3 / 6
別棟
しおりを挟む
身に差し迫った危険なども特に無いということだったので、護衛や稽古は明日からとなり、私達は別棟にある寮へ下がった。
屋敷の客室を普段遣いするよう勧められたが、それは流石に悪いと思い断った。
「ユリウス、すまない。客室の方が良かったか?」
私が聞くとユリウスは首を横に振っていた。
「そんなことないッスよ・・・俺は団長と一緒に居られれば、どこでも構わないッス」
「・・・ありがとう」
私達は寮へ着くと、それぞれの部屋で休んだのだった。
*****
湯浴みをして着替えると、部屋へ備え付けられていた寝間着に着替え、ベッドに入った。
まだ冬の名残りがあるせいか、部屋の外から吹いてくる隙間風は冷たい。私が布団に包まって眠ろうとした時、部屋の外からノック音が聞こえた。
「団長?起きてますか?」
「あ、ああ・・・」
ユリウスは扉を開けて中へ入って来た。既に寝巻きに着替えており、風呂上がりなのか金色の髪は少し濡れていた。
「どうしたんだ?」
「サムいんすよ、団長・・・昼間、お願いを一つ聞いてくれるって、言ってたじゃないっすか・・・あれ、いま使ってもいいッスか?」
私は嫌な予感がしつつも頷いた。
「俺と寝てくれませんか?」
「・・・は?」
「さむいんスよ、俺の部屋。隙間風がすごくて・・・」
「何だ、添い寝か・・・そんなんでいいのか?私も寒かったんだ。ちょうどいいのかもしれない」
「ほんとっスか・・・なら、お願い事はまた今度にして、今日は一緒に寝てください」
「ああ」
ユリウスは、素早く私のベッドの中へ滑り込むと、寝間着の上から私に抱きついた。
「あたたかいっスね」
「・・・冷たいなユリウス」
ユリウスの身体は冷えきっており、つま先はかなり冷えていた。私はユリウスを抱きしめ返すと眠りについた。
「おやすみ、ユリウス」
「おやすみなさい」
小さな寝息をたてて、二人共いつの間にか眠りに落ちていたのだった。
屋敷の客室を普段遣いするよう勧められたが、それは流石に悪いと思い断った。
「ユリウス、すまない。客室の方が良かったか?」
私が聞くとユリウスは首を横に振っていた。
「そんなことないッスよ・・・俺は団長と一緒に居られれば、どこでも構わないッス」
「・・・ありがとう」
私達は寮へ着くと、それぞれの部屋で休んだのだった。
*****
湯浴みをして着替えると、部屋へ備え付けられていた寝間着に着替え、ベッドに入った。
まだ冬の名残りがあるせいか、部屋の外から吹いてくる隙間風は冷たい。私が布団に包まって眠ろうとした時、部屋の外からノック音が聞こえた。
「団長?起きてますか?」
「あ、ああ・・・」
ユリウスは扉を開けて中へ入って来た。既に寝巻きに着替えており、風呂上がりなのか金色の髪は少し濡れていた。
「どうしたんだ?」
「サムいんすよ、団長・・・昼間、お願いを一つ聞いてくれるって、言ってたじゃないっすか・・・あれ、いま使ってもいいッスか?」
私は嫌な予感がしつつも頷いた。
「俺と寝てくれませんか?」
「・・・は?」
「さむいんスよ、俺の部屋。隙間風がすごくて・・・」
「何だ、添い寝か・・・そんなんでいいのか?私も寒かったんだ。ちょうどいいのかもしれない」
「ほんとっスか・・・なら、お願い事はまた今度にして、今日は一緒に寝てください」
「ああ」
ユリウスは、素早く私のベッドの中へ滑り込むと、寝間着の上から私に抱きついた。
「あたたかいっスね」
「・・・冷たいなユリウス」
ユリウスの身体は冷えきっており、つま先はかなり冷えていた。私はユリウスを抱きしめ返すと眠りについた。
「おやすみ、ユリウス」
「おやすみなさい」
小さな寝息をたてて、二人共いつの間にか眠りに落ちていたのだった。
応援ありがとうございます!
12
お気に入りに追加
53
1 / 5
この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる