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買い物2
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(五人分は余裕で食べたよね……。野営用にお肉いっぱい買わなきゃ……)
ティナたちが向かおうとしているフラウエンロープは辺境の地で、ブライトクロイツみたいに商店がある訳ではない。
魔物を狩るにしても、毎日遭遇するとは限らないので、食料は大量に必要だろう。
「じゃあ、次は旅に必要な物を買いに行こう」
『はーい!』
アウルムのお腹が満たされたら、次は物資の補給だ。ティナが品揃えが良さそうな店はないかと周りを見渡すと、狭い路地にある小さい店が目にとまった。
「あれ、あの店……」
気になったティナが店に近づいてみると、その店は魔道具を売っているお店のようだった。
何か旅に役立つ道具があるかもしれないと考えたティナは、その店に入ってみることにする。
「お邪魔しまーす……」
ティナがそっと扉を開けると、店の中には所狭しと魔道具が陳列されていた。中には何に使うかよくわからないものまである。
「ほぇ~~……」
店の奥は工房のようで、二階にはポーションや魔法が込められたスクロールが置かれている。
目新しい光景に、ティナはワクワクして来た。
「……おや。これは珍しいお客さんだねぇ……」
ティナとアウルムが魔道具を眺めていると、店の奥から店主らしきお婆さんが出て来た。
「あ、お邪魔してます! あの、商品を見せて貰っていいですか?」
「…………」
店主にティナが許可を貰おうと質問するが、店主はじっとティナとアウルムを凝視している。
「あ、あの……っ」
返事をしない店主の様子に、ティナはもしかして勝手に入ってはいけない店だったのだろうかと心配になる。
「…………なるほど。……ああ、店の中は自由に見て貰って構わないよ」
「あ、有難うございます!」
何かを納得している店主を不思議に思いながらも、許可を貰ったティナは店内を見て回ることにした。
何か必要なものは売っていないかと眺めていたティナは、棚に置かれている地図を見つける。
「あの、すみません。この地図をいただきたいんですけど、おいくらですか?」
「その地図は小銀貨五枚だよ。お嬢ちゃんに払えるのかねぇ?」
「えっ?! そんなにするんですか?」
地図ならせいぜい銅貨一枚ぐらいだろうと思っていたティナは驚いた。小銀貨五枚なら五十倍も高い値段ということになる。
「この地図は特別製でねぇ。この値段でも安いぐらいだよ」
店主の言葉にティナはなるほど、と思う。確かにここは魔道具屋だ。ならば、きっと地図一つをとっても何かしらの付加価値があるのだろう。
ちなみに今のティナは大金持ちだ。正直言って、小銀貨五枚を支払うのになんら問題はない。
それに何となく、この店の商品はかなり良いのではないか、とティナの勘が告げている。
「わかりました! 買います!」
ティナは迷わずに地図の購入を決めた。そして魔法鞄から小銀貨を出し、店主の目の前に置く。
「じゃあ、この地図は私のものということで、使い方を教えていただけませんか?」
購入したは良いものの、魔道具としての使い方がさっぱりわからないティナは、店主に教えを乞う。
そんなティナの一連の行動をポカン、と見ていた店主は、身体をプルプルさせていたかと思うと、堪えきれなかったのだろう、ついに爆笑した。
「うひゃひゃひゃひゃっ!! 使い方もわからないのに買うなんて……っ! 見た目とは違ってずいぶん豪快なお嬢ちゃんだねぇ……! ひゃひゃひゃひゃひゃっ!」
「えっ……! あ、いや、何となく良い商品なんだろうなぁって思ったので……。それに小銀貨五枚でも安いって言ってましたし……」
ティナは店主がここまで笑うとは思わずオドオドする。
ティナたちが向かおうとしているフラウエンロープは辺境の地で、ブライトクロイツみたいに商店がある訳ではない。
魔物を狩るにしても、毎日遭遇するとは限らないので、食料は大量に必要だろう。
「じゃあ、次は旅に必要な物を買いに行こう」
『はーい!』
アウルムのお腹が満たされたら、次は物資の補給だ。ティナが品揃えが良さそうな店はないかと周りを見渡すと、狭い路地にある小さい店が目にとまった。
「あれ、あの店……」
気になったティナが店に近づいてみると、その店は魔道具を売っているお店のようだった。
何か旅に役立つ道具があるかもしれないと考えたティナは、その店に入ってみることにする。
「お邪魔しまーす……」
ティナがそっと扉を開けると、店の中には所狭しと魔道具が陳列されていた。中には何に使うかよくわからないものまである。
「ほぇ~~……」
店の奥は工房のようで、二階にはポーションや魔法が込められたスクロールが置かれている。
目新しい光景に、ティナはワクワクして来た。
「……おや。これは珍しいお客さんだねぇ……」
ティナとアウルムが魔道具を眺めていると、店の奥から店主らしきお婆さんが出て来た。
「あ、お邪魔してます! あの、商品を見せて貰っていいですか?」
「…………」
店主にティナが許可を貰おうと質問するが、店主はじっとティナとアウルムを凝視している。
「あ、あの……っ」
返事をしない店主の様子に、ティナはもしかして勝手に入ってはいけない店だったのだろうかと心配になる。
「…………なるほど。……ああ、店の中は自由に見て貰って構わないよ」
「あ、有難うございます!」
何かを納得している店主を不思議に思いながらも、許可を貰ったティナは店内を見て回ることにした。
何か必要なものは売っていないかと眺めていたティナは、棚に置かれている地図を見つける。
「あの、すみません。この地図をいただきたいんですけど、おいくらですか?」
「その地図は小銀貨五枚だよ。お嬢ちゃんに払えるのかねぇ?」
「えっ?! そんなにするんですか?」
地図ならせいぜい銅貨一枚ぐらいだろうと思っていたティナは驚いた。小銀貨五枚なら五十倍も高い値段ということになる。
「この地図は特別製でねぇ。この値段でも安いぐらいだよ」
店主の言葉にティナはなるほど、と思う。確かにここは魔道具屋だ。ならば、きっと地図一つをとっても何かしらの付加価値があるのだろう。
ちなみに今のティナは大金持ちだ。正直言って、小銀貨五枚を支払うのになんら問題はない。
それに何となく、この店の商品はかなり良いのではないか、とティナの勘が告げている。
「わかりました! 買います!」
ティナは迷わずに地図の購入を決めた。そして魔法鞄から小銀貨を出し、店主の目の前に置く。
「じゃあ、この地図は私のものということで、使い方を教えていただけませんか?」
購入したは良いものの、魔道具としての使い方がさっぱりわからないティナは、店主に教えを乞う。
そんなティナの一連の行動をポカン、と見ていた店主は、身体をプルプルさせていたかと思うと、堪えきれなかったのだろう、ついに爆笑した。
「うひゃひゃひゃひゃっ!! 使い方もわからないのに買うなんて……っ! 見た目とは違ってずいぶん豪快なお嬢ちゃんだねぇ……! ひゃひゃひゃひゃひゃっ!」
「えっ……! あ、いや、何となく良い商品なんだろうなぁって思ったので……。それに小銀貨五枚でも安いって言ってましたし……」
ティナは店主がここまで笑うとは思わずオドオドする。
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