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13.誕生日パーティー【1】
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あれから瞬く間に一ヶ月が過ぎ、俺とイザベラは十七歳の誕生日を迎えた。
俺たち兄妹はエドワードの側近候補・婚約者候補ということもあり、王都の公爵邸で毎年それなりに大きな規模の誕生日パーティーを開いている。
招待客はエバンス公爵家と親交のある伯爵家以上の貴族に限定してるから、顔ぶれが変わることはほとんどない。
しかし、今年は「聖女」のセシリアにも招待状を送った。別に送りたくて送ったわけじゃなくて、父が彼女の保護者である大司教から圧力をかけられたので仕方なしに送っただけだ。
たぶんどこかでパーティーの噂を聞きつけたセシリアが、自分は貴族ではないから同級生の誕生日パーティーにも招待してもらえない、と言って大司教に泣きついたんじゃないかな。
この誕生日パーティーは『セカ愛』では「ウィリアム」を攻略するうえでかなり重要なイベントだから、セシリアがゴリ押しで参加したがったのも頷ける。
ぶっちゃけ俺は誕生日にセシリアの相手なんかしたくないし、学園ではイザベラに濡れ衣を着せて悪者扱いしてるくせにどの面下げてパーティーに参加するつもりなんだろうとは思うけどね。
「ご立派でございます、ウィリアム様」
「本当に、白のお召し物がよくお似合いで……」
身支度を手伝ってくれた使用人たちが、ほぅ…と感嘆のため息を吐いて俺を褒めたたえる。なんか気恥ずかしいな。
祝いの席ということで、俺は白を基調とした華やかな装いを選んでみた。
重厚感のあるコートは金色の絹糸を用いた繊細な刺繍が施されていて、裏地の色は鮮やかなアイスブルーだ。ちなみに、クラヴァットピンに使われてる宝石もアクアマリンだったりする。最高の差し色だよね。
「イザベラ、今日は一段と綺麗だね。深い青色のドレスがよく似合ってる」
「ありがとう。お兄様もいつにも増して気品がおありで、惚れ惚れしてしまいますわ。裏地の色も素敵ね」
「はは、そんなに褒められると照れるよ。さぁ、行こうか」
俺はイザベラの手を取り、豪奢な造りの正面玄関の前までエスコートした。しばらく待っていると身支度を済ませた父がやって来て、久しぶりの会話に花を咲かせる。
兄と母も今日は王都邸に来ているが、ふたりは俺たちが玄関に立ってお客様に挨拶をしている間、パーティー会場で諸々の対応をしてくれることになっていた。
あ、そうそう。エバンス公爵家は王都近辺に多くの領地を有してて、王都邸とは別に本邸っていうのがある。
俺が王立学園に入学するまで暮らしてた本邸は、歴史ある立派な建物って感じで、広さも王都邸とは比べものにならない。
でも、どっちがお洒落かといったら王都邸の方だと思う。こっちは貴賓を招くことが前提に造られてるから、建物の造りとか内装にかなり気合いが入ってるんだよね。
俺とイザベラは今は王都邸に暮らしてて、ここから学園に通ってる。三つ上の兄も在学中は王都邸で一緒に暮らしてたけど、卒業後は本邸に戻って父の仕事を手伝っていた。
「本日はようこそおいでくださいました」
招待状に書かれた時間になり、次から次へと招待客がやって来る。
第一騎士団長のロドリゴ卿とその嫡男であるカール、現宰相のシュタイン侯とその嫡男であるマーカスなども王都邸を訪れ、お祝いの言葉を述べてくれた。
セシリアも主役のイザベラより派手なピンク色をしたふりふりのドレスを来て登場したが、招かれざる客なので最低限の挨拶を済ませてすぐに会場に連れて行かせる。
そうして客人たちを出迎え、一番最後に門の前に停まったのはひときわ立派な馬車だった。王家の紋様が刻まれた旗が高く掲げられ、それと同時に公爵家当主の父以外は、全員いっせいに深く頭を下げる。
カツン…と静かな靴音が響き、こちらに近付いてくるのがわかった。ふわりと花とレモンの混ざり合ったような爽やかな香りが漂ってきて、思わず唇が綻んでしまう。
「ようこそおいでくださいました、エドワード王太子殿下。王国の太陽にご挨拶を申し上げます」
父は公爵家当主としての挨拶を済ませると、胸に手を当ててゆっくりと頭を下げた。
「エバンス公。お招きいただき感謝する。本日は貴殿のご子息並びにご令嬢の誕生日だそうだな。このような慶事を言祝げることを嬉しく思う」
エドワードは王太子としての威厳を保ちながら、公爵家当主の父に敬意を示し、完璧な挨拶をしてみせる。それからすぐに体の向きを変え、頭を下げている俺に声をかけた。
「ウィリアム殿。本日は、誠におめでとう。これからいくつ歳を重ねても、どうかこれまでと同じように私を支えてくれ」
彼の言葉の節々から、俺に対する深い信頼がうかがえる。俺は頭を上げてまっすぐ背筋を伸ばし、柔らかな微笑みを浮かべながらエドワードを見つめた。
「ありがとうございます、エドワード殿下。身に過ぎてもったいないお言葉を頂戴しまして、大変恐縮です。私は、初めてお目にかかったときから一生涯をかけて殿下に変わらぬ忠誠を誓っております」
俺がそう言うと、エドワードは優しいまなざしをして手を差し出した。
俺は何の迷いもなく跪いてその手を取り、なめらかな肌に口付けて、柔らかな手のひらに頬を押し当てる。
生涯の忠誠を破ると、破った方は裏切り者、破られた方は人を見る目のない愚者ってレッテルを貼られるから双方ともに大恥をかくんだよね。
だからこそ、俺たちはそれくらいお互いを深く信頼しているんですよっていうアピールにもなるんだ。
公爵令息が王族に生涯をかけた忠誠を誓うなんてなかなか見ない光景だと思うけど、俺は小さな頃からこんな感じだったので、我が家の人間はもう見慣れてしまっているようだった。
「ありがとう、ウィリアム……」
エドワードが蕩けるように優しく微笑んでくれたのを見て、ほわほわと胸が熱くなる。ずっと彼の手を感じていたかったけど、そういうわけにもいかないので俺は手を離して立ち上がった。
「イザベラ嬢も、本日は誠におめでとう。貴女にとって良き一年となることを祈っている」
声をかけられたイザベラは静かに下げ続けていた頭を上げ、公爵令嬢らしい完璧な淑女の微笑みを浮かべた。
「ありがとうございます、エドワード殿下。私どもの慶事を他でもない殿下に言祝いでいただき、身に余る光栄にございます」
イザベラが返事を終えると、当主である父が直々にパーティー会場までエドワードを案内した。俺とイザベラはその後ろに付き従って歩く。
会場となっているホールに続く扉は、これまた美しい装飾がこれでもかというほど施された豪奢な造りをしてる。
エドワードはホールに一歩足を踏み入れたところで、少し立ち止まった。それと同時に王族が来たことを知らせるベルの音が会場全体に鳴り響く。
「エドワード王太子殿下のご到着です!」
入口に視線を向けていた客人たちが、いっせいに頭を下げた。エドワードは上座に設けられた王族席に向かって悠々と歩き始め、その後ろに従者と護衛騎士が付き従っていく。
今日のエドワードは黒を基調とした気品に溢れる礼装を着ていて、星を散りばめたような金髪、明るいアイスブルーの瞳とのはっきりとしたコントラストが美しい。
シックな黒のコートには金の絹糸による繊細で華やかな刺繍が贅沢にあしらわれており、裏地は鮮やかな赤色をしていた。
闇に溶け込むような漆黒はエドワードの美貌を引き立て、どこか大人びた妖艶な雰囲気が漂っている。
いつも国民から敬意を持って「王国の太陽」と呼ばれている人だが、今日はまるで月に愛された精霊のような美しさを感じた。
「お兄様」
イザベラに少し呆れたように声をかけられ、俺はハッと我に返った。
やばい。エドワードがあまりにも綺麗でかっこよかったから、思いっきり見惚れてた。この誕生日パーティーの主役のひとりとして、今から来賓に向けて挨拶をしないといけないのに。
「ごめんね、ぼうっとしちゃってた」
苦く柔らかな微笑みを浮かべて謝ると、イザベラは「いいのよ。いつものことだから慣れていますわ」と、こともなげに言い放った。
「はは、手厳しいなぁ」
俺は小さく声を立てて笑いながらイザベラに手を差し出す。彼女はつられたように少し微笑むと、俺の手のひらに細い指先を預けてくれた。
俺たち兄妹はエドワードの側近候補・婚約者候補ということもあり、王都の公爵邸で毎年それなりに大きな規模の誕生日パーティーを開いている。
招待客はエバンス公爵家と親交のある伯爵家以上の貴族に限定してるから、顔ぶれが変わることはほとんどない。
しかし、今年は「聖女」のセシリアにも招待状を送った。別に送りたくて送ったわけじゃなくて、父が彼女の保護者である大司教から圧力をかけられたので仕方なしに送っただけだ。
たぶんどこかでパーティーの噂を聞きつけたセシリアが、自分は貴族ではないから同級生の誕生日パーティーにも招待してもらえない、と言って大司教に泣きついたんじゃないかな。
この誕生日パーティーは『セカ愛』では「ウィリアム」を攻略するうえでかなり重要なイベントだから、セシリアがゴリ押しで参加したがったのも頷ける。
ぶっちゃけ俺は誕生日にセシリアの相手なんかしたくないし、学園ではイザベラに濡れ衣を着せて悪者扱いしてるくせにどの面下げてパーティーに参加するつもりなんだろうとは思うけどね。
「ご立派でございます、ウィリアム様」
「本当に、白のお召し物がよくお似合いで……」
身支度を手伝ってくれた使用人たちが、ほぅ…と感嘆のため息を吐いて俺を褒めたたえる。なんか気恥ずかしいな。
祝いの席ということで、俺は白を基調とした華やかな装いを選んでみた。
重厚感のあるコートは金色の絹糸を用いた繊細な刺繍が施されていて、裏地の色は鮮やかなアイスブルーだ。ちなみに、クラヴァットピンに使われてる宝石もアクアマリンだったりする。最高の差し色だよね。
「イザベラ、今日は一段と綺麗だね。深い青色のドレスがよく似合ってる」
「ありがとう。お兄様もいつにも増して気品がおありで、惚れ惚れしてしまいますわ。裏地の色も素敵ね」
「はは、そんなに褒められると照れるよ。さぁ、行こうか」
俺はイザベラの手を取り、豪奢な造りの正面玄関の前までエスコートした。しばらく待っていると身支度を済ませた父がやって来て、久しぶりの会話に花を咲かせる。
兄と母も今日は王都邸に来ているが、ふたりは俺たちが玄関に立ってお客様に挨拶をしている間、パーティー会場で諸々の対応をしてくれることになっていた。
あ、そうそう。エバンス公爵家は王都近辺に多くの領地を有してて、王都邸とは別に本邸っていうのがある。
俺が王立学園に入学するまで暮らしてた本邸は、歴史ある立派な建物って感じで、広さも王都邸とは比べものにならない。
でも、どっちがお洒落かといったら王都邸の方だと思う。こっちは貴賓を招くことが前提に造られてるから、建物の造りとか内装にかなり気合いが入ってるんだよね。
俺とイザベラは今は王都邸に暮らしてて、ここから学園に通ってる。三つ上の兄も在学中は王都邸で一緒に暮らしてたけど、卒業後は本邸に戻って父の仕事を手伝っていた。
「本日はようこそおいでくださいました」
招待状に書かれた時間になり、次から次へと招待客がやって来る。
第一騎士団長のロドリゴ卿とその嫡男であるカール、現宰相のシュタイン侯とその嫡男であるマーカスなども王都邸を訪れ、お祝いの言葉を述べてくれた。
セシリアも主役のイザベラより派手なピンク色をしたふりふりのドレスを来て登場したが、招かれざる客なので最低限の挨拶を済ませてすぐに会場に連れて行かせる。
そうして客人たちを出迎え、一番最後に門の前に停まったのはひときわ立派な馬車だった。王家の紋様が刻まれた旗が高く掲げられ、それと同時に公爵家当主の父以外は、全員いっせいに深く頭を下げる。
カツン…と静かな靴音が響き、こちらに近付いてくるのがわかった。ふわりと花とレモンの混ざり合ったような爽やかな香りが漂ってきて、思わず唇が綻んでしまう。
「ようこそおいでくださいました、エドワード王太子殿下。王国の太陽にご挨拶を申し上げます」
父は公爵家当主としての挨拶を済ませると、胸に手を当ててゆっくりと頭を下げた。
「エバンス公。お招きいただき感謝する。本日は貴殿のご子息並びにご令嬢の誕生日だそうだな。このような慶事を言祝げることを嬉しく思う」
エドワードは王太子としての威厳を保ちながら、公爵家当主の父に敬意を示し、完璧な挨拶をしてみせる。それからすぐに体の向きを変え、頭を下げている俺に声をかけた。
「ウィリアム殿。本日は、誠におめでとう。これからいくつ歳を重ねても、どうかこれまでと同じように私を支えてくれ」
彼の言葉の節々から、俺に対する深い信頼がうかがえる。俺は頭を上げてまっすぐ背筋を伸ばし、柔らかな微笑みを浮かべながらエドワードを見つめた。
「ありがとうございます、エドワード殿下。身に過ぎてもったいないお言葉を頂戴しまして、大変恐縮です。私は、初めてお目にかかったときから一生涯をかけて殿下に変わらぬ忠誠を誓っております」
俺がそう言うと、エドワードは優しいまなざしをして手を差し出した。
俺は何の迷いもなく跪いてその手を取り、なめらかな肌に口付けて、柔らかな手のひらに頬を押し当てる。
生涯の忠誠を破ると、破った方は裏切り者、破られた方は人を見る目のない愚者ってレッテルを貼られるから双方ともに大恥をかくんだよね。
だからこそ、俺たちはそれくらいお互いを深く信頼しているんですよっていうアピールにもなるんだ。
公爵令息が王族に生涯をかけた忠誠を誓うなんてなかなか見ない光景だと思うけど、俺は小さな頃からこんな感じだったので、我が家の人間はもう見慣れてしまっているようだった。
「ありがとう、ウィリアム……」
エドワードが蕩けるように優しく微笑んでくれたのを見て、ほわほわと胸が熱くなる。ずっと彼の手を感じていたかったけど、そういうわけにもいかないので俺は手を離して立ち上がった。
「イザベラ嬢も、本日は誠におめでとう。貴女にとって良き一年となることを祈っている」
声をかけられたイザベラは静かに下げ続けていた頭を上げ、公爵令嬢らしい完璧な淑女の微笑みを浮かべた。
「ありがとうございます、エドワード殿下。私どもの慶事を他でもない殿下に言祝いでいただき、身に余る光栄にございます」
イザベラが返事を終えると、当主である父が直々にパーティー会場までエドワードを案内した。俺とイザベラはその後ろに付き従って歩く。
会場となっているホールに続く扉は、これまた美しい装飾がこれでもかというほど施された豪奢な造りをしてる。
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今日のエドワードは黒を基調とした気品に溢れる礼装を着ていて、星を散りばめたような金髪、明るいアイスブルーの瞳とのはっきりとしたコントラストが美しい。
シックな黒のコートには金の絹糸による繊細で華やかな刺繍が贅沢にあしらわれており、裏地は鮮やかな赤色をしていた。
闇に溶け込むような漆黒はエドワードの美貌を引き立て、どこか大人びた妖艶な雰囲気が漂っている。
いつも国民から敬意を持って「王国の太陽」と呼ばれている人だが、今日はまるで月に愛された精霊のような美しさを感じた。
「お兄様」
イザベラに少し呆れたように声をかけられ、俺はハッと我に返った。
やばい。エドワードがあまりにも綺麗でかっこよかったから、思いっきり見惚れてた。この誕生日パーティーの主役のひとりとして、今から来賓に向けて挨拶をしないといけないのに。
「ごめんね、ぼうっとしちゃってた」
苦く柔らかな微笑みを浮かべて謝ると、イザベラは「いいのよ。いつものことだから慣れていますわ」と、こともなげに言い放った。
「はは、手厳しいなぁ」
俺は小さく声を立てて笑いながらイザベラに手を差し出す。彼女はつられたように少し微笑むと、俺の手のひらに細い指先を預けてくれた。
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