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王子の企み1
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宝玉からコピーしたスキル。
魔力誘導以外にも気に成るものがある。魔装だ。
魔装はパッシブでもアクティブでも発動出来るのね。でも妖精化ってピクシーからコピーしたスキルだからなの?
『人目に付かない場所で試してみれば良いですよ。』
そうね。
リリスはすでに眠っているサラを起こさないように起き上がり、静かにシャワールームに入ってカギを掛けた。
とりあえず魔装を発動させると、背中から何かが出てきたような感覚があった。何だろうと思ってシャワールームの鏡に映すと、背中から半透明の小振りな翼が生えている。光を反射して七色にキラキラと輝いているのが幻想的だ。しかもお尻からは黒くて細いムチのような尻尾が生えている。
これって恥ずかしいわね!
『表示状態から非表示状態に切り替えられますよ。』
そうなの?
試しに非表示にするように念じると、翼と尻尾の輪郭と色が薄れてきたが視認は出来る。
『自分では視認できますが他人からは視認出来ません。』
ああ、そう言う事なのね。
これってオンラインゲームのアバター用の衣装みたいなものと考えれば良いのかしら。
それで今パッシブ状態だけど、この魔装って何の効果があるの?
『パッシブ状態では魔法による攻撃の追加効果とチャームの効果の自然発生があります。』
『アクティブ状態ではそれに加えて幻視などの精神攻撃が可能になります。』
アクティブ状態では意外に強烈ね。
翼と尻尾を生やして精神攻撃を仕掛けるの?
しかも毒持ちで、魔力の触手を操りながら相手に撃ち込むの?
ますます魔物に近付いて来てるじゃないの!
私って路線を誤っていないかしら?
『大丈夫ですよ。心が人族で有りさえすれば。』
そう言う問題じゃないと思うわよ。
魔装は使う場合は非表示のパッシブ状態で決まりね。
リリスは魔装を解き、シャワールームから出ると、サラを起こさないように静かに自分のベッドに戻ろうとした。
だがその時、ふっと小さな光の球が現れ、リリスの頭の近くをゆっくりと回り始めた。光の球からは穏やかな波動が伝わってくる。
えっ!
何?
驚くリリスに解析スキルが伝えてきた。
『それは消滅したピクシーの残留思念です。どうしても伝えたい事があって残っていたようです。』
それって恨み言を言いたいんじゃないの?
私が魔力を吸い上げて消滅させてしまったから・・・。
(いいえ。感謝しているのよ。)
光の球から念話が伝わってきた。
(あなたが吸い上げてくれたお陰で解放されたのだから。)
実体は消滅してしまったのに?
(すでに抜け殻になっていたわよ。)
(私の名はゼラ。一緒に封印された魔人はゼストと名乗っていたわ。)
この宝玉の中って牢獄のようなものだったの?
(そう。身体を蝕まれ、魔力を徐々に吸引されていく。それは苦痛だったわ。それが100年も続いたのだから。)
(でも身体が朽ち果てていくと共に苦痛も消え、この宝玉に埋め込まれた術式の影響で2000年も浄化され続けてきたの。)
そう言えばこの宝玉は穏やかな浄化の波動を放っていたわね。
(私達を原動力にしていたのよ。残酷な仕組みよね。)
(でも身体から解き放たれ、浄化の術式の効果で、魔人のゼストの魔力と混然一体となって私達は至福の域にまで達していたのよ。)
(ゼストも最初は恨み言ばかり口にしていたわ。でも今は私と混然一体の状態になって感謝しているの。)
でもそれなら宝玉の中に残っていた方が良かったのでは?
(いえ。解き放ってくれたので、より高みに行けるのよ。)
そうなの?
良く理解出来ないけど解脱って感じなのかしら?
(そろそろ行くわね。)
光の球が徐々に薄れていく。消え去ろうとしているのだろうか? それともどこかへ旅立とうとしているのか?
(宝玉の中から魔力を吸い上げたので、魔力の空洞が生じているわ。あなたの魔力をそこに注ぎなさい。術式は消えていないから、浄化の波動を再び放ち続けてくれるはずよ。)
そう伝えて光の球は消え去って行った。
目の前に展開された状況に頭が付いて行かない。
何となくは理解したものの、夢を見ていたような気分でリリスはベッドに潜り込んだ。
その日の深夜。
眠りに就いてからおそらく数時間経った頃。
リリスは突然脳内に響く警告音で起こされた。
起こしたのは解析スキルだ。
『非常事態です! 起きて下さい!』
どうしたのよ?
眠い目を擦りながら、リリスは解析スキルに呼び掛けた。
『秘匿されていた特殊な術式が自己展開しようとしています! 一時的にブロックしていますので至急除去してください!』
うん?
秘匿されていた術式?
そんなものが何処から送られてきたの?
『送り込まれた魔力に内在して居た模様です。』
送り込まれた魔力って・・・・・もしかしてフィリップ王子の魔力?
『そのようです。』
う~ん。
そう言えばフィリップ殿下から送られた魔力の最後に不純物のようなものを感じたのよね。
あれがそうだったって事なの?
それにしても目的は何なの?
『回想に耽っている時間は有りません。至急、魔力誘導で除去してください。』
そうね。
そうすべきよね。
リリスは魔力誘導を発動させ、自分自身に魔力の触手を撃ち込み、体内を隈なく精査した。
脳内に反応がある。魔力で出来た檻のような空間だ。解析スキルがブロックしたと言っていたのはこれの事ね。その檻から黒い棘が幾つも飛び出している。その檻の小さな隙間から触手を侵入させて中を観察すると、黒い棘が無数に生えた黒い塊が検知された。
これって何?
『それは魔力を纏った術式です。呪詛と言う呼び方もありますが、綿密に組まれた術式を変換して魔力の中に仕込んだものです。』
それでどうしたら除去出来るの?
『体内に侵入した異物ですから、魔力誘導とヒールを連動させて除去出来ますよ。』
そんな事で除去出来るの?
『普通は出来ません。発動してしまえば除去不能ですが、発動直前に獣性スキルの最適化の際の余力で抑え込みました。』
良く分からないけど、良い仕事をしてくれたのね。
リリスは解析スキルをねぎらいつつ、魔力の触手の先端にヒールの波動を送り込み、魔力の檻の中に注入した。
魔力の檻ごと徐々に消滅していくのが分かる。さらに強くヒールの波動を送り、浄化をイメージして一気に魔力量を上げていくと、程なくその異物は完全に消滅してしまった。魔力の触手で精査するが、もはや痕跡は残っていない。
『除去成功です。』
良かったわ。
でも手に入れたスキルを直ぐに使う局面に立たされるとは、思ってもみなかったわよ。
それで、あの術式を私に仕込んで、フィリップ王子は何をしようとしていたのかしら?
『消滅直前の反応から判断してそれほどに凶悪な物ではありません。おそらく精神誘導の類の術式でしょう。』
『目的は多分、尋問だと思われます。』
尋問?
・・・・・ああ、そうか!
フィリップ殿下はマリアナ王女の言葉を信じていなかったのね。それで私の口から確かめようとして・・・。
やはり単なるシスコンじゃなかったわね。裏の顔がありそうだわ。
『この後の展開としては、術式の発動を確かめた上で、尋問にやって来る筈です。』
ええっ!
フィリップ殿下が来るの?
『いえ。聞き出すだけなら人型の使い魔を送ってくるでしょうね。五感を本人と共有させれば良いだけですから。』
なるほど。
それなら術式が効いているふりをしていようかしら。
でもそれだけだと悔しいわね。
何か嫌がらせをしてやりたいわ。
『それなら妙案がありますよ。』
・・・・・・・・・
解析スキルに提案された内容を再確認して、リリスはベッドの中でしばらく待っていた。
サラが起きないように調合スキルで弱い催眠ガスを作って嗅がせ、20分ほど待っていると、小さな魔力の反応が枕元に近付いてきた。
やはり来たわね。
使い魔の気配に合わせてリリスは非表示状態で魔装を発動させた。取り敢えずはパッシブ状態である。
気づかないふりをしていると、枕元にノームのような小人が立ち、声を掛けてきた。
「リリス。起きなさい。君に聞きたい事がある。」
直球で来たわね。
リリスはふっと上体を起こしてその小人を見た。妖精に近い使い魔のようだ。おそらく目と耳と口の感覚を使役者と共有しているのだろう。
「はい。仰せのままに。」
そう言いながらリリスはその使い魔の傍に近付いた。
「君はどうやってマリアナ王女を助けたのか教えてくれるかい?」
「はい。詳しくお教えしますので、もう少し近付いてお話ししますね。」
リリスはその使い魔の真横ににじり寄った。使い魔は油断しているようだ。
驚かせてあげるわよ。
即座に魔力誘導を発動させ、リリスは魔力の触手をその使い魔に撃ち込んだ。これは完全に憑依して全身の感覚を共有していない限り、使い魔の使役者には感知する事は出来ない。さらに瞬時に魔装をアクティブ状態に切り替えて、幻視の波動を魔力と共に送り込んでいく。魔力の触手で使い魔の脳の奥にまで届かせると、おもむろにリリスはその使い魔を両手で持ち上げて、自分の目線と使い魔の目線を同じ高さにした。
「兄上、こんな事をして良いのですか? 女子寮に潜入するなんて破廉恥ですよ。母国の恥ですわ。」
その顔と声は幻視の影響でマリアナ王女に変化していた。
魔力誘導以外にも気に成るものがある。魔装だ。
魔装はパッシブでもアクティブでも発動出来るのね。でも妖精化ってピクシーからコピーしたスキルだからなの?
『人目に付かない場所で試してみれば良いですよ。』
そうね。
リリスはすでに眠っているサラを起こさないように起き上がり、静かにシャワールームに入ってカギを掛けた。
とりあえず魔装を発動させると、背中から何かが出てきたような感覚があった。何だろうと思ってシャワールームの鏡に映すと、背中から半透明の小振りな翼が生えている。光を反射して七色にキラキラと輝いているのが幻想的だ。しかもお尻からは黒くて細いムチのような尻尾が生えている。
これって恥ずかしいわね!
『表示状態から非表示状態に切り替えられますよ。』
そうなの?
試しに非表示にするように念じると、翼と尻尾の輪郭と色が薄れてきたが視認は出来る。
『自分では視認できますが他人からは視認出来ません。』
ああ、そう言う事なのね。
これってオンラインゲームのアバター用の衣装みたいなものと考えれば良いのかしら。
それで今パッシブ状態だけど、この魔装って何の効果があるの?
『パッシブ状態では魔法による攻撃の追加効果とチャームの効果の自然発生があります。』
『アクティブ状態ではそれに加えて幻視などの精神攻撃が可能になります。』
アクティブ状態では意外に強烈ね。
翼と尻尾を生やして精神攻撃を仕掛けるの?
しかも毒持ちで、魔力の触手を操りながら相手に撃ち込むの?
ますます魔物に近付いて来てるじゃないの!
私って路線を誤っていないかしら?
『大丈夫ですよ。心が人族で有りさえすれば。』
そう言う問題じゃないと思うわよ。
魔装は使う場合は非表示のパッシブ状態で決まりね。
リリスは魔装を解き、シャワールームから出ると、サラを起こさないように静かに自分のベッドに戻ろうとした。
だがその時、ふっと小さな光の球が現れ、リリスの頭の近くをゆっくりと回り始めた。光の球からは穏やかな波動が伝わってくる。
えっ!
何?
驚くリリスに解析スキルが伝えてきた。
『それは消滅したピクシーの残留思念です。どうしても伝えたい事があって残っていたようです。』
それって恨み言を言いたいんじゃないの?
私が魔力を吸い上げて消滅させてしまったから・・・。
(いいえ。感謝しているのよ。)
光の球から念話が伝わってきた。
(あなたが吸い上げてくれたお陰で解放されたのだから。)
実体は消滅してしまったのに?
(すでに抜け殻になっていたわよ。)
(私の名はゼラ。一緒に封印された魔人はゼストと名乗っていたわ。)
この宝玉の中って牢獄のようなものだったの?
(そう。身体を蝕まれ、魔力を徐々に吸引されていく。それは苦痛だったわ。それが100年も続いたのだから。)
(でも身体が朽ち果てていくと共に苦痛も消え、この宝玉に埋め込まれた術式の影響で2000年も浄化され続けてきたの。)
そう言えばこの宝玉は穏やかな浄化の波動を放っていたわね。
(私達を原動力にしていたのよ。残酷な仕組みよね。)
(でも身体から解き放たれ、浄化の術式の効果で、魔人のゼストの魔力と混然一体となって私達は至福の域にまで達していたのよ。)
(ゼストも最初は恨み言ばかり口にしていたわ。でも今は私と混然一体の状態になって感謝しているの。)
でもそれなら宝玉の中に残っていた方が良かったのでは?
(いえ。解き放ってくれたので、より高みに行けるのよ。)
そうなの?
良く理解出来ないけど解脱って感じなのかしら?
(そろそろ行くわね。)
光の球が徐々に薄れていく。消え去ろうとしているのだろうか? それともどこかへ旅立とうとしているのか?
(宝玉の中から魔力を吸い上げたので、魔力の空洞が生じているわ。あなたの魔力をそこに注ぎなさい。術式は消えていないから、浄化の波動を再び放ち続けてくれるはずよ。)
そう伝えて光の球は消え去って行った。
目の前に展開された状況に頭が付いて行かない。
何となくは理解したものの、夢を見ていたような気分でリリスはベッドに潜り込んだ。
その日の深夜。
眠りに就いてからおそらく数時間経った頃。
リリスは突然脳内に響く警告音で起こされた。
起こしたのは解析スキルだ。
『非常事態です! 起きて下さい!』
どうしたのよ?
眠い目を擦りながら、リリスは解析スキルに呼び掛けた。
『秘匿されていた特殊な術式が自己展開しようとしています! 一時的にブロックしていますので至急除去してください!』
うん?
秘匿されていた術式?
そんなものが何処から送られてきたの?
『送り込まれた魔力に内在して居た模様です。』
送り込まれた魔力って・・・・・もしかしてフィリップ王子の魔力?
『そのようです。』
う~ん。
そう言えばフィリップ殿下から送られた魔力の最後に不純物のようなものを感じたのよね。
あれがそうだったって事なの?
それにしても目的は何なの?
『回想に耽っている時間は有りません。至急、魔力誘導で除去してください。』
そうね。
そうすべきよね。
リリスは魔力誘導を発動させ、自分自身に魔力の触手を撃ち込み、体内を隈なく精査した。
脳内に反応がある。魔力で出来た檻のような空間だ。解析スキルがブロックしたと言っていたのはこれの事ね。その檻から黒い棘が幾つも飛び出している。その檻の小さな隙間から触手を侵入させて中を観察すると、黒い棘が無数に生えた黒い塊が検知された。
これって何?
『それは魔力を纏った術式です。呪詛と言う呼び方もありますが、綿密に組まれた術式を変換して魔力の中に仕込んだものです。』
それでどうしたら除去出来るの?
『体内に侵入した異物ですから、魔力誘導とヒールを連動させて除去出来ますよ。』
そんな事で除去出来るの?
『普通は出来ません。発動してしまえば除去不能ですが、発動直前に獣性スキルの最適化の際の余力で抑え込みました。』
良く分からないけど、良い仕事をしてくれたのね。
リリスは解析スキルをねぎらいつつ、魔力の触手の先端にヒールの波動を送り込み、魔力の檻の中に注入した。
魔力の檻ごと徐々に消滅していくのが分かる。さらに強くヒールの波動を送り、浄化をイメージして一気に魔力量を上げていくと、程なくその異物は完全に消滅してしまった。魔力の触手で精査するが、もはや痕跡は残っていない。
『除去成功です。』
良かったわ。
でも手に入れたスキルを直ぐに使う局面に立たされるとは、思ってもみなかったわよ。
それで、あの術式を私に仕込んで、フィリップ王子は何をしようとしていたのかしら?
『消滅直前の反応から判断してそれほどに凶悪な物ではありません。おそらく精神誘導の類の術式でしょう。』
『目的は多分、尋問だと思われます。』
尋問?
・・・・・ああ、そうか!
フィリップ殿下はマリアナ王女の言葉を信じていなかったのね。それで私の口から確かめようとして・・・。
やはり単なるシスコンじゃなかったわね。裏の顔がありそうだわ。
『この後の展開としては、術式の発動を確かめた上で、尋問にやって来る筈です。』
ええっ!
フィリップ殿下が来るの?
『いえ。聞き出すだけなら人型の使い魔を送ってくるでしょうね。五感を本人と共有させれば良いだけですから。』
なるほど。
それなら術式が効いているふりをしていようかしら。
でもそれだけだと悔しいわね。
何か嫌がらせをしてやりたいわ。
『それなら妙案がありますよ。』
・・・・・・・・・
解析スキルに提案された内容を再確認して、リリスはベッドの中でしばらく待っていた。
サラが起きないように調合スキルで弱い催眠ガスを作って嗅がせ、20分ほど待っていると、小さな魔力の反応が枕元に近付いてきた。
やはり来たわね。
使い魔の気配に合わせてリリスは非表示状態で魔装を発動させた。取り敢えずはパッシブ状態である。
気づかないふりをしていると、枕元にノームのような小人が立ち、声を掛けてきた。
「リリス。起きなさい。君に聞きたい事がある。」
直球で来たわね。
リリスはふっと上体を起こしてその小人を見た。妖精に近い使い魔のようだ。おそらく目と耳と口の感覚を使役者と共有しているのだろう。
「はい。仰せのままに。」
そう言いながらリリスはその使い魔の傍に近付いた。
「君はどうやってマリアナ王女を助けたのか教えてくれるかい?」
「はい。詳しくお教えしますので、もう少し近付いてお話ししますね。」
リリスはその使い魔の真横ににじり寄った。使い魔は油断しているようだ。
驚かせてあげるわよ。
即座に魔力誘導を発動させ、リリスは魔力の触手をその使い魔に撃ち込んだ。これは完全に憑依して全身の感覚を共有していない限り、使い魔の使役者には感知する事は出来ない。さらに瞬時に魔装をアクティブ状態に切り替えて、幻視の波動を魔力と共に送り込んでいく。魔力の触手で使い魔の脳の奥にまで届かせると、おもむろにリリスはその使い魔を両手で持ち上げて、自分の目線と使い魔の目線を同じ高さにした。
「兄上、こんな事をして良いのですか? 女子寮に潜入するなんて破廉恥ですよ。母国の恥ですわ。」
その顔と声は幻視の影響でマリアナ王女に変化していた。
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