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勘違い※

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翌朝。
ハリス様に稽古をつけるために本館へと向かった。昨日の様子からして、護衛と言うよりもレッスンをしてくれる先生を探していたのではないか・・・何となく、そんな気がしていた。


一人がダンスの相手をし、一人は護衛に回る・・・まずは鏡の前で、簡単なステップを教えていた。小休憩に入った時、メイドが持ってきた飲み物を飲んでいると、ハリス様に話し掛けられた。


「お二人の関係を知らずに、別々のお部屋を用意してしまって申し訳ありません。新しいお部屋をご用意させていただきましたので、今日からは、そちらをご利用ください」


「・・・え?」


「お二人は、恋人同士なんですよね?!」


「いえ、そんな事は・・・上司と部下です」


「私の前で遠慮は必要ありませんよ。大丈夫です。主人に許可は取ってありますから」


嬉しそうに微笑むハリス様に、私は何も言えなくなっていた。


「さあ、稽古を続けましょう・・・お願いします。」


「・・・・・・はい」



*****



夜になってから、私達二人は本館の客室に案内された。ユリウスに話を聞くと、ユリウスも「仲違いする親同士に勘当されながらも、辺境の地で愛を育む二人」だと勘違いされて、かなり戸惑ったそうだ。ハリス様は、かなり思い込みが激しい方ではないか・・・そう思い始めていた。


「団長、すみません・・・ハリス様に上手くお伝えしきれなくて、同じ部屋になってしまいました」


「まあ、気にするな・・・私がソファーで寝るよ」


「そんな・・・団長をソファーでなんか寝かせられませんよ・・・私がソファーで寝ます・・・それに、昨日は同じベッドで寝たじゃありませんか?!」


「いや、いろいろと不味まずいだろう。今のうちに誤解を解いておかないと・・・ハリス様には、私の方から明日にでも話しておくよ」


私の竿は不埒な事を考えていないのにも関わらず、反り上がっていた。今、ユリウスに気づかれるのは気まずい・・・そう思って、さり気なくバスタオルを手に取った。


「先に湯浴みをさせてもらうよ」


そう言うと、部屋に備え付けられているバスルームへと向かったのだった。


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