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第1章 刻まれる番の証
第7話 蒼い狼さんと新婚体験 1
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ルイは仕事があるようですお城へ行くので、テオが水回りの説明をしてくれみたい。水道はあるけど火とかはどうするんだろう?電気はどうなってるのか、昨日は早く寝ちゃったから分からない。
私の部屋にはそのまま生活に困らないくらい揃っていた。落ち着いた家具が揃っていて、ドレッサーまである。窓際に花が飾られていて、カーテンも寝具も薄いモモ色でかわいらしい。クローゼットには何着か洋服が入っていて、サイズは合っていそうだからそのまま着られるし、靴もちょっときつい気もするけど大丈夫。そういえば、ルイが買い足すとかなんとか言っていたような……
「後で返せと言われても困るし、これ以上は断らなきゃね」
ここで暮らすと決めたわけじゃないのであまりお世話になるのは良くない。なんでこんなに物が揃っているのか疑問はあるけど、家具も、用意された洋服もみんな質が良いように感じる。向こうの世界ならそれなりに働いていたけど、今は無一文の無職だから贅沢すべきじゃない。
もしかして2人は結構イイ仕事をしているのでは?
窓の外の庭を眺めて考える。ここではどのお家も庭があって広いのだろうか。時給とか、物価とか……そっか。お金の単位も価値もわからないからそこから教えてもらわないと1人で買い物もできないわ。あっ、万が一帰れるかもしれないしここでの記録をつけておきたい……。ノートをもらえるか相談してみよう。
トントン
「はい」
振り返るとドアを開けてテオが入ってきた。
「屋敷の中見てみるか?終わったらルイがもらってきた焼き菓子があったからお茶にするか」
「はい!よろしくお願いします」
「ん……」
テオが左手を差し出すからなんだろうと思って手を見ていると
「ほらっ」
右手を取られて引っ張られた。
「へっ?」
「花嫁様だろ。手を繋ぐぐらいいいだろ?」
テオを見上げるとほんのり顔が赤くなってる気がする
「はい」
そのままテオを見つめていると、ギロッと睨まれたと同時にチュッと唇に触れた。
「さっ行くぞ」
引っ張られるように部屋を出た。
昨日も今日もテオのキスは優しい。久しぶりすぎて年甲斐もなく慌ててしまったけれど、嫌なわけじゃなかった。誰かの前は嫌だけど、2人きりならちょっとくらいいいかもしれない。
テオはちょっと目つきがスッとしているし、言葉遣いもちょっとぶっきらぼうな感じだけど、私に触れる手は暖かくて優しい。お姫様抱っこをされた時も、広くてかたい胸に守られているようでときめいた。まだときめく心があったんだなって甘酸っぱい気持ちになった。
テオはカッコいい。ふわっふわで青い毛が混じった耳が時々ピクッとするのがかわいい。ふさふさなしっぽが小刻みに震えてる……
初対面の相手に好きも嫌いもないけど、イケメンに優しくされたり好意を寄せられるのは胸がゾワゾワして仕方ない。
私の部屋にはそのまま生活に困らないくらい揃っていた。落ち着いた家具が揃っていて、ドレッサーまである。窓際に花が飾られていて、カーテンも寝具も薄いモモ色でかわいらしい。クローゼットには何着か洋服が入っていて、サイズは合っていそうだからそのまま着られるし、靴もちょっときつい気もするけど大丈夫。そういえば、ルイが買い足すとかなんとか言っていたような……
「後で返せと言われても困るし、これ以上は断らなきゃね」
ここで暮らすと決めたわけじゃないのであまりお世話になるのは良くない。なんでこんなに物が揃っているのか疑問はあるけど、家具も、用意された洋服もみんな質が良いように感じる。向こうの世界ならそれなりに働いていたけど、今は無一文の無職だから贅沢すべきじゃない。
もしかして2人は結構イイ仕事をしているのでは?
窓の外の庭を眺めて考える。ここではどのお家も庭があって広いのだろうか。時給とか、物価とか……そっか。お金の単位も価値もわからないからそこから教えてもらわないと1人で買い物もできないわ。あっ、万が一帰れるかもしれないしここでの記録をつけておきたい……。ノートをもらえるか相談してみよう。
トントン
「はい」
振り返るとドアを開けてテオが入ってきた。
「屋敷の中見てみるか?終わったらルイがもらってきた焼き菓子があったからお茶にするか」
「はい!よろしくお願いします」
「ん……」
テオが左手を差し出すからなんだろうと思って手を見ていると
「ほらっ」
右手を取られて引っ張られた。
「へっ?」
「花嫁様だろ。手を繋ぐぐらいいいだろ?」
テオを見上げるとほんのり顔が赤くなってる気がする
「はい」
そのままテオを見つめていると、ギロッと睨まれたと同時にチュッと唇に触れた。
「さっ行くぞ」
引っ張られるように部屋を出た。
昨日も今日もテオのキスは優しい。久しぶりすぎて年甲斐もなく慌ててしまったけれど、嫌なわけじゃなかった。誰かの前は嫌だけど、2人きりならちょっとくらいいいかもしれない。
テオはちょっと目つきがスッとしているし、言葉遣いもちょっとぶっきらぼうな感じだけど、私に触れる手は暖かくて優しい。お姫様抱っこをされた時も、広くてかたい胸に守られているようでときめいた。まだときめく心があったんだなって甘酸っぱい気持ちになった。
テオはカッコいい。ふわっふわで青い毛が混じった耳が時々ピクッとするのがかわいい。ふさふさなしっぽが小刻みに震えてる……
初対面の相手に好きも嫌いもないけど、イケメンに優しくされたり好意を寄せられるのは胸がゾワゾワして仕方ない。
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▷▶▷話の流れや登場人物の行動に対しての批判的なコメントはお控え下さい。(かなり落ち込むので……)
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