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アリスティア、王都に帰る

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神殿からの視察が終わり、次は勉強の時間だ。
せっかくビビに会えるので、先ほどの疑問は早めに解決してしまおう。

ちなみに、すでに身軽なワンピースドレスにお着替え済み。
あのコルセットとというものずっとつけていたらダイエットになりそうな気がする…
いや、今の身体は痩せるどころか太ったほういい感じなんだけどね。

「神殿の役職ですか?」

「ええ。誰がどのぐらい偉いのかわからないと今後粗相をしても困るし…」

そう。とりあえずさっき来た人たちはどのぐらい偉いのか知りたかった。

「体系を、ということですね。
まず、大陸中央にあるロメリアに大神殿があり、そこが総本山となっております。
大神殿には総司教様がいらっしゃり、すべての神職者を統括していらっしゃいます。
各国には一人、大司教様が置かれ、その下に司教、司祭、助祭と続きます。」

「みんな使徒なの?」

「いえ、司祭までは敬虔に女神ロミア様をたたえ、神殿に奉仕することで使徒でなくてもなることができます。例えば、アルテ村の神官は別の村の助祭を長く勤めているうちにロミア様の顕現に立ち会うことができ、使徒認定とともに司祭として叙階されたと聞いています。」

…ややこしくなってきた?
まあロミア様って割と頻繁に顕現しているらしいから、使徒自体すごく多いのかもしれない。

「…神官と司祭ってどう違うの?」

「神官は女神ロミア様のために神殿に使える者すべての総称です。ようは神職者は全て神官、と呼んでも差し支えありません。」

ああ、なるほど。ちょっとすっきり。

「じゃあ、王都の神殿の司教ってどのぐらい偉いの?」

「そうですね…王都の神殿においてトップは大司教様ですが、司教様は3人、と聞いています。大司教様はロメリアから派遣されてきますが、政治的に影響力を持たないよう原則お顔やお名前は伏せられるので、ソネス様は実質表に出てくる一番偉い人、と思っていていただいて差し支えないかと思います。」

おお、すごく偉い人だった。

「それだけ、この祭壇が重要事項だったということ?」

「もちろんそれもありますが、王族のもとにあまり階位が下のものをうかがわせることをためらったのではないでしょうか。」

なるほど。
お姫様のところに下っ端をおくって粗相しても困るよね。
しかもなんかありがたいお祈りで女神像できちゃったし。

「他の2人も偉い人だったのかしら。」

「水色の服の方はベラ様といい、司祭の中でも取りまとめ役を務めている方です。席が空けば司教になる方だと言われています。高齢の方の方は私は存ぜず…申し訳ありません。」

「いいえ、ありがとう。わかったわ。」

とりあえずすっきりしたので、OK!
というわけで、そのままビビの授業を受け、その日一日の任務は終了。

あとは夕飯食べて、お風呂入って、就寝。
あ、ちなみに夕飯にはジェスの試作のお米で、ほかほかご飯が出てきたので感動した。
やっとおかゆ生活から脱出できそうだよ…。
焼き魚とセバスチャンに教えた味噌汁(具は大根だった。ディージー味噌ではない、というのが重要)がおかずについていて、前世を思い出してちょっと泣きそうになった。
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