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ダンジョンチャレンジ 1
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入学式から数日後、朝の座学の時間が始まる前に短いオリエンテーリングがあり、その場でリリスがクラス委員になるようにとの指示が下された。これはリリスにとっても思いがけない事だった。魔法の技量を認められたからなのだろうかと思いつつも、リリスの心には不安が募る。
数時間の座学の後での昼食時、リリスは学舎内の学生食堂にサラとランチを食べに出向いた。
学生食堂と言っても瀟洒な内装と手の込んだ料理で、初めて見た時にリリスは都心のホテルでの食事を思い出したほどだ。
装飾を施した椅子に座り、大きな丸いテーブルの片側に二人で並びながら、リリスはサラにふと心の内を漏らした。
「ねえ、サラ。私が本当にクラス委員を引き受けて大丈夫なのかなあ?」
リリスの不安そうな表情に、サラはスープをすすりながら笑顔を返した。
「どうして? リリスなら面倒見が良いから適任だと思うわよ。」
「でも立場的には上級貴族のケントやオリビアがやるべきじゃないの?」
「何言ってるのよ。」
そう言いながらサラはアハハと笑った。当初は大人しい性格のサラだと思っていたが、親しくなると意外に声が大きく笑い声も大きい。周りのテーブルの生徒がこちらを見るのに気が付いて、リリスは少し気恥しくなってしまった。だがサラ本人はその事を何とも思っていないようだ。
「上級貴族の方達が人の世話をするような役職に就く事は無いわよ。あの人達は他人に自分の世話をさせるものだと思っているのだからね。」
「ふうん。そうなのかな?」
「そうよ。オリビアやケントもリリスがクラス委員になるって聞いて、全く関心が無さそうな表情で拍手していたわよ。」
そんなものなのかなあ。
リリスはそう思うと少し気が晴れたように感じた。サラの気配りに感謝しながら、ビュッフェ形式で取り皿に集めてきたサラダや肉や総菜を食べ始めた時、背後から男子生徒が声を掛けてきた。
「やあ、リリス。此処に居たのか。」
振り返るとデニスと数人の男子生徒が学生食堂に入ってきたところだった。
「リリス。ダンジョンチャレンジには一緒にパーティを組んでくれよ。」
「ええ、良いわよ。サラも一緒で良いわよね?」
話を振られたサラはパンをかじりながら、
「うん。良いわよ。あんた達って従妹同士なんでしょ? パーティを組めば自然と上手く連携できるでしょうからね。」
いやいや、そう言うものじゃないわよと突っ込みを入れたくなったリリスだが、サラがそう思い込んでいるので軽くうなづいておく事にした。
ダンジョンチャレンジは魔法学院の入学初年度に行われる行事で、3人で一組のパーティを組んで初心者用のダンジョンに潜る事になっている。危険を回避するために担任の教師が同行する事になっており、生徒達に防御用のシールドを掛け、最悪の場合攻撃に加担する事にもなっているのだが、その場合は当然生徒達の評価は低くなってしまう。
ミラ王国の領地内には二つのダンジョンが確認されている。
その一つはケフラのダンジョンと呼ばれ、深度が50階層以上あってまだ完全には攻略されていない。ケフラの街はダンジョンを中心にして大きく発展し、王都に引けを取らないの街になっている。
もう一つはシトのダンジョンと呼ばれ、ダンジョンのコアに問題があってその成長が阻害されている為に深度が2階層しか存在しない。当然出現する魔物も弱いものでゴブリン程度の物しか現れないので、常時挑戦する者もおらず、ダンジョンとしても廃れていた。それを初心者用のダンジョンとして国で管理し、魔法学院専用のダンジョンとして定められたのが20年前。以来魔法学院では授業内容にこのダンジョンが組み込まれて使われている。ダンジョンの入り口は一般人の侵入を防ぐ為に封鎖され、学舎の地下の訓練場の隅にあるポータルから直接1階層に入る仕組みだ。
「デニス。ダンジョンチャレンジの為の装備は整っているの?」
「それなら大丈夫だよ。ゴブリンや野犬程度の魔物しか出ないそうじゃないか。まあ、いざとなったら『土壁のリリス』が付いているからね。」
「その『土壁のリリス』って呼び名は止めてよね。」
妙な呼び名を付けられて憤慨するリリスだが、土魔法で造った土壁が余程印象的だったようで、特に武器スキルを持つ男子生徒達にはそう呼ばれているようだ。
その2日後、ダンジョンチャレンジの当日になって、リリスはサラとデニスと共にシトのダンジョンの1階層に転移した。同行するのは担任教師のロイドだ。リリスもサラもパンツスーツにライトアーマーを装備し、ガントレットやレザーブーツも着用している。これは初級冒険者が良く使う装備でありふれたものだが、その程度の装備でも大丈夫だと言う事だろう。
「転移してきたこのポータルが帰る時の出口でもあるからね。」
ライトアーマー姿のロイドの説明に3人はうんうんとうなづいた。ダンジョン1階層は見渡す限りの草原で、ところどころに木が生い茂っている。天井も高く明るい上に、青空や雲まで見えているのだが、地下なのにどう言う仕組みになっているのだろうか?
リリスの関心は尽きる事無く湧き上がってきた。
本物のダンジョンだ!
初心者用とは言えラノベでしか認識できなかったダンジョンの実物がここにある。それはリリスにとっても衝撃的で、嫌でも気分が高揚してきた。その表情を見てロイドは少し心配になったほどだ。
「リリス君。最初からあまり興奮し過ぎないようにね。落ち着いて取り組むんだよ。」
そうは言われても大概の生徒にとっては初めての魔物狩りだ。高揚しない筈がない。
3人の表情を見ながら、ロイドは広域の防御シールドが即座に発動出来るように準備を整えた。
「さあ、行くわよ!」
リリスを先頭にサラとデニスも歩き始めた。草原を吹き抜ける風が意外にも心地良い。
魔物が出てこなければピクニックだわ。
リリスがそう思うほどに、居心地の良い空間だ。
しばらく歩き続けると、生い茂った木々の中から何かが動き出してきた。探知すると生命反応が数体。どうやらゴブリンのようだ。
ロイドも察知したようで、生徒達に声を掛ける。
「ゴブリンが出てきたようだ。落ち着いて対処すれば大丈夫だからね。」
リリス達もうなづきながら慎重に進むと、木々の間から数体のゴブリンがギーギーと気持ちの悪い声をあげて出てきた。手には棍棒や短剣を持ち、薄汚いボロボロの服を着て、身体を左右に揺すりながらよたよたと近付いてくる。その悪臭が風に乗ってこちらにまで流れてきた。
顔をしかめながらデニスがウインドカッターを放ち、サラがウォーターカッターを放つ。水の刃がゴブリンを襲い一体の身体を負傷させたが致命傷ではない。デニスの放った風の刃は適度に拡散して、直撃はしないものの広範囲のゴブリンをそれぞれに負傷させた。
ふうん。ウインドカッターって拡散させれば使い勝手が良さそうね。
負傷して動きの鈍くなった5体のゴブリンの動きを見ながら、リリスはファイヤーボルトを放とうとした。だがその時ゴブリン達の背後にまた別のゴブリンが出てきたのが目に入った。
あれっ?
何故10体も出てきたの?
話が違うじゃないの。
そう思って振り返るとロイドも若干戸惑っているような表情だ。
仕方が無いわね。まとめて仕留めようかしら。
リリスは負傷した前方のゴブリン5体のそれぞれにファイヤーボルトを放ち、同時に投擲スキルを発動させ、肩口から二本のファイヤーボルトを斜め上空に放った。この二本のファイヤーボルトは後方の無傷のゴブリンに向かい、30mほどの距離をものともせずに2体のゴブリンに命中した。ギャッと言う悲鳴と共に前方のゴブリンが火にまみれて倒れ、後方の2体のゴブリンも火に包まれた。
「ほう、こんな事も出来るのか。」
後方で見守っていたロイドもリリスのファイヤーボルトに感心していた。
リリスに負けじとデニスが走り出す。後方のゴブリンの残体に向けてウインドカッターを放つと、1体に直撃して倒れ込み、傍にいたゴブリンにも多少の傷を負わせた。
うんうん。上出来よ、デニス。
リリスは高揚する気持ちを抑えつつ、懐からスローイングダガーを素早く取り出し、走りながら残る2体のゴブリンに向けて全力で放った。投擲スキルが発動され、スローイングダガーは回転しながらキーンと音を立ててゴブリンに向かい、2体の頭部を直撃して破壊してしまった。
ドサッと倒れるゴブリンを尻目に、リリスは後方の地面に突き刺さったスローイングダガーの回収に向かった。
これが自動的に手元に戻ってくれば良いのにねえ。
あまりにも都合の良い事を考え始めたリリスだが、スローイングダガーを回収したところでふと地面が細かく揺れているのを感じた。
何か嫌な予感がする。
ダンジョンに吸収されていくゴブリンの遺骸を見つめながら、リリスはこのダンジョンに少なからず違和感を感じていた。
数時間の座学の後での昼食時、リリスは学舎内の学生食堂にサラとランチを食べに出向いた。
学生食堂と言っても瀟洒な内装と手の込んだ料理で、初めて見た時にリリスは都心のホテルでの食事を思い出したほどだ。
装飾を施した椅子に座り、大きな丸いテーブルの片側に二人で並びながら、リリスはサラにふと心の内を漏らした。
「ねえ、サラ。私が本当にクラス委員を引き受けて大丈夫なのかなあ?」
リリスの不安そうな表情に、サラはスープをすすりながら笑顔を返した。
「どうして? リリスなら面倒見が良いから適任だと思うわよ。」
「でも立場的には上級貴族のケントやオリビアがやるべきじゃないの?」
「何言ってるのよ。」
そう言いながらサラはアハハと笑った。当初は大人しい性格のサラだと思っていたが、親しくなると意外に声が大きく笑い声も大きい。周りのテーブルの生徒がこちらを見るのに気が付いて、リリスは少し気恥しくなってしまった。だがサラ本人はその事を何とも思っていないようだ。
「上級貴族の方達が人の世話をするような役職に就く事は無いわよ。あの人達は他人に自分の世話をさせるものだと思っているのだからね。」
「ふうん。そうなのかな?」
「そうよ。オリビアやケントもリリスがクラス委員になるって聞いて、全く関心が無さそうな表情で拍手していたわよ。」
そんなものなのかなあ。
リリスはそう思うと少し気が晴れたように感じた。サラの気配りに感謝しながら、ビュッフェ形式で取り皿に集めてきたサラダや肉や総菜を食べ始めた時、背後から男子生徒が声を掛けてきた。
「やあ、リリス。此処に居たのか。」
振り返るとデニスと数人の男子生徒が学生食堂に入ってきたところだった。
「リリス。ダンジョンチャレンジには一緒にパーティを組んでくれよ。」
「ええ、良いわよ。サラも一緒で良いわよね?」
話を振られたサラはパンをかじりながら、
「うん。良いわよ。あんた達って従妹同士なんでしょ? パーティを組めば自然と上手く連携できるでしょうからね。」
いやいや、そう言うものじゃないわよと突っ込みを入れたくなったリリスだが、サラがそう思い込んでいるので軽くうなづいておく事にした。
ダンジョンチャレンジは魔法学院の入学初年度に行われる行事で、3人で一組のパーティを組んで初心者用のダンジョンに潜る事になっている。危険を回避するために担任の教師が同行する事になっており、生徒達に防御用のシールドを掛け、最悪の場合攻撃に加担する事にもなっているのだが、その場合は当然生徒達の評価は低くなってしまう。
ミラ王国の領地内には二つのダンジョンが確認されている。
その一つはケフラのダンジョンと呼ばれ、深度が50階層以上あってまだ完全には攻略されていない。ケフラの街はダンジョンを中心にして大きく発展し、王都に引けを取らないの街になっている。
もう一つはシトのダンジョンと呼ばれ、ダンジョンのコアに問題があってその成長が阻害されている為に深度が2階層しか存在しない。当然出現する魔物も弱いものでゴブリン程度の物しか現れないので、常時挑戦する者もおらず、ダンジョンとしても廃れていた。それを初心者用のダンジョンとして国で管理し、魔法学院専用のダンジョンとして定められたのが20年前。以来魔法学院では授業内容にこのダンジョンが組み込まれて使われている。ダンジョンの入り口は一般人の侵入を防ぐ為に封鎖され、学舎の地下の訓練場の隅にあるポータルから直接1階層に入る仕組みだ。
「デニス。ダンジョンチャレンジの為の装備は整っているの?」
「それなら大丈夫だよ。ゴブリンや野犬程度の魔物しか出ないそうじゃないか。まあ、いざとなったら『土壁のリリス』が付いているからね。」
「その『土壁のリリス』って呼び名は止めてよね。」
妙な呼び名を付けられて憤慨するリリスだが、土魔法で造った土壁が余程印象的だったようで、特に武器スキルを持つ男子生徒達にはそう呼ばれているようだ。
その2日後、ダンジョンチャレンジの当日になって、リリスはサラとデニスと共にシトのダンジョンの1階層に転移した。同行するのは担任教師のロイドだ。リリスもサラもパンツスーツにライトアーマーを装備し、ガントレットやレザーブーツも着用している。これは初級冒険者が良く使う装備でありふれたものだが、その程度の装備でも大丈夫だと言う事だろう。
「転移してきたこのポータルが帰る時の出口でもあるからね。」
ライトアーマー姿のロイドの説明に3人はうんうんとうなづいた。ダンジョン1階層は見渡す限りの草原で、ところどころに木が生い茂っている。天井も高く明るい上に、青空や雲まで見えているのだが、地下なのにどう言う仕組みになっているのだろうか?
リリスの関心は尽きる事無く湧き上がってきた。
本物のダンジョンだ!
初心者用とは言えラノベでしか認識できなかったダンジョンの実物がここにある。それはリリスにとっても衝撃的で、嫌でも気分が高揚してきた。その表情を見てロイドは少し心配になったほどだ。
「リリス君。最初からあまり興奮し過ぎないようにね。落ち着いて取り組むんだよ。」
そうは言われても大概の生徒にとっては初めての魔物狩りだ。高揚しない筈がない。
3人の表情を見ながら、ロイドは広域の防御シールドが即座に発動出来るように準備を整えた。
「さあ、行くわよ!」
リリスを先頭にサラとデニスも歩き始めた。草原を吹き抜ける風が意外にも心地良い。
魔物が出てこなければピクニックだわ。
リリスがそう思うほどに、居心地の良い空間だ。
しばらく歩き続けると、生い茂った木々の中から何かが動き出してきた。探知すると生命反応が数体。どうやらゴブリンのようだ。
ロイドも察知したようで、生徒達に声を掛ける。
「ゴブリンが出てきたようだ。落ち着いて対処すれば大丈夫だからね。」
リリス達もうなづきながら慎重に進むと、木々の間から数体のゴブリンがギーギーと気持ちの悪い声をあげて出てきた。手には棍棒や短剣を持ち、薄汚いボロボロの服を着て、身体を左右に揺すりながらよたよたと近付いてくる。その悪臭が風に乗ってこちらにまで流れてきた。
顔をしかめながらデニスがウインドカッターを放ち、サラがウォーターカッターを放つ。水の刃がゴブリンを襲い一体の身体を負傷させたが致命傷ではない。デニスの放った風の刃は適度に拡散して、直撃はしないものの広範囲のゴブリンをそれぞれに負傷させた。
ふうん。ウインドカッターって拡散させれば使い勝手が良さそうね。
負傷して動きの鈍くなった5体のゴブリンの動きを見ながら、リリスはファイヤーボルトを放とうとした。だがその時ゴブリン達の背後にまた別のゴブリンが出てきたのが目に入った。
あれっ?
何故10体も出てきたの?
話が違うじゃないの。
そう思って振り返るとロイドも若干戸惑っているような表情だ。
仕方が無いわね。まとめて仕留めようかしら。
リリスは負傷した前方のゴブリン5体のそれぞれにファイヤーボルトを放ち、同時に投擲スキルを発動させ、肩口から二本のファイヤーボルトを斜め上空に放った。この二本のファイヤーボルトは後方の無傷のゴブリンに向かい、30mほどの距離をものともせずに2体のゴブリンに命中した。ギャッと言う悲鳴と共に前方のゴブリンが火にまみれて倒れ、後方の2体のゴブリンも火に包まれた。
「ほう、こんな事も出来るのか。」
後方で見守っていたロイドもリリスのファイヤーボルトに感心していた。
リリスに負けじとデニスが走り出す。後方のゴブリンの残体に向けてウインドカッターを放つと、1体に直撃して倒れ込み、傍にいたゴブリンにも多少の傷を負わせた。
うんうん。上出来よ、デニス。
リリスは高揚する気持ちを抑えつつ、懐からスローイングダガーを素早く取り出し、走りながら残る2体のゴブリンに向けて全力で放った。投擲スキルが発動され、スローイングダガーは回転しながらキーンと音を立ててゴブリンに向かい、2体の頭部を直撃して破壊してしまった。
ドサッと倒れるゴブリンを尻目に、リリスは後方の地面に突き刺さったスローイングダガーの回収に向かった。
これが自動的に手元に戻ってくれば良いのにねえ。
あまりにも都合の良い事を考え始めたリリスだが、スローイングダガーを回収したところでふと地面が細かく揺れているのを感じた。
何か嫌な予感がする。
ダンジョンに吸収されていくゴブリンの遺骸を見つめながら、リリスはこのダンジョンに少なからず違和感を感じていた。
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