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第九章 求める居場所
苦しい想い
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一方ティミーとヴェノルはアリュウ邸のリビングに案内され、その広さに感動していた。
大きなダイニングテーブルはとてもお洒落で、棚には様々な花が飾られている。
綺麗に整っていて、どこか汚してしまわないだろうかと不安になりつつも、ティミーは辺りを見回した。
「凄い......とても広くて綺麗ですね」
「ふふ、ありがとう。さぁ、座って。直ぐお茶の準備をするから」
エリシアが椅子を引いて二人に座る様に促すとティミーはハッとし、すかさずエリシアの前に足を運んだ。
「あ、あの、お手伝いさせて下さい」
「あら、良いのよ。ティミーちゃんはお客様なんだから座ってて」
「で、でも......」
「ほらほら、大丈夫だから、ね? シエン、二人を案内してあげてくれる?」
「はぁい! お姉ちゃん、お兄ちゃん、こっちに座って!」
シエンにスカートを引っ張られ、ティミーはめくれない様に慌てて着いて行くと、椅子をポンポンと叩かれ、ティミーは不安そうにエリシアとシエンを交互に見た。
「えっと......」
「大丈夫よ。直ぐ用意出来るから。ね? 大丈夫」
エリシアは優しく微笑み、シエンはグイグイとスカートを引っ張り座る様にと催促する。
ティミーは苦笑いしつつも椅子に座り、俯きながら小さく息を吐いた。
(本当に、良いのかな)
何かしないと落ち着かない自分がもどかしく感じる。
まだ不安が残っている。
本当に、此処に居て良いのかどうか。
しかし、ベルトア軍にいた所で自分には何も出来ないし、居場所も無い。
マッドにも、拒絶されてしまったから。
「ティミー、どうしたの?」
「え......?」
ヴェノルに声をかけられ、ティミーはハッと顔を上げる。
気付くと、一筋の涙が流れていて、ティミーは慌てて袖で目を擦った。
「な、何でもない! 何でもないよ! ごめんねヴェノル!」
ティミーはヴェノルに笑顔を向けるが、心配になったのかシエンもティミーの顔を覗き込む。
「お姉ちゃん、大丈夫? どこか痛いの? パパに診てもらう?」
「だ、大丈夫、だから......!」
ティミーはあわあわと手を振り、スカートをギュッと握り俯いた。
これ以上顔を上げたら、再び泣いてしまいそうで、涙を見られたく無い気持ちも強くなる。
これ以上、心配掛けさせる訳にはいかない。
迷惑をかけたく無い。
その思いが、ティミーの心を支配する。
「お待たせ。お茶が入りましたよ」
暫くするとエリシアの声が聞こえ、ヴェノルは顔を輝かせる中、シエンは慌ててエリシアの足元まで小走りし、小さな手でエリシアのスカートを握るとバッと顔を上げた。
「ママ、お姉ちゃんが苦しそうだよ」
「大丈夫よシエン。さぁ、お茶にしましょう」
エリシアは一瞬リビングのドアに視線を向け、ティーポットをゆっくり回し、ティーカップに温かい紅茶を淹れて行く。
仄かに香る優しい匂いに、ヴェノルは涎を垂らしながら今にも身を乗り出しそうな勢いだ。
ティミーは何度か深呼吸をして、ふと顔を上げる。
紅茶の匂いに何処か懐かしい気持ちになり、深く息を吐いた。
「あ、ありがとうございます」
「ふふ、良い匂いでしょう? リンゴとクルミをアールグレイで混ぜた紅茶よ。リラックス効果もあって、疲れた心を癒してくれるの。熱いからゆっくり飲んでね」
「はい、いただきます」
優しい匂いを堪能し、ティミーは紅茶を一口含む。
リンゴの甘さとクルミの香ばしさが口の中に広がり、ティミーはホッとしたのか、小さく息を吐いた。
「美味しい、です」
「クッキーも有るから食べてね。ケーキは食後までのお楽しみよ」
「えぇ~!? ケーキも食べたい!」
ケーキが食べたかったのか、ヴェノルは口一杯にクッキーを詰め込みながら抗議の声を上げる。
お茶を飲み始めてからまだ数分しか経っていない筈なのに、クッキーは半分以上無くなっていて、シエンとエリシアは目を丸くした。
「まぁ......沢山食べるのね」
「お兄ちゃん、凄い......」
「育ち盛りなの~! このクッキー美味しいね! ティミーも食べてみなよ」
「あらあら、毎日食べられるわよ。此処にいる間はね。好きなだけうちにいて良いからね」
エリシアは微笑みながら話すと、チラッとティミーに視線を向ける。
ティミーはティーカップを見つめながら、小さく口を開いた。
「......本当に、良いんですか? 私、邪魔じゃ無いですか?」
「邪魔な訳無いでしょう? この家はお客様は大歓迎なの。お部屋も余ってるし、好きなだけ居てくれて大丈夫よ?」
「......そうじゃ、無くて......」
ティミーはティーカップを静かに置き、スカートを握り締める。
再び目頭が熱くなるのを感じて、慌てて首を横に振った。
(駄目、泣いちゃ駄目。笑顔にならなきゃ。ヴェノルみたいに、明るく......明るく)
ティミーは再び深呼吸をする。
しかし、不意にスカートを握る手を握られ、ティミーはバッと顔を上げた。
「お姉ちゃん、やっぱり何処か痛いの?」
「え、えっと......その、ね、シエン君」
不安になったのか、再びシエンがティミーの顔を覗き込む。
前を見ると、心配そうに見詰めてくるヴェノルとエリシアの顔が視界に入り、ティミーは無意識に目頭が熱くなるのを感じた。
「あ、の......私......その......」
呼吸が苦しくなっていく。
叫びたい事が、沢山有るのに。
「良いのよ。沢山吐き出して」
エリシアは優しくティミーの頭を撫でる。
それは、軍でヴェイトに頭を撫でられた時の感触に似ていて、何処か心が安心していく感覚さえ感じた。
でも、駄目だ。それを許してはいけない。
それを心の中で、認めたく無い自分がいる。
「......私、何も出来なくて......弱くて、傷付けてばっかりで......」
ティミーはぽつりぽつりと小さな声で話していく。
エリシアは優しく頭を撫でながら、ティミーの口から出るであろう続きの言葉をゆっくりと待った。
「......ずっと、隣にいてくれた人がいたんです。幼馴染で、小さい頃からずっと一緒で......私が、危なくなったらいつも助けてくれて......私も、何かしてあげられたらなって思って......でも、いつも助けられてばっかりで......」
話していくティミーの声は段々と震え、時折息も詰まっているように思えた。
しかし、ティミーは言葉を止めず、震える声で言葉を絞り出す。
「逆に......私がいる事で傷付けてしまって。それに、ずっと護ってくれているって、分かっていたのに、その人の事を怖いって、思ってしまった自分がいて.....そんな自分が、嫌で......ずっと、護ってくれていたから、同じ様に私も護りたかったのに......何も出来なくて......」
ティミーは泣いている顔を見られたく無くて両手で顔を覆った。
その目からは止めどなく涙が溢れ、両手を直ぐに濡らしていく。
「私......っ、どうしたら良いのか分からなくて......もう、側にいちゃいけないんだって、思ったら......怖くて......っ!」
「......うん」
エリシアは優しくティミーの頭を撫で続ける。
段々と呼吸が苦しくなり、ティミーは思わずエリシアを見上げた。
「大切な人を傷付けて何も出来ない自分なんて! 嫌で嫌で嫌すぎる! 傷付けたく無かった! 私の存在が傷付けるなら、私は何処へ行けば良いのかなって......! 軍にも居場所が無くて、ずっと、心の中がぐちゃぐちゃになってて!!」
「ティミーちゃん!」
ティミーは膝から崩れ落ち、エリシアは慌ててティミーの背中に手を添えた。
何度も浅い呼吸を繰り返し、拳を強く握り締める。
「自分がどうしたら良いか、分からないっ......分からないよぉ......!!!」
ティミーは泣き叫び、エリシアは優しく背中を撫で続けた。
ずっと泣き続け、いつの間にか目の前に立っている人物にも気付かずに。
大きなダイニングテーブルはとてもお洒落で、棚には様々な花が飾られている。
綺麗に整っていて、どこか汚してしまわないだろうかと不安になりつつも、ティミーは辺りを見回した。
「凄い......とても広くて綺麗ですね」
「ふふ、ありがとう。さぁ、座って。直ぐお茶の準備をするから」
エリシアが椅子を引いて二人に座る様に促すとティミーはハッとし、すかさずエリシアの前に足を運んだ。
「あ、あの、お手伝いさせて下さい」
「あら、良いのよ。ティミーちゃんはお客様なんだから座ってて」
「で、でも......」
「ほらほら、大丈夫だから、ね? シエン、二人を案内してあげてくれる?」
「はぁい! お姉ちゃん、お兄ちゃん、こっちに座って!」
シエンにスカートを引っ張られ、ティミーはめくれない様に慌てて着いて行くと、椅子をポンポンと叩かれ、ティミーは不安そうにエリシアとシエンを交互に見た。
「えっと......」
「大丈夫よ。直ぐ用意出来るから。ね? 大丈夫」
エリシアは優しく微笑み、シエンはグイグイとスカートを引っ張り座る様にと催促する。
ティミーは苦笑いしつつも椅子に座り、俯きながら小さく息を吐いた。
(本当に、良いのかな)
何かしないと落ち着かない自分がもどかしく感じる。
まだ不安が残っている。
本当に、此処に居て良いのかどうか。
しかし、ベルトア軍にいた所で自分には何も出来ないし、居場所も無い。
マッドにも、拒絶されてしまったから。
「ティミー、どうしたの?」
「え......?」
ヴェノルに声をかけられ、ティミーはハッと顔を上げる。
気付くと、一筋の涙が流れていて、ティミーは慌てて袖で目を擦った。
「な、何でもない! 何でもないよ! ごめんねヴェノル!」
ティミーはヴェノルに笑顔を向けるが、心配になったのかシエンもティミーの顔を覗き込む。
「お姉ちゃん、大丈夫? どこか痛いの? パパに診てもらう?」
「だ、大丈夫、だから......!」
ティミーはあわあわと手を振り、スカートをギュッと握り俯いた。
これ以上顔を上げたら、再び泣いてしまいそうで、涙を見られたく無い気持ちも強くなる。
これ以上、心配掛けさせる訳にはいかない。
迷惑をかけたく無い。
その思いが、ティミーの心を支配する。
「お待たせ。お茶が入りましたよ」
暫くするとエリシアの声が聞こえ、ヴェノルは顔を輝かせる中、シエンは慌ててエリシアの足元まで小走りし、小さな手でエリシアのスカートを握るとバッと顔を上げた。
「ママ、お姉ちゃんが苦しそうだよ」
「大丈夫よシエン。さぁ、お茶にしましょう」
エリシアは一瞬リビングのドアに視線を向け、ティーポットをゆっくり回し、ティーカップに温かい紅茶を淹れて行く。
仄かに香る優しい匂いに、ヴェノルは涎を垂らしながら今にも身を乗り出しそうな勢いだ。
ティミーは何度か深呼吸をして、ふと顔を上げる。
紅茶の匂いに何処か懐かしい気持ちになり、深く息を吐いた。
「あ、ありがとうございます」
「ふふ、良い匂いでしょう? リンゴとクルミをアールグレイで混ぜた紅茶よ。リラックス効果もあって、疲れた心を癒してくれるの。熱いからゆっくり飲んでね」
「はい、いただきます」
優しい匂いを堪能し、ティミーは紅茶を一口含む。
リンゴの甘さとクルミの香ばしさが口の中に広がり、ティミーはホッとしたのか、小さく息を吐いた。
「美味しい、です」
「クッキーも有るから食べてね。ケーキは食後までのお楽しみよ」
「えぇ~!? ケーキも食べたい!」
ケーキが食べたかったのか、ヴェノルは口一杯にクッキーを詰め込みながら抗議の声を上げる。
お茶を飲み始めてからまだ数分しか経っていない筈なのに、クッキーは半分以上無くなっていて、シエンとエリシアは目を丸くした。
「まぁ......沢山食べるのね」
「お兄ちゃん、凄い......」
「育ち盛りなの~! このクッキー美味しいね! ティミーも食べてみなよ」
「あらあら、毎日食べられるわよ。此処にいる間はね。好きなだけうちにいて良いからね」
エリシアは微笑みながら話すと、チラッとティミーに視線を向ける。
ティミーはティーカップを見つめながら、小さく口を開いた。
「......本当に、良いんですか? 私、邪魔じゃ無いですか?」
「邪魔な訳無いでしょう? この家はお客様は大歓迎なの。お部屋も余ってるし、好きなだけ居てくれて大丈夫よ?」
「......そうじゃ、無くて......」
ティミーはティーカップを静かに置き、スカートを握り締める。
再び目頭が熱くなるのを感じて、慌てて首を横に振った。
(駄目、泣いちゃ駄目。笑顔にならなきゃ。ヴェノルみたいに、明るく......明るく)
ティミーは再び深呼吸をする。
しかし、不意にスカートを握る手を握られ、ティミーはバッと顔を上げた。
「お姉ちゃん、やっぱり何処か痛いの?」
「え、えっと......その、ね、シエン君」
不安になったのか、再びシエンがティミーの顔を覗き込む。
前を見ると、心配そうに見詰めてくるヴェノルとエリシアの顔が視界に入り、ティミーは無意識に目頭が熱くなるのを感じた。
「あ、の......私......その......」
呼吸が苦しくなっていく。
叫びたい事が、沢山有るのに。
「良いのよ。沢山吐き出して」
エリシアは優しくティミーの頭を撫でる。
それは、軍でヴェイトに頭を撫でられた時の感触に似ていて、何処か心が安心していく感覚さえ感じた。
でも、駄目だ。それを許してはいけない。
それを心の中で、認めたく無い自分がいる。
「......私、何も出来なくて......弱くて、傷付けてばっかりで......」
ティミーはぽつりぽつりと小さな声で話していく。
エリシアは優しく頭を撫でながら、ティミーの口から出るであろう続きの言葉をゆっくりと待った。
「......ずっと、隣にいてくれた人がいたんです。幼馴染で、小さい頃からずっと一緒で......私が、危なくなったらいつも助けてくれて......私も、何かしてあげられたらなって思って......でも、いつも助けられてばっかりで......」
話していくティミーの声は段々と震え、時折息も詰まっているように思えた。
しかし、ティミーは言葉を止めず、震える声で言葉を絞り出す。
「逆に......私がいる事で傷付けてしまって。それに、ずっと護ってくれているって、分かっていたのに、その人の事を怖いって、思ってしまった自分がいて.....そんな自分が、嫌で......ずっと、護ってくれていたから、同じ様に私も護りたかったのに......何も出来なくて......」
ティミーは泣いている顔を見られたく無くて両手で顔を覆った。
その目からは止めどなく涙が溢れ、両手を直ぐに濡らしていく。
「私......っ、どうしたら良いのか分からなくて......もう、側にいちゃいけないんだって、思ったら......怖くて......っ!」
「......うん」
エリシアは優しくティミーの頭を撫で続ける。
段々と呼吸が苦しくなり、ティミーは思わずエリシアを見上げた。
「大切な人を傷付けて何も出来ない自分なんて! 嫌で嫌で嫌すぎる! 傷付けたく無かった! 私の存在が傷付けるなら、私は何処へ行けば良いのかなって......! 軍にも居場所が無くて、ずっと、心の中がぐちゃぐちゃになってて!!」
「ティミーちゃん!」
ティミーは膝から崩れ落ち、エリシアは慌ててティミーの背中に手を添えた。
何度も浅い呼吸を繰り返し、拳を強く握り締める。
「自分がどうしたら良いか、分からないっ......分からないよぉ......!!!」
ティミーは泣き叫び、エリシアは優しく背中を撫で続けた。
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