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二人の王女とダンジョンチャレンジ3
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階段を降りると第3階層。
そこは前回と同じく草原だった。
ハービーの群れは勘弁してほしいわね。魔物の大群を相手に一人で闘うのは大変だからなあ。
そう思ったリリスの不安は若干薄らいだ。
草原の向こうからこちらに駆けてくる狼の群れを目にしたからだ。
地上に居る魔物なら群れでもなんとか出来る。
それは土魔法を駆使できるリリスの自信でもあった。
「リリス! どうするの? ブラックウルフが20匹以上居るわよ!」
メリンダ王女の叫びが聞こえる。リリスはそのスキルですでに30匹を探知していた。
「一斉にこちらに向かってくるわ!」
エミリア王女も叫んだ。
だがリリスは極めて冷静だ。
瞬時に土魔法で土壁を数か所に出現させ、更に10mほど手前には幅5m深さ1mほどで半円状に泥沼を造り上げた。深い泥沼を造ると魔力を消耗してしまう。ブラックウルフの体高に合わせて1mほどの深さにしたので、魔力の消耗も枯渇するほどに大きくは無い。
念のために土壁の手前に高さ10cmほどのアースランスをあらかじめ設置し、その一帯を10cmほど陥没させた。これは罠だ。少しでも敵に傷を負わせるのが目的で、しかもこちらからはアースランスの存在すら見えない。
ここまででリリスの魔力量は半減してしまったので、躊躇なく魔力吸引をパッシブで発動させた。
程なくブラックウルフが接近し、唸り声をあげながら土壁を飛び越えてきた。そこを狙ってファイヤーボルトを放っていく。これは速度重視の普通のファイヤーボルトだ。
ボスッ、ボスッとファイヤーボルトが着弾し、ゴウッと燃え上がる。その運動能力を生かして被弾を避けようと身を反転させたブラックウルフは、土壁を越えた地点のアースランスを踏んでしまった。傷ついて動きが鈍ったブラックウルフはファイヤーボルトの格好の的だ。よろよろと立ち上がるブラックウルフに次々にファイヤーボルトが着弾し、悲鳴と共に燃え上がっていく。
とりあえず10匹は倒した。
まだ油断は出来ない。
次々と続くブラックウルフの接近に、ファイヤーボルトで打ち漏らすケースも増える。驚異的な身体能力でファイヤーボルトを回避したブラックウルフが数匹、リリスに向かって接近してきた。だが半円状の泥沼を飛び越えられず、その中に落ちてしまうと、これもまたリリスの思うつぼだ。
泥沼で動きの鈍るブラックウルフに次々にファイヤーボルトが着弾する。
沼のあちらこちらで火の手が上がり、ウガァッと悲鳴を上げながらブラックウルフが沼に沈んでいく。
「リリスの戦い方って抜かりが無いわねえ。」
メリンダ王女の声が聞こえてきた。だが少し安心したリリスの目の前で、思いもよらない事が起きた。沼に落ちたブラックウルフの身体を踏み台にして、別のブラックウルフが沼を飛び越えてきたのだ。
リリスは瞬時に放ったファイヤーボルトでそのブラックウルフを射抜くと、沼の中で踏み台になっていたブラックウルフにも止めを刺した。
「拙いわね。あいつら、連携して攻撃を掛けて来たわ。」
リリスはそう呟きながら、ファイヤーボルトの手数を増やした。沼まで接近させない方が良い。
だがその思いとは裏腹に、リリスの攻撃をかいくぐって沼まで辿り着くブラックウルフが増えてきた。
う~ん。
どうしたら良いのかしらねえ。
リリスのその思いに解析スキルが反応して、リリスの脳内にメッセージを送ってきた。
『泥沼に毒を撒けば良いですよ。』
そうか!
その手があったわね。
でもどんな毒が良いかしら?
『麻痺毒と腐食性の毒を調合しましょう。水と違って泥沼なので、自律的に生体に入り込んでいくタイプが良いと思います。』
そんなエグい毒を用意出来るの?
『イメージを作成しますので、二重構造のファイヤーボルトに仕込んでください。』
うん。任せたわ。
リリスは即座に解析スキルが造り上げたイメージに基づいて毒生成スキルと調合スキルを連携させた。更に生成した毒を二重構造のファイヤーボルトに装着し、それを泥沼に数発送り込んだ。中央部が若干緑色の極太のファイヤーボルトが泥沼に着弾し、着弾地点が若干妖気を漂わせているが、これはリリス以外の者には探知されない。
「リリス、何やってるの?」
メリンダ王女が不思議に思ってリリスの肩から問い掛けた。
「ちょっとした罠よ。気にしないで。」
そう言うと、リリスは再びブラックウルフに向けてファイヤーボルトを放ち始めた。
沼に辿り着くものを少しでも減らさなければならないからだ。
相当数のブラックウルフを駆逐し、沼まで辿り着いたブラックウルフは残数4匹。そのうちの2匹が躊躇わず沼の中付近に飛び込んだ。明らかに連携して攻撃を駆けてきている。
でもそう上手くはいかないわよ。
ニヤッと笑って構えているリリスの目の前で、沼に入り込んだブラックウルフは毒の影響で麻痺し、そのまま沈み込んでしまった。そこにそのブラックウルフを踏み台にしようとして、残りの2匹が飛び込んできたのだが、踏み台にするはずの仲間が麻痺毒で沈み込んでしまったので足場が無く、そのまま沼に落ちてしまった。そこに容赦なくリリスのファイヤーボルトが襲い掛かる。
泥沼に火柱が上がり、これですべてのブラックウルフを駆逐した。だが泥沼に撒いた毒を詮索されるのも拙い。
リリスは即座に泥沼を硬化させて証拠隠滅を図った。
「う~ん。何となく違和感があるんだがなあ。」
背後でシールドを張ってくれているロイドが呟いた。
「リリス。最後に何をしたの?」
メリンダ王女が尋ねてきた。
「別に大したことはしていないわよ。」
そう言って誤魔化したリリスだが、エミリア王女が小さな声で呟いてきた。
「精霊さん達が、麻痺毒を感じたって言ってるんだけど・・・・・」
余計な事を教えないでよね。
邪魔な精霊だわ。
握り潰してやろうかしら。
「リリス~。精霊さん達が怯えてるんだけど、邪悪な波動を送らないでね。」
邪悪で悪かったわね。
あんた達は高みの見物なんだから、つべこべ言わないでよね。
少し心がすさんでいるのは、ブラックウルフの群れを一人で駆逐した疲れもあったのだろう。リリスはその場に座り込んでしまった。魔力量は残り40%ほどだ。冷汗を拭い、魔力吸引スキルを少し強めに稼働させて身体を落ち着かせる。程なく大地から吸い上げてくる魔力で体力も戻ってきた。
「リリス君。少し休んでいくかい?」
心配するロイドにリリスは首を振った。
「もう大丈夫です。第4階層に進みましょう。」
そう言ってリリスは立ち上がった。
第4階層。
前回と同じように、そこはサバンナだった。
爽やかな風に吹かれて歩く事約20分。魔物が全く出現しない。この階層の最深部まで辿り着くと、階下に繋がる階段の傍に大木の切り株があり、その上に何かが座っていた。
よく見ると・・・・・マントを羽織った骸骨だ。
拙いわね。アゾレスの使い魔じゃないの。
仮のダンジョンマスターとは言え、奴は戦闘狂だ。嫌な予感がリリスの脳裏に浮かび上がった。
「お待ちしていましたよ~」
軽いノリで骸骨が挨拶をしてきた。
「別にあんたに会いに来たんじゃないからね。」
「ヘヘヘッ、そんな連れない事を言わないでくださいよ。」
この口調で油断させられるのよね。
そう思いながら軽く睨むリリスである。
「リリス。あれってダンジョンマスターのリッチじゃなかったっけ?」
「そうよ、メル。仮のダンジョンマスターだけどね。」
リリスの目の前で骸骨の身体が浮かび、上昇し始めた。
「それではおもてなしを始めますよ~」
そう言って骸骨が上空に消えて行くと、程なく階層の奥から赤い光が近付いてきた。何かが空中を滑空してくる。
「これって何なの? とても大きな魔力を感じるわよ!」
メリンダ王女が呟いた。リリスも気を引き締めて身構える。探知を掛けると確かに膨大な魔力の塊を感じた。
拙いわね。空を飛ぶ魔物は土魔法で対処出来ないわ。
その気配を察してロイドが二重三重にシールドを張り直した。
その赤い光は近付くにつれて形を現した。巨大な蛇の様でもあるが、その全身が炎で包まれている。
「サラマンダーだ! こんなものがどうしてここに!」
ロイドが叫ぶのと同時に目の前がカッと赤く光り、大きな火炎がシールドにぶつかってきた。バリバリバリッと衝撃音を立てて多重構造のシールドが破壊された。その炎熱がこちらに伝わってくる。一気に周囲が熱くなった。
ブレスを吐かれたようだ。
慌ててロイドがシールドを張り直した。敵は全長10mほどのサラマンダーだ。
リリスはゆっくり近づいてくる難敵を前にして、その対応策を探し求めていた。
そこは前回と同じく草原だった。
ハービーの群れは勘弁してほしいわね。魔物の大群を相手に一人で闘うのは大変だからなあ。
そう思ったリリスの不安は若干薄らいだ。
草原の向こうからこちらに駆けてくる狼の群れを目にしたからだ。
地上に居る魔物なら群れでもなんとか出来る。
それは土魔法を駆使できるリリスの自信でもあった。
「リリス! どうするの? ブラックウルフが20匹以上居るわよ!」
メリンダ王女の叫びが聞こえる。リリスはそのスキルですでに30匹を探知していた。
「一斉にこちらに向かってくるわ!」
エミリア王女も叫んだ。
だがリリスは極めて冷静だ。
瞬時に土魔法で土壁を数か所に出現させ、更に10mほど手前には幅5m深さ1mほどで半円状に泥沼を造り上げた。深い泥沼を造ると魔力を消耗してしまう。ブラックウルフの体高に合わせて1mほどの深さにしたので、魔力の消耗も枯渇するほどに大きくは無い。
念のために土壁の手前に高さ10cmほどのアースランスをあらかじめ設置し、その一帯を10cmほど陥没させた。これは罠だ。少しでも敵に傷を負わせるのが目的で、しかもこちらからはアースランスの存在すら見えない。
ここまででリリスの魔力量は半減してしまったので、躊躇なく魔力吸引をパッシブで発動させた。
程なくブラックウルフが接近し、唸り声をあげながら土壁を飛び越えてきた。そこを狙ってファイヤーボルトを放っていく。これは速度重視の普通のファイヤーボルトだ。
ボスッ、ボスッとファイヤーボルトが着弾し、ゴウッと燃え上がる。その運動能力を生かして被弾を避けようと身を反転させたブラックウルフは、土壁を越えた地点のアースランスを踏んでしまった。傷ついて動きが鈍ったブラックウルフはファイヤーボルトの格好の的だ。よろよろと立ち上がるブラックウルフに次々にファイヤーボルトが着弾し、悲鳴と共に燃え上がっていく。
とりあえず10匹は倒した。
まだ油断は出来ない。
次々と続くブラックウルフの接近に、ファイヤーボルトで打ち漏らすケースも増える。驚異的な身体能力でファイヤーボルトを回避したブラックウルフが数匹、リリスに向かって接近してきた。だが半円状の泥沼を飛び越えられず、その中に落ちてしまうと、これもまたリリスの思うつぼだ。
泥沼で動きの鈍るブラックウルフに次々にファイヤーボルトが着弾する。
沼のあちらこちらで火の手が上がり、ウガァッと悲鳴を上げながらブラックウルフが沼に沈んでいく。
「リリスの戦い方って抜かりが無いわねえ。」
メリンダ王女の声が聞こえてきた。だが少し安心したリリスの目の前で、思いもよらない事が起きた。沼に落ちたブラックウルフの身体を踏み台にして、別のブラックウルフが沼を飛び越えてきたのだ。
リリスは瞬時に放ったファイヤーボルトでそのブラックウルフを射抜くと、沼の中で踏み台になっていたブラックウルフにも止めを刺した。
「拙いわね。あいつら、連携して攻撃を掛けて来たわ。」
リリスはそう呟きながら、ファイヤーボルトの手数を増やした。沼まで接近させない方が良い。
だがその思いとは裏腹に、リリスの攻撃をかいくぐって沼まで辿り着くブラックウルフが増えてきた。
う~ん。
どうしたら良いのかしらねえ。
リリスのその思いに解析スキルが反応して、リリスの脳内にメッセージを送ってきた。
『泥沼に毒を撒けば良いですよ。』
そうか!
その手があったわね。
でもどんな毒が良いかしら?
『麻痺毒と腐食性の毒を調合しましょう。水と違って泥沼なので、自律的に生体に入り込んでいくタイプが良いと思います。』
そんなエグい毒を用意出来るの?
『イメージを作成しますので、二重構造のファイヤーボルトに仕込んでください。』
うん。任せたわ。
リリスは即座に解析スキルが造り上げたイメージに基づいて毒生成スキルと調合スキルを連携させた。更に生成した毒を二重構造のファイヤーボルトに装着し、それを泥沼に数発送り込んだ。中央部が若干緑色の極太のファイヤーボルトが泥沼に着弾し、着弾地点が若干妖気を漂わせているが、これはリリス以外の者には探知されない。
「リリス、何やってるの?」
メリンダ王女が不思議に思ってリリスの肩から問い掛けた。
「ちょっとした罠よ。気にしないで。」
そう言うと、リリスは再びブラックウルフに向けてファイヤーボルトを放ち始めた。
沼に辿り着くものを少しでも減らさなければならないからだ。
相当数のブラックウルフを駆逐し、沼まで辿り着いたブラックウルフは残数4匹。そのうちの2匹が躊躇わず沼の中付近に飛び込んだ。明らかに連携して攻撃を駆けてきている。
でもそう上手くはいかないわよ。
ニヤッと笑って構えているリリスの目の前で、沼に入り込んだブラックウルフは毒の影響で麻痺し、そのまま沈み込んでしまった。そこにそのブラックウルフを踏み台にしようとして、残りの2匹が飛び込んできたのだが、踏み台にするはずの仲間が麻痺毒で沈み込んでしまったので足場が無く、そのまま沼に落ちてしまった。そこに容赦なくリリスのファイヤーボルトが襲い掛かる。
泥沼に火柱が上がり、これですべてのブラックウルフを駆逐した。だが泥沼に撒いた毒を詮索されるのも拙い。
リリスは即座に泥沼を硬化させて証拠隠滅を図った。
「う~ん。何となく違和感があるんだがなあ。」
背後でシールドを張ってくれているロイドが呟いた。
「リリス。最後に何をしたの?」
メリンダ王女が尋ねてきた。
「別に大したことはしていないわよ。」
そう言って誤魔化したリリスだが、エミリア王女が小さな声で呟いてきた。
「精霊さん達が、麻痺毒を感じたって言ってるんだけど・・・・・」
余計な事を教えないでよね。
邪魔な精霊だわ。
握り潰してやろうかしら。
「リリス~。精霊さん達が怯えてるんだけど、邪悪な波動を送らないでね。」
邪悪で悪かったわね。
あんた達は高みの見物なんだから、つべこべ言わないでよね。
少し心がすさんでいるのは、ブラックウルフの群れを一人で駆逐した疲れもあったのだろう。リリスはその場に座り込んでしまった。魔力量は残り40%ほどだ。冷汗を拭い、魔力吸引スキルを少し強めに稼働させて身体を落ち着かせる。程なく大地から吸い上げてくる魔力で体力も戻ってきた。
「リリス君。少し休んでいくかい?」
心配するロイドにリリスは首を振った。
「もう大丈夫です。第4階層に進みましょう。」
そう言ってリリスは立ち上がった。
第4階層。
前回と同じように、そこはサバンナだった。
爽やかな風に吹かれて歩く事約20分。魔物が全く出現しない。この階層の最深部まで辿り着くと、階下に繋がる階段の傍に大木の切り株があり、その上に何かが座っていた。
よく見ると・・・・・マントを羽織った骸骨だ。
拙いわね。アゾレスの使い魔じゃないの。
仮のダンジョンマスターとは言え、奴は戦闘狂だ。嫌な予感がリリスの脳裏に浮かび上がった。
「お待ちしていましたよ~」
軽いノリで骸骨が挨拶をしてきた。
「別にあんたに会いに来たんじゃないからね。」
「ヘヘヘッ、そんな連れない事を言わないでくださいよ。」
この口調で油断させられるのよね。
そう思いながら軽く睨むリリスである。
「リリス。あれってダンジョンマスターのリッチじゃなかったっけ?」
「そうよ、メル。仮のダンジョンマスターだけどね。」
リリスの目の前で骸骨の身体が浮かび、上昇し始めた。
「それではおもてなしを始めますよ~」
そう言って骸骨が上空に消えて行くと、程なく階層の奥から赤い光が近付いてきた。何かが空中を滑空してくる。
「これって何なの? とても大きな魔力を感じるわよ!」
メリンダ王女が呟いた。リリスも気を引き締めて身構える。探知を掛けると確かに膨大な魔力の塊を感じた。
拙いわね。空を飛ぶ魔物は土魔法で対処出来ないわ。
その気配を察してロイドが二重三重にシールドを張り直した。
その赤い光は近付くにつれて形を現した。巨大な蛇の様でもあるが、その全身が炎で包まれている。
「サラマンダーだ! こんなものがどうしてここに!」
ロイドが叫ぶのと同時に目の前がカッと赤く光り、大きな火炎がシールドにぶつかってきた。バリバリバリッと衝撃音を立てて多重構造のシールドが破壊された。その炎熱がこちらに伝わってくる。一気に周囲が熱くなった。
ブレスを吐かれたようだ。
慌ててロイドがシールドを張り直した。敵は全長10mほどのサラマンダーだ。
リリスはゆっくり近づいてくる難敵を前にして、その対応策を探し求めていた。
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