落ちこぼれ子女の奮闘記

木島廉

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ゲートシティ再訪2

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部族に纏わる昇級試験で消耗し倒れてしまったサリナ。

気が付くと彼女はベッドの中に居た。

その傍にはチラの姿が見える。

「あらっ! 気が付いたのね。」

そう言いながらチラはサリナに白湯の入ったコップを差し出し、ゆっくり飲む様に促した。

倒れた自分の傍でチラが看病してくれていたのだろう。

感謝の思いで白湯を飲むと、僅かに柑橘類の爽やかな香りが鼻を刺激した。

チラからの連絡で、ベッドの傍にトーヤも駆けつけて来た。

「体の具合はどうだ?」

まるで祖父が孫を心配するかのような視線がサリナに注がれる。
日々の修業は厳しくても、同じ部族の者同士だと言う連帯感が感じられ、涙腺の緩むサリナであった。

「ここは何処ですか?」

サリナの問い掛けにチラは、

「ここは先ほどまでサリナさんが居た建物の隣にある軍の病院ですよ。それでどう? 起き上がれるかしら?」

チラの問い掛けに応じて、サリナは上半身を起こした。
まだ若干身体が重いが特に痛むところも無い。

「大丈夫です。」

そう言いながらサリナはベッドからゆっくりと起き上がった。

「サリナ、立ち上がった状態で魔力を循環させてみなさい。」

トーヤの言葉に頷き、サリナは身体中に魔力を循環させた。

「うむ。魔力の波動が強くなっておる。これは昇級の証しだ。」

「サリナ。ステータスを開いて確認してごらん。特殊なスキルの制限が解除されているか否かも確かめるんだ。」

トーヤの指示に従い、サリナは自分のステータスを開いた。


**************

サリナ・パール・クロード

種族:人族 レベル15+

年齢:13

体力:1400+
魔力:1200+

属性:火・水

魔法:ファイヤーボール  レベル1

   ウォータースプラッシュ レベル1 

   ウォーターカッター  レベル1


スキル:探知 レベル3+++

    隠形 レベル3+++
        
    罠解除 レベル2+

    暗視 レベル2

    魔力吸引 レベル2

    毒耐性 レベル2

    精神誘導 レベル3++

    投擲スキル レベル2

    身体強化 レベル3+

    加速   レベル2+

    武具習熟 レベル2+


秘匿領域

  スキル

    抜刀術  レベル3+

    魅了   レベル2

    毒解析  レベル2

    白蛇降臨    (発動時間 10分間)

    隠形七変化   (3パターン解除)

    乾坤一擲    (総合レベル未達により発動不可)

  称号

    中級女忍資格所有者(仮)



    
**************


全体的にレベルが上がったようだ。
思った以上にスキルが向上している。
サリナは嬉しそうにトーヤに報告した。

「トーヤ様。各スキルがかなり向上しています。」

そう言いながら、サリナは秘匿領域の特殊なスキルの状態をもトーヤに伝えた。
それを聞きトーヤも満足そうに目を細めた。

「それでトーヤ様。この白蛇降臨ってどんなスキルなんですか? 今まで発動出来ない状態だったので、どんなスキルなのかも分からないままなんです。両親や兄達に聞いても分からないと言うばかりで・・・」

サリナの言葉にトーヤはうんうんと頷いた。

「白蛇降臨はアンデッド殲滅の為の広域魔法だよ。族長様の所持する過去1000年のデータでも、このスキルを持つ者は数名しかいなかったそうだ。」

トーヤの言葉にサリナはへえっ!と驚きの声をあげた。
彼女のように体術を基本とする者にとって、アンデッドとの戦闘はどちらかと言えば苦手な部類に入る。
その不利な戦いの状況を覆す武器が手に入ったと思うと、自然に口元が緩んでしまう。

直ぐにでも使ってみたい!

そう思うのは自然な流れだ。

その思いを抑えつつ、サリナは更に問い掛けた。

「もう一つのスキルである隠形七変化ですが・・・・・」

サリナの言葉にトーヤはニヤッと笑った。

「言葉の通り隠形に纏わるスキルだよ。気配を消すのではなく、他の存在の気配に限りなく偽装出来るスキルだと聞いておる。」

トーヤの言葉にサリナは高揚感を抑えられなくなってきた。
その気持ちを察してトーヤが口を開いた。

「試してみたくなっただろう? イオニアで最近になって発見されたダンジョンで試してみるか?」

トーヤの言葉にサリナはハイと答えて目を輝かせた。
トーヤはチラにダンジョンへの手配を伝えようとしたが、その時チラは斜め上方に視線を向けていた。
念話で誰かとやり取りしていたようだ。

チラはうんうんと頷きながら念話を一旦切り、うふふと笑ってトーヤの方に目を向けた。

「トーヤ様。ダンジョンの手配をする必要が無くなりました。」

「うん? それはどういう意味だ?」

不思議がるトーヤにチラは念話の内容を話し始めた。

「今、デルフィ様の警護に当たっていたべリアから連絡があって、王城のエントランスホールでリリス様と合流したそうです。」

「これから3人でダンジョンの様子を見に行くと言っていましたので、私達も合流したいと伝えました。」

チラの言葉にサリナは驚いた。

「リリス先輩ってアイリス王妃様のお祝いで王城に招かれたんですよね。メリンダ王女様と一緒に行動しているのでは?」

サリナの問い掛けにチラはうんうんと頷いた。

「ええ、お祝いの催しは終わったそうよ。その後に王族だけでの内密な話があると言う事で、リリス様は別行動になったみたいね。一人で宿舎に戻ろうとしていたらしいわ。」

チラの言葉にトーヤが口を開いた。

「そこでデルフィ殿と出会ったと言う事だな。デルフィ殿も祝いの催しに参加していたのか?」

「いいえ、デルフィ様はドラゴニュートの王族からの祝いの品を届ける為に、リゾルタの王城に出向かれたのです。お祝いの催しには参加しておられません。」

「そうか。それでリリスと言うのは、ドラゴニュートに天敵扱いされているあのリリスの事か?」

「はい。その通りです。」

チラの即座の返答にサリナは驚いた。

「リリス先輩ってこの辺りで何をしたんですか? そんな風に扱われているなんて・・・」

サリナの素朴な問い掛けにトーヤはハハハと笑った。

「ミラ王国では伝わっておらんのか? リリスと言えばドラゴニュートの王族とブレスの一騎打ちで勝った唯一の人族だ。ドラゴニュートの王族の正史に書かれたのだから、事実である事は間違いない。」

「ブレスって! 竜でもないのにブレスを吐くんですか?」

「まあ、正確にはブレスではない。疑似的なブレスと言うか、超高温の火球だとデルフィ殿からは聞いておる。だが竜族のブレスを打ち負かすほどの火球だ。並みのレベルの火魔法では無い事は確かだな。そのベースのあるのは覇竜の加護だろうが。」

トーヤの言葉にサリナは更に目を丸くした。

「リリス先輩って竜の加護を持っているんですか!」

「それだけじゃ無いのよ。リリス様は暗黒竜の加護まで手に入れたから、その気配だけでドラゴニュートもあえて近付こうとしないのよね。」

チラの言葉にサリナは唖然として言葉が出ない。

リリス先輩って、私達の知らないところで悪名を轟かせていたのね。

そんな思いがサリナの心に沸き上がって来た。

サリナは気がはやるままにベッドから飛び起き、チラの空間魔法でトーヤと共にリゾルタの王城の近くに転移した。





一方、リリスはリゾルタの王城のエントランスホールで、べリアとデルフィと行動を共にしていた。

「リリスとべリアは今回発見されたダンジョンを訪れた事があるのだね?」

デルフィの話にべリアはハイと答えた。

「でもその時のダンジョンは5階層だけでした。それに魔物と言ってもホログラムの様なものでしたから、成長したダンジョンの様子ってどうしても気になるんですよね。」

リリスの言葉にデルフィはピクンと眉を上げた。

「そうか。5階層から成長していなかったのだな。今は探知されているだけで50階層以上あるぞ。ちなみに30階層までは踏破されておるそうだ。」

「そんなに成長したんですね!」

リリスの驚きの声にデルフィはニヤッと笑った。

「まるで自分の子供の成長を喜んでいるみたいだな。」

デルフィの言葉にべリアが続いた。

「リリス様の魔力で育てたようなものですよね。ダンジョンコアの疑似人格に懐かれていましたから。」

「ほう! そんな事があるのか?」

デルフィの疑問にべリアはダンジョンでの出来事を伝えた。

「う~む。お前達はゴート族の賢者リクード様と会ったのだな。あの方はこちらから会いたいと思っても、なかなか会えない方なのだが・・・」

「それはここに門番さんが居ますからねえ。」

リリスの言葉にべリアはうふふと笑った。

「闇の門番か。そのような特殊な称号でも持っていない限り、リクード様とは会う事も出来んだろうな。」

そう言いながらデルフィは、リリスとべリアに王城の外に出るように指示を出した。




王城前の広場には既にチラとサリナとトーヤが待っていた。

トーヤと会った瞬間、リリスはまたも異世界通行手形が発動の気配を見せているのを感じた。

ああ、この人も転移者の子孫なのね。

そう感じながらリリスはトーヤと挨拶を交わした。
そのトーヤの後ろでサリナがバツの悪そうな表情をしている。

「どうしたのサリナ? 具合でも悪いの?」

「いいえ。そうじゃないんですけど・・・」

サリナは少し口ごもった。

「リリス先輩たちと合流するなんて思っていなかったので・・・・・」

結果的にはリリス達に隠し事をしていたようなものだ。
そう思うと何となく気まずく感じてしまうサリナである。
サリナのその表情と様子を見て、トーヤがサリナの代わりに説明をし始めた。

「サリナは儂等の部族のしきたりに準じて、特殊な訓練を受けたのだよ。」

「その成果を見てみる為に、ダンジョンに行ってみようと言う事だ。」

そう言いながらトーヤは、サリナの隠しスキルの試行をするつもりだと説明した。
その言葉を聞きながら、サリナは急に不安げな表情を見せた。

「トーヤ様。白蛇降臨は隠しスキルですけど。公に話しても良いのですか?」

サリナの言葉を受けて、トーヤはハハハと笑った。

「アンデッド対策の隠しスキルを公にしても、何の問題も無いぞ。むしろお前がそのようなスキルを持っている事で、重宝される事の方が多いと思うのだがな。」

そう言ってトーヤはリリスに向け、同意を求めるような視線を送った。
リリスとしても同感である。

「そうですよね。パーティを組んでダンジョンに潜るとしても、対アンデッドの必殺技を持っていれば、仲間も安心ですものね。」

リリスの言葉にサリナは固かった表情を崩した。
その様子を見ながらデルフィが口を挟んだ。

「儂もそうだと思うぞ。まあ、対人戦闘用の必殺スキルなら隠すだろうがな。」

デルフィの言葉にトーヤはうっと唸って言葉を飲み込んだ。
この時トーヤの脳裏には、サリナの対人戦闘用の隠しスキルである乾坤一擲が浮かび上がっていたからだ。
勿論この時点で乾坤一擲は、サリナには発動不能な状態であったのだが・・・。

「デルフィ様。あまり勘繰って良いものでは無いと思いますよ。」

チラの諫める言葉にデルフィはハハハと笑って頷いた。
デルフィは笑顔のまま話を切り替えた。

「それで、対アンデッドの必殺スキルを試すとなると、イオニアのダンジョンの第25階層に行くのだな。」

デルフィの問い掛けにトーヤはうんうんと頷いた。

「そのつもりですよデルフィ殿。それでチラの転移魔法で第24階層に向かう予定です。24階層は装備を整える階層で、魔物は出現しませんからな。」

「そうか。ならばチラに送って貰おうか。2回に分けて転移すればチラの負担も少ないだろう。よろしく頼むぞ。」

デルフィの言葉にチラはハイと答えて転移魔法を発動させた。
2回に分けて転移させるのは、ダンジョンの深層階に人を転移させるのは簡単では無いからだ。
ダンジョンそのものの持つ魔力の防護壁を破って行かなければならず、転移魔法のそれ相応のスキルと魔力を要してしまう。
賢者デルフィの闇魔法の転移ですら困難なのだそうだ。

チラの渾身の転移魔法で、リリス達はイオニアのダンジョンの第24階層に送られ、準備を整えた後に第25階層に向かった。

「第25階層に降りてしばらく歩くと、100体を超えるレイスと100体を超えるグールが襲い掛かってくる。それ故にあらかじめ魔力を循環させて、スキルの発動準備を済ませておくようにな。」

トーヤの言葉にサリナは緊張の面持ちで強く頷いた。


イオニアのダンジョンの第25階層。

そこは薄暗い石造りの神殿の内部だった。
朽ち果てた石材が苔生した石畳みの通路に転がっている。
ムッとする湿った空気が重苦しい。

念の為チラが空間魔法でバリアを張り、デルフィも闇魔法のバリアを張った。
全員がレイスの精神攻撃に対する耐性を持っているので、その点での不安は無いのだが、それでも数の暴力は避けようもない。

先頭を歩くリリスの前方からギヤーッという悲鳴の渦がこちらに放たれて来た。
白い雲の様なレイスの群れが近付いて来る。
それと共に漂って来る強烈な異臭はグールの集団のものだろう。

視界の前方がレイスで覆い尽くされるほどの距離に近付いた時、トーヤがサリナにスキルの発動の指示を出した。
それを受けてサリナは魔力を集中させ、白蛇降臨を発動させた。

サリナの前方10mほどの地面に大きな魔方陣が出現し、その中央から白く光る光の帯が伸び上がって来た。
半透明の白く光る蛇だ。
胴回りは50cmほどで、全長は10mもありそうだ。
白蛇はその場でぐるぐると回転し、次の瞬間に前方のレイスの群れの中に突入していった。

渦を巻くように回転しながら白蛇が宙を舞う。
その白蛇の身体に触れたレイスがあっという間に魔素に分解されていく。
白蛇は時折地面すれすれに降り、地表を這うように接近するグールをも分解していく。
その様子は圧巻だ。

「ほう! これほどまでとはな。白蛇が無双しておるぞ。」

デルフィの言葉にトーヤも嬉しそうに頷いた。
だがサリナは魔力の消耗が激しいようで、冷や汗を掻き、ハアハアと荒い息遣いでその場に膝をついた。
13歳の少女にはまだ負担が大きいのだろう。
その様子を見てべリアが背後からサリナの身体に魔力を補充し始めた。
その補充でサリナも少し楽になったようだ。

合計200体を超えるアンデッドがほとんど駆逐された。
その様子にサリナもホッと安堵のため息をついた。
だが突然地面がゴゴゴゴゴッと揺れ始め、前方の地面から大きな白い光の球が浮かび上がってくる。

「何事だ! この階層は200体のアンデッドの駆逐で終わりの筈だぞ!」

トーヤの叫び声にリリスも緊張して前方を見つめていたのだった。













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