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第242話 異質な老妖精
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「隣、宜しいかの?」
独り座るラヴィに話し掛ける、近寄って来た妖精。
背丈は15センチ程に見える。
顔はしわしわで、髪も白く上の方に尖っている。
白い顎鬚と口髭も、胸まで届く程に立派。
妖精は基本的に派手好きで、服もそれなりにカラフルなのだが。
その老妖精は、真っ黒なローブを身に纏っている。
色だけでも珍しいのだが、ローブを着る妖精はシルフェニアでも彼だけ。
それだけ特別な存在なのだろう。
その異質性が気になって。
『どうぞ』と、隣に座る事を了承するラヴィ。
『では失礼して』と、ラヴィの右隣に座る老妖精。
座ると益々老妖精の頭が下になるので、見下す格好になるのを気にするラヴィ。
それを察したのか、老妖精は話す。
「前を見ておれば結構。お互いにのう。」
「は、はい。」
ラヴィは返事して頷く。
そして数分間、1人と1妖精は。
菓子作りに精を出す妖精達の光景を眺めていた。
浮かない顔のラヴィ。
表情を見ない振りをして、老妖精が話し出す。
「儂は【オッディ】と言う者じゃ。お主はグスターキュの王女様じゃな?」
「はい。マリーと申します。」
ここでは、〔マリー〕として過ごしている。
だからそう名乗った。
オッディは続ける。
「お主から不思議な感じがしたもんだからのう。気になって、こうして話させて貰っておる。」
「は、はあ。」
「《石の声》がしたんじゃ。お主の胸元からな。」
「石って、これですか?」
そう言って、ラヴィは胸元からネックレスを表へ出す。
それは。
リッター卿が治める領地〔リッティ〕で、事態を知る切っ掛けとなった物。
物資調達の時におまけで貰った、黒い球体の石。
セントリア付近から避難して来た錬金術師の家族が、生き延びる為泣く泣く手放した《賢者の石》。
マリーがそれを預かり。
豪商フチルベが統治する町〔シウェ〕で買った、セレナ〔シルフェニアでは『エリー』〕とお揃いのネックレスに。
クライスが錬金術で、飾りの様にぶら下げた物。
それからマリーは、お守りの様に大事にしている。
石を嵌られてはいないが、エリーも同じネックレスを大切に持ち歩いている。
2人の絆であるかの様に。
そしてその黒い石は、魔力が尽きかけていた事も有って。
その時その時の人の思いを、刻み込んでいた。
悲しい事も、嬉しい事も。
感情を吸収し、蓄えて来た。
それがオッディに、声となって届いたのだろう。
そう老妖精から説明を受け。
これまでの旅を思い返す。
この石は、今はもう自分自身なのかも知れない。
日記の様に出来事を記し、時たま思い返しては気持ちを新たにする。
そう言う物。
ふとマリーは、オッディに尋ねる。
「声が何て言っているか、分かりますか?」
「そうさなあ。いろんな感情が飛び交っておるが、一番多いのは……。」
その言葉を聞いて、マリーはハッとする。
《ありがとう。》
オッディによると、感謝の声が良く聞こえると言う。
それはマリーだけでは無く。
これまで出会って来た人々の、たくさんの感激・感嘆の念。
それが詰まっているのだろう、と。
なるほど、今までの苦労は無駄じゃ無かったんだ。
マリーは漸く受け入れた。
今の状況を。
だからマリーは、昨日の夢の事をオッディに話す。
彼なら『どうすれば良いか、的確なアドバイスをくれる』と思ったのだ。
オッディは、ふむふむと頷きながら聞いていたが。
聞き終わっての結論は、キーリと同じだった。
「やはり、本人に確かめた方が宜しいな。彼もそう望んでいる事じゃろう。」
「ですが……!」
「彼もずっと悩んでおったろう。お主の様にな。そして打ち明ける覚悟を、今は持っておる筈じゃ。」
「……。」
押し黙ってしまうマリー。
尋ねたらそれで終わりになってしまう様で、怖かったのだ。
でも、オッディの言う通り。
クライスもまた、悩んでいた筈。
話せない苦しみに。
旅の途中でも、そんな素振りを何度も見せて来た。
私よりも長い期間、考えていたに違いない。
だって妹のアンにさえ、話していないのだから。
そんなクライスの思いを受け止め、マリーは決意する。
「……私、全部片付いたら聞いてみます!ちゃんと向き合う為に!」
「ほうほう、決心なされたか。己自身で選んだ選択、どの様に成ろうとも後悔はしまいて。」
ホッホッホッ。
笑うオッディ。
それにつられて笑顔になるマリー。
いつの間にか、マリーはオッディと顔を見合わせている。
そこには立場や境遇を越えた何かが、2人に架かっていた。
そう言えば。
この妖精さんはどうして、石の声が聞こえたんだろう?
不思議に思い、失礼ながらも尋ねるマリー。
『そう言えば、話して無かったのう』と、コホンと咳払いし。
オッディが話す。
「それは儂が、生みの親だからじゃよ。」
「え?この石を造ったのは、貴方なんですか?」
「少し意味がズレとるよ。儂が生み出したのは【錬金術その物】じゃ。」
「ま、まさか!クライスの先祖が錬金術を授かった《相手》って……!」
わなわなと身体が震えるマリー。
静かに頷いて、オッディが答える。
「そう。あ奴に術を授けたのは、《儂本人》じゃ。」
「えーーーーっ!」
びっくりするマリー。
『妖精は長生きだ』と聞いた事が有る。
でもその出来事は、伝承によると500年近く前の筈。
その時には既に術を生み出していた。
と言う事は、年は……?
頭から湯気が出そうな程に、沸騰している。
『年の事は気にせんから、まあ良いがのう』と前置きしつつ。
話を続けるオッディ。
「興味本位であれこれ弄っていたら、出来てしまったんじゃ。妖精には扱えんかったから、手に余ってのう。」
「それで通り掛かった、クライスの先祖に……?」
「あ奴は適性が有った。才能も研究者向きの性格も持っておった。だから託したのじゃ。」
「そうでしたか……。」
「この事は、彼も知っておるよ。人間に話すのは、お主が2人目じゃ。」
「こ、光栄です。」
余りの事に口籠るマリー。
『他の人間も驚かせたいから、内密にな』と、オッディに口止めをされる。
妖精は悪戯好きでもある。
『そう言う事なら』とマリーは納得したが。
オッディの真意は、全く逆。
これ以上、人間の方へ真実を広めない為に。
それが妖精にも人間にも得となる。
知らなくても良い事は、結構有る。
これはその1つに過ぎない。
だからこそ念を押して、封印する。
まあそんな邪推な考えで無くとも、約束を守ってくれそうじゃがの。
マリーの顔を覗き込んで、オッディは思う。
そこから罪悪感でも生まれたのだろうか。
オッディはマリーに、1つお願いをする。
「その下げているネックレスを、ちょっと貸してくれんか?」
「ええ、良いですけど。」
そう言ってマリーはネックレスを外し、オッディに渡す。
それを左手のひらに乗せるオッディ。
右手で懐から小さな袋を取り出し、更に袋から何やら取り出す。
そして、妖精の小さな手から。
サラサラと零れ落ちる、キラキラ輝く粉。
黒い石の上へ、降り積もって行く。
そして粉を振り落とし終わった後、オッディは右手で上からギュッと抑え込む。
掌で挟んだ格好となる石。
すると、合わせた掌の隙間から虹色の輝きが漏れ出す。
一瞬パッと輝きが増したかと思うと、光は消失。
そしてオッディが掌を開くと。
鈍い光を放つだけだった黒い石は、やや艶やかさを取り戻していた。
オッディはネックレスをマリーに返し、告げる。
「これで一度、石の力を使えるじゃろう。」
「錬金術が、と言う事でしょうか?」
「いや、残念ながら。お主にその才能は無い。」
ガックリするマリー。
オッディが続ける。
「これを握り締め力を籠めれば、術が発動する。一時の間の後に爆発が起きるじゃろう。切り札として、取って置くと良い。」
「あ、ありがとうございます。」
「あくまで切り札じゃぞ?お主にとっても、それは大切な物じゃろ?それと引き換えにしなければ守れないモノの為に、使う事をお勧めする。」
「御忠告、感謝します。」
「そんな時が来ない、それが一番良いのじゃがの。」
ホッホッホッ。
そう笑いながら。
マリーの元を離れ、飛んで行くオッディ。
気遣いに感謝しながら、ジッと見送るマリー。
またしても託された。
大事な思いを。
ネックレスを首から下げると。
服の中へ仕舞う。
そして暫く目を閉じ、ジッとしているマリーだった。
独り座るラヴィに話し掛ける、近寄って来た妖精。
背丈は15センチ程に見える。
顔はしわしわで、髪も白く上の方に尖っている。
白い顎鬚と口髭も、胸まで届く程に立派。
妖精は基本的に派手好きで、服もそれなりにカラフルなのだが。
その老妖精は、真っ黒なローブを身に纏っている。
色だけでも珍しいのだが、ローブを着る妖精はシルフェニアでも彼だけ。
それだけ特別な存在なのだろう。
その異質性が気になって。
『どうぞ』と、隣に座る事を了承するラヴィ。
『では失礼して』と、ラヴィの右隣に座る老妖精。
座ると益々老妖精の頭が下になるので、見下す格好になるのを気にするラヴィ。
それを察したのか、老妖精は話す。
「前を見ておれば結構。お互いにのう。」
「は、はい。」
ラヴィは返事して頷く。
そして数分間、1人と1妖精は。
菓子作りに精を出す妖精達の光景を眺めていた。
浮かない顔のラヴィ。
表情を見ない振りをして、老妖精が話し出す。
「儂は【オッディ】と言う者じゃ。お主はグスターキュの王女様じゃな?」
「はい。マリーと申します。」
ここでは、〔マリー〕として過ごしている。
だからそう名乗った。
オッディは続ける。
「お主から不思議な感じがしたもんだからのう。気になって、こうして話させて貰っておる。」
「は、はあ。」
「《石の声》がしたんじゃ。お主の胸元からな。」
「石って、これですか?」
そう言って、ラヴィは胸元からネックレスを表へ出す。
それは。
リッター卿が治める領地〔リッティ〕で、事態を知る切っ掛けとなった物。
物資調達の時におまけで貰った、黒い球体の石。
セントリア付近から避難して来た錬金術師の家族が、生き延びる為泣く泣く手放した《賢者の石》。
マリーがそれを預かり。
豪商フチルベが統治する町〔シウェ〕で買った、セレナ〔シルフェニアでは『エリー』〕とお揃いのネックレスに。
クライスが錬金術で、飾りの様にぶら下げた物。
それからマリーは、お守りの様に大事にしている。
石を嵌られてはいないが、エリーも同じネックレスを大切に持ち歩いている。
2人の絆であるかの様に。
そしてその黒い石は、魔力が尽きかけていた事も有って。
その時その時の人の思いを、刻み込んでいた。
悲しい事も、嬉しい事も。
感情を吸収し、蓄えて来た。
それがオッディに、声となって届いたのだろう。
そう老妖精から説明を受け。
これまでの旅を思い返す。
この石は、今はもう自分自身なのかも知れない。
日記の様に出来事を記し、時たま思い返しては気持ちを新たにする。
そう言う物。
ふとマリーは、オッディに尋ねる。
「声が何て言っているか、分かりますか?」
「そうさなあ。いろんな感情が飛び交っておるが、一番多いのは……。」
その言葉を聞いて、マリーはハッとする。
《ありがとう。》
オッディによると、感謝の声が良く聞こえると言う。
それはマリーだけでは無く。
これまで出会って来た人々の、たくさんの感激・感嘆の念。
それが詰まっているのだろう、と。
なるほど、今までの苦労は無駄じゃ無かったんだ。
マリーは漸く受け入れた。
今の状況を。
だからマリーは、昨日の夢の事をオッディに話す。
彼なら『どうすれば良いか、的確なアドバイスをくれる』と思ったのだ。
オッディは、ふむふむと頷きながら聞いていたが。
聞き終わっての結論は、キーリと同じだった。
「やはり、本人に確かめた方が宜しいな。彼もそう望んでいる事じゃろう。」
「ですが……!」
「彼もずっと悩んでおったろう。お主の様にな。そして打ち明ける覚悟を、今は持っておる筈じゃ。」
「……。」
押し黙ってしまうマリー。
尋ねたらそれで終わりになってしまう様で、怖かったのだ。
でも、オッディの言う通り。
クライスもまた、悩んでいた筈。
話せない苦しみに。
旅の途中でも、そんな素振りを何度も見せて来た。
私よりも長い期間、考えていたに違いない。
だって妹のアンにさえ、話していないのだから。
そんなクライスの思いを受け止め、マリーは決意する。
「……私、全部片付いたら聞いてみます!ちゃんと向き合う為に!」
「ほうほう、決心なされたか。己自身で選んだ選択、どの様に成ろうとも後悔はしまいて。」
ホッホッホッ。
笑うオッディ。
それにつられて笑顔になるマリー。
いつの間にか、マリーはオッディと顔を見合わせている。
そこには立場や境遇を越えた何かが、2人に架かっていた。
そう言えば。
この妖精さんはどうして、石の声が聞こえたんだろう?
不思議に思い、失礼ながらも尋ねるマリー。
『そう言えば、話して無かったのう』と、コホンと咳払いし。
オッディが話す。
「それは儂が、生みの親だからじゃよ。」
「え?この石を造ったのは、貴方なんですか?」
「少し意味がズレとるよ。儂が生み出したのは【錬金術その物】じゃ。」
「ま、まさか!クライスの先祖が錬金術を授かった《相手》って……!」
わなわなと身体が震えるマリー。
静かに頷いて、オッディが答える。
「そう。あ奴に術を授けたのは、《儂本人》じゃ。」
「えーーーーっ!」
びっくりするマリー。
『妖精は長生きだ』と聞いた事が有る。
でもその出来事は、伝承によると500年近く前の筈。
その時には既に術を生み出していた。
と言う事は、年は……?
頭から湯気が出そうな程に、沸騰している。
『年の事は気にせんから、まあ良いがのう』と前置きしつつ。
話を続けるオッディ。
「興味本位であれこれ弄っていたら、出来てしまったんじゃ。妖精には扱えんかったから、手に余ってのう。」
「それで通り掛かった、クライスの先祖に……?」
「あ奴は適性が有った。才能も研究者向きの性格も持っておった。だから託したのじゃ。」
「そうでしたか……。」
「この事は、彼も知っておるよ。人間に話すのは、お主が2人目じゃ。」
「こ、光栄です。」
余りの事に口籠るマリー。
『他の人間も驚かせたいから、内密にな』と、オッディに口止めをされる。
妖精は悪戯好きでもある。
『そう言う事なら』とマリーは納得したが。
オッディの真意は、全く逆。
これ以上、人間の方へ真実を広めない為に。
それが妖精にも人間にも得となる。
知らなくても良い事は、結構有る。
これはその1つに過ぎない。
だからこそ念を押して、封印する。
まあそんな邪推な考えで無くとも、約束を守ってくれそうじゃがの。
マリーの顔を覗き込んで、オッディは思う。
そこから罪悪感でも生まれたのだろうか。
オッディはマリーに、1つお願いをする。
「その下げているネックレスを、ちょっと貸してくれんか?」
「ええ、良いですけど。」
そう言ってマリーはネックレスを外し、オッディに渡す。
それを左手のひらに乗せるオッディ。
右手で懐から小さな袋を取り出し、更に袋から何やら取り出す。
そして、妖精の小さな手から。
サラサラと零れ落ちる、キラキラ輝く粉。
黒い石の上へ、降り積もって行く。
そして粉を振り落とし終わった後、オッディは右手で上からギュッと抑え込む。
掌で挟んだ格好となる石。
すると、合わせた掌の隙間から虹色の輝きが漏れ出す。
一瞬パッと輝きが増したかと思うと、光は消失。
そしてオッディが掌を開くと。
鈍い光を放つだけだった黒い石は、やや艶やかさを取り戻していた。
オッディはネックレスをマリーに返し、告げる。
「これで一度、石の力を使えるじゃろう。」
「錬金術が、と言う事でしょうか?」
「いや、残念ながら。お主にその才能は無い。」
ガックリするマリー。
オッディが続ける。
「これを握り締め力を籠めれば、術が発動する。一時の間の後に爆発が起きるじゃろう。切り札として、取って置くと良い。」
「あ、ありがとうございます。」
「あくまで切り札じゃぞ?お主にとっても、それは大切な物じゃろ?それと引き換えにしなければ守れないモノの為に、使う事をお勧めする。」
「御忠告、感謝します。」
「そんな時が来ない、それが一番良いのじゃがの。」
ホッホッホッ。
そう笑いながら。
マリーの元を離れ、飛んで行くオッディ。
気遣いに感謝しながら、ジッと見送るマリー。
またしても託された。
大事な思いを。
ネックレスを首から下げると。
服の中へ仕舞う。
そして暫く目を閉じ、ジッとしているマリーだった。
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