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襲撃3
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「予定変更だっ!! あの女を捕まえろっ!!」
ティナの存在を危険だと判断したリーダーの男が、盗賊たちに指示を飛ばす。その声を聞いた盗賊たちは我に返り、命令を遂行しようとティナへと狙いを変える。
「そんなの、俺が許すはずないでしょ」
しかし、ティナへ標的を変えたのは悪手だと言わざるを得なかった。
リーダーの男の命令を聞いたトールの動きが更に速く鋭くなって、次々と盗賊たちに攻撃を加えていく。
「ぐわぁあああああっ!! 目が……っ!! 俺の目が……っ!!」
「ぎゃあっ!!」
多勢に無勢だと思われた戦いはトールに優勢で、残るはリーダーの男だけとなった。
ティナの方も盗賊たちを倒すことが出来たらしく、再び襲いかかってこないように武器を取り上げた後、次々と男たちの足の腱を切っていく。
容赦ないティナに盗賊たちが震え上がるが、ベルトルドからやるなら徹底的に、抜かりなく、と教え込まれているティナに躊躇いはない。
やらなければ自分がやられるのだ。それにもうティナは聖女ではなく、冒険者なのだ。
トールを殺そうとする人間に情けをかけるほど、冒険者のティナは甘くなかった。
それからティナは盗賊たちに束縛の魔法である<ウィンクルム>を掛け、逃げられないようにすると、トールの元へと向かう。
「くそっ!! くそっ……!!」
20人ほどいた手下たちが全員倒され、ただ一人残されたリーダーの男はどうにかして逃げられないかと、混乱しながらも思考を巡らせる。
このまま手ぶらで帰れば、自分は容赦無く「彼の方」に処分されるだろう。ならば、せめて情報を持ち帰るしかない。
「もうお前だけだけど、どうする? 誰の命令か吐くなら、命だけは助けてやるけど?」
「黙れ黙れっ!! 命乞いするほど落ちぶれておらんわっ!!」
逆上したリーダーの男が隠していたナイフをトール目掛けて投擲する。咄嗟に避けたトールであったが、眼鏡の縁を掠めたナイフに眼鏡が弾き飛ばされてしまう。
「──な……っ!!」
ティナは思わず絶句する。何故なら、トールの眼鏡が弾き飛ばされる瞬間、彼の素顔が見えたからだ。
「チッ!!」
予想外の反撃を受けたトールが舌打ちし、リーダーの男をツヴァイハンダーの腹で殴り飛ばす。
「ぐわあぁっ!!!」
骨が砕ける音と共に吹き飛ばされたリーダーの男は木に激突し、そのまま気絶してしまったようだ。
トールは拘束具を取り出すと、手際良く男の腕に装着する。
こうして、ティナもトールも怪我することなく、襲撃してきた盗賊たちは全員返り討ちにされたのであった。
ティナの存在を危険だと判断したリーダーの男が、盗賊たちに指示を飛ばす。その声を聞いた盗賊たちは我に返り、命令を遂行しようとティナへと狙いを変える。
「そんなの、俺が許すはずないでしょ」
しかし、ティナへ標的を変えたのは悪手だと言わざるを得なかった。
リーダーの男の命令を聞いたトールの動きが更に速く鋭くなって、次々と盗賊たちに攻撃を加えていく。
「ぐわぁあああああっ!! 目が……っ!! 俺の目が……っ!!」
「ぎゃあっ!!」
多勢に無勢だと思われた戦いはトールに優勢で、残るはリーダーの男だけとなった。
ティナの方も盗賊たちを倒すことが出来たらしく、再び襲いかかってこないように武器を取り上げた後、次々と男たちの足の腱を切っていく。
容赦ないティナに盗賊たちが震え上がるが、ベルトルドからやるなら徹底的に、抜かりなく、と教え込まれているティナに躊躇いはない。
やらなければ自分がやられるのだ。それにもうティナは聖女ではなく、冒険者なのだ。
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それからティナは盗賊たちに束縛の魔法である<ウィンクルム>を掛け、逃げられないようにすると、トールの元へと向かう。
「くそっ!! くそっ……!!」
20人ほどいた手下たちが全員倒され、ただ一人残されたリーダーの男はどうにかして逃げられないかと、混乱しながらも思考を巡らせる。
このまま手ぶらで帰れば、自分は容赦無く「彼の方」に処分されるだろう。ならば、せめて情報を持ち帰るしかない。
「もうお前だけだけど、どうする? 誰の命令か吐くなら、命だけは助けてやるけど?」
「黙れ黙れっ!! 命乞いするほど落ちぶれておらんわっ!!」
逆上したリーダーの男が隠していたナイフをトール目掛けて投擲する。咄嗟に避けたトールであったが、眼鏡の縁を掠めたナイフに眼鏡が弾き飛ばされてしまう。
「──な……っ!!」
ティナは思わず絶句する。何故なら、トールの眼鏡が弾き飛ばされる瞬間、彼の素顔が見えたからだ。
「チッ!!」
予想外の反撃を受けたトールが舌打ちし、リーダーの男をツヴァイハンダーの腹で殴り飛ばす。
「ぐわあぁっ!!!」
骨が砕ける音と共に吹き飛ばされたリーダーの男は木に激突し、そのまま気絶してしまったようだ。
トールは拘束具を取り出すと、手際良く男の腕に装着する。
こうして、ティナもトールも怪我することなく、襲撃してきた盗賊たちは全員返り討ちにされたのであった。
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