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アリスティア、魔法について考える
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言葉の通り、精霊さんたちのシゴキはなかなかのものでした。
そもそも、今まで見えなかった魔素が見えてしまうことで目がちかちかする。
そして意識を向けて操作するのはさらに疲れる。
操作したのを維持するのは集中力もいるしさらにさらに疲れる。
普通に生活するのも疲れそうなぐらいなのに、出向くところそれぞれでみんな口々にアレをしろコレをしろと…
ただ、一週間そんな生活を続けたおかげで、意識する必要が無い時は意識の外に追い出すことができるようになったし、王城の中の魔素の濃い薄いもだんだんわかってきた。
そして魔素を感じることで、こっちはなんか近寄らないほう良さそうだな~という気配も感じるようになった。
もしかしたら悪魔かそれに属すものがいるかもと思い、精霊さんたちに相談したところ、魔宝珠を身に着けるようになってから行ったほうが良いとの結論に落ち着いた。
ちなみに、今まで食糧開発関係で木魔法のお世話になりっぱなしだったことから、木の精霊であるジュピが一番私と相性が良くなっているらしく5人(体?)の中でもリーダー的な存在になっている。
他の精霊たちは崇め方もお付き合いも足りなかったらしく、もっと呼べ、使えと怒られた。
一定の交遊がないと顕現も大変らしい。
なので、魔法に慣れるまではジュピか1人で指導してくれることになった。
「よくできました~。じゃ、いよいよ魔法を形にしてみよう。この花を育ててみようか~。」
というわけで、庭園に来ている。
私用家庭菜園の野菜たちじゃなくて、まだこの時期に咲かないはずの花を目の前に指示を出されていた。
「成長を促進する、ということ?」
「そだよ~。そろそろできると思うんだよね~。最初だけ手助けするから、コツが掴めたらあとは1人でやった方が修行になるかな~。」
「わかったわ。」
そう言って、ジュピがふわふわと周りを漂っている枝に「育て育て」と念を送る。
キラキラと枝の周りに魔素が集まってくるが、特に変化は見られない。
「操作は良い感じだね~。あとはポイントに指向性をつけて注いであげればおっけー。」
そういうと彼が指差した一点が光り出し、そこに魔素が流れ込んで行ったかと思った瞬間、大輪の赤い花が咲いていた。
「よし、次からポイントと指向性、意識してみて。次は…こうしようかな。」
何も無いゾーンに、パラパラと種が撒かれていく。
「…それ全部?」
「うん、頑張ってー!」
花畑にしろということか。
土がモコモコしだした所を見ると、土の精霊サタも手伝ってくれているらしい。
集中して見てみると、種があるらしきところが光っている。
なるほど、これに向かって魔素を注げばいいってことか。
一気に周辺の魔素を集めて注ぎ込む。
気づいたら澄んだブルーの花畑になっていた。
ネモフィラだ。
綺麗なんだけど頭がガンガンする…
「はい、よくできました~。でもいっぺんにやる必要は無かったんだけど…」
そうジュピが言い終わるかどうかぐらいのタイミングで目の前が真っ暗になって、私はその場に座り込んだ。
そもそも、今まで見えなかった魔素が見えてしまうことで目がちかちかする。
そして意識を向けて操作するのはさらに疲れる。
操作したのを維持するのは集中力もいるしさらにさらに疲れる。
普通に生活するのも疲れそうなぐらいなのに、出向くところそれぞれでみんな口々にアレをしろコレをしろと…
ただ、一週間そんな生活を続けたおかげで、意識する必要が無い時は意識の外に追い出すことができるようになったし、王城の中の魔素の濃い薄いもだんだんわかってきた。
そして魔素を感じることで、こっちはなんか近寄らないほう良さそうだな~という気配も感じるようになった。
もしかしたら悪魔かそれに属すものがいるかもと思い、精霊さんたちに相談したところ、魔宝珠を身に着けるようになってから行ったほうが良いとの結論に落ち着いた。
ちなみに、今まで食糧開発関係で木魔法のお世話になりっぱなしだったことから、木の精霊であるジュピが一番私と相性が良くなっているらしく5人(体?)の中でもリーダー的な存在になっている。
他の精霊たちは崇め方もお付き合いも足りなかったらしく、もっと呼べ、使えと怒られた。
一定の交遊がないと顕現も大変らしい。
なので、魔法に慣れるまではジュピか1人で指導してくれることになった。
「よくできました~。じゃ、いよいよ魔法を形にしてみよう。この花を育ててみようか~。」
というわけで、庭園に来ている。
私用家庭菜園の野菜たちじゃなくて、まだこの時期に咲かないはずの花を目の前に指示を出されていた。
「成長を促進する、ということ?」
「そだよ~。そろそろできると思うんだよね~。最初だけ手助けするから、コツが掴めたらあとは1人でやった方が修行になるかな~。」
「わかったわ。」
そう言って、ジュピがふわふわと周りを漂っている枝に「育て育て」と念を送る。
キラキラと枝の周りに魔素が集まってくるが、特に変化は見られない。
「操作は良い感じだね~。あとはポイントに指向性をつけて注いであげればおっけー。」
そういうと彼が指差した一点が光り出し、そこに魔素が流れ込んで行ったかと思った瞬間、大輪の赤い花が咲いていた。
「よし、次からポイントと指向性、意識してみて。次は…こうしようかな。」
何も無いゾーンに、パラパラと種が撒かれていく。
「…それ全部?」
「うん、頑張ってー!」
花畑にしろということか。
土がモコモコしだした所を見ると、土の精霊サタも手伝ってくれているらしい。
集中して見てみると、種があるらしきところが光っている。
なるほど、これに向かって魔素を注げばいいってことか。
一気に周辺の魔素を集めて注ぎ込む。
気づいたら澄んだブルーの花畑になっていた。
ネモフィラだ。
綺麗なんだけど頭がガンガンする…
「はい、よくできました~。でもいっぺんにやる必要は無かったんだけど…」
そうジュピが言い終わるかどうかぐらいのタイミングで目の前が真っ暗になって、私はその場に座り込んだ。
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