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席を決めたら、簡単に自己紹介があり、今は学校生活についての説明がされている。
自己紹介が終わった時点で保護者は退室していたので、別途何かがあるのだろうか。
自己紹介でわかったのはこのクラスがおおよそ5国が均一に混ざるようになっていて、身分が下がるほど人数が増えること。
半分以上が男爵、子爵家の子息・令嬢、といったところだろうか。
名前は正直覚えていない。
段々元々の頭脳にセシリアの脳筋が勝ってきているのかもしれない。
…というのはいいわけで、エドの言っていた「帰る方法」についてぼんやり考えているうちに全部終わっていたというのが正直なところだ。
異世界転生、特に乙女ゲーム転生とかだと、クリアしたら戻れる場合もあるけど、結構な確率でその世界にそのまま居着いてる気がする。
たしかに好きな人と結ばれたら帰らず残りたい気持ちはわからなくもない。
ストーリー的にも結婚してハッピーエンド、とかがわかりやすいのだろう。
異世界転移ものに至っては、せっかく現世に戻れたのにまた異世界に戻ってしまうこともある。
…そこまでいくと、異世界のことは思い出にしちゃえばよかったのに、と思ってしまうけれども。
そもそも、異世界転移であれば戻る、が正しいけれど、異世界転生の場合は前世の身体がどうなっているのかにもよるのではないだろうか。
意識不明の重体とか夢オチとか、はたまたVR MMOの不具合で、とかからの帰還は見かけた覚えがあるけれど、私の場合自身が死んだ覚えも事故にあった覚えも、もちろんVRしていた覚えもない。
ありがちな神様がどうこうー、という覚えもない。
一体どういう仕組みでこっちの世界に来てしまったのだろうか。
戻れる方法なんてあるのだろうか。
もしクリアが条件だった場合は…
「セシリア=オーケシュトレーム。」
名前を呼ばれたので慌てて声がした方を見ると、ジトっとした目で先生がこちらをじっと見ていた。
「じゃあ決定でいいな?」
呆れたように言われる。
「はい。」
やっべ、なんの話してたんだろ?
慌てて黒板(のような電子掲示板のような自動筆記されるもの)を見ると。
まじかよ。
クラス代表に選ばれてやがるぜ。
……クラス代表って何するんだろう?
「他薦多数、本人も了承ということでクラス代表が決定したから、あとの進行は任せるな。」
……無茶振りされた。
とはいえ、決めねばならぬ係は黒板に書いていたので、立候補やら推薦やらを駆使して特にトラブルなく決めることが出来た。
ただし、一瞬、揉めた時に、戦って決めれば?という発想が頭を過ぎったので、やっぱりセシリアに毒されてきてるのかもしれない……
自己紹介が終わった時点で保護者は退室していたので、別途何かがあるのだろうか。
自己紹介でわかったのはこのクラスがおおよそ5国が均一に混ざるようになっていて、身分が下がるほど人数が増えること。
半分以上が男爵、子爵家の子息・令嬢、といったところだろうか。
名前は正直覚えていない。
段々元々の頭脳にセシリアの脳筋が勝ってきているのかもしれない。
…というのはいいわけで、エドの言っていた「帰る方法」についてぼんやり考えているうちに全部終わっていたというのが正直なところだ。
異世界転生、特に乙女ゲーム転生とかだと、クリアしたら戻れる場合もあるけど、結構な確率でその世界にそのまま居着いてる気がする。
たしかに好きな人と結ばれたら帰らず残りたい気持ちはわからなくもない。
ストーリー的にも結婚してハッピーエンド、とかがわかりやすいのだろう。
異世界転移ものに至っては、せっかく現世に戻れたのにまた異世界に戻ってしまうこともある。
…そこまでいくと、異世界のことは思い出にしちゃえばよかったのに、と思ってしまうけれども。
そもそも、異世界転移であれば戻る、が正しいけれど、異世界転生の場合は前世の身体がどうなっているのかにもよるのではないだろうか。
意識不明の重体とか夢オチとか、はたまたVR MMOの不具合で、とかからの帰還は見かけた覚えがあるけれど、私の場合自身が死んだ覚えも事故にあった覚えも、もちろんVRしていた覚えもない。
ありがちな神様がどうこうー、という覚えもない。
一体どういう仕組みでこっちの世界に来てしまったのだろうか。
戻れる方法なんてあるのだろうか。
もしクリアが条件だった場合は…
「セシリア=オーケシュトレーム。」
名前を呼ばれたので慌てて声がした方を見ると、ジトっとした目で先生がこちらをじっと見ていた。
「じゃあ決定でいいな?」
呆れたように言われる。
「はい。」
やっべ、なんの話してたんだろ?
慌てて黒板(のような電子掲示板のような自動筆記されるもの)を見ると。
まじかよ。
クラス代表に選ばれてやがるぜ。
……クラス代表って何するんだろう?
「他薦多数、本人も了承ということでクラス代表が決定したから、あとの進行は任せるな。」
……無茶振りされた。
とはいえ、決めねばならぬ係は黒板に書いていたので、立候補やら推薦やらを駆使して特にトラブルなく決めることが出来た。
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