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休息2
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5/27 タイトル修正しました。ご迷惑をおかけして申し訳ありません!
* * * * * *
「私が使える結界でも一番強いやつなんだ! 外からは絶対気付かれないし、癒やしの効果もあるから、不眠症の人でもあっという間に眠りにつけるし、ゆっくりと休めると思うよ!」
ティナにとっては人知を超えた超越魔法も、ただ便利な魔法という認識しかないようだった。
しかしトールはそんなところがティナらしいな、と思う。
神聖力で作られた結界を張ったことにより、モルガン一家も今頃深い眠りについているだろう。
「有難う。じゃあ遠慮なく休ませて貰うよ」
「うん! ゆっくり休んで魔力を回復させてね。トールには助けて貰ってばかりで、私にはこれぐらいしか出来ないけれど……」
確かに、神聖力に満たされたこの結界なら、トールの魔力も急速に回復するだろう。
「俺はティナと一緒にいられるだけで十分だけど……。じゃあ、一つお願いしてもいいかな?」
「えっ?! 何なにっ?! 何でもするから遠慮なく言って!」
珍しくトールから「お願い」があると言われたティナは、二つ返事で頷いた。
ようやく自分もトールの役に立てると嬉しかったのだ。
「今日で王国での最後の野営だし、一緒のテントで寝て欲しいんだけど」
「……っ?! えっ!! い、いいいい一緒にっ?!」
「うん。せっかくティナと冒険に出たのに、ずっと別々だったから寂しかったんだ。ティナと話したいこともあるし……駄目かな?」
少し寂しそうなトールの様子には、全く下心を感じない。むしろ変に意識してしまっているティナの方が、考え過ぎのような気すら起こってくる。
(それにさっきかまってって言われたところだし、私もうんって言っちゃったし……!)
先程のやり取りを思い出したティナは、ぐっと手を握って覚悟を決める。
「……い、いいよ! 一緒に寝よう!」
きっとトールのことだから、変な気は起こさないだろう、とティナは信じることにした。それに、何よりもティナがトールのそばにいたい、と思っているのだ。
「……我儘を聞いてくれて有難う」
ティナが了承すると、トールは一瞬驚いたものの、嬉しそうに微笑んだ。
それから二人は、いつもトールが使っているテントを組み立て、就寝の準備をする。イロナたちと使っているテントよりひと回り小さいが、二人と一匹が眠るには十分な広さだろう。
……ただ、寝るための寝具は大きめの毛布一枚だけであるが。
武器や防具などの装備を外し、身軽になったティナは、浄化魔法で身を清めた。
トールの方を見ると、彼も装備を外してラフな服装になっている。
装備を外したトールの体のラインが目に入り、ティナの心臓がどきりと跳ねる。シャツ一枚着ていてもわかる、綺麗に付いた筋肉や体格の良さに、思わず見惚れそうになったのだ。
「じゃあ、寝ようか」
「う、うん」
トールが敷かれたマットに横たわり、「はい、どうぞ」と毛布を広げてティナを誘う。
ティナは心臓をドキドキさせながら「お邪魔します……」と言って、毛布の中に入り込む。
* * * * * *
「私が使える結界でも一番強いやつなんだ! 外からは絶対気付かれないし、癒やしの効果もあるから、不眠症の人でもあっという間に眠りにつけるし、ゆっくりと休めると思うよ!」
ティナにとっては人知を超えた超越魔法も、ただ便利な魔法という認識しかないようだった。
しかしトールはそんなところがティナらしいな、と思う。
神聖力で作られた結界を張ったことにより、モルガン一家も今頃深い眠りについているだろう。
「有難う。じゃあ遠慮なく休ませて貰うよ」
「うん! ゆっくり休んで魔力を回復させてね。トールには助けて貰ってばかりで、私にはこれぐらいしか出来ないけれど……」
確かに、神聖力に満たされたこの結界なら、トールの魔力も急速に回復するだろう。
「俺はティナと一緒にいられるだけで十分だけど……。じゃあ、一つお願いしてもいいかな?」
「えっ?! 何なにっ?! 何でもするから遠慮なく言って!」
珍しくトールから「お願い」があると言われたティナは、二つ返事で頷いた。
ようやく自分もトールの役に立てると嬉しかったのだ。
「今日で王国での最後の野営だし、一緒のテントで寝て欲しいんだけど」
「……っ?! えっ!! い、いいいい一緒にっ?!」
「うん。せっかくティナと冒険に出たのに、ずっと別々だったから寂しかったんだ。ティナと話したいこともあるし……駄目かな?」
少し寂しそうなトールの様子には、全く下心を感じない。むしろ変に意識してしまっているティナの方が、考え過ぎのような気すら起こってくる。
(それにさっきかまってって言われたところだし、私もうんって言っちゃったし……!)
先程のやり取りを思い出したティナは、ぐっと手を握って覚悟を決める。
「……い、いいよ! 一緒に寝よう!」
きっとトールのことだから、変な気は起こさないだろう、とティナは信じることにした。それに、何よりもティナがトールのそばにいたい、と思っているのだ。
「……我儘を聞いてくれて有難う」
ティナが了承すると、トールは一瞬驚いたものの、嬉しそうに微笑んだ。
それから二人は、いつもトールが使っているテントを組み立て、就寝の準備をする。イロナたちと使っているテントよりひと回り小さいが、二人と一匹が眠るには十分な広さだろう。
……ただ、寝るための寝具は大きめの毛布一枚だけであるが。
武器や防具などの装備を外し、身軽になったティナは、浄化魔法で身を清めた。
トールの方を見ると、彼も装備を外してラフな服装になっている。
装備を外したトールの体のラインが目に入り、ティナの心臓がどきりと跳ねる。シャツ一枚着ていてもわかる、綺麗に付いた筋肉や体格の良さに、思わず見惚れそうになったのだ。
「じゃあ、寝ようか」
「う、うん」
トールが敷かれたマットに横たわり、「はい、どうぞ」と毛布を広げてティナを誘う。
ティナは心臓をドキドキさせながら「お邪魔します……」と言って、毛布の中に入り込む。
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