16 / 17
番外編
閑話:アーサー変身する
しおりを挟む
side:レオ
あの女誑しのアーサーが電撃的に結婚した
それも相手が、あの世界の妹のエマ・シュミットだって言うじゃないか
アーサーの野郎、あのパーティでは平民は興味ないからお前にやるみたいな感じだったのに、どこでどう転んだのか知らないが、気がつけば結婚とか初めに聞いた時は悪い冗談かと思ったよ
そしたらどうだ。暫くすると俺宛に結婚式の招待状が届いたんだ。俺は横っ面を思いっきり殴られた気分だったよ
それでも式が始まるまでは、俺はアーサーの結婚する相手がエマだと信じてなかったんだ
そして結婚式が執り行われる教会でバージンロードを歩くエマが、アーサーと誓いのキスをする時に彼女が頭に被っていたベールを上げたほんの少しの間だけエマの顔が見えた。
エマだ!間違いない!
それを知った俺は、神様を恨んだよ
なんでアイツなんだよ!
あんな女誑しの何処がいいんだ!
まぁ、顔は負けるが……ついでに財力も権力も負けてるけど……でも性格の良さと真っ直ぐで綺麗な心だけは負けない自信がある!
アーサーの野郎、平民は相手にしないんじゃなかったのかよ
これって、ていのいい詐欺じゃないか!
それから信じられないことだが、あのアーサーが結婚後、社交界のパーティに参加しなくなったんだ
まぁ国王主催のものだけは、仕方なくエマ同伴で顔を出しているようだけど、その時だって、ひと時もエマの側から離れないし、話しかけられてもエマの顔ばかり見てるし、本当にどんだけエマの事が好きなんだよって思うよ。ビジネス界でマムシの異名を取るアーサーがエマを見る目は、今にも蕩けてしまいそうで、おまけに優しく微笑んでいて、長い付き合いの俺でさえ、あんな奴の顔は今まで一度も見た事がない。隙さえあれば、後ろから奴の頭を殴ってやりたい衝動に駆られる
くそぅ!リア充の奴は消えてしまえ!
この間王城であったパーティで、懲りもせずにアーサーに群がる下位貴族の娘達が湧いて出てたけど、結婚してからアーサーは彼女らにかける言葉を選ばなくなった。それでも結婚するまでは、一応彼女らが傷つかないようギリギリの気遣いを見せていたんだけど、最近はそれが一切なくなったんだ
まぁ、公爵夫人になったエマの前で堂々とアーサーを口説くあの子らもどうかと思うが、それに腹を立てたアーサーが不快感を隠そうともせず、ストレートにそれを表すのは、以前の奴では考えられないことだった
ーー アーサーの野郎……結婚してホント変わったなあ。まるで別人みたいだよ。あいつエマにベタ惚れだもんなぁ。同じ男として羨ましすぎるぞ!くそぉ、アイツばっかり幸せになりやがって腹立つなぁ。今度、公爵家に招待しろって脅してやる ーー
アーサーを知る人は、大なり小なりレオと同じような感情を持っていたらしい。その日のパーティ終了後に、非モテ軍団が集まって二次会を開き、お互いの傷を舐めあいながら、自分達もリア充目指してがんばろうと奇声をあげたとか
side :ラファエル
末娘のエマがあっけなくリンドールの公爵家へ嫁いで行った。相手のヨーク卿の身辺調査をしてみると、すこぶる評判が悪かった
女と見れば誰にでも声をかけるだの、愛人を何人も囲っているだの、悪い噂なら掃いて捨てるほどザクザク出てくる
ヨーク卿が訪ねてくるまで、儂は心配で夜も眠れなかった
ヨーク卿が我が家に挨拶に来て本人と話してみれば、これがまたなかなかの色男で、これは女性が放っておくまいと噂が正しいと思い込んでしまった
しかし、ヨーク卿はあの噂話は全く事実無根だと言う
これからはエマだけを愛すると言ってくれた手前、彼を信じない訳にはいかなくなった
彼に失礼かと思ったが、儂は密かに彼に我が家の諜報部員を付けさせてもらった
それからの情報を聞いてみると、入籍後のヨーク卿は人が変わったように女性の影がなくなったと言う
とにかくエマ一筋
伝書鳩のように帰宅するらしい
またエマがヨーク卿の秘書として四六時中一緒に居るようになったこともあり、まず浮気は不可能になった
最近の報告では二人で歩く時はいつも手を繋いでいるだの、信号待ちの車の中で、いつもキスしているだの、聞いたこちらが赤面しそうなものになっている
あのヨーク卿が変われば変わるもんだと、儂はエマに骨抜きにされた若者の顔を思い浮かべた
side :エリーゼ
エマちゃんと入籍してからのアーサーが人が変わったようになってしまったのです
まず、あの煩い取り巻きの女性たちからの電話も、公爵家への突撃もなくなりましたしね
帰宅時間が、これまた嘘のように早いんです
嫁のエマちゃんが秘書としてアーサーに付き添うようになってからも、それは変わりません
今まで夜遅くまで帰宅しなかったのはいったい何だったんだと問い詰めたくなったのは私だけでしょうか
また、入籍後エマちゃんが公爵家に住むようになってから、邸の中がとにかく明るくなりました
あの仏頂面のアーサーの表情がまるっきり違うんです
私もシャルル様も、大人になってからのアーサーの笑顔を初めて見ました
アーサーがエマちゃんをみる目が、いつ見ても蕩けるほど優しいんです
それにいつも邸の中でさえ、手を繋いでいますし、おまけに休みの日には二人とも寝室から全く出てきませんしね
これは直ぐに孫の顔が拝めると、期待していますのよ
私とシャルル様にはアーサーしか子供が居りませんし、アーサーにはたくさんの子供を作って、このヨーク家を盛り上げていって欲しいと、私もシャルル様も思っておりますのよ
我が家にエマちゃんが嫁いできたことで、我が家とフランツ王室とも繋がりができて、我がヨーク家と繋がりのある王室が増えましたの
先日から、結婚後もエマちゃんに手を出してきた他国の貴族の方々が次々とアーサーの怒りを買い、領地没収の上、国外追放となっていると、各国に散らばった我が家の諜報部員から連絡が入ってきています
多分あのアーサーが、これだけで許すはずはないと母親の感が言っています
国外追放になったあと、多分アーサーが何か仕掛けているに違いありません
我が子ながら恐ろしくて、とうてい本当のことは聞けませんが、アーサーならやりそうです
エマちゃんが絡むとアーサーは多分正気でいられないのかもしれません
そう言えば、最近のアーサーは社交界のパーティへの出席を全てお断りしているようです
国王様主催のパーティだけは、断れないのかエマちゃんと二人でしぶしぶ参加しているようですけどね
それからエマちゃんの嫁入り道具が凄かったのです
公爵家としてみても、いや多分何処かの王女様もはるかに凌いでいるかもしれません
持参した調度品やドレスの数も半端なく、先日王城のパーティに着て行ったドレスも、その中からチョイスしたものに、これまた持参したネックレスと髪飾りをつけて出かけましたのよ
ベイリー卿がどれ程の思いでエマちゃんを嫁に出したのか、それを思うと胸が苦しくなりました
これだけの物を見せられては、平民出身の花嫁だからと後ろ指を刺すものなど出てくるはずもなく、逆にベイリー卿ここにありと、その健在ぶりを見せつける形になりました
後は、このヨーク家とベイリー家が共に繁栄していくことを願うばかりです
今はアーサーとエマちゃんの子供が待ち遠しいですわね
あの二人の子なら、きっと世界一可愛い孫が生まれてくるに違いありませんわ
********************
なんか昨夜から、この作品を物凄くたくさんの方に見ていただけているようで、凄く嬉しくて、もう書くのやめようかと思ってたんですけど、また話を思いついたら書いてみようかと思い直しました
ありがとうございました
この話は明後日、アーサーsideのものを更新致します
あの女誑しのアーサーが電撃的に結婚した
それも相手が、あの世界の妹のエマ・シュミットだって言うじゃないか
アーサーの野郎、あのパーティでは平民は興味ないからお前にやるみたいな感じだったのに、どこでどう転んだのか知らないが、気がつけば結婚とか初めに聞いた時は悪い冗談かと思ったよ
そしたらどうだ。暫くすると俺宛に結婚式の招待状が届いたんだ。俺は横っ面を思いっきり殴られた気分だったよ
それでも式が始まるまでは、俺はアーサーの結婚する相手がエマだと信じてなかったんだ
そして結婚式が執り行われる教会でバージンロードを歩くエマが、アーサーと誓いのキスをする時に彼女が頭に被っていたベールを上げたほんの少しの間だけエマの顔が見えた。
エマだ!間違いない!
それを知った俺は、神様を恨んだよ
なんでアイツなんだよ!
あんな女誑しの何処がいいんだ!
まぁ、顔は負けるが……ついでに財力も権力も負けてるけど……でも性格の良さと真っ直ぐで綺麗な心だけは負けない自信がある!
アーサーの野郎、平民は相手にしないんじゃなかったのかよ
これって、ていのいい詐欺じゃないか!
それから信じられないことだが、あのアーサーが結婚後、社交界のパーティに参加しなくなったんだ
まぁ国王主催のものだけは、仕方なくエマ同伴で顔を出しているようだけど、その時だって、ひと時もエマの側から離れないし、話しかけられてもエマの顔ばかり見てるし、本当にどんだけエマの事が好きなんだよって思うよ。ビジネス界でマムシの異名を取るアーサーがエマを見る目は、今にも蕩けてしまいそうで、おまけに優しく微笑んでいて、長い付き合いの俺でさえ、あんな奴の顔は今まで一度も見た事がない。隙さえあれば、後ろから奴の頭を殴ってやりたい衝動に駆られる
くそぅ!リア充の奴は消えてしまえ!
この間王城であったパーティで、懲りもせずにアーサーに群がる下位貴族の娘達が湧いて出てたけど、結婚してからアーサーは彼女らにかける言葉を選ばなくなった。それでも結婚するまでは、一応彼女らが傷つかないようギリギリの気遣いを見せていたんだけど、最近はそれが一切なくなったんだ
まぁ、公爵夫人になったエマの前で堂々とアーサーを口説くあの子らもどうかと思うが、それに腹を立てたアーサーが不快感を隠そうともせず、ストレートにそれを表すのは、以前の奴では考えられないことだった
ーー アーサーの野郎……結婚してホント変わったなあ。まるで別人みたいだよ。あいつエマにベタ惚れだもんなぁ。同じ男として羨ましすぎるぞ!くそぉ、アイツばっかり幸せになりやがって腹立つなぁ。今度、公爵家に招待しろって脅してやる ーー
アーサーを知る人は、大なり小なりレオと同じような感情を持っていたらしい。その日のパーティ終了後に、非モテ軍団が集まって二次会を開き、お互いの傷を舐めあいながら、自分達もリア充目指してがんばろうと奇声をあげたとか
side :ラファエル
末娘のエマがあっけなくリンドールの公爵家へ嫁いで行った。相手のヨーク卿の身辺調査をしてみると、すこぶる評判が悪かった
女と見れば誰にでも声をかけるだの、愛人を何人も囲っているだの、悪い噂なら掃いて捨てるほどザクザク出てくる
ヨーク卿が訪ねてくるまで、儂は心配で夜も眠れなかった
ヨーク卿が我が家に挨拶に来て本人と話してみれば、これがまたなかなかの色男で、これは女性が放っておくまいと噂が正しいと思い込んでしまった
しかし、ヨーク卿はあの噂話は全く事実無根だと言う
これからはエマだけを愛すると言ってくれた手前、彼を信じない訳にはいかなくなった
彼に失礼かと思ったが、儂は密かに彼に我が家の諜報部員を付けさせてもらった
それからの情報を聞いてみると、入籍後のヨーク卿は人が変わったように女性の影がなくなったと言う
とにかくエマ一筋
伝書鳩のように帰宅するらしい
またエマがヨーク卿の秘書として四六時中一緒に居るようになったこともあり、まず浮気は不可能になった
最近の報告では二人で歩く時はいつも手を繋いでいるだの、信号待ちの車の中で、いつもキスしているだの、聞いたこちらが赤面しそうなものになっている
あのヨーク卿が変われば変わるもんだと、儂はエマに骨抜きにされた若者の顔を思い浮かべた
side :エリーゼ
エマちゃんと入籍してからのアーサーが人が変わったようになってしまったのです
まず、あの煩い取り巻きの女性たちからの電話も、公爵家への突撃もなくなりましたしね
帰宅時間が、これまた嘘のように早いんです
嫁のエマちゃんが秘書としてアーサーに付き添うようになってからも、それは変わりません
今まで夜遅くまで帰宅しなかったのはいったい何だったんだと問い詰めたくなったのは私だけでしょうか
また、入籍後エマちゃんが公爵家に住むようになってから、邸の中がとにかく明るくなりました
あの仏頂面のアーサーの表情がまるっきり違うんです
私もシャルル様も、大人になってからのアーサーの笑顔を初めて見ました
アーサーがエマちゃんをみる目が、いつ見ても蕩けるほど優しいんです
それにいつも邸の中でさえ、手を繋いでいますし、おまけに休みの日には二人とも寝室から全く出てきませんしね
これは直ぐに孫の顔が拝めると、期待していますのよ
私とシャルル様にはアーサーしか子供が居りませんし、アーサーにはたくさんの子供を作って、このヨーク家を盛り上げていって欲しいと、私もシャルル様も思っておりますのよ
我が家にエマちゃんが嫁いできたことで、我が家とフランツ王室とも繋がりができて、我がヨーク家と繋がりのある王室が増えましたの
先日から、結婚後もエマちゃんに手を出してきた他国の貴族の方々が次々とアーサーの怒りを買い、領地没収の上、国外追放となっていると、各国に散らばった我が家の諜報部員から連絡が入ってきています
多分あのアーサーが、これだけで許すはずはないと母親の感が言っています
国外追放になったあと、多分アーサーが何か仕掛けているに違いありません
我が子ながら恐ろしくて、とうてい本当のことは聞けませんが、アーサーならやりそうです
エマちゃんが絡むとアーサーは多分正気でいられないのかもしれません
そう言えば、最近のアーサーは社交界のパーティへの出席を全てお断りしているようです
国王様主催のパーティだけは、断れないのかエマちゃんと二人でしぶしぶ参加しているようですけどね
それからエマちゃんの嫁入り道具が凄かったのです
公爵家としてみても、いや多分何処かの王女様もはるかに凌いでいるかもしれません
持参した調度品やドレスの数も半端なく、先日王城のパーティに着て行ったドレスも、その中からチョイスしたものに、これまた持参したネックレスと髪飾りをつけて出かけましたのよ
ベイリー卿がどれ程の思いでエマちゃんを嫁に出したのか、それを思うと胸が苦しくなりました
これだけの物を見せられては、平民出身の花嫁だからと後ろ指を刺すものなど出てくるはずもなく、逆にベイリー卿ここにありと、その健在ぶりを見せつける形になりました
後は、このヨーク家とベイリー家が共に繁栄していくことを願うばかりです
今はアーサーとエマちゃんの子供が待ち遠しいですわね
あの二人の子なら、きっと世界一可愛い孫が生まれてくるに違いありませんわ
********************
なんか昨夜から、この作品を物凄くたくさんの方に見ていただけているようで、凄く嬉しくて、もう書くのやめようかと思ってたんですけど、また話を思いついたら書いてみようかと思い直しました
ありがとうございました
この話は明後日、アーサーsideのものを更新致します
0
お気に入りに追加
858
あなたにおすすめの小説
王宮医務室にお休みはありません。~休日出勤に疲れていたら、結婚前提のお付き合いを希望していたらしい騎士さまとデートをすることになりました。~
石河 翠
恋愛
王宮の医務室に勤める主人公。彼女は、連続する遅番と休日出勤に疲れはてていた。そんなある日、彼女はひそかに片思いをしていた騎士ウィリアムから夕食に誘われる。
食事に向かう途中、彼女は憧れていたお菓子「マリトッツォ」をウィリアムと美味しく食べるのだった。
そして休日出勤の当日。なぜか、彼女は怒り心頭の男になぐりこまれる。なんと、彼女に仕事を押しつけている先輩は、父親には自分が仕事を押しつけられていると話していたらしい。
しかし、そんな先輩にも実は誰にも相談できない事情があったのだ。ピンチに陥る彼女を救ったのは、やはりウィリアム。ふたりの距離は急速に近づいて……。
何事にも真面目で一生懸命な主人公と、誠実な騎士との恋物語。
扉絵は管澤捻さまに描いていただきました。
小説家になろう及びエブリスタにも投稿しております。
冷血弁護士と契約結婚したら、極上の溺愛を注がれています
朱音ゆうひ
恋愛
恋人に浮気された果絵は、弁護士・颯斗に契約結婚を持ちかけられる。
颯斗は美男子で超ハイスペックだが、冷血弁護士と呼ばれている。
結婚してみると超一方的な溺愛が始まり……
「俺は君のことを愛すが、愛されなくても構わない」
冷血サイコパス弁護士x健気ワーキング大人女子が契約結婚を元に両片想いになり、最終的に両想いになるストーリーです。
別サイトにも投稿しています(https://www.berrys-cafe.jp/book/n1726839)
女嫌いな辺境伯と歴史狂いの子爵令嬢の、どうしようもなくマイペースな婚姻
野菜ばたけ@既刊5冊📚好評発売中!
恋愛
「友好と借金の形に、辺境伯家に嫁いでくれ」
行き遅れの私・マリーリーフに、突然婚約話が持ち上がった。
相手は女嫌いに社交嫌いな若き辺境伯。子爵令嬢の私にはまたとない好条件ではあるけど、相手の人柄が心配……と普通は思うでしょう。
でも私はそんな事より、嫁げば他に時間を取られて大好きな歴史研究に没頭できない事の方が問題!
それでも互いの領地の友好と借金の形として仕方がなく嫁いだ先で、「家の事には何も手出し・口出しするな」と言われて……。
え、「何もしなくていい」?!
じゃあ私、今まで通り、歴史研究してていいの?!
こうして始まる結婚(ただの同居)生活が、普通なわけはなく……?
どうやらプライベートな時間はずっと剣を振っていたい旦那様と、ずっと歴史に浸っていたい私。
二人が歩み寄る日は、来るのか。
得意分野が文と武でかけ離れている二人だけど、マイペース過ぎるところは、どこか似ている?
意外とお似合いなのかもしれません。笑
【短編】悪役令嬢と蔑まれた私は史上最高の遺書を書く
とによ
恋愛
婚約破棄され、悪役令嬢と呼ばれ、いじめを受け。
まさに不幸の役満を食らった私――ハンナ・オスカリウスは、自殺することを決意する。
しかし、このままただで死ぬのは嫌だ。なにか私が生きていたという爪痕を残したい。
なら、史上最高に素晴らしい出来の遺書を書いて、自殺してやろう!
そう思った私は全身全霊で遺書を書いて、私の通っている魔法学園へと自殺しに向かった。
しかし、そこで謎の美男子に見つかってしまい、しまいには遺書すら読まれてしまう。
すると彼に
「こんな遺書じゃダメだね」
「こんなものじゃ、誰の記憶にも残らないよ」
と思いっきりダメ出しをされてしまった。
それにショックを受けていると、彼はこう提案してくる。
「君の遺書を最高のものにしてみせる。その代わり、僕の研究を手伝ってほしいんだ」
これは頭のネジが飛んでいる彼について行った結果、彼と共に歴史に名を残してしまう。
そんなお話。
サラシがちぎれた男装騎士の私、初恋の陛下に【女体化の呪い】だと勘違いされました。
ゆちば
恋愛
ビリビリッ!
「む……、胸がぁぁぁッ!!」
「陛下、声がでかいです!」
◆
フェルナン陛下に密かに想いを寄せる私こと、護衛騎士アルヴァロ。
私は女嫌いの陛下のお傍にいるため、男のフリをしていた。
だがある日、黒魔術師の呪いを防いだ際にサラシがちぎれてしまう。
たわわなたわわの存在が顕になり、絶対絶命の私に陛下がかけた言葉は……。
「【女体化の呪い】だ!」
勘違いした陛下と、今度は男→女になったと偽る私の恋の行き着く先は――?!
勢い強めの3万字ラブコメです。
全18話、5/5の昼には完結します。
他のサイトでも公開しています。
不能と噂される皇帝の後宮に放り込まれた姫は恩返しをする
矢野りと
恋愛
不能と噂される隣国の皇帝の後宮に、牛100頭と交換で送り込まれた貧乏小国の姫。
『なんでですか!せめて牛150頭と交換してほしかったですー』と叫んでいる。
『フンガァッ』と鼻息荒く女達の戦いの場に勢い込んで来てみれば、そこはまったりパラダイスだった…。
『なんか悪いですわね~♪』と三食昼寝付き生活を満喫する姫は自分の特技を活かして皇帝に恩返しすることに。
不能?な皇帝と勘違い姫の恋の行方はどうなるのか。
※設定はゆるいです。
※たくさん笑ってください♪
※お気に入り登録、感想有り難うございます♪執筆の励みにしております!
わたしは夫のことを、愛していないのかもしれない
鈴宮(すずみや)
恋愛
孤児院出身のアルマは、一年前、幼馴染のヴェルナーと夫婦になった。明るくて優しいヴェルナーは、日々アルマに愛を囁き、彼女のことをとても大事にしている。
しかしアルマは、ある日を境に、ヴェルナーから甘ったるい香りが漂うことに気づく。
その香りは、彼女が勤める診療所の、とある患者と同じもので――――?
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる