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アバターとNPC。
「プレイヤー」がいるエイドーロンと作者が操作しているキャラクター達については、基本的にエイドーロンかそうじゃないか、という見分け方をしていた。
ただ、噂では作者が操作する運営側NPCがいる、という噂はあった。
あまりにもストーリーにクリティカルな話を出し続けていたり、功績は目立たない割には重要なポイントばかりで登場したり…
ただ、ステータスを見ると普通のプレイヤーが操作するエイドーロンと変わりはなく、あくまでも「噂」レベルだったはず。
とはいえ、アーネがエイドーロンだということには変わりがないし、あの子がまさか運営の中の人だった…なんてことはないだろう。
「いや、アーネは私の記憶が間違いでなければ確かにエイドーロンだったんだけど…」
とはいえ、見分け方とか前世の知識の詳細をこの場でうまく説明…私の語彙力じゃ無理だ…
「いいえ、そんなはずは!」
そう言って食い下がるアーネを#ブロムクビスト侯爵夫妻__アーネ父母_#が制止する。
「アーネ。そんなに心配することは無い。」
「そうよ。貴女がエイドーロンだったとしても、私たちの娘であることには変わりないわ。」
「お父様…お母様…」
目を潤ませながら自身の父母を見るアーネ。
エイドーロンは富をもたらすんだから良いものなんじゃなかったんだろうか?
どうすればよいのかと母に目線を送ると、ため息をつきながら答えてくれた。
「エイドーロンになると、途端に性格が豹変したり旅に出たりというのは序の口。大きな富をもたらすものがいる一方で、家を破滅に導くものも少なからずいるわ。セシルは比較的善良なエイドーロンだったから良かったけど…
セシル、アーネのエイドーロンはどんな子だったのか、貴女がわかる範囲でいいから教えてくれるかしら?」
なるほど、確かに記憶の欠片を見つけるまでは完全に「前世知識を持った他人」になる。
私の場合はそこそこ早く見つかったが、そうではない人も居るのだろう。
自分が全く異なる人格になって、家族を窮地に陥れてしまうかもしれないと考えると怖いかもしれない。
「私が知るエイドーロンのアーネはちょっと変わってたけど、頭は物凄く良いいい子だったよ。領地もどんどん繁栄させてたし、そんなに悪いことは起こらない…と思う。私はアーネがエイドーロンでもそうじゃなくても、仲良くしてくれればうれしいけど…」
腐女子だったことなんて言わなくても良いよね…?親御さんもいるし。
母は微笑んでこちらを見てるし、#ブロムクビスト侯爵夫妻__アーネ父母_#は私に向かって深く頭を下げ、「娘をお願いします」と礼を言ってくる。
…アーネは頬を赤らめて
「セシリア様…!し、仕方が無いですわね、セシリア様は私がついてないとすぐ腕力で物事をお決めになりますし…!アーネが全力でサポートしますわ!」
いいね、ツンデレ。
楽しい学園生活になりそうだ。
父?最後までスクワットしてた。
後で母に叱られればいいと思う。
「プレイヤー」がいるエイドーロンと作者が操作しているキャラクター達については、基本的にエイドーロンかそうじゃないか、という見分け方をしていた。
ただ、噂では作者が操作する運営側NPCがいる、という噂はあった。
あまりにもストーリーにクリティカルな話を出し続けていたり、功績は目立たない割には重要なポイントばかりで登場したり…
ただ、ステータスを見ると普通のプレイヤーが操作するエイドーロンと変わりはなく、あくまでも「噂」レベルだったはず。
とはいえ、アーネがエイドーロンだということには変わりがないし、あの子がまさか運営の中の人だった…なんてことはないだろう。
「いや、アーネは私の記憶が間違いでなければ確かにエイドーロンだったんだけど…」
とはいえ、見分け方とか前世の知識の詳細をこの場でうまく説明…私の語彙力じゃ無理だ…
「いいえ、そんなはずは!」
そう言って食い下がるアーネを#ブロムクビスト侯爵夫妻__アーネ父母_#が制止する。
「アーネ。そんなに心配することは無い。」
「そうよ。貴女がエイドーロンだったとしても、私たちの娘であることには変わりないわ。」
「お父様…お母様…」
目を潤ませながら自身の父母を見るアーネ。
エイドーロンは富をもたらすんだから良いものなんじゃなかったんだろうか?
どうすればよいのかと母に目線を送ると、ため息をつきながら答えてくれた。
「エイドーロンになると、途端に性格が豹変したり旅に出たりというのは序の口。大きな富をもたらすものがいる一方で、家を破滅に導くものも少なからずいるわ。セシルは比較的善良なエイドーロンだったから良かったけど…
セシル、アーネのエイドーロンはどんな子だったのか、貴女がわかる範囲でいいから教えてくれるかしら?」
なるほど、確かに記憶の欠片を見つけるまでは完全に「前世知識を持った他人」になる。
私の場合はそこそこ早く見つかったが、そうではない人も居るのだろう。
自分が全く異なる人格になって、家族を窮地に陥れてしまうかもしれないと考えると怖いかもしれない。
「私が知るエイドーロンのアーネはちょっと変わってたけど、頭は物凄く良いいい子だったよ。領地もどんどん繁栄させてたし、そんなに悪いことは起こらない…と思う。私はアーネがエイドーロンでもそうじゃなくても、仲良くしてくれればうれしいけど…」
腐女子だったことなんて言わなくても良いよね…?親御さんもいるし。
母は微笑んでこちらを見てるし、#ブロムクビスト侯爵夫妻__アーネ父母_#は私に向かって深く頭を下げ、「娘をお願いします」と礼を言ってくる。
…アーネは頬を赤らめて
「セシリア様…!し、仕方が無いですわね、セシリア様は私がついてないとすぐ腕力で物事をお決めになりますし…!アーネが全力でサポートしますわ!」
いいね、ツンデレ。
楽しい学園生活になりそうだ。
父?最後までスクワットしてた。
後で母に叱られればいいと思う。
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