わくばミシンが欲しいところだが、私は昔の足踏みミシンを聞いたことはあっても見た事がないので作れないのだ
流石にコンピュータ内蔵の電気ミシンなんて作れる訳がない
後、靴を作りたくて、森でゴムを探したらなんとか見つかったので、畳を作る時に使うような、物凄く太い縫い針を作って、ミスリルの金槌で打ってゴム底と分厚い綿の布で作ってみた
靴と言うよりも足首の辺りに紐で結び固定する型の、見た目地下足袋みたいな不格好な代物だけど、ないよりはましだ
ルイは靴に慣れるまで、かなり苦労したみたいだった
ルイは時々靴の改良点を見つけては私に伝えてくれたので、その度に改良を重ね、今では直ぐに脱げたり破れたりする事も少なくなってきた
どんどん便利になって、毎日が快適な人間生活を送る事が出来るようになってきているのが、単純に嬉しかった
私は暦を忘れないように、石ころを並べて元の世界と同じように30日で1ヶ月の計算で進めた結果、もう1年も経っていたのだ
その間、私は日々快適な人間生活を目指して色々製作したり、目的のものを探したりするのを日課にしていた
ルイはそんな私が外敵に襲われないよう、私がお出かけする時は必ず付いてきてくれるので、私は安心して自分の目的を果たすことができてとても感謝してる
基本的にルイは私の傍にいて、抱きしめたり頬ずりをしたりして、過剰なスキンシップを繰り返しては私に叱られるというのを飽きもせずに繰り返している
そしてフッと居なくなったかと思うと、食材になる大きな獲物を担いで戻って来るのだ
せっかく私がマジックバックを作って渡してるのに、ルイは卵や野菜など壊れたり傷みやすいもの以外の大きな獲物は、 肩に担ぐようにしているみたいだ
なぜか理由を聞いてみたら、卵や野菜は壊れやすくてマジックバックに入れておかないと邪魔になるけど、大きな獲物は雑に扱っても壊れないし、周りに自分の力を鼓舞できるから一石二鳥だなんて言って笑ってた
どうも猿人類の考えることは理解できない
暇さえあれば私を見て触れてくるのも加えてね
ただ抱きしめたり手を繋いだり頬ずりをしてきたりするだけで、それ以上の性的な触れ合いはないから、ウザくなった時に叱る程度なんだけど、日に日に叱る回数が増えてきているのだ
ちょっとうんざりしている
ただ、生活自体はここに来た時分に比べると、劇的にレベルが上がった
まず、ルイがグアンナって言う牛の魔物を雷撃で痺れさせては集めてきて、酪農をするようになった事で、牛乳が安定供給されるようになった事が大きい
それによって、バターや生クリーム、そしてヨーグルト、チーズなどの加工に必要な種子菌も見つけて洞窟の中に作った発酵部屋で発酵させて作れるようになった
ヨーグルトは私の好きなカスピ海ヨーグルトだよ
甘味は、ルイが大きな蜂の魔物を見つけて蜂蜜を採ってきてくれるようになったので、ありがたくそれを使わせてもらっている
蜂の毒は危ないのではないかと聞いてみたら、雷撃で巣ごと瀕死状態にさせて、ちゃっかり蜂蜜だけ拝借してくるのだそうだ
ルイは、蜂は殺さずに巣自体無事ならば、蜂はまた同じ巣で蜂蜜作りをしてくれるから、楽勝だなんて言っていた
中々の策士である
それから私は小麦を見つけて栽培するようになった
異世界の小麦は1ヶ月あれば収穫出来るので、ヨーグルトやチーズとはまた違う洞窟の発酵部屋で、葡萄から天然酵母を作ってパンを焼く事が出来るようになった
天然酵母は元の世界では煮沸消毒した容器を使ってたけど、異世界では魔法で済ませるので準備も簡単で助かっている
おまけにパンを焼くために作った石窯で、ピザやケーキも焼けるようになった
私が来るまで果物と肉が消し炭になった物しか食べた事の無かったルイは、不器用ながらも今やスプーンやフォークやナイフを使って食べれるようになっている
だいたいルイは始めて食べる献立の時は、一口食べて味を確認すると、必ず「オレ、これ、好き」と言った後無言で馬鹿食いするのがパターンになっている
特に出会って1年経った記念にケーキを作って食べさせた時は、生クリームと涙でぐちゃぐちゃになった顔で、何度も美味しいと繰り返していた
調味料としては、ケチャップとマヨネーズとウスターソースは作り方を知ってたから作れたけど、味噌と醤油は種子菌が見つからず作れないでいる
自分で種子菌を作れればいいのだけど、元の世界では市販の種子菌を使ってたから、作り方がわかんないんだよね
それからここは森の中なので、川魚は手に入るけど、海藻とか海で獲れる魚とかが手に入らない
だから、鰹節や昆布、ツナなんてのが初めから選択肢に入らないのが残念だ
それでもルイは私の作る食事を、毎日喜んで食べてくれるから、私も頑張ろうって思うんだ
因みにルイは煮込みハンバーグとクリームシチューとコロッケが大好きだ
あ!フレンチトーストも
それから衣食住の衣だけど、これも劇的に変わった
森で綿花と蚕を見つけたのだ
これで木綿と絹が手に入った
他にも紅花やコバルトなども見つけて、染色も出来るようになった事で、私は糸紡ぎ機と機織り機を作って様々な色の付いた布を織れるようになったのだ
出会った時は皮の腰みのだけだったルイも、今では草木染めの綿のスラックスにチュニックという出で立ちである
まぁ、胴長短足の強烈猫背のおかげで、見栄えはしないが、獣ではなく知性があるのだということは見ればわかると思いたい
服を着るようになった事で、ルイは何時も狩に出かける度に付けて帰ってきていた細かい擦り傷切り傷の類が、殆どなくなった
そのかわり着ている服が毎回見事に破れてしまっているのだが、それは私がパッチワークで修復して、出来るだけお洒落に蘇らせている
願わくばミシンが欲しいところだが、私は昔の足踏みミシンを聞いたことはあっても見た事がないので作れないのだ
流石にコンピュータ内蔵の電気ミシンなんて作れる訳がない
後、靴を作りたくて、森でゴムを探したらなんとか見つかったので、畳を作る時に使うような、物凄く太い縫い針を作って、ミスリルの金槌で打ってゴム底と分厚い綿の布で作ってみた
靴と言うよりも足首の辺りに紐で結び固定する型の、見た目地下足袋みたいな不格好な代物だけど、ないよりはましだ
ルイは靴に慣れるまで、かなり苦労したみたいだった
ルイは時々靴の改良点を見つけては私に伝えてくれたので、その度に改良を重ね、今では直ぐに脱げたり破れたりする事も少なくなってきた
どんどん便利になって、毎日が快適な人間生活を送る事が出来るようになってきているのが、単純に嬉しかった
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