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アリスティア、魔法について考える

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水魔法で操作の基本を押さえたおかげか、土魔法は意外にサクサクと進んでいった。
3日もすると落とし穴が作っと作れる以外に、そこそこの強度の土の壁やあまり早くないけど石の塊も飛ばせるようになった。
のは良いんだけど…

「休みが欲しい。」

そう、ずーっと魔法の練習で缶詰めになっていたので、そろそろ息抜きが欲しい。
お菓子だけは作らせてもらえるが、そろそろレシピ切れだ。
新しい発想を得るためには城外に行きたい。
とりあえず側にいたジュピに交渉してみよう。

「ねージュピ。私頑張ってると思うんだよね。」

「そうだね~。でも、まだまだかな~。マーズもヴィーナも出番を待ってるよ~?」

う、心が痛い。

「でも、あの二人の魔法に取り組み始めたらもっと外に出られなくなりそう…」

「まあね~。二人とも割と割と熱血だから、ビシバシ来ると思うよ~。」

「え、ヴィーナまでビシバシなの?」

「うん、人にも自分にも厳しいタイプだからね。」

な、なるほど。

「じゃあなおさら、二人の試練に挑む前に息抜きプリーズ。」

「うーん、でも本当に時間ないんだよ?」

「城下町に行ったら美味しいお菓子思いつくかも。」

「…しょうがないな~。」

やっぱりお菓子が大事か。
まあいいや。

「色々手続きしてたら遅くなるから、このままお忍びで行けないかな?」

「そうだね~、僕もついてるし大丈夫じゃないかな~。」

よし。
最近は魔法の訓練が忙しいからと、私の部屋に人が来るのは食事前にジゼルが呼びに来るときだけだ。
今は昼食を食べ終わったばかりだから、夕食まで丸4時間ぐらいある。

ササッと以前マリアお姉様とお忍びで街に行った時のワンピースに着替え、上着を一枚羽織る。
お小遣いをカバンに詰めて準備完了!

「オッケー、どうやって抜け出そう?」

「任せて~」

ジュピが窓を開けて、地面に向かって何か種を投げる。
シュルシュルと音がして、太いつるがはしごのように伸びてきた。
わぁ、童話みたい。
木魔法ってマスターするとこういう使い方もあるのね。

「よし、出発!」

高くて怖いから下を見ないようにしなきゃ。
ジュピには人に見つからず門まで行ける道を下見してくるように頼み、私はゆっくりと地上に向かって降りていった。
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