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第十一話「幸せを知った日」
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「スターク様!」
見立て通りにあった「それ」がもたらしてくれた恩恵は、果たして形となってわたしの掌に収まっている。
ドレスや髪が乱れない程度に急いで、書庫の前でずっと待ってくださっていたスターク様の元へと駆け寄っていく。
「む、リリアーヌ……心配していた。よもや、書庫の中で迷っているのではないかと」
安堵したように、スターク様が小さく息をつく。
カンテラを携えたメイドたちが近くに控えているのは、多分そういうことなのだろう。
さすがにわたしも書庫の中で迷ったりはしない……と、思いたいところだったけど、あの書庫は「アトリエ」だったのもあって、結構入り組んだ作りになっていたから、もしかしたらそうなっていたのかもしれない。
「はい……書庫は、とても刺激的な場所でした」
「そうか……俺はなぜ先祖が書庫をあのような作りにしたのかいつも疑問に思っていたが、もしかしたら、君がここに嫁いできたときのためだったのかもしれないな」
ふっ、と「氷」の二つ名には似合わない、静かながらもあたたかな微笑を浮かべて、スターク様はそう言い放つ。
とくん、と不意の言葉に心臓が大きく跳ねる。まさか、そんなお言葉をいただけるなんて、思ってもいなかったから。
この気持ちはなんだろう。あたたかくて、だけどちょっとだけ苦しく締め付けられるような、気持ち。
そんな風に、少しだけ意識が飛びかけていたのを引き戻すように頭を振って、わたしは乱れかけた息を整える。
「ぁ……ありがとう、ございます。ですが、答えはきっと、それだけではないかもしれません」
「……と、いうと?」
「ご覧ください……これは『安息の軟膏』でございます」
掌で包んでいた小瓶をスターク様へと捧げてみせる。
それは、錬金術がもたらしてくれた結果。全てはピースレイヤー家の御先祖様に、錬金術師がいてくれたことによる恩恵だ。
書庫の奥の奥、隠し扉を通った先にひっそりと作られていた小部屋には、決して腐ることのない魔力が充填された水と、それに満たされた釜──錬金釜が、鎮座していたのだから。
しかも、後世の錬金術師に向けてなのか、極めて高度な魔術で保存されていた新鮮な素材もいくつか箱の中に収められていて、それでわたしは、「安息の軟膏」を作ることができたのだ。
「ふむ……? 書庫にそのようなものが眠っていたのか? 半年に一度は整理させているはずだが……」
「いえ……これは僭越ながら、わたしが錬金術で作り上げたものです。ピースレイヤー家の書庫は、錬金術師のアトリエも兼ねていたのですから」
隠し扉が、アトリエがあること自体知られてはいなかったのか、メイドたちが目を丸くしてざわめきだす。
これはわたしの推測でしかないけれど、恐らくピースレイヤー家は、あのクラリーチェ・エル・グランマテリアという偉大な錬金術師になんらかのルーツを持つ家なのだろう。
そうでなければ、あんな立派なアトリエが隠されているはずがない。
「そうか……我が家にそのようなものが隠されていたことも驚いたが、真に驚くべきは、君の学びに対する好奇心なのかもしれない。見立て通りの聡明さだ、リリアーヌ」
「……あ、ありがとう、ございます……! その、スターク様……」
「なんだ?」
「よろしければ、わたしが作ったこの軟膏を、使ってはいただけないでしょうか?」
かすり傷とはいえ、それでもまだスターク様の頬には、「暗闇の森」で負ったのであろう傷痕が残っている。
放っておけば治るような怪我かもしれないし、わざわざ錬金術で作らなくたって、「安息の軟膏」なんて、街で売っているかもしれないけれど。
それでも、なにかがしたかった。わたしにできるなにかで、スターク様にいただいた恩を、少しでもいいから返したかったのだ。
「そうか、君はこれを、俺のために……」
「……は、はい。お気に召さないのであれば、い、今すぐ取り下げますが……」
「いや……貰っておこう。そうだな、せっかくだ。君の指で塗ってはくれまいか」
細い顎に指をやって、妙案を閃いたとばかりにスターク様はそんなことを口走る。
わたしが? わたしの? 指で?
本当にいいのだろうか。わたしなんかが、その美しく、精悍なお顔に触れても。
「……わ、わたしの、ですか?」
「……不服か?」
「……いえ、とんでもございません! し、失礼いたしますっ!」
指先で軟膏を掬い取り、恐る恐るといった風情でそっと、スターク様の傷口に触れる。
すると、放っておけば治る程度の傷かもしれなかったけれど、見る見るうちにかさぶたができていた傷痕は塞がって、スターク様は元の傷一つない美しいお顔に戻っていた。
どうやら、錬金術は成功したらしい。ほっと、安堵に胸を撫で下ろす。
「……驚いたな、ベヒモスの爪が掠めただけとはいえ、傷口が一瞬で塞がるとは」
「べ、ベヒモス……ですか?」
「ああ、『暗闇の森』を棲家にする図体ばかり大きな魔物でな……かすり傷とはいえ、あのような相手に少しばかり不覚をとってしまった己が情けない」
日々精進あるのみだな、とスターク様は苦笑していたけれど、ベヒモスを……御伽話に出てくるくらいに有名で巨大な魔物を相手にかすり傷で生還していることの方が、とても信じられなかった。
目をぱちくりとしているわたしの頭巾越しの頬に、今度はスターク様の左手が触れる。
いつも頬を触られるときは叩かれるときだったから、今回もまた反射的に身構えてしまうかと思ったけれど、どういうわけか、体に力は入らない。
「君の厚意に感謝する、リリアーヌ。おかげでエスティに小言を言われなくて済む……ありがとう」
冗談めかして、スターク様は微笑んだ。
ありがとう。
それはただ一言、たった一言だったはずなのに。
「……い、いえ……っ……! あれ……っ? わたし、悲しくなんかないはずなのに……どうして、涙が……」
春の陽射しを浴びてしまった氷の棘が、そのまま溶け出てきたように、わたしの両目からはぽろぽろと涙がこぼれ落ちていた。
悲しくなんかない。
むしろ、心があったかくて、心地よくて……陽だまりの中で寝転んでいるかのように安らかなのに、涙は次々に溢れてきて。
「……どうして、わたし……スターク様、わたしは、おかしくなってしまったのかもしれません……」
止まらない。泣きたくなんかないのに。
泣き虫は嫌われるから。涙は醜いものだから。
なのに、どんどんと、体の奥から、瞳の底から、心が求めているかのように涙が溢れて止まらないのだ。
「……そうか、君は……」
「……ぐすっ……えくっ……スターク、様……?」
気づけばわたしは、その逞しいお体に優しく抱き留められていた。
頭何個分の身長差があるくらいに高い背と、細身でしなやかながらも鍛え上げられた筋肉が、ゆりかごのようにわたしを包み込む。
困惑してしまう。だけど、抱きしめられたその瞬間、箍が外れたように涙は堰を切って、なにも言葉が出てこなかった。
「……その感情は、『嬉しい』というんだ、リリアーヌ」
「……スターク、さま……」
「……俺が言うのは格好がつかないが……あるいは、『幸せ』とも呼ぶものだ」
嬉しい。
幸せ。
そのどちらも、わたしは知らなかった。
いや、違う。
知らなかったんじゃない。無知でいようと、忘れようとして──記憶の奥底に封じ込めていたのだ。
だって、覚えていると、期待してしまうから。求めてしまうから。
決して、手に入らないものを。
どれだけ頑張ったとしても掴むことのできない報いを、わたしが一人啜り泣いている横で、いとも容易く妹が独り占めしていた、その言葉たちを。
だから、嬉しさも幸せも、最初からこの世にはないものなんだと、自分に言い聞かせて。
「……すたーく、さま……わた、し……」
「……何度でも言おう。ありがとう、リリアーヌ。俺との婚姻を承諾してくれて……この家に来てくれて、そして、生まれてきてくれて」
「……っ……!」
「君の錬金術は、人を幸せにするためのものなのかもしれない。俺は現に満たされている……その力を、君の努力と探究心を、どうかこれからも分けてはくれないか」
「……っ、はい……っ……!」
嬉しさ。幸せ。
ああ、これがそうなんだ。
ずっと求め続けていた、飢え、探し続けていたぬくもり。そして、諦めていたもの。
杯が満たされていくように、わたしの心は水で溢れる。氷の棘が溶け落ちて、滴り落ちた雫で満ちる。
この感覚こそが、ふわふわと柔らかなわたに包まれているような思いが。
嬉しさの、幸せの、その形なのだろう。
見立て通りにあった「それ」がもたらしてくれた恩恵は、果たして形となってわたしの掌に収まっている。
ドレスや髪が乱れない程度に急いで、書庫の前でずっと待ってくださっていたスターク様の元へと駆け寄っていく。
「む、リリアーヌ……心配していた。よもや、書庫の中で迷っているのではないかと」
安堵したように、スターク様が小さく息をつく。
カンテラを携えたメイドたちが近くに控えているのは、多分そういうことなのだろう。
さすがにわたしも書庫の中で迷ったりはしない……と、思いたいところだったけど、あの書庫は「アトリエ」だったのもあって、結構入り組んだ作りになっていたから、もしかしたらそうなっていたのかもしれない。
「はい……書庫は、とても刺激的な場所でした」
「そうか……俺はなぜ先祖が書庫をあのような作りにしたのかいつも疑問に思っていたが、もしかしたら、君がここに嫁いできたときのためだったのかもしれないな」
ふっ、と「氷」の二つ名には似合わない、静かながらもあたたかな微笑を浮かべて、スターク様はそう言い放つ。
とくん、と不意の言葉に心臓が大きく跳ねる。まさか、そんなお言葉をいただけるなんて、思ってもいなかったから。
この気持ちはなんだろう。あたたかくて、だけどちょっとだけ苦しく締め付けられるような、気持ち。
そんな風に、少しだけ意識が飛びかけていたのを引き戻すように頭を振って、わたしは乱れかけた息を整える。
「ぁ……ありがとう、ございます。ですが、答えはきっと、それだけではないかもしれません」
「……と、いうと?」
「ご覧ください……これは『安息の軟膏』でございます」
掌で包んでいた小瓶をスターク様へと捧げてみせる。
それは、錬金術がもたらしてくれた結果。全てはピースレイヤー家の御先祖様に、錬金術師がいてくれたことによる恩恵だ。
書庫の奥の奥、隠し扉を通った先にひっそりと作られていた小部屋には、決して腐ることのない魔力が充填された水と、それに満たされた釜──錬金釜が、鎮座していたのだから。
しかも、後世の錬金術師に向けてなのか、極めて高度な魔術で保存されていた新鮮な素材もいくつか箱の中に収められていて、それでわたしは、「安息の軟膏」を作ることができたのだ。
「ふむ……? 書庫にそのようなものが眠っていたのか? 半年に一度は整理させているはずだが……」
「いえ……これは僭越ながら、わたしが錬金術で作り上げたものです。ピースレイヤー家の書庫は、錬金術師のアトリエも兼ねていたのですから」
隠し扉が、アトリエがあること自体知られてはいなかったのか、メイドたちが目を丸くしてざわめきだす。
これはわたしの推測でしかないけれど、恐らくピースレイヤー家は、あのクラリーチェ・エル・グランマテリアという偉大な錬金術師になんらかのルーツを持つ家なのだろう。
そうでなければ、あんな立派なアトリエが隠されているはずがない。
「そうか……我が家にそのようなものが隠されていたことも驚いたが、真に驚くべきは、君の学びに対する好奇心なのかもしれない。見立て通りの聡明さだ、リリアーヌ」
「……あ、ありがとう、ございます……! その、スターク様……」
「なんだ?」
「よろしければ、わたしが作ったこの軟膏を、使ってはいただけないでしょうか?」
かすり傷とはいえ、それでもまだスターク様の頬には、「暗闇の森」で負ったのであろう傷痕が残っている。
放っておけば治るような怪我かもしれないし、わざわざ錬金術で作らなくたって、「安息の軟膏」なんて、街で売っているかもしれないけれど。
それでも、なにかがしたかった。わたしにできるなにかで、スターク様にいただいた恩を、少しでもいいから返したかったのだ。
「そうか、君はこれを、俺のために……」
「……は、はい。お気に召さないのであれば、い、今すぐ取り下げますが……」
「いや……貰っておこう。そうだな、せっかくだ。君の指で塗ってはくれまいか」
細い顎に指をやって、妙案を閃いたとばかりにスターク様はそんなことを口走る。
わたしが? わたしの? 指で?
本当にいいのだろうか。わたしなんかが、その美しく、精悍なお顔に触れても。
「……わ、わたしの、ですか?」
「……不服か?」
「……いえ、とんでもございません! し、失礼いたしますっ!」
指先で軟膏を掬い取り、恐る恐るといった風情でそっと、スターク様の傷口に触れる。
すると、放っておけば治る程度の傷かもしれなかったけれど、見る見るうちにかさぶたができていた傷痕は塞がって、スターク様は元の傷一つない美しいお顔に戻っていた。
どうやら、錬金術は成功したらしい。ほっと、安堵に胸を撫で下ろす。
「……驚いたな、ベヒモスの爪が掠めただけとはいえ、傷口が一瞬で塞がるとは」
「べ、ベヒモス……ですか?」
「ああ、『暗闇の森』を棲家にする図体ばかり大きな魔物でな……かすり傷とはいえ、あのような相手に少しばかり不覚をとってしまった己が情けない」
日々精進あるのみだな、とスターク様は苦笑していたけれど、ベヒモスを……御伽話に出てくるくらいに有名で巨大な魔物を相手にかすり傷で生還していることの方が、とても信じられなかった。
目をぱちくりとしているわたしの頭巾越しの頬に、今度はスターク様の左手が触れる。
いつも頬を触られるときは叩かれるときだったから、今回もまた反射的に身構えてしまうかと思ったけれど、どういうわけか、体に力は入らない。
「君の厚意に感謝する、リリアーヌ。おかげでエスティに小言を言われなくて済む……ありがとう」
冗談めかして、スターク様は微笑んだ。
ありがとう。
それはただ一言、たった一言だったはずなのに。
「……い、いえ……っ……! あれ……っ? わたし、悲しくなんかないはずなのに……どうして、涙が……」
春の陽射しを浴びてしまった氷の棘が、そのまま溶け出てきたように、わたしの両目からはぽろぽろと涙がこぼれ落ちていた。
悲しくなんかない。
むしろ、心があったかくて、心地よくて……陽だまりの中で寝転んでいるかのように安らかなのに、涙は次々に溢れてきて。
「……どうして、わたし……スターク様、わたしは、おかしくなってしまったのかもしれません……」
止まらない。泣きたくなんかないのに。
泣き虫は嫌われるから。涙は醜いものだから。
なのに、どんどんと、体の奥から、瞳の底から、心が求めているかのように涙が溢れて止まらないのだ。
「……そうか、君は……」
「……ぐすっ……えくっ……スターク、様……?」
気づけばわたしは、その逞しいお体に優しく抱き留められていた。
頭何個分の身長差があるくらいに高い背と、細身でしなやかながらも鍛え上げられた筋肉が、ゆりかごのようにわたしを包み込む。
困惑してしまう。だけど、抱きしめられたその瞬間、箍が外れたように涙は堰を切って、なにも言葉が出てこなかった。
「……その感情は、『嬉しい』というんだ、リリアーヌ」
「……スターク、さま……」
「……俺が言うのは格好がつかないが……あるいは、『幸せ』とも呼ぶものだ」
嬉しい。
幸せ。
そのどちらも、わたしは知らなかった。
いや、違う。
知らなかったんじゃない。無知でいようと、忘れようとして──記憶の奥底に封じ込めていたのだ。
だって、覚えていると、期待してしまうから。求めてしまうから。
決して、手に入らないものを。
どれだけ頑張ったとしても掴むことのできない報いを、わたしが一人啜り泣いている横で、いとも容易く妹が独り占めしていた、その言葉たちを。
だから、嬉しさも幸せも、最初からこの世にはないものなんだと、自分に言い聞かせて。
「……すたーく、さま……わた、し……」
「……何度でも言おう。ありがとう、リリアーヌ。俺との婚姻を承諾してくれて……この家に来てくれて、そして、生まれてきてくれて」
「……っ……!」
「君の錬金術は、人を幸せにするためのものなのかもしれない。俺は現に満たされている……その力を、君の努力と探究心を、どうかこれからも分けてはくれないか」
「……っ、はい……っ……!」
嬉しさ。幸せ。
ああ、これがそうなんだ。
ずっと求め続けていた、飢え、探し続けていたぬくもり。そして、諦めていたもの。
杯が満たされていくように、わたしの心は水で溢れる。氷の棘が溶け落ちて、滴り落ちた雫で満ちる。
この感覚こそが、ふわふわと柔らかなわたに包まれているような思いが。
嬉しさの、幸せの、その形なのだろう。
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