水曜日の彼女

揣 仁希

文字の大きさ
上 下
6 / 39

声が聞きたい日曜日

しおりを挟む


『おはよう、お仕事行ってくるね』

朝、正確には昼少し前だが、起きるとそんなメールが届いていた。

今日は日曜日。彼女と、九条鈴羽さんと付き合うことになってから4日目。
あの日の帰り道、お互いのスマホの電話番号を交換しいくつかのアプリのアドレス交換もした。

彼女は、結構マメだ、朝昼晩と欠かさずメールを送ってくる。こういうのを重く感じる男もいるんだろうけど僕には全くそんなことはなく、寧ろメールが来たタイミングで電話したくなることもしばしばで。

『おはよう、ごめん寝てた。気をつけていってらっしゃい』
メールを返しつつ、改めて幸せを噛みしめる。
彼女の務める会社は土日も普通に仕事があるらしく平日が休みのほうが多いらしい。
ついで普段の日は出先からそのまま帰ることが多いらしいので、彼女が言っていたように中々ゆっくりと会えない。

次会えるのはいつもの水曜日。
考えただけでも頰が緩んでくる、うん、ヤバイくらい幸せだ。

夕食を済ませて、明日の準備も終わりそろそろ寝ようかと思っているとスマホが着信を知らせる。
着信は「九条鈴羽」

『はい!皐月です!』
『皐月君?鈴羽です。お仕事終わったよ~ごめんね、こんな時間に。なんだか声、聞きたくなっちゃって。』

いえいえ、いつでもOKです。24時間年中無休です。

『九条さん、今仕事終わったんですか?遅くまでお疲れ様です』
『ちょっと急な仕事が入っちゃったからこんな時間になっちゃって・・・それより皐月君?九条さんはやめてほしいかな。鈴羽って呼んでくれないかな?』
『は、はい、あの・・・す、鈴羽さん?』
『さんもいらないわよ、鈴羽でいいよ』

えっと、ハードル高くないですか?それ?
10才も年上ですよ?僕高校生であなた社会人ですよ?

『・・・いや?』

イヤなわけないじゃないですか~耳元で甘えた声で囁かれたら、色々ヤバイですから、ねぇ?
そんなこんなな事を話し、来週水曜日に会う約束をし電話を切る。

『おやすみなさい。皐月君』
『うん、おやすみ鈴羽』

結局押し切られて恥ずかしながら名前で呼ぶことになっちゃた。
これが、噂に聞くリア充ってやつか・・・

目が冴えて寝れないよ・・・











しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

完結【R―18】様々な情事 短編集

秋刀魚妹子
恋愛
 本作品は、過度な性的描写が有ります。 というか、性的描写しか有りません。  タイトルのお品書きにて、シチュエーションとジャンルが分かります。  好みで無いシチュエーションやジャンルを踏まないようご注意下さい。  基本的に、短編集なので登場人物やストーリーは繋がっておりません。  同じ名前、同じ容姿でも関係無い場合があります。  ※ このキャラの情事が読みたいと要望の感想を頂いた場合は、同じキャラが登場する可能性があります。  ※ 更新は不定期です。  それでは、楽しんで頂けたら幸いです。

秘密 〜官能短編集〜

槙璃人
恋愛
不定期に更新していく官能小説です。 まだまだ下手なので優しい目で見てくれればうれしいです。 小さなことでもいいので感想くれたら喜びます。 こここうしたらいいんじゃない?などもお願いします。

【R18】もう一度セックスに溺れて

ちゅー
恋愛
-------------------------------------- 「んっ…くっ…♡前よりずっと…ふか、い…」 過分な潤滑液にヌラヌラと光る間口に亀頭が抵抗なく吸い込まれていく。久しぶりに男を受け入れる肉道は最初こそ僅かな狭さを示したものの、愛液にコーティングされ膨張した陰茎を容易く受け入れ、すぐに柔らかな圧力で応えた。 -------------------------------------- 結婚して五年目。互いにまだ若い夫婦は、愛情も、情熱も、熱欲も多分に持ち合わせているはずだった。仕事と家事に忙殺され、いつの間にかお互いが生活要員に成り果ててしまった二人の元へ”夫婦性活を豹変させる”と銘打たれた宝石が届く。

彼氏の前でどんどんスカートがめくれていく

ヘロディア
恋愛
初めて彼氏をデートに誘った主人公。衣装もバッチリ、メイクもバッチリとしたところだったが、彼女を屈辱的な出来事が襲うー

[R18] 激しめエロつめあわせ♡

ねねこ
恋愛
短編のエロを色々と。 激しくて濃厚なの多め♡ 苦手な人はお気をつけくださいませ♡

【R18 大人女性向け】会社の飲み会帰りに年下イケメンにお持ち帰りされちゃいました

utsugi
恋愛
職場のイケメン後輩に飲み会帰りにお持ち帰りされちゃうお話です。 がっつりR18です。18歳未満の方は閲覧をご遠慮ください。

結構な性欲で

ヘロディア
恋愛
美人の二十代の人妻である会社の先輩の一晩を独占することになった主人公。 執拗に責めまくるのであった。 彼女の喘ぎ声は官能的で…

隣の席の女の子がエッチだったのでおっぱい揉んでみたら発情されました

ねんごろ
恋愛
隣の女の子がエッチすぎて、思わず授業中に胸を揉んでしまったら…… という、とんでもないお話を書きました。 ぜひ読んでください。

処理中です...