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第205話 連行
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ロイスから見て、どう考えてもクライスは一回り年下な筈。
その口から、あたかも数々の戦場を潜り抜けて来た様な言い草は。
とても不自然に感じた。
飽きる程人を殺さなければならない状況は、この数十年何処にも起きていないからだ。
しかしソーティを負ぶって歩くクライスの顔は、その後ろを歩くロイスからは見えない。
どんな顔で、どんな気持ちで発したのかは。
類推するしか無い。
ただ、悲しみを滲ませた様な言い方は。
本音だと思わせるに十分だった。
先頭をクライスが。
その後ろを、金の縄で腕を縛られたロイスが。
殿は、同じく腕を縛られ使い魔に肩を占領された下っ端が。
隊列を作って進んで行く。
落ちた場所は、街道から外れた所。
まずは、ネンタリとウタレドとを結ぶ街道へ出て。
そこからウタレドを目指す。
距離的にそれ程離れていなかったので、苦戦はしなかったが。
下っ端が意地っ張りなせいで、メイ達が脅して足を速めようとしても中々速度が上がらない。
仕方が無いので、下っ端の靴に車輪を生み出しイェトが引っ張る事に。
今度は座り込もうとする下っ端。
流石にそれはメイ達が許さない。
ささやかな抵抗も空しく、下っ端はウタレドで住民に突き出される運命を回避出来なかった。
「あ、来た来た。おーい!」
ウタレドの近くまで来た頃、そこにはエミルが待っていた。
居ても立っても居られなくなって。
少しでも早くクライスの姿を見ようと、街道を少し進んだ場所で待ち構えていた。
手を振りながらピューッと飛んで来るエミル。
クライスが背に背負う者を見て、『誰?』と首をかしげる。
『ソーティ王子だよ』とクライスが言うと、驚きと共にホッとするエミル。
『元に戻れて良かったね』とソーティの耳元で囁くと、テノに知らせる為戻って行った。
チラッとソーティの顔を見るクライス。
根性の悪い魔物が憑り付いていた影響で、恐らく妖精は知覚出来まい。
それでもエミルの言葉が届いていると良いが。
クライスはふと思った。
ウタレドに無事到着したクライス達。
何時自分を消しに、ケミーヤ教の刺客が襲って来るか。
ビクビクしながら歩いて来たので、下っ端は疲労困憊。
それでもそのまま、住民の前に突き出される。
全てはこいつがやった事にしたクライス。
本人に、反省の色が全く見られない事と。
仮にも王子の護衛をしていた騎士が敵の間者だと知れると、テノの立場が悪くなると危惧しての事だった。
なので町に入る時には、ロイスから縄を外していた。
心から降伏していたので、逃げる心配も無い。
寧ろ、心の安寧をクライスに求め始めている様にも見える。
自分は教祖に非ず。
そんな地位に祭り上げられたくも無い。
そんな気持ちから、さっさとテノの元へロイスを連れて行くクライス。
両肩には、下っ端から移っていたメイとペコ。
頭にはイェト。
そんな動物大好きっ子の様相を呈していたクライスを、助かった住人は笑った。
あくまで嘲笑では無く、和みを振り撒く客人を迎え入れる温かい笑み。
それがクライスには嬉しかった。
ソーティの姿を見つけると、大慌てでテノが駆け寄る。
その目に涙をたっぷり湛えて。
「おい!分かるか!私が!」
必死にソーティへ呼び掛けるテノ。
名前を連呼したかったが、住民に自分とソーティの正体がバレてしまう。
それはソーティの身に危険を齎すと、アンから固く言われていた。
弟の身を案じる余り、その逆へ状況を持って行くなど本末転倒。
グッと堪えて、呼び掛けだけをする。
すると『うーん』と一言漏らした後、ソーティの目が開く。
まだ五感ははっきりしないらしい。
確かめようと首を振る事もままならない。
アンが持つ栄養剤は、住民に優先的に回されている為予備は無い。
クライスはテノを安心させる様に言う。
「漸くこれで、魔法使いの元へ行く条件が揃ったよ。」
「ど、どう言う事か!それは!」
「旅立つ前に言ったろう?あなたも《或る事情》で頭数に入っていると。」
「何と!」
思い出したテノ。
確かにそう言われた。
或る事情。
それは、ソーティを引き取る者が必要だと言う事。
魔法使いは、こうなる事を予め知っていた。
だとすると、これから先の事も……。
空恐ろしくなるテノ。
そこで気付く。
もう1人の弟の事を。
フレンツは?
姿が見えないが……。
クライスに尋ねても、首を横に振るだけ。
ペコがポロッと言ってしまう。
「そいつなら、ドロドロに溶けたよ。魔力の暴走でな。」
「馬鹿っ!」
速攻でメイが叱ると、『あっ!』と顔を背けるペコ。
悲しい顔をするも、非情な皇帝の顔へと変わり。
ポツリと呟くテノ。
「これまでの行為を考えれば、そうなっても致し方の無い事。我が手で捕らえていても、結果は同等だっただろう。」
テノの言葉で、『許された』とホッとするペコ。
メイは、『違うわよ』とペコを睨む。
また顔を背けるペコ。
テノはクライスに、少し暗い顔をして尋ねる。
「愚かな弟は、最後には自分の行いを悔やんでいただろうか……?」
クライスは静かに頷く。
化け物に変わっていたので、フレンツの心中は分からない。
その時点で、人としての意識は失われていただろう。
それでも縋る様な目をしていたテノに対して、頷く事しか出来なかったクライス。
それは優しい嘘でもあり、クライス自身の願望でもあった。
その頃、ロイスは。
ラヴィとセレナ、それとロッシェに囲まれていた。
一時期、自信満々の顔でロッシェの前に立ち塞がった女騎士は。
今は逆に、しおらしくなっている。
捕まって、観念したのか。
それともリゼの時の様に、クライスへ興味を示しているのか。
どちらにせよ、クライスが『ウタレドの件とは無関係だ』と言うので過度な警戒はしなかった。
それよりも。
「女騎士かあ。案外それも良いかもね。」
ラヴィはそう言って、セレナの方を見る。
グスターキュ帝国には、騎士となった女性はまだ居ない。
女性の待遇が悪かった訳では無い。
《戦に女性を駆り立てるな》と言う、王族代々の教えがあったのだ。
戦場に女性が居るという事は、戦闘人員が足りないと敵に示すと共に。
『その国の男は甲斐性無しばかりだ』と嘲笑われるのを、恥とした為。
しかしセレナの様に、半分騎士の様な役目を負っている女中も多数居る。
その様な考え方は、もう古いのかも知れない。
そもそもラヴィの野望が達成されれば、戦など起こらない。
騎士と言う職業も、ただの称号と成り果てる。
だからその時は、セレナを最初の女騎士に任命しよう。
ラヴィはそう考えていた。
それを見透かす様に、セレナがポツリ。
「私は結構です。」
「えー、良いじゃんかよー。」
セレナを師匠と仰ぐロッシェは、騎士に相応しいと常々考えていた。
騎士で無い現状の方がおかしいと。
ラヴィの提案に賛成するロッシェと、断り続けるセレナ。
そのやり取りを見て、殺伐とした今までの人生を振り返るロイス。
私もこちら側に生まれていれば、この様な者達と過ごせたのだろうか。
俯くロイスに、腰に手を当てラヴィが言う。
「諦めたでしょ、今。」
「な、何を?」
「《やり直す事》よ。人間は何時でもリスタート出来るのよ。面倒臭いだけで。」
「そ、そうだろうか……。」
まだ迷いがあるロイス。
そこへ。
あちらに居るのが気まずくなったのか、ペコが足元へやって来る。
そしてロイスの顔を見上げて言う。
「俺だって、使い魔として再出発したんだぜ。魔物が出来るんだ、人間は尚更だろ?」
「良い事言うわね、この亀。」
ペコを見つけたラヴィが、しゃがみ込んで話し掛ける。
「こんなの、使い魔で居たかしら?」
「新しく加わったんだ。詳しい事は別の奴に聞いてくれ。後、俺の名前は『ペコ』だ。ちゃんと覚える様に。」
「はいはい。」
そう言って甲羅を突っ突くラヴィ。
『ううぅ』と唸るペコ。
じゃれ合っているラヴィ達の元へ、クライス達がやって来る。
「さて、これからの事だが……。」
話し合おうとしている時に。
『参上ー!』と叫びながら、馬を走らせる者が。
格好を見るに、騎士。
何事か?
住民がすれ違い様振り返る。
騎士は、ウタレドで活動する兵士達を指揮するソインの元へ。
防衛ラインを上げる為。
クェンドの町から以東をヒズメリに任せ、自ら出張って来たのだ。
プレズンの旗を掲げるソインに、文句を付ける騎士。
何やら2人で揉め出す。
気になったので、クライスとラヴィが様子を見に行く。
ソインがクライスを見つけ、大声で呼ぶ。
「おお!丁度良かった!彼を何とかしてくれないか?」
「何だその言い草は!ここはゲズ家の支配地域だぞ!旗を下ろせ!」
「だから!そのゲズ家はもう、無いではないか!我等が、この地域一帯の治安を回復する為駐留する!」
「認めん!認めんぞ!」
頑なにプレズン軍の占領を拒む騎士。
クライスが話し掛ける。
「まずは名乗っては如何か?どなたか分からない事には、収拾が付かないと考えますが?」
「それはもっともだ。分かった、名乗らせて貰おう。」
騎士はクライスの言葉を了承し、こう名乗った。
「私は、この地域の主と懇意にしていた者。ゲズ家の後見人にしてメドムの領主、《ツレイム・ファルセ》だ!」
その口から、あたかも数々の戦場を潜り抜けて来た様な言い草は。
とても不自然に感じた。
飽きる程人を殺さなければならない状況は、この数十年何処にも起きていないからだ。
しかしソーティを負ぶって歩くクライスの顔は、その後ろを歩くロイスからは見えない。
どんな顔で、どんな気持ちで発したのかは。
類推するしか無い。
ただ、悲しみを滲ませた様な言い方は。
本音だと思わせるに十分だった。
先頭をクライスが。
その後ろを、金の縄で腕を縛られたロイスが。
殿は、同じく腕を縛られ使い魔に肩を占領された下っ端が。
隊列を作って進んで行く。
落ちた場所は、街道から外れた所。
まずは、ネンタリとウタレドとを結ぶ街道へ出て。
そこからウタレドを目指す。
距離的にそれ程離れていなかったので、苦戦はしなかったが。
下っ端が意地っ張りなせいで、メイ達が脅して足を速めようとしても中々速度が上がらない。
仕方が無いので、下っ端の靴に車輪を生み出しイェトが引っ張る事に。
今度は座り込もうとする下っ端。
流石にそれはメイ達が許さない。
ささやかな抵抗も空しく、下っ端はウタレドで住民に突き出される運命を回避出来なかった。
「あ、来た来た。おーい!」
ウタレドの近くまで来た頃、そこにはエミルが待っていた。
居ても立っても居られなくなって。
少しでも早くクライスの姿を見ようと、街道を少し進んだ場所で待ち構えていた。
手を振りながらピューッと飛んで来るエミル。
クライスが背に背負う者を見て、『誰?』と首をかしげる。
『ソーティ王子だよ』とクライスが言うと、驚きと共にホッとするエミル。
『元に戻れて良かったね』とソーティの耳元で囁くと、テノに知らせる為戻って行った。
チラッとソーティの顔を見るクライス。
根性の悪い魔物が憑り付いていた影響で、恐らく妖精は知覚出来まい。
それでもエミルの言葉が届いていると良いが。
クライスはふと思った。
ウタレドに無事到着したクライス達。
何時自分を消しに、ケミーヤ教の刺客が襲って来るか。
ビクビクしながら歩いて来たので、下っ端は疲労困憊。
それでもそのまま、住民の前に突き出される。
全てはこいつがやった事にしたクライス。
本人に、反省の色が全く見られない事と。
仮にも王子の護衛をしていた騎士が敵の間者だと知れると、テノの立場が悪くなると危惧しての事だった。
なので町に入る時には、ロイスから縄を外していた。
心から降伏していたので、逃げる心配も無い。
寧ろ、心の安寧をクライスに求め始めている様にも見える。
自分は教祖に非ず。
そんな地位に祭り上げられたくも無い。
そんな気持ちから、さっさとテノの元へロイスを連れて行くクライス。
両肩には、下っ端から移っていたメイとペコ。
頭にはイェト。
そんな動物大好きっ子の様相を呈していたクライスを、助かった住人は笑った。
あくまで嘲笑では無く、和みを振り撒く客人を迎え入れる温かい笑み。
それがクライスには嬉しかった。
ソーティの姿を見つけると、大慌てでテノが駆け寄る。
その目に涙をたっぷり湛えて。
「おい!分かるか!私が!」
必死にソーティへ呼び掛けるテノ。
名前を連呼したかったが、住民に自分とソーティの正体がバレてしまう。
それはソーティの身に危険を齎すと、アンから固く言われていた。
弟の身を案じる余り、その逆へ状況を持って行くなど本末転倒。
グッと堪えて、呼び掛けだけをする。
すると『うーん』と一言漏らした後、ソーティの目が開く。
まだ五感ははっきりしないらしい。
確かめようと首を振る事もままならない。
アンが持つ栄養剤は、住民に優先的に回されている為予備は無い。
クライスはテノを安心させる様に言う。
「漸くこれで、魔法使いの元へ行く条件が揃ったよ。」
「ど、どう言う事か!それは!」
「旅立つ前に言ったろう?あなたも《或る事情》で頭数に入っていると。」
「何と!」
思い出したテノ。
確かにそう言われた。
或る事情。
それは、ソーティを引き取る者が必要だと言う事。
魔法使いは、こうなる事を予め知っていた。
だとすると、これから先の事も……。
空恐ろしくなるテノ。
そこで気付く。
もう1人の弟の事を。
フレンツは?
姿が見えないが……。
クライスに尋ねても、首を横に振るだけ。
ペコがポロッと言ってしまう。
「そいつなら、ドロドロに溶けたよ。魔力の暴走でな。」
「馬鹿っ!」
速攻でメイが叱ると、『あっ!』と顔を背けるペコ。
悲しい顔をするも、非情な皇帝の顔へと変わり。
ポツリと呟くテノ。
「これまでの行為を考えれば、そうなっても致し方の無い事。我が手で捕らえていても、結果は同等だっただろう。」
テノの言葉で、『許された』とホッとするペコ。
メイは、『違うわよ』とペコを睨む。
また顔を背けるペコ。
テノはクライスに、少し暗い顔をして尋ねる。
「愚かな弟は、最後には自分の行いを悔やんでいただろうか……?」
クライスは静かに頷く。
化け物に変わっていたので、フレンツの心中は分からない。
その時点で、人としての意識は失われていただろう。
それでも縋る様な目をしていたテノに対して、頷く事しか出来なかったクライス。
それは優しい嘘でもあり、クライス自身の願望でもあった。
その頃、ロイスは。
ラヴィとセレナ、それとロッシェに囲まれていた。
一時期、自信満々の顔でロッシェの前に立ち塞がった女騎士は。
今は逆に、しおらしくなっている。
捕まって、観念したのか。
それともリゼの時の様に、クライスへ興味を示しているのか。
どちらにせよ、クライスが『ウタレドの件とは無関係だ』と言うので過度な警戒はしなかった。
それよりも。
「女騎士かあ。案外それも良いかもね。」
ラヴィはそう言って、セレナの方を見る。
グスターキュ帝国には、騎士となった女性はまだ居ない。
女性の待遇が悪かった訳では無い。
《戦に女性を駆り立てるな》と言う、王族代々の教えがあったのだ。
戦場に女性が居るという事は、戦闘人員が足りないと敵に示すと共に。
『その国の男は甲斐性無しばかりだ』と嘲笑われるのを、恥とした為。
しかしセレナの様に、半分騎士の様な役目を負っている女中も多数居る。
その様な考え方は、もう古いのかも知れない。
そもそもラヴィの野望が達成されれば、戦など起こらない。
騎士と言う職業も、ただの称号と成り果てる。
だからその時は、セレナを最初の女騎士に任命しよう。
ラヴィはそう考えていた。
それを見透かす様に、セレナがポツリ。
「私は結構です。」
「えー、良いじゃんかよー。」
セレナを師匠と仰ぐロッシェは、騎士に相応しいと常々考えていた。
騎士で無い現状の方がおかしいと。
ラヴィの提案に賛成するロッシェと、断り続けるセレナ。
そのやり取りを見て、殺伐とした今までの人生を振り返るロイス。
私もこちら側に生まれていれば、この様な者達と過ごせたのだろうか。
俯くロイスに、腰に手を当てラヴィが言う。
「諦めたでしょ、今。」
「な、何を?」
「《やり直す事》よ。人間は何時でもリスタート出来るのよ。面倒臭いだけで。」
「そ、そうだろうか……。」
まだ迷いがあるロイス。
そこへ。
あちらに居るのが気まずくなったのか、ペコが足元へやって来る。
そしてロイスの顔を見上げて言う。
「俺だって、使い魔として再出発したんだぜ。魔物が出来るんだ、人間は尚更だろ?」
「良い事言うわね、この亀。」
ペコを見つけたラヴィが、しゃがみ込んで話し掛ける。
「こんなの、使い魔で居たかしら?」
「新しく加わったんだ。詳しい事は別の奴に聞いてくれ。後、俺の名前は『ペコ』だ。ちゃんと覚える様に。」
「はいはい。」
そう言って甲羅を突っ突くラヴィ。
『ううぅ』と唸るペコ。
じゃれ合っているラヴィ達の元へ、クライス達がやって来る。
「さて、これからの事だが……。」
話し合おうとしている時に。
『参上ー!』と叫びながら、馬を走らせる者が。
格好を見るに、騎士。
何事か?
住民がすれ違い様振り返る。
騎士は、ウタレドで活動する兵士達を指揮するソインの元へ。
防衛ラインを上げる為。
クェンドの町から以東をヒズメリに任せ、自ら出張って来たのだ。
プレズンの旗を掲げるソインに、文句を付ける騎士。
何やら2人で揉め出す。
気になったので、クライスとラヴィが様子を見に行く。
ソインがクライスを見つけ、大声で呼ぶ。
「おお!丁度良かった!彼を何とかしてくれないか?」
「何だその言い草は!ここはゲズ家の支配地域だぞ!旗を下ろせ!」
「だから!そのゲズ家はもう、無いではないか!我等が、この地域一帯の治安を回復する為駐留する!」
「認めん!認めんぞ!」
頑なにプレズン軍の占領を拒む騎士。
クライスが話し掛ける。
「まずは名乗っては如何か?どなたか分からない事には、収拾が付かないと考えますが?」
「それはもっともだ。分かった、名乗らせて貰おう。」
騎士はクライスの言葉を了承し、こう名乗った。
「私は、この地域の主と懇意にしていた者。ゲズ家の後見人にしてメドムの領主、《ツレイム・ファルセ》だ!」
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