落ちこぼれ子女の奮闘記

木島廉

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予期せぬ依頼2

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夢の中でギグルと会った翌日。

リリスは昼の休み時間に、職員室の隣のゲストルームに呼び出された。

呼び出した相手は王族だと言う事なので、恐らくメリンダ王女だろう。

ゲストルームのドアを開けると、そこにはメリンダ王女とフィリップ王子が座っていた。

挨拶をしてその対面のソファに座ると、メリンダ王女が早速声を掛けて来た。

「リリス。お疲れ様。ドーム公国での事はノイマンから聞いたわよ。」

やはりその件だ。
今回の事はリリスもリンディも公用扱いなので、学院でも欠席にはなっていない。
正式な国交のない国への渡航に関して、ノイマンやリンディの姉から報告は上がっているだろう。
それ以外の事でメリンダ王女は知っておきたい事があるのだろうか?

「獣人の賢者様にそそのかされて、レームのダンジョンの探索に行ったそうね。そんな事があったのなら、私も付いて行けば良かったって悔いているのよ。」

そう言ってメリンダ王女は残念そうな表情を見せた。
復活したレームのダンジョンが気になっているのだろう。

「それで、レームのダンジョンで収穫はあったの?」

「収穫なんて特に無いわよ。イグアス様も居たから安心して探索出来たわ。」

そう言いながらリリスはメリンダ王女の思惑を探った。
竜同士の威圧の掛け合いの件は、イグアスから漏れてい無さそうだ。

だがメリンダ王女からリリスは意外な話を振られた。

「昨日の晩、ゲルが私の部屋に来たのよ。勿論使い魔の姿でね。」

まあ、そうだろう。
ゲルは既に使い魔の姿でしか出現出来ない筈だ。

「そのゲルがね、最近リリスの闇魔法の魔力が強化されているって言うのよ。」

うん?
何の事だろうか?
ツヴァルクから吸い上げた魔力が要因になって、闇魔法のスキルが増えた事は事実だが・・・。

「何か原因があったの?」

「何も無いわよ。」

そう言いながらもリリスはゲルの言葉の意味を考えた。
恐らくは単純にそう感じ取っただけなのだろう。

「多分、ゲルがそう感じたのは、私が闇の操作を覚えたからじゃないの?」

リリスはそう答えると、自分の手のひらの上に小さな闇を出現させた。
直径10cmほどの闇を上下左右に動かし、拡大縮小出来る事も示して見せた。
その様子にメリンダ王女もフィリップ王子もほうっ!と小さな感嘆の声をあげた。

「随分器用に扱っているわね。誰から教わったのよ?」

メリンダ王女の目が闇に釘付けされている。

「自分で意識していたら、出来るようになっただけよ。私って魔力操作が得意な方だから・・・」

リリスは手のひらの上から闇を動かし、テーブルの上に置かれた紅茶のカップを包み込むと、テーブルの端の方に転移させた。

「ええっ! 闇の転移まで出来るようになったの?」

驚くメリンダ王女にリリスは苦笑いを見せた。

「転移と言ってもこの程度の距離なのよ。どうやったら上達出来るのか、見当もつかないわ。」

謙遜するリリスにフィリップ王子が口を開いた。

「リリスって本当に器用な子だね。見よう見まねで出来る事じゃ無いと思うんだけどねえ。」

フィリップ王子の言葉にメリンダ王女もうんうんと頷いている。

「でもリリスが闇魔法で上達すれば、私にとってもメリットがあるのよ。闇の憑依に関しても私の側の自由度が増えるからね。使い魔で憑依した状態で、私の闇魔法をリリスの魔力を使って強化発動出来る。ゲルはわざわざそれを伝えに来てくれたのよ。」

そうなのね。
まあ、それも亜神の気紛れなんでしょうけどね。

「上達と言ってもまだまだ制限があるのよ。そう簡単に上達出来るとは思えないんだけどね。」

「まあ、徐々に上達してくれれば良いのよ。」

そう言いながらメリンダ王女は紅茶を一口啜った。
その所作は流石に王族で優雅である。

「ドーム公国とは今後国交を開始出来そうなの?」

リリスの言葉にメリンダ王女は強く頷いた。

「勿論よ。レームのダンジョンもあるから早く国交を開きたいわね。それに単なる国交で済まないかも知れないからねえ。」

メリンダ王女の含みのある言葉を聞き、フィリップ王子が制止に入った。
だがそれを無視してメリンダ王女は小声で呟くように話し始めた。

「ここだけの話にしておいてね。」

「実はドーム公からリンディの姉のアイリスに正式なオファーが来たのよ。王妃として迎えたいって・・・」

ええっ!
そうなの?

驚きのあまりリリスは声が出ない。

「ドーム公には色々と女性関係の噂話もあって、アイリスの実家も最初は疑っていたのよ。ハーレムにでも加えたいのかとアイリスは思っていたみたいね。」

「でも公式文書で来ちゃったからね。しかも色々と贈り物まで添えて・・・」

そうなのね。

「それでアイリス先輩はどうしたの?」

「今はまだ両親と相談している段階よ。でも本人は今回の渡航でドーム公とは意気投合したみたいね。獣人同士の相性って私には良く分からないけど。」

メリンダ王女の言葉を聞き、フィリップ王子が話に加わって来た。

「まだそう言う状況だから、他言は無用だよ、リリス。」

「それは心得ています。」

リリスはそう言いながら強く頷いた。

「今日も教室でリンディと目を合わせたら、神妙な表情で私を見つめて来たわよ。」

「うんうん。そうでしょうねえ。リンディとしても青天の霹靂だったでしょうからね。」

メリンダ王女の言葉にそう答えると、リリスはリンディの気持ちを察した。
姉の縁談なので嬉しくもあり、相手を考えると困惑もしているだろう。
生徒会の部屋などでリンディと顔を合わせても、この件に関しては言及するわけにはいかない。

知らない素振りをしている他無いわね。

そう思ってリリスは心に決めた。




そしてドーム公国からの帰還から数日後。

その日の生徒会での打ち合わせを終えたリリスは、学生寮の自室に戻り、その日受けた授業の提出課題に取り組もうとしていた。

だが自室のドアの前に立った途端に、部屋の中から異様な気配を感じて足を止めた。

魔大陸での出来事以来、闇魔法の波動を敏感に感じるようになったリリスである。

部屋の中から漂って来る気配はまさにそれだ。
しかもかなり濃厚な気配がする。
これは亜神の気配か?

少し警戒しながらドアを開けると、リリスを迎える声が聞こえて来た。

「「お帰り!」」

「お帰りなさい。」

複数の声が聞こえて来た。

そこに居たのは一つ目の小さなカラスと小さな黒いガーゴイルだった。
二体の使い魔がテーブルの上に留まっている。

おかしいわね。
もう一人の声が聞こえたんだけど・・・。

そう思いながらもカバンを机に置き、リリスはテーブルの傍のソファに座った。

「ジニアとゲルがお揃いでここに来るって、どうしたのよ?」

リリスの問い掛けにカラスが口を開いた。

「リリスに会わせたい人物が居るのよ。人物と言っても微妙なんだけどね・・・」

何となく含みのある言葉である。
怪訝そうな表情のリリスを見ながら、カラスがその一つの目を瞬きさせ、部屋の後方の壁に向かって声を掛けた。

「良いわよ。出て来て。」

その言葉に反応するように部屋の壁の下に闇が現われ、黒い人影がスッと立ち上がった。
それはスーツ姿の若い女性だった。
背丈はリリスと同じほどで、髪はポニーテールに結び、目が大きく利発そうな女性だ。
その目がキラキラと光っている。
肌の色は浅黒いが魔族やダークエルフでもなさそうだ。

「初めまして、リリス様。私の名はセリーヌと申します。」

女性はそう言って頭を深々と下げた。

誰なんだろうか?

リリスの疑問を察するように、セリーヌはニヤッと笑って口を開いた。

「ギグル様からの紹介でこちらに来ました。そう言えば・・・・・お分かりでしょうね。」

うっ!
ギグル様からの紹介って事は、広域多重シールドを管理する人工知能からの使者?

リリスが尋ねようとする前に、カラスが口を開いた。

「セリーヌは広域多重シールドを管理する人工知能の端末なのよ。修復依頼をリリスにオファーしたってゲルが聞いたので、私がセッティングしてここに連れて来たの。」

カラスの言葉にリリスは若干の違和感を覚えた。

「どうしてゲルが知っているのよ?」

リリスの言葉を受けて、黒いガーゴイルの顔がリリスの方に向かった。

「それは広域多重シールドの設計者が僕だからなんだよ。」

ええっ!
そうなの?

「ゲルってそんな事もしていたの?」

リリスの驚きにガーゴイルはハハハと笑った。

「魔大陸の魔族が引き籠りたいって言うものだから、協力してあげたんだよ。」

「大陸全体で引き籠りって・・・」

唖然とするリリスにセリーヌは説明を始めた。

「引き籠りと言う言葉は適切ではありませんね。ゲル様の思い込みも入っているようですが・・・」

セリーヌの言葉にカラスも同意した。

「ゲルの視点からはそう見えるんでしょうね。シールドの目的はあくまでも、魔大陸への出入の管理の為だから。」

「闇魔法の権化たる私達とすれば、魔族に伝わる特殊な闇魔法の系譜を守りたいって事もあってね。人族との無用な衝突を回避して欲しかったのよ。それでゲルが手伝ったって事なの。」

そう言う事なのね。

「でも、修復なら設計したゲルがやれば良いんじゃないの? 今の状態でゲルが無理なら、ゲルの代わりにジニアがやってあげれば良いと思うけどね。」

「それは約束に反する事なのよ。管理修復は自分たちでやるって言う約束で設計してあげたんだからね。」

そうなの?

「でもそんな約束なんて変更しても良いんじゃないの?」

リリスの言葉にガーゴイルはチッチッチッと声をあげて、翼にへばり付いた様な指を横に振った。

「そんな訳には行かないんだよ。このシールドを用意するために、大勢の魔族の族長達が血判を差し出したんだ。管理と修復には闇の亜神の手を煩わせないと言う誓いを立て、それぞれの種族の存続を賭けた。時間が経つにつれて、それはそのままある種の呪詛に転化してしまったんだよ。」

そんな事ってあるの?
でもそこまでしてでも、広域多重シールドを創り上げたかったのね。
おそらく人族との長年に渡る大きな戦争で、魔族達も相当な被害を被っていたに違いないわ。

「分かったわよ。手伝えば良いのね。」

そう答えたリリスにセリーヌは近付き、手を握って感謝の意を伝えた。
その仕草があまりにも自然で、とても人工知能の端末とは思えない。

「失礼だけど、セリーヌさんってホムンクルスじゃないのね。でも魔族やダークエルフでもなさそうだし・・・」

リリスの言葉にセリーヌはうふふと笑った。

「私はホムンクルスですよ。人工知能の創り上げた疑似人格です。でもそこに若干付加された要素がありますけどね。」

付加された要素?
リリスには何の事だか分からない。

その様子を見てジニアが呟いた。

「セリーヌはとある魔族の種族の族長の娘の人格が融合しているのよ。闇の憑依でも禁忌に近いレベルなんだけどね。」

そうなのね。
何だか色々と事情がありそうねえ。
あまりそこには触れないようにした方が良さそうだわ。

リリスは気持ちを切り替え、セリーヌに好意的な視線を送った。
それを感じ取ってセリーヌは再び礼を述べた。

「それじゃあ、広域多重シールドの心臓部に転移するわよ。」

ジニアはそう言うと、使い魔のカラスの翼を広げ、それをパチンと閉じた。
その途端にリリスの視界が暗転し、セリーヌやゲルの使い魔と共に未知の場所へと転移していったのだった。









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