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第1話 決意
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小さな街の、小さな神殿にある、小さな孤児院で、私は巫女見習いとして働きながら子供達と生活をしている。
私のサラと言う名前は、祭司だった育ての親であるお爺ちゃんが名付けてくれたそうだ。
私は赤ちゃんの時にこの孤児院に引き取られたので、両親の顔は憶えていない。
そんな私の身元を知る手掛かりは唯一つ──私の胸にある小さな痣だけだ。
両親に関する記録も品も残っていないので、私が何処の出身なのか、どうして孤児院に預けられたのかも、司祭だったお爺ちゃんしか知らないのだ。
そして、そのお爺ちゃんは一年前、高齢のため司祭を退任し、今は引退司祭様用の施設で過ごしているらしい。らしいというのは、司祭の地位を返上しにアルムストレイム教の神殿本部に行ったっきり戻ってこないので、近況が分からないからだ。
お爺ちゃんはすぐ戻ってくると言っていたけれど、何か問題でもあったのか、しばらく王都にある神殿本部に滞在することになってしまったという手紙が随分前に来たっきり音沙汰がない。
もしお爺ちゃんに万が一の事があったら連絡が来ると思うし、便りがないのは元気な知らせと言うから大丈夫だと思うけれど、それでも心配なのは変わらない。
後任の司祭様が派遣されることになっているものの、人選に手間取っているのか、今のところ後任の司祭様が来る気配はない。
だから私は一人でこの小さな孤児院を切り盛りしなければならないのだ。
この孤児院で生活している子供の数は十、ベットの数は八。
ベッドの数が足りないため、四台ずつベッドをくっつけた特大ベッドを二台作り、それぞれに五人の子供達を寝かせている。
今はこの特大ベッドで誤魔化しているけれど、それも後一年もたないかもしれない。子供の成長は著しく早いのだ。
私はそろそろ子供達を寝かさなければと思い、声を上げる。
「皆んなー、寝る準備を始めるよー!」
「「「はーい!」」」
子供達は元気に返事をすると、きゃーきゃーとはしゃぎながら着替え始める。
「ねぇねぇ、サラちゃん、今日はこれ読んで」
孤児院で一番小さい女の子、エイミーがニコニコと笑顔で絵本を持って来た。
「そうだね、今日はこの絵本を読もっか。でもお着替えが終わってからだよ」
「うん!」
エイミーは嬉しそうに返事をすると、自分の寝間着に着替え始める。だけど、まだ小さいエイミーは上手くボタンを留めることが出来ず、悪戦苦闘している。
「ふふっ、ほら、エイミーおいで」
私はエイミーのボタンを留めながら、裾が短くなった寝間着を見る。
(そろそろこの寝間着も限界かな……)
私は子供達に気づかれないように、そっとため息をついた。
それから子供達は準備を終わらせて布団に潜り込むと、目をキラキラさせながら私が絵本を読むのを待っている。
何度も何度も読んだ絵本だけれど、子供達から文句が出たことは一度も無い。
私はそんな子供達のために、良く聞こえるようにゆっくりと絵本を読み始める。
「昔々あるところに──」
そうして本を読み終える頃には、子供達は眠りに落ち健やかな寝息を立てていた。
私は子供達が寝付いたのを確認すると、そっとベッドから出て自分の部屋へと戻る。
古い木のドアを音が立たないようにそっと開けると、ベッドと机、小さい本棚しかない質素な部屋がある。ここが巫女見習いである私の部屋だ。
巫女見習いと言ってもこの孤児院には巫女がおらず、この孤児院で育った私が見様見真似で巫女の仕事をしているに過ぎない。
私は本棚から一冊のノートを取り出すと、その内容を確認する。
「……やっぱり無理かー」
ノートにはこの孤児院の収支が書かれており、どう見ても金銭的に余裕が無いのが見て取れる。今でもかなりギリギリだ。子供達の服を新調するにはとてもじゃないけどお金が足りない。
この孤児院は街の人達からの善意の寄付で成り立っている。でも小さい街で特出した産業も無く観光資源も無い街なので、これ以上寄付を募るのも憚られる。
街の人達は一人で孤児院を切り盛りしている私をよく気遣ってくれるし、何かと気にかけてくれるお陰で何とか生活出来ているのだ。
ちなみに私は街にある商会から刺繍の内職の仕事を貰っている。趣味と実益を兼ねて、少しでも運営の足しに出来ればと思ったのだ。でも、それでも司祭様がいる時はここまで困窮していなかったから、きっと私が力不足なのだろう。
「どうにかしてお金を稼ぐ方法は無いかなぁ……」
私は先程の子供達の様子を思い浮かべる。
エイミーの寝間着だけじゃなく、子供達の寝間着はどれも裾が短くて、しかもところどころ生地が薄くなっていた。とても次の季節まで持たないだろう。
(季節ごとなんて贅沢は言わないから、せめて半年──夏と冬用のものを用意できれば良いのだけれど……)
寝間着だけじゃなく、洋服だってボロボロだ。街の人達からの好意でお下がりを貰っているけれど、それでも全く追いつかない。子供達の成長は早いのだ。
絵本だって七冊しかないのを日替わりで読んでいるから、もう子供達は暗記していると思う。それでも毎晩嬉しそうに聞いてくれている子供達が健気すぎて涙が出る。
食費は孤児院の裏の畑で野菜を育てているから、かなり抑えられていると思う。生活用品だって、壊れたら修理して誤魔化しながら使っている。ランプ用の油もなるべく使わないように、子供達を早く寝かせている。
ちなみに私が読書する時はいつも月明かりを利用している……曇りや雨の日は読書ができないのが難点だけれど。
今までも収入を増やすために色々考えて行動していたけれど、もう流石に限界だろう。このままでは冬を越せないかもしれない。
「──よし! 決めた!」
散々考えた結果が他力本願なのは情けないけれど、こうなったらこの国の神殿本部に直談判しに行くしか無い。手紙を出したとしてもすぐ返事が来るかわからないし、返事を待っている間に餓死してしまうかもしれない。
本当はアルムストレイム教の総本山、アルムストレイム神聖王国に行くのが一番いいけれど、いくらなんでも遠すぎる。
今は一刻の猶予も無いのだから、王都の神殿本部へ直接行って交渉するのだ。そして叶うのなら、司祭様──お爺ちゃんにも会いたい。
私はこの孤児院の存亡の危機に立ち向かうため、神殿本部へ乗り込む決意をしたのだった。
私のサラと言う名前は、祭司だった育ての親であるお爺ちゃんが名付けてくれたそうだ。
私は赤ちゃんの時にこの孤児院に引き取られたので、両親の顔は憶えていない。
そんな私の身元を知る手掛かりは唯一つ──私の胸にある小さな痣だけだ。
両親に関する記録も品も残っていないので、私が何処の出身なのか、どうして孤児院に預けられたのかも、司祭だったお爺ちゃんしか知らないのだ。
そして、そのお爺ちゃんは一年前、高齢のため司祭を退任し、今は引退司祭様用の施設で過ごしているらしい。らしいというのは、司祭の地位を返上しにアルムストレイム教の神殿本部に行ったっきり戻ってこないので、近況が分からないからだ。
お爺ちゃんはすぐ戻ってくると言っていたけれど、何か問題でもあったのか、しばらく王都にある神殿本部に滞在することになってしまったという手紙が随分前に来たっきり音沙汰がない。
もしお爺ちゃんに万が一の事があったら連絡が来ると思うし、便りがないのは元気な知らせと言うから大丈夫だと思うけれど、それでも心配なのは変わらない。
後任の司祭様が派遣されることになっているものの、人選に手間取っているのか、今のところ後任の司祭様が来る気配はない。
だから私は一人でこの小さな孤児院を切り盛りしなければならないのだ。
この孤児院で生活している子供の数は十、ベットの数は八。
ベッドの数が足りないため、四台ずつベッドをくっつけた特大ベッドを二台作り、それぞれに五人の子供達を寝かせている。
今はこの特大ベッドで誤魔化しているけれど、それも後一年もたないかもしれない。子供の成長は著しく早いのだ。
私はそろそろ子供達を寝かさなければと思い、声を上げる。
「皆んなー、寝る準備を始めるよー!」
「「「はーい!」」」
子供達は元気に返事をすると、きゃーきゃーとはしゃぎながら着替え始める。
「ねぇねぇ、サラちゃん、今日はこれ読んで」
孤児院で一番小さい女の子、エイミーがニコニコと笑顔で絵本を持って来た。
「そうだね、今日はこの絵本を読もっか。でもお着替えが終わってからだよ」
「うん!」
エイミーは嬉しそうに返事をすると、自分の寝間着に着替え始める。だけど、まだ小さいエイミーは上手くボタンを留めることが出来ず、悪戦苦闘している。
「ふふっ、ほら、エイミーおいで」
私はエイミーのボタンを留めながら、裾が短くなった寝間着を見る。
(そろそろこの寝間着も限界かな……)
私は子供達に気づかれないように、そっとため息をついた。
それから子供達は準備を終わらせて布団に潜り込むと、目をキラキラさせながら私が絵本を読むのを待っている。
何度も何度も読んだ絵本だけれど、子供達から文句が出たことは一度も無い。
私はそんな子供達のために、良く聞こえるようにゆっくりと絵本を読み始める。
「昔々あるところに──」
そうして本を読み終える頃には、子供達は眠りに落ち健やかな寝息を立てていた。
私は子供達が寝付いたのを確認すると、そっとベッドから出て自分の部屋へと戻る。
古い木のドアを音が立たないようにそっと開けると、ベッドと机、小さい本棚しかない質素な部屋がある。ここが巫女見習いである私の部屋だ。
巫女見習いと言ってもこの孤児院には巫女がおらず、この孤児院で育った私が見様見真似で巫女の仕事をしているに過ぎない。
私は本棚から一冊のノートを取り出すと、その内容を確認する。
「……やっぱり無理かー」
ノートにはこの孤児院の収支が書かれており、どう見ても金銭的に余裕が無いのが見て取れる。今でもかなりギリギリだ。子供達の服を新調するにはとてもじゃないけどお金が足りない。
この孤児院は街の人達からの善意の寄付で成り立っている。でも小さい街で特出した産業も無く観光資源も無い街なので、これ以上寄付を募るのも憚られる。
街の人達は一人で孤児院を切り盛りしている私をよく気遣ってくれるし、何かと気にかけてくれるお陰で何とか生活出来ているのだ。
ちなみに私は街にある商会から刺繍の内職の仕事を貰っている。趣味と実益を兼ねて、少しでも運営の足しに出来ればと思ったのだ。でも、それでも司祭様がいる時はここまで困窮していなかったから、きっと私が力不足なのだろう。
「どうにかしてお金を稼ぐ方法は無いかなぁ……」
私は先程の子供達の様子を思い浮かべる。
エイミーの寝間着だけじゃなく、子供達の寝間着はどれも裾が短くて、しかもところどころ生地が薄くなっていた。とても次の季節まで持たないだろう。
(季節ごとなんて贅沢は言わないから、せめて半年──夏と冬用のものを用意できれば良いのだけれど……)
寝間着だけじゃなく、洋服だってボロボロだ。街の人達からの好意でお下がりを貰っているけれど、それでも全く追いつかない。子供達の成長は早いのだ。
絵本だって七冊しかないのを日替わりで読んでいるから、もう子供達は暗記していると思う。それでも毎晩嬉しそうに聞いてくれている子供達が健気すぎて涙が出る。
食費は孤児院の裏の畑で野菜を育てているから、かなり抑えられていると思う。生活用品だって、壊れたら修理して誤魔化しながら使っている。ランプ用の油もなるべく使わないように、子供達を早く寝かせている。
ちなみに私が読書する時はいつも月明かりを利用している……曇りや雨の日は読書ができないのが難点だけれど。
今までも収入を増やすために色々考えて行動していたけれど、もう流石に限界だろう。このままでは冬を越せないかもしれない。
「──よし! 決めた!」
散々考えた結果が他力本願なのは情けないけれど、こうなったらこの国の神殿本部に直談判しに行くしか無い。手紙を出したとしてもすぐ返事が来るかわからないし、返事を待っている間に餓死してしまうかもしれない。
本当はアルムストレイム教の総本山、アルムストレイム神聖王国に行くのが一番いいけれど、いくらなんでも遠すぎる。
今は一刻の猶予も無いのだから、王都の神殿本部へ直接行って交渉するのだ。そして叶うのなら、司祭様──お爺ちゃんにも会いたい。
私はこの孤児院の存亡の危機に立ち向かうため、神殿本部へ乗り込む決意をしたのだった。
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