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第37話 崩壊
しおりを挟む「あーあ。もうダメだ!
こんなのがずっと続くのかよ!もう1週間だぜ!
しかも段々キツくなってきてるし」
池崎くんが倒れ込みながら言いました。
「でもさぁ。大分、体慣れてきてねぇ?」
大村くんがそう言うと
「バーカ。お前は元が違うからそんな余裕こいてられるんだよ。
俺は無理。もう無理。限界。あぁ、しんど」
そんな会話を横で聞いていた山本くんが
無言で立ち上がり、歩き出しました。
「おい!山本!どうしたんだ?まだグラウンド整備残ってるぞ!」
池崎くんの言葉に、山本くんは全く反応もせず、
そのままグラウンドを出て行きました。
「ちょっと話してくる」
先輩は山本くんの後を追いました。
岩田くんが立ち上がり
「あいつ、辞めるんだよ」
池崎くんは驚いた様子で言いました。
「どういうことだよ」
「俺も辞めるわ。もう付いていけねぇよ」
「そんな!辞めるとか言うなよ!」
「もううんざりなんだよ!特訓とか言ってるけど
結局、俺達をいびって楽しんでるだけだろ!
俺はこんな思いしてまで野球やりたくねぇよ」
そういうと岩田くんはグラウンドをあとにしました。
「俺も・・・ゴメン」
続いて滝沢くんが岩田くんの後を追いました。
「そんな・・・岩田!滝沢!」
池崎くんの呼びかけにも、
岩田くんと滝沢くんは振り返りませんでした。
「ここで辞めたら俺達の負けなんだぞ!
もう少し一緒に頑張ってくれよ!なぁ!
悔しくねぇのかよ!!」
結局、グラウンドに残ったのは
大村くん、池崎くん、鈴木くん、そして私の4人だけでした。
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