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アリスティア、目覚める
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「どうしてあなたが呼ばれたのかしら。私と一番親しくしていたの?」
ビビに問いかける。
「いえ、私は先ほども申し上げた通り姫様の家庭教師です。一度見たこと、聞いたことは忘れない、という特技がありますので、姫様にわからないことが出た際に一番正確に応えられるとマーサさんが判断したのだと思います。」
マーサを伺うと、マーサも理由を話す。
「最初はビビに記憶喪失の治療について聞こうとしたのです。しかし実はビビの元にロミア様が顕現され、姫様が記憶を取り戻すことは無いので求めるだけの知識を与えよ、と託宣があったとのことで…」
おお、女神様グッジョブ!
「そう。じゃあまず私のことについて、知っていることをすべて教えてもらっても?」
「かしこまりました。」
そういって、ビビは滔々と語りだす。
「姫様のお名前はアリスティア=フィーメ=ファルメディウス様。ローメルンド大陸の東端にあるファルメディアの第3王女であらせられます。大陸歴4246年6月16日生まれ、現在8歳です。
同じお母さま、ロマリエ王妃陛下から生まれた姉姫様が5歳年上のマリアージェ様。10歳上の兄王子がマーシュ様。マーシュ様は王太子であらせられます。
第2妃ドーランジュ様から生まれた8歳上の姉姫様がリーラディア様で、4歳上の兄王子がマリク様です。
お父様はアレクス=フィル=ファルディウス、この国の現国王陛下でございます。」
「えーと、私は皆さまのことを何と呼んでいたのかしら?」
みんな、名前、長い。
とりあえず愛称だけ教えてもらおう。
「両陛下のことは身内のみの場でしたらお父様、お母様と。公では国王陛下、王妃陛下とお呼びしておりました。あとは、マリア様とマーシュ様についてはお姉様、お兄様、そして第2妃様はドーラ様、お子様たちはリーラ様、マリク様とお呼びしてらっしゃいました。」
えーと、血がつながってたらお兄様お姉様呼びでOKで、異母姉兄は名前で呼んでたってことね。
「ちなみに、ドーラ様とリーラ様、マリク様と仲は良かったのかしら。」
ここは聞いておかねばならない。
「ほどほど、という感じでございましたね。一緒に遊ぶほど仲が良かったわけではありませんが、廊下でお会いすればご挨拶してらっしゃいましたし、晩餐の際には和やかに会話をしてらっしゃいましたよ。」
よし、異母姉兄から大々的ないじめがあった、ということはなさそう。
家族が仲いいのが一番よね。
まだ家族の話しかしていないのにお腹一杯で、だんだんくちくなってくる。
そういえばこの身体はまだ8歳なんだった…
そっとマーサが入ってきてビビの肩をたたく。
「今日はいろいろとお疲れでしたでしょう。姫様はそろそろご就寝ください。ビビ、重要なことは紙にまとめて姫様に差し上げて。」
「かしこまりました。」
「それでは姫様、ごゆっくりお休みくださいませ。」
そういって二人は退室していった。
ビビに問いかける。
「いえ、私は先ほども申し上げた通り姫様の家庭教師です。一度見たこと、聞いたことは忘れない、という特技がありますので、姫様にわからないことが出た際に一番正確に応えられるとマーサさんが判断したのだと思います。」
マーサを伺うと、マーサも理由を話す。
「最初はビビに記憶喪失の治療について聞こうとしたのです。しかし実はビビの元にロミア様が顕現され、姫様が記憶を取り戻すことは無いので求めるだけの知識を与えよ、と託宣があったとのことで…」
おお、女神様グッジョブ!
「そう。じゃあまず私のことについて、知っていることをすべて教えてもらっても?」
「かしこまりました。」
そういって、ビビは滔々と語りだす。
「姫様のお名前はアリスティア=フィーメ=ファルメディウス様。ローメルンド大陸の東端にあるファルメディアの第3王女であらせられます。大陸歴4246年6月16日生まれ、現在8歳です。
同じお母さま、ロマリエ王妃陛下から生まれた姉姫様が5歳年上のマリアージェ様。10歳上の兄王子がマーシュ様。マーシュ様は王太子であらせられます。
第2妃ドーランジュ様から生まれた8歳上の姉姫様がリーラディア様で、4歳上の兄王子がマリク様です。
お父様はアレクス=フィル=ファルディウス、この国の現国王陛下でございます。」
「えーと、私は皆さまのことを何と呼んでいたのかしら?」
みんな、名前、長い。
とりあえず愛称だけ教えてもらおう。
「両陛下のことは身内のみの場でしたらお父様、お母様と。公では国王陛下、王妃陛下とお呼びしておりました。あとは、マリア様とマーシュ様についてはお姉様、お兄様、そして第2妃様はドーラ様、お子様たちはリーラ様、マリク様とお呼びしてらっしゃいました。」
えーと、血がつながってたらお兄様お姉様呼びでOKで、異母姉兄は名前で呼んでたってことね。
「ちなみに、ドーラ様とリーラ様、マリク様と仲は良かったのかしら。」
ここは聞いておかねばならない。
「ほどほど、という感じでございましたね。一緒に遊ぶほど仲が良かったわけではありませんが、廊下でお会いすればご挨拶してらっしゃいましたし、晩餐の際には和やかに会話をしてらっしゃいましたよ。」
よし、異母姉兄から大々的ないじめがあった、ということはなさそう。
家族が仲いいのが一番よね。
まだ家族の話しかしていないのにお腹一杯で、だんだんくちくなってくる。
そういえばこの身体はまだ8歳なんだった…
そっとマーサが入ってきてビビの肩をたたく。
「今日はいろいろとお疲れでしたでしょう。姫様はそろそろご就寝ください。ビビ、重要なことは紙にまとめて姫様に差し上げて。」
「かしこまりました。」
「それでは姫様、ごゆっくりお休みくださいませ。」
そういって二人は退室していった。
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