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仮装ダンスパーティー3
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マリアナ王女はタミアと対峙していた。
「カサンドラ=エル=シヴァ・・・・・神話の存在ですか。そんなものが目の前に居るなんて。」
「本体じゃないけどね。かけらよ、かけら。」
タミアはそう言いながらハハハと笑った。
「それでもとてつもない力を持っているのね。無条件で母国に迎えたいほどだわ。」
王女の気持ちも分かる。タミアの力を味方に付ければこの大陸の軍事情勢そのものが変わるかも知れない。そう考えるのも無理のない話だ。
「あたしは気紛れに動いているだけだから、この世界の人族や獣人達の営みに関心は無いわよ。今回はリリスや王女を助ける事になったけど、それも気紛れだし、あんた達から見れば単なる偶然だからね。」
タミアも王女の抱いた思いを理解したようだ。
まるで予防線を張るような言い回しをした上で、タミアはリリスの顔をじっと見た。
「リリス。何だったら王女の記憶を消しちゃおうか? 何もなかった事にしようと思えば出来るわよ。」
「待って! それは止めて!」
王女は咄嗟に叫んだ。
「私もこの場での事は内密にするわよ。誓うわ。それに私の命の恩人の顔を忘れたくは無いのよ。」
王女の言葉にリリスもうんうんとうなづいた。
「そう言えばあの法服の男に心当たりはあるのですか?」
「そうね。ドルキアの王族の支配に不満を持つ貴族の一派も居るのよ。その手先だと思うわ。それにしてもロイヤルガードの気配が消えてしまったので、あの男の言うようにやられてしまったのかも知れないわね。」
そう言いながら、王女は沈鬱な表情になってうつむいてしまった。
「マリアナ様が助かった事で、ロイヤルガード達も報われますよ。」
「ありがとう、リリスさん。それにしてもあなたは土壁のように意志が固いのね。」
どうしてそう言う形容になるの?
不満を隠してリリスは王女に尋ねた。
「ところでここは何処なんですか?」
リリスの言葉に王女はふっと周りを見回して軽くうなづいた。
「ここはドルキアの地方都市、リースの遺跡の最深部でしょうね。私も見覚えがあるから・・・」
「50年前に発掘された神殿の遺跡で、ここはその最深部の第5階層。地上からは100mほどの深さよ。」
「この神殿が建てられたのはおよそ1000年前で、その当時はこの地にドルキア帝国が栄えていたの。今のドルキア王国の3倍もある領土で、南部のチラや東部のヌヴァクを含む領土だったと聞いているわ。」
王女は遠くを見つめるような仕草をした。過去に栄えた大きな帝国の末裔としての自負もあるのだろう。ちなみにチラやヌヴァクは現在では小国として独立している。
「立派な地下神殿なのだけれど、盗掘の跡も無く、遺物が全く発掘されなかったらしいわ。それで長く放置されているのよね。」
「ほう。」
王女の言葉にタミアが口を挟んだ。
「遺物が無い・・・。それならこの微かな気配は何かしらね。リリス、あんたも感じるでしょ? 上位の魔物並みの探知力を持っているのだから。」
「魔物にしないでってば!」
反撃しつつリリスは探知してみた。
この大きなフロアの奥に微かな生命反応がある。これは何だろうか?
リリスはフロアの奥に歩み寄り、思い当たる壁の一部分を軽く撫で始めた。
生命反応だと思ったが、人間の物ではなさそうだ。魔物?
思い当たる部分にふっと魔力を流してみた。
その途端に壁の一部が青く光り、その部分が奥に引き込まれるように消えてしまった。その中から何かが前方にゆっくりとスライドして出てくる。青白く光る棺のような物体。ふと気に成って触れようとしたその時、タミアの叫び声が聞こえた。
「待って! リリス! それに触れては駄目!」
リリスは触れそうになった手をその寸前で引き止めた。だがリリスの手と青白い物体の間の10cmほどの間隙を、火花のように魔力が走った。いや、魔力を吸い込まれてしまったと言った方が良い。
青白い棺のようなものがスッと開き、その中から白い人影が出てきた。
えっ?
少女だ。
しかもタミアに少し似ている。
「あ~あ。余計な奴を起こしちゃったかあ。」
タミアの嘆き声が聞こえてきた。
青いドレスを着た色白の少女は周囲を見回して、リリスに話し掛けてきた。
「私を起こしたのはあなたね? でもどうしてあなたの魔力で起こされたのかしら? 私はまだ眠っている筈だったのに。」
「私はリリス。あなたは?」
リリスの問い掛けに、少女はその青い瞳をリリスに向けた。その動きに伴って淡いブルーの髪がふわっとたなびいた。
「私は・・・識別コードはユリアよ。」
うん?
識別コード?
疑問を抱くリリスにタミアが話し掛けてきた。
「そいつもかけらなのよ。」
えっと驚いたのはそれを聞いたリリスと王女だけではなかった。
ユリアが驚きの表情でタミアを見つめた。
「どうしてあなたが此処に居るのよ。あと5000年は眠っている筈なのに・・・」
「それはねえ。」
そう言いながらタミアはリリスの方に目を向けた。
「あたしもこの娘に起こされちゃったのよ。リリスの魔力って目覚ましの栄養ドリンクみたいだからね。」
栄養ドリンクってこの世界の言葉じゃないわよね。
私の記憶領域からの参照でしょうけど、人の魔力を『眠●打破』みたいに言わないでよね。
リリスの思いに解析スキルが反応した。
『栄養ドリンクなら作れますよ。』
余計な事を言わないで!
話が混乱するだけだからね!
「この少女もタミアの仲間なの?」
王女の問い掛けにタミアは少し顔をしかめた。
「仲間じゃないわよ、たまに敵対する事も有るからね。」
「ユリアの本体はアクア=エル=リヴァイタル。水を司る亜神よ。」
ええっ!
また神話の登場人物なの?
驚くリリスの顔をユリアはじっと見つめた。
「それにしても珍しいわね。人族で毒持ちなんて。すでに毒腺の疑似形態まで芽生えているし・・・。魔物に取り込まれちゃったのかしら?」
「いやいや、その子が魔物を取り込んだのよ。」
「ええっ!そうなの? 初めて見る人族ね。」
ちょっと待って!
私をネタにして亜神のかけら同士で盛り上がらないでよ。
人を何だと思っているのよ。
憤慨するリリスの肩を王女がポンと叩いた。
「リリスさん。私は秘密を守るからね。安心して。」
止めてよお!
王女様までそんな深刻な表情で何を言っているのよ!
リリスの思いを他所にユリアとタミアは話を続けた。
「それでタミア。あなたは何をしているの?」
「あたしは今はダンジョンマスターだよ。暇つぶしには最適なのよね。」
「ダンジョンマスターがこんなところに居て良いの?」
「構わないわよ。あたしもうちのダンジョンコアものんびりしたい性格だからね。働きたい時に働いているだけよ。」
聞こえは良いけど怠け者って事じゃないの。
だがタミアの言葉にユリアは関心を持った様子だ。
「ダンジョンマスターかあ。それも面白いかもね。このまま再度眠りに就くのも芸が無いし、私もやってみようかしら。」
ええっ!
そんな事をして良いの?
「どのみちここは私の本体を祀っていた地下神殿だからね。」
そう言いながらユリアは王女の方に目を向けた。
「この土地の所有者はあなたの一族ね。ここをダンジョンにしちゃっても良い?」
突然話を振られた王女はうんうんと激しくうなづいた。
「勿論です!ダンジョンにして下さるなら、この土地も大きく繁栄します。人も物資もお金も集まり、王国の財政も潤いますから。」
あらあら。
王女様が喰い付いてきちゃったわ。
「でもダンジョンコアはどうするの?」
タミアの疑問ももっともだ。
「そんなものはどこかから持ってくるわよ。」
そんな事が出来るの?
ダンジョンコアって持ち出し可能だっけ?
神話的なギャグじゃないでしょうね。
「まあ、私に任せて頂戴。悪いようにはしないわよ。」
そう言いながらユリアは壁の奥に向かって行った。その後姿にタミアが声を掛けた。
「じゃあまたね。」
ユリアが振り返ってふっとため息をついた。
「そうね。5000年後にまた付き合ってあげるわよ。私はあなたの抑えが効かなくなった時の制御役だからね。」
「その時はよろしくね。」
その言葉を聞きユリアはくるりと向きを変え、後姿で手をひらひらと振りながら奥の壁の方向に消えていった。
「信じられない出来事ばかりね。でもここがダンジョンになったら大きな街が出来るわよ。」
王女が嬉しそうに呟いた。それを耳にしたタミアがニヤッと笑った。
「ここがダンジョンになるのなら、『リリスのダンジョン』って名前でどうかな?」
何を言ってるのよ!
「そう言えばこのリースの街は帝国時代にはリーリスと呼ばれていましたね。リリスでも通じますよ。古くから住んでいる人には違和感が無いと思うわ。」
「もういい加減にして~!」
頭を抱えたリリスの叫び声が何時までも地下神殿に響き渡っていた。
「カサンドラ=エル=シヴァ・・・・・神話の存在ですか。そんなものが目の前に居るなんて。」
「本体じゃないけどね。かけらよ、かけら。」
タミアはそう言いながらハハハと笑った。
「それでもとてつもない力を持っているのね。無条件で母国に迎えたいほどだわ。」
王女の気持ちも分かる。タミアの力を味方に付ければこの大陸の軍事情勢そのものが変わるかも知れない。そう考えるのも無理のない話だ。
「あたしは気紛れに動いているだけだから、この世界の人族や獣人達の営みに関心は無いわよ。今回はリリスや王女を助ける事になったけど、それも気紛れだし、あんた達から見れば単なる偶然だからね。」
タミアも王女の抱いた思いを理解したようだ。
まるで予防線を張るような言い回しをした上で、タミアはリリスの顔をじっと見た。
「リリス。何だったら王女の記憶を消しちゃおうか? 何もなかった事にしようと思えば出来るわよ。」
「待って! それは止めて!」
王女は咄嗟に叫んだ。
「私もこの場での事は内密にするわよ。誓うわ。それに私の命の恩人の顔を忘れたくは無いのよ。」
王女の言葉にリリスもうんうんとうなづいた。
「そう言えばあの法服の男に心当たりはあるのですか?」
「そうね。ドルキアの王族の支配に不満を持つ貴族の一派も居るのよ。その手先だと思うわ。それにしてもロイヤルガードの気配が消えてしまったので、あの男の言うようにやられてしまったのかも知れないわね。」
そう言いながら、王女は沈鬱な表情になってうつむいてしまった。
「マリアナ様が助かった事で、ロイヤルガード達も報われますよ。」
「ありがとう、リリスさん。それにしてもあなたは土壁のように意志が固いのね。」
どうしてそう言う形容になるの?
不満を隠してリリスは王女に尋ねた。
「ところでここは何処なんですか?」
リリスの言葉に王女はふっと周りを見回して軽くうなづいた。
「ここはドルキアの地方都市、リースの遺跡の最深部でしょうね。私も見覚えがあるから・・・」
「50年前に発掘された神殿の遺跡で、ここはその最深部の第5階層。地上からは100mほどの深さよ。」
「この神殿が建てられたのはおよそ1000年前で、その当時はこの地にドルキア帝国が栄えていたの。今のドルキア王国の3倍もある領土で、南部のチラや東部のヌヴァクを含む領土だったと聞いているわ。」
王女は遠くを見つめるような仕草をした。過去に栄えた大きな帝国の末裔としての自負もあるのだろう。ちなみにチラやヌヴァクは現在では小国として独立している。
「立派な地下神殿なのだけれど、盗掘の跡も無く、遺物が全く発掘されなかったらしいわ。それで長く放置されているのよね。」
「ほう。」
王女の言葉にタミアが口を挟んだ。
「遺物が無い・・・。それならこの微かな気配は何かしらね。リリス、あんたも感じるでしょ? 上位の魔物並みの探知力を持っているのだから。」
「魔物にしないでってば!」
反撃しつつリリスは探知してみた。
この大きなフロアの奥に微かな生命反応がある。これは何だろうか?
リリスはフロアの奥に歩み寄り、思い当たる壁の一部分を軽く撫で始めた。
生命反応だと思ったが、人間の物ではなさそうだ。魔物?
思い当たる部分にふっと魔力を流してみた。
その途端に壁の一部が青く光り、その部分が奥に引き込まれるように消えてしまった。その中から何かが前方にゆっくりとスライドして出てくる。青白く光る棺のような物体。ふと気に成って触れようとしたその時、タミアの叫び声が聞こえた。
「待って! リリス! それに触れては駄目!」
リリスは触れそうになった手をその寸前で引き止めた。だがリリスの手と青白い物体の間の10cmほどの間隙を、火花のように魔力が走った。いや、魔力を吸い込まれてしまったと言った方が良い。
青白い棺のようなものがスッと開き、その中から白い人影が出てきた。
えっ?
少女だ。
しかもタミアに少し似ている。
「あ~あ。余計な奴を起こしちゃったかあ。」
タミアの嘆き声が聞こえてきた。
青いドレスを着た色白の少女は周囲を見回して、リリスに話し掛けてきた。
「私を起こしたのはあなたね? でもどうしてあなたの魔力で起こされたのかしら? 私はまだ眠っている筈だったのに。」
「私はリリス。あなたは?」
リリスの問い掛けに、少女はその青い瞳をリリスに向けた。その動きに伴って淡いブルーの髪がふわっとたなびいた。
「私は・・・識別コードはユリアよ。」
うん?
識別コード?
疑問を抱くリリスにタミアが話し掛けてきた。
「そいつもかけらなのよ。」
えっと驚いたのはそれを聞いたリリスと王女だけではなかった。
ユリアが驚きの表情でタミアを見つめた。
「どうしてあなたが此処に居るのよ。あと5000年は眠っている筈なのに・・・」
「それはねえ。」
そう言いながらタミアはリリスの方に目を向けた。
「あたしもこの娘に起こされちゃったのよ。リリスの魔力って目覚ましの栄養ドリンクみたいだからね。」
栄養ドリンクってこの世界の言葉じゃないわよね。
私の記憶領域からの参照でしょうけど、人の魔力を『眠●打破』みたいに言わないでよね。
リリスの思いに解析スキルが反応した。
『栄養ドリンクなら作れますよ。』
余計な事を言わないで!
話が混乱するだけだからね!
「この少女もタミアの仲間なの?」
王女の問い掛けにタミアは少し顔をしかめた。
「仲間じゃないわよ、たまに敵対する事も有るからね。」
「ユリアの本体はアクア=エル=リヴァイタル。水を司る亜神よ。」
ええっ!
また神話の登場人物なの?
驚くリリスの顔をユリアはじっと見つめた。
「それにしても珍しいわね。人族で毒持ちなんて。すでに毒腺の疑似形態まで芽生えているし・・・。魔物に取り込まれちゃったのかしら?」
「いやいや、その子が魔物を取り込んだのよ。」
「ええっ!そうなの? 初めて見る人族ね。」
ちょっと待って!
私をネタにして亜神のかけら同士で盛り上がらないでよ。
人を何だと思っているのよ。
憤慨するリリスの肩を王女がポンと叩いた。
「リリスさん。私は秘密を守るからね。安心して。」
止めてよお!
王女様までそんな深刻な表情で何を言っているのよ!
リリスの思いを他所にユリアとタミアは話を続けた。
「それでタミア。あなたは何をしているの?」
「あたしは今はダンジョンマスターだよ。暇つぶしには最適なのよね。」
「ダンジョンマスターがこんなところに居て良いの?」
「構わないわよ。あたしもうちのダンジョンコアものんびりしたい性格だからね。働きたい時に働いているだけよ。」
聞こえは良いけど怠け者って事じゃないの。
だがタミアの言葉にユリアは関心を持った様子だ。
「ダンジョンマスターかあ。それも面白いかもね。このまま再度眠りに就くのも芸が無いし、私もやってみようかしら。」
ええっ!
そんな事をして良いの?
「どのみちここは私の本体を祀っていた地下神殿だからね。」
そう言いながらユリアは王女の方に目を向けた。
「この土地の所有者はあなたの一族ね。ここをダンジョンにしちゃっても良い?」
突然話を振られた王女はうんうんと激しくうなづいた。
「勿論です!ダンジョンにして下さるなら、この土地も大きく繁栄します。人も物資もお金も集まり、王国の財政も潤いますから。」
あらあら。
王女様が喰い付いてきちゃったわ。
「でもダンジョンコアはどうするの?」
タミアの疑問ももっともだ。
「そんなものはどこかから持ってくるわよ。」
そんな事が出来るの?
ダンジョンコアって持ち出し可能だっけ?
神話的なギャグじゃないでしょうね。
「まあ、私に任せて頂戴。悪いようにはしないわよ。」
そう言いながらユリアは壁の奥に向かって行った。その後姿にタミアが声を掛けた。
「じゃあまたね。」
ユリアが振り返ってふっとため息をついた。
「そうね。5000年後にまた付き合ってあげるわよ。私はあなたの抑えが効かなくなった時の制御役だからね。」
「その時はよろしくね。」
その言葉を聞きユリアはくるりと向きを変え、後姿で手をひらひらと振りながら奥の壁の方向に消えていった。
「信じられない出来事ばかりね。でもここがダンジョンになったら大きな街が出来るわよ。」
王女が嬉しそうに呟いた。それを耳にしたタミアがニヤッと笑った。
「ここがダンジョンになるのなら、『リリスのダンジョン』って名前でどうかな?」
何を言ってるのよ!
「そう言えばこのリースの街は帝国時代にはリーリスと呼ばれていましたね。リリスでも通じますよ。古くから住んでいる人には違和感が無いと思うわ。」
「もういい加減にして~!」
頭を抱えたリリスの叫び声が何時までも地下神殿に響き渡っていた。
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