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第247話 蠢(うごめ)く者達
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クライス達が司令部から離れ。
5時間以上が過ぎる。
作戦をミースェ全体に行き渡らせてから、実行に移す手筈が整うまで。
それ位は必要だった。
何せ急な事態だ。
用意が手間取るのも無理は無い。
準備が完了する頃には、日が傾いていた。
どうする?
作戦発動を明日にするか?
いや、今敵は退っ引きならない状況にある。
魔物の制御も、佳境に差し掛かっているだろう。
クライス達がその場へ到着するかしないかの時に、続行するかどうか判断する筈。
そこが一番、外部に対して警戒心の薄れる時。
簡単に入り込まれない様、何か策を講じているだろうが。
隙が生まれるタイミングで突っ込むのが、確実に侵入する為の定石。
定番の戦術が果たして通用するのか。
分からないが、やるしか無い。
だから夜になろうと、クライス達が動くのを延期する理由にはならない。
寧ろ、闇に紛れた方が近付き易いだろう。
道中で猛獣に出くわすかも知れないが。
敵の攻撃よりはまし。
だから。
行動開始は、真夜中過ぎ。
それまで時間が有るので。
ヘンドリへ通ずる街道に向けられ、建てられた門。
その内側で待機し軽く仮眠を取る、クライスとロッシェ。
深い眠りに就かぬ様、気を配りながら。
ぐっすり寝てしまっては元も子も無い。
ゆらゆらと松明の明かりが灯る中。
休息は取った。
クライス達は起き上がり、ストレッチをして筋肉を解す。
体調は万全。
真夜中を過ぎたのを確認し。
2人はこっそり、門の外へ出る。
そして鬱蒼と茂った森の中を進み始めた。
進むと言っても、ゆっくりゆっくり。
夜が明ける頃に、目的地へ到達する目途が立てば良い。
辺りが明るくなって来たと同時に。
ウォベリ軍と錬金術師達が、街道のバリケード付近まで進む。
そして仮の砦を築き、交代でヅオウ方面を見張る。
チョロチョロ動きを見せる事で、敵側への牽制とする。
あくまでそれ以上は近付かない。
バリケード付近は、境目としては曖昧な位置なので。
『意図的な侵入では無い』と言う、体の良い言い訳にも成る。
早期決着を狙っているので、それが叶う様振る舞う。
クライスから送られた合図で、わざと砦を壊す。
仮なので、どうせ木製となるから。
一気に燃やしてしまおう。
森の方へ延焼するかの如く。
それを演出するのは、錬金術師の役目。
どれだけ派手に見せられるか。
偵察を送り込んでいては手遅れに見える程、赤々と燃え上がる炎。
それを遠くから目撃したら、流石のヅオウ軍も進軍せざるを得まい。
町の方へ燃え広がらない様に。
そして何より、主より命ぜられている『ケミーヤ教の保護』の為に。
それからは、クライス達の出番。
奴等をコテンパンに打ちのめす。
並大抵の戦力では、2人に敵わない。
前の教訓が有るので。
本拠地に、部外者であるヅオウ軍を招き入れては居ないだろう。
だから敵の主たる戦力は、騎士では無く錬金術師になっている。
騎士も兼ねたロイスが特別なのだ。
それ程幹部連中は、プライドが高い。
主に相手をするであろう普通の錬金術師は、クライスにとっては雑魚同然。
束でかかって来ようと問題無い位の力の差が、両者には有る。
問題は、ケミーヤ教の幹部が何人居るかだ。
確実なのは、セメリトとワルス。
身内で上位を固めているから、それ程の人数は居ないだろうが。
あと数人は覚悟した方が良い。
畏れも慢心も、クライスはしない。
曽て、それで打ち破られたから。
同じ轍は踏まない。
そう誓っていた。
対するロッシェは、緊張していた。
騎士や兵士への対処の仕方は心得ている。
対戦経験も有るし、それ程困らない。
でも今度相対するのは、錬金術師。
クライスとアンの術を間近で見ている限り、正攻法では恐らく苦戦する。
破魔の鎧のお陰で、ある程度の攻撃は中和出来るが。
幹部クラスには、通じないと考えた方が良い。
何か対策を考えないと。
でないと、クライスの足を引っ張る事になる。
弱点扱いされるのは真っ平御免だ。
その感情を汲み取ったのか。
イガから受け取った指輪に嵌められた、青の宝石が。
キラリと光った。
周辺をしっかりと確認しながら、クライス達は進む。
時々、鳥がバタバタと飛び去ったり。
狼の様な動物が顔を出したりしたが。
特に問題無く、じりじりと敵の本拠地へと近付く。
Pで、敵の居る場所を確認してはいたが。
森の中では方角が分からなくなるロッシェ。
対してクライスは、何かを手に持ってチラチラと確認している。
錬金術師の旅のお供、方位磁石。
幸いにも、この世界でも方位確認に磁気は有用。
磁石のN極が北を向く。
空中に舞う魔力が、磁力を妨げそうなものだが。
『魔力と磁力は別物だ』と言う事なのだろう。
ややこしい話ではあるが、それが意外と突破口となるかも知れない。
とにかく、正確に現在地を測りながら。
クライス達は黒々とした森の中を、明かりも焚かずに進む事が出来た。
そしていつの間にか、夜は明けていた。
日が地平線から現れると同時に、行動開始。
ミースェから続々と兵が飛び出し、バリケードへと向かう。
後ろに、護衛の錬金術師達を連れて。
遠くから見ていただけだったので、バリケードの材質は確認出来ていなかったが。
目の前で分かる、その特殊性。
材木を組み合わせている様だが、それには金属製の被膜が有る。
軽くて丈夫な物にする為の工夫だろう。
ただその被膜はそう厚く無いので、無理をすれば剥がせそうだが。
折角なので、流用させて貰おう。
罠が仕掛けられているか、念の為に。
1本1本、錬金術師が確認する。
敵味方区別無く、自動的に術が発動されては堪らない。
ヅオウ軍から、そう要請が有ったのか。
何も仕掛けは無かった。
安全性を確認すると、バラしてきちんとした柵へと作り直す。
錬金術師が指示を出し、ウォベリ軍の兵士が実務担当。
材木をミースェからピストン輸送し、テキパキと砦を組み上げて行く。
野営地を設営する為に、これ位の技術は持っておかないと。
軍として成り立たない為。
日頃からの訓練の成果も有って。
立派な砦が、半日程で出来上がった。
後は、クライス達からの合図を待つだけ。
ウォベリ軍と錬金術師達の混合部隊は。
ヅオウ軍への牽制へと、体制を移した。
その頃、クライス達は。
未だに森を抜け出せていなかった。
慎重に動く余り、進み具合は芳しく無かった。
2度目の夜を、到着までに迎えそうだ。
気を張り過ぎて、体力の消耗が激しいロッシェ。
精神の未熟さを痛感する。
対してクライスは、顔色も相変わらず涼しい感じ。
疲労もそれ程では無い。
独りならこのまま進み続けるだろうが。
ロッシェも貴重な戦力。
焦っても仕方無い。
危険ではあるが、野営を選択。
周りにセンサー代わりの金粉を散布し。
草むらの上で横になるクライス。
その安心しきった顔を見て、ロッシェも同様に。
かなり神経をすり減らしていたらしい。
すぐに意識が遠くなる。
仮眠のつもりが、ぐっすりと眠ってしまったロッシェだった。
次の日。
ロッシェは必死にクライスへ謝る。
眠りが深過ぎて、クライスが起こしても中々目覚めず。
出発が昼過ぎ辺りになってしまったのだ。
予定が狂ってしまった事を、クライスは特に気にしていない。
働くべき時に、ちゃんと働いてくれれば良いだけ。
後でこの分の成果を示せよ、しっかりと。
そうロッシェへ告げるだけ。
返す言葉が無いロッシェ。
ここでも自分の未熟さを痛感。
それに対し、大抵の事には動じないクライスの神経の図太さ。
何処からそれは来るのだろう?
思わず考えてしまう、ロッシェだった。
5時間以上が過ぎる。
作戦をミースェ全体に行き渡らせてから、実行に移す手筈が整うまで。
それ位は必要だった。
何せ急な事態だ。
用意が手間取るのも無理は無い。
準備が完了する頃には、日が傾いていた。
どうする?
作戦発動を明日にするか?
いや、今敵は退っ引きならない状況にある。
魔物の制御も、佳境に差し掛かっているだろう。
クライス達がその場へ到着するかしないかの時に、続行するかどうか判断する筈。
そこが一番、外部に対して警戒心の薄れる時。
簡単に入り込まれない様、何か策を講じているだろうが。
隙が生まれるタイミングで突っ込むのが、確実に侵入する為の定石。
定番の戦術が果たして通用するのか。
分からないが、やるしか無い。
だから夜になろうと、クライス達が動くのを延期する理由にはならない。
寧ろ、闇に紛れた方が近付き易いだろう。
道中で猛獣に出くわすかも知れないが。
敵の攻撃よりはまし。
だから。
行動開始は、真夜中過ぎ。
それまで時間が有るので。
ヘンドリへ通ずる街道に向けられ、建てられた門。
その内側で待機し軽く仮眠を取る、クライスとロッシェ。
深い眠りに就かぬ様、気を配りながら。
ぐっすり寝てしまっては元も子も無い。
ゆらゆらと松明の明かりが灯る中。
休息は取った。
クライス達は起き上がり、ストレッチをして筋肉を解す。
体調は万全。
真夜中を過ぎたのを確認し。
2人はこっそり、門の外へ出る。
そして鬱蒼と茂った森の中を進み始めた。
進むと言っても、ゆっくりゆっくり。
夜が明ける頃に、目的地へ到達する目途が立てば良い。
辺りが明るくなって来たと同時に。
ウォベリ軍と錬金術師達が、街道のバリケード付近まで進む。
そして仮の砦を築き、交代でヅオウ方面を見張る。
チョロチョロ動きを見せる事で、敵側への牽制とする。
あくまでそれ以上は近付かない。
バリケード付近は、境目としては曖昧な位置なので。
『意図的な侵入では無い』と言う、体の良い言い訳にも成る。
早期決着を狙っているので、それが叶う様振る舞う。
クライスから送られた合図で、わざと砦を壊す。
仮なので、どうせ木製となるから。
一気に燃やしてしまおう。
森の方へ延焼するかの如く。
それを演出するのは、錬金術師の役目。
どれだけ派手に見せられるか。
偵察を送り込んでいては手遅れに見える程、赤々と燃え上がる炎。
それを遠くから目撃したら、流石のヅオウ軍も進軍せざるを得まい。
町の方へ燃え広がらない様に。
そして何より、主より命ぜられている『ケミーヤ教の保護』の為に。
それからは、クライス達の出番。
奴等をコテンパンに打ちのめす。
並大抵の戦力では、2人に敵わない。
前の教訓が有るので。
本拠地に、部外者であるヅオウ軍を招き入れては居ないだろう。
だから敵の主たる戦力は、騎士では無く錬金術師になっている。
騎士も兼ねたロイスが特別なのだ。
それ程幹部連中は、プライドが高い。
主に相手をするであろう普通の錬金術師は、クライスにとっては雑魚同然。
束でかかって来ようと問題無い位の力の差が、両者には有る。
問題は、ケミーヤ教の幹部が何人居るかだ。
確実なのは、セメリトとワルス。
身内で上位を固めているから、それ程の人数は居ないだろうが。
あと数人は覚悟した方が良い。
畏れも慢心も、クライスはしない。
曽て、それで打ち破られたから。
同じ轍は踏まない。
そう誓っていた。
対するロッシェは、緊張していた。
騎士や兵士への対処の仕方は心得ている。
対戦経験も有るし、それ程困らない。
でも今度相対するのは、錬金術師。
クライスとアンの術を間近で見ている限り、正攻法では恐らく苦戦する。
破魔の鎧のお陰で、ある程度の攻撃は中和出来るが。
幹部クラスには、通じないと考えた方が良い。
何か対策を考えないと。
でないと、クライスの足を引っ張る事になる。
弱点扱いされるのは真っ平御免だ。
その感情を汲み取ったのか。
イガから受け取った指輪に嵌められた、青の宝石が。
キラリと光った。
周辺をしっかりと確認しながら、クライス達は進む。
時々、鳥がバタバタと飛び去ったり。
狼の様な動物が顔を出したりしたが。
特に問題無く、じりじりと敵の本拠地へと近付く。
Pで、敵の居る場所を確認してはいたが。
森の中では方角が分からなくなるロッシェ。
対してクライスは、何かを手に持ってチラチラと確認している。
錬金術師の旅のお供、方位磁石。
幸いにも、この世界でも方位確認に磁気は有用。
磁石のN極が北を向く。
空中に舞う魔力が、磁力を妨げそうなものだが。
『魔力と磁力は別物だ』と言う事なのだろう。
ややこしい話ではあるが、それが意外と突破口となるかも知れない。
とにかく、正確に現在地を測りながら。
クライス達は黒々とした森の中を、明かりも焚かずに進む事が出来た。
そしていつの間にか、夜は明けていた。
日が地平線から現れると同時に、行動開始。
ミースェから続々と兵が飛び出し、バリケードへと向かう。
後ろに、護衛の錬金術師達を連れて。
遠くから見ていただけだったので、バリケードの材質は確認出来ていなかったが。
目の前で分かる、その特殊性。
材木を組み合わせている様だが、それには金属製の被膜が有る。
軽くて丈夫な物にする為の工夫だろう。
ただその被膜はそう厚く無いので、無理をすれば剥がせそうだが。
折角なので、流用させて貰おう。
罠が仕掛けられているか、念の為に。
1本1本、錬金術師が確認する。
敵味方区別無く、自動的に術が発動されては堪らない。
ヅオウ軍から、そう要請が有ったのか。
何も仕掛けは無かった。
安全性を確認すると、バラしてきちんとした柵へと作り直す。
錬金術師が指示を出し、ウォベリ軍の兵士が実務担当。
材木をミースェからピストン輸送し、テキパキと砦を組み上げて行く。
野営地を設営する為に、これ位の技術は持っておかないと。
軍として成り立たない為。
日頃からの訓練の成果も有って。
立派な砦が、半日程で出来上がった。
後は、クライス達からの合図を待つだけ。
ウォベリ軍と錬金術師達の混合部隊は。
ヅオウ軍への牽制へと、体制を移した。
その頃、クライス達は。
未だに森を抜け出せていなかった。
慎重に動く余り、進み具合は芳しく無かった。
2度目の夜を、到着までに迎えそうだ。
気を張り過ぎて、体力の消耗が激しいロッシェ。
精神の未熟さを痛感する。
対してクライスは、顔色も相変わらず涼しい感じ。
疲労もそれ程では無い。
独りならこのまま進み続けるだろうが。
ロッシェも貴重な戦力。
焦っても仕方無い。
危険ではあるが、野営を選択。
周りにセンサー代わりの金粉を散布し。
草むらの上で横になるクライス。
その安心しきった顔を見て、ロッシェも同様に。
かなり神経をすり減らしていたらしい。
すぐに意識が遠くなる。
仮眠のつもりが、ぐっすりと眠ってしまったロッシェだった。
次の日。
ロッシェは必死にクライスへ謝る。
眠りが深過ぎて、クライスが起こしても中々目覚めず。
出発が昼過ぎ辺りになってしまったのだ。
予定が狂ってしまった事を、クライスは特に気にしていない。
働くべき時に、ちゃんと働いてくれれば良いだけ。
後でこの分の成果を示せよ、しっかりと。
そうロッシェへ告げるだけ。
返す言葉が無いロッシェ。
ここでも自分の未熟さを痛感。
それに対し、大抵の事には動じないクライスの神経の図太さ。
何処からそれは来るのだろう?
思わず考えてしまう、ロッシェだった。
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