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アリスティア、魔法について考える

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「あっちは危険です!戻ってください!」

最初はすれ違う人にきちんと説明していたが、黒い霧はどんどん侵食し追いかけてくる。
そして黒い霧に取り込まれた人たちは、真っ赤な目をして出てきてまだ黒い霧に取り込まれてない人達を捕まえて霧に放り込んでいく。
土魔法で障害物を作りながらは来ていたが、距離にそれほど余裕があるわけではない。
いつの間にか赤い目の人々は集団となって迫ってきていた。

「ついた!」

バーンと音を立てて祭壇の間の扉を開くと、6色のぼんやりとした光がロミア様の石像の周りを漂っている。
きっとジュピたちだ!
後ろ手に扉を閉めて石像に駆け寄る。

「ジュピ!みんな!ロミア様!どうすればいいの!」

「アリス!早く光の精霊と契約して!」

ジュピの声がはっきりと聞こえる。
光の精霊ってこの白い光?
契約って言うと名前だよね、えーとえーと

「サン!あなたはサンよ!」

安直だけどこの際仕方ない!
多分私の力じゃどうにもならないから、大きめの姿で出てきてという思いを込め、白い光の周りにいつもより少なくなっている気がする部屋中の魔素をかき集める。

「…っち。しゃーねーなー。めんどくせー。」

なんか光という割にはやさぐれた感じですか!?
さらっさらの銀髪に片目を隠し、だるそうに斜めに立つ少年が出てきた。
金色の眼をしためっちゃ美少年。
っと、見惚れてるうちに扉がバンバンいっている。

「サン、さっそくで申し訳ないんだけど、あれをどうにかしなきゃいけなくて…」

「だっる。あとでシフォンケーキな。」

え、なんで知ってるんだろう?
そんな疑問をよそにサンが手をかざすと、扉の外からバタバタと何かが倒れる音がする。
…え?

「とりあえず扉開けてみ。そっから先はやりながらだ。」

恐る恐るのぞくと、先ほどから黒い霧に取り込まれたとみられる人たちが山積みになって倒れていた。

「おら、ぼーっとしてないで行くぞ。」

サンはいつの間にか扉の前で呆然とする私を抜き去ってまだ黒い霧の漂う廊下を歩きだしたので、慌てて後を追った。
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