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第182話 行商人に偽装する価値とは
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クライスが事前に用意していたのは、行商人を装う為の衣服と荷物袋だけ。
なのでそこらに転がっていた石を金に変え、両替商の店で換金。
そのまま食堂へ駆け込んで、ランチをゲット。
急いで合流地点へ向かった。
当然寄り道する時間が無かったので、他に買った物は無い。
金を稼ぐ為、そして偽装する為。
例の如く、アンが錬金術で食器等を作る。
それを各自、荷物袋に入れる。
テノは初の体験。
ロッシェも行商人は経験無し。
傭兵紛いの事をして旅の費用を工面していたので、物売りは慣れていない。
その点、クライスとアンはベテランの域。
これで食っていけるんじゃないかと思わせる程、売り方が上手い。
ラヴィとセレナは、助手扱いから昇格。
ロッシェとテノの教育係に。
情けない役職ではあるが、部下が出来たみたい。
別の意味で、素直に嬉しかった。
「こんな事をする羽目になるとは……。」
ジッと銀の皿を見ながら、テノがボヤく。
慰める様に声を掛けるラヴィ。
「私も最初はそうだったけど、案外楽しいわよ?慣れると。」
「慣れ、か。そればかりだな。」
「旅ってそんなもんでしょ。」
テノだって旅をした事は有る。
馬車に曳かれて、視察の旅。
大名行列の様に、仰々しいのは経験済み。
しかしこれまでの経験上、旅と言えそうなのは。
この前ワインデューへと向かった、説得の旅だけ。
それもお忍びとは言えお供付きだったので、それ程の苦労は無い。
身分がバレそうになっても、メイが適当に誤魔化してくれたので事無きを得ている。
ある程度の身の安全は保障されており、緊迫感は薄かった。
今回は違う。
一介の庶民に身を窶した、厳しい旅。
皇帝の威厳など、何の役にも立たないどころか寧ろ邪魔。
こう言うのに憧れていた半面、いざその境地となるとドキドキが止まらない。
歩いての移動も、長距離は初挑戦。
馬で駆けるのは得意だが、鎧を脱ぎ軽くなった体で地面を蹴り続けるのは久し振り。
身体がフワフワして、弾む様に歩く。
やはり慣れない。
街道を一般人と同じ様に進むので精一杯。
物を売りながらなんて器用な事、まだ出来そうに無い。
時間が解決してくれるのを、我慢して待つしか無いのか?
しかしただ時が過ぎても、経験が伴わなければ結局は同じ。
この際だ、技術を会得してやろう。
前向きな考えに切り替えたテノは、ラヴィ達の行動をジッと観察するのだった。
教育係と言っても、手取り足取り教える物では無い。
背中で語る、そんな感じ。
職人の師匠と弟子の様な関係。
異性のクライスとは所作に若干のズレがあったので、ラヴィもセレナも主にアンのやり方を参考にしていた。
そんな経緯もあって、ラヴィはクライスに『参考になるかしら』と聞いてみたが。
返って来たのは『初心者は初心者を手本にした方が、呑み込みが早いだろう』と言う、つれない答え。
じゃあ私達は何だったのよ!
文句の1つでも言いたくなるが。
ある程度慣れてしまった今では、自分の器用さを褒めた方が良い。
そんな気がした。
どうして行商人なのか?
テノは初めは不思議だった。
しかし街道を進むごとに、その意味が分かって来る。
あちこち売り歩くので、交渉するには良い身分。
しかも世間話程度に雑談するだけで、その土地の情報をペラペラ喋ってくれる。
商売人なら、相手もそれ程警戒しない。
余程胡散臭い行動でもしない限り。
我が故郷の自慢出来る点を、余所者に話して広めて貰おう。
方々行き交う行商人は、噂を流すのに適任。
だからつい余計な事まで語ってしまう。
それが田舎者の性。
町や村の者には失礼に当たるかも知れないが、帝都暮らしが長いテノにとっては何処も田舎に思えるのだ。
実際に、行商人同士での会話でもそれが顕著。
土地土地の噂などを予め仕入れていた方が、商売をし易い。
なので、それらしき者を見かけては積極的に話し掛ける。
クライス達もその辺は心得ている。
相手の関心を引き易い情報を、アンテナを張って常に収集している。
見る見る内に、行く先の情報が集まって来る。
ある程度の時点で内輪会議を開き、情報を分析。
情勢を量る。
そしてまた進んで行く。
その繰り返し。
土地を治める人間は、人の流れを大切にすると言うが。
その重要性をまざまざと見せつけられている。
テノは感心すると共に、自分の足で稼いだ情報の価値の高さを思い知るのだった。
積極的に学ぼうとするテノとは逆に。
とっととプレズンに到着したいロッシェ。
騎士道には必要の無い物に思えて仕方が無い。
事ある毎に、セレナに向かって『俺は売らなくて良いよな?』と愚痴を漏らす。
余りにボヤくので、とうとうセレナが聞き返す。
「どうしてそう思うの?」
「どうしてって、それは……。」
セレナのやっている事も、所詮は真似事。
本職でも無いのに、何故積極的に動くのか良く分からない。
でもセレナは、笑顔でこなしている。
何か理由が有るのだろうが、俺は頭が悪い。
難しい。
推し量れない。
そんな気持ちを察する様に、セレナがロッシェに優しく言う。
「騎士道にも通じる部分は有るのよ?」
「何処が?」
「そうねえ……。」
少し考えて、セレナが答える。
「信頼を得る点、かしら。」
「信頼ねえ。」
「そう。信頼して貰えないと、守りたい人が居てもこっちを向いてくれないでしょ?」
「まあ、そうかな……。」
言いたい事は分かる。
騎士は口下手が多い。
意思表示をしても、中々分かって貰えない。
行動で示そうにも、こちらを見ていなければ伝わらない。
信頼を得るにも一苦労。
縁の下の力持ちとは、すんなりと行かないのだ。
コミュニケーション能力が高ければ。
信頼が高まり、自ずと協力が得易くなる。
振り向かせる切っ掛け、か。
ロッシェはそれでもまだ、行商人への偽装に不服だった。
何だかんだで売り歩きながら、ホイヤーの町とツベンの村をすんなりと通過していく。
住人の話によると、プレズンは今景気が良いらしい。
『たくさん買ってくれるだろうよ』と声を掛けられる事、屡々。
どう言う事なのか?
更に聞いて行くと。
どうやら支配者のクメト家に、何らかの動きが有る様だ。
物や人の流れが頻繁になっていると言う事は。
水面下で、色々な駆け引きが行われている。
それを材料に、食料や武器などの取引が活発化しているのかも知れない。
注意しないと。
ツベンの町を後にする時、テノはそう思った。
そしていよいよ、シルバに別れを告げて。
プレズンに入ろうとしていた。
なのでそこらに転がっていた石を金に変え、両替商の店で換金。
そのまま食堂へ駆け込んで、ランチをゲット。
急いで合流地点へ向かった。
当然寄り道する時間が無かったので、他に買った物は無い。
金を稼ぐ為、そして偽装する為。
例の如く、アンが錬金術で食器等を作る。
それを各自、荷物袋に入れる。
テノは初の体験。
ロッシェも行商人は経験無し。
傭兵紛いの事をして旅の費用を工面していたので、物売りは慣れていない。
その点、クライスとアンはベテランの域。
これで食っていけるんじゃないかと思わせる程、売り方が上手い。
ラヴィとセレナは、助手扱いから昇格。
ロッシェとテノの教育係に。
情けない役職ではあるが、部下が出来たみたい。
別の意味で、素直に嬉しかった。
「こんな事をする羽目になるとは……。」
ジッと銀の皿を見ながら、テノがボヤく。
慰める様に声を掛けるラヴィ。
「私も最初はそうだったけど、案外楽しいわよ?慣れると。」
「慣れ、か。そればかりだな。」
「旅ってそんなもんでしょ。」
テノだって旅をした事は有る。
馬車に曳かれて、視察の旅。
大名行列の様に、仰々しいのは経験済み。
しかしこれまでの経験上、旅と言えそうなのは。
この前ワインデューへと向かった、説得の旅だけ。
それもお忍びとは言えお供付きだったので、それ程の苦労は無い。
身分がバレそうになっても、メイが適当に誤魔化してくれたので事無きを得ている。
ある程度の身の安全は保障されており、緊迫感は薄かった。
今回は違う。
一介の庶民に身を窶した、厳しい旅。
皇帝の威厳など、何の役にも立たないどころか寧ろ邪魔。
こう言うのに憧れていた半面、いざその境地となるとドキドキが止まらない。
歩いての移動も、長距離は初挑戦。
馬で駆けるのは得意だが、鎧を脱ぎ軽くなった体で地面を蹴り続けるのは久し振り。
身体がフワフワして、弾む様に歩く。
やはり慣れない。
街道を一般人と同じ様に進むので精一杯。
物を売りながらなんて器用な事、まだ出来そうに無い。
時間が解決してくれるのを、我慢して待つしか無いのか?
しかしただ時が過ぎても、経験が伴わなければ結局は同じ。
この際だ、技術を会得してやろう。
前向きな考えに切り替えたテノは、ラヴィ達の行動をジッと観察するのだった。
教育係と言っても、手取り足取り教える物では無い。
背中で語る、そんな感じ。
職人の師匠と弟子の様な関係。
異性のクライスとは所作に若干のズレがあったので、ラヴィもセレナも主にアンのやり方を参考にしていた。
そんな経緯もあって、ラヴィはクライスに『参考になるかしら』と聞いてみたが。
返って来たのは『初心者は初心者を手本にした方が、呑み込みが早いだろう』と言う、つれない答え。
じゃあ私達は何だったのよ!
文句の1つでも言いたくなるが。
ある程度慣れてしまった今では、自分の器用さを褒めた方が良い。
そんな気がした。
どうして行商人なのか?
テノは初めは不思議だった。
しかし街道を進むごとに、その意味が分かって来る。
あちこち売り歩くので、交渉するには良い身分。
しかも世間話程度に雑談するだけで、その土地の情報をペラペラ喋ってくれる。
商売人なら、相手もそれ程警戒しない。
余程胡散臭い行動でもしない限り。
我が故郷の自慢出来る点を、余所者に話して広めて貰おう。
方々行き交う行商人は、噂を流すのに適任。
だからつい余計な事まで語ってしまう。
それが田舎者の性。
町や村の者には失礼に当たるかも知れないが、帝都暮らしが長いテノにとっては何処も田舎に思えるのだ。
実際に、行商人同士での会話でもそれが顕著。
土地土地の噂などを予め仕入れていた方が、商売をし易い。
なので、それらしき者を見かけては積極的に話し掛ける。
クライス達もその辺は心得ている。
相手の関心を引き易い情報を、アンテナを張って常に収集している。
見る見る内に、行く先の情報が集まって来る。
ある程度の時点で内輪会議を開き、情報を分析。
情勢を量る。
そしてまた進んで行く。
その繰り返し。
土地を治める人間は、人の流れを大切にすると言うが。
その重要性をまざまざと見せつけられている。
テノは感心すると共に、自分の足で稼いだ情報の価値の高さを思い知るのだった。
積極的に学ぼうとするテノとは逆に。
とっととプレズンに到着したいロッシェ。
騎士道には必要の無い物に思えて仕方が無い。
事ある毎に、セレナに向かって『俺は売らなくて良いよな?』と愚痴を漏らす。
余りにボヤくので、とうとうセレナが聞き返す。
「どうしてそう思うの?」
「どうしてって、それは……。」
セレナのやっている事も、所詮は真似事。
本職でも無いのに、何故積極的に動くのか良く分からない。
でもセレナは、笑顔でこなしている。
何か理由が有るのだろうが、俺は頭が悪い。
難しい。
推し量れない。
そんな気持ちを察する様に、セレナがロッシェに優しく言う。
「騎士道にも通じる部分は有るのよ?」
「何処が?」
「そうねえ……。」
少し考えて、セレナが答える。
「信頼を得る点、かしら。」
「信頼ねえ。」
「そう。信頼して貰えないと、守りたい人が居てもこっちを向いてくれないでしょ?」
「まあ、そうかな……。」
言いたい事は分かる。
騎士は口下手が多い。
意思表示をしても、中々分かって貰えない。
行動で示そうにも、こちらを見ていなければ伝わらない。
信頼を得るにも一苦労。
縁の下の力持ちとは、すんなりと行かないのだ。
コミュニケーション能力が高ければ。
信頼が高まり、自ずと協力が得易くなる。
振り向かせる切っ掛け、か。
ロッシェはそれでもまだ、行商人への偽装に不服だった。
何だかんだで売り歩きながら、ホイヤーの町とツベンの村をすんなりと通過していく。
住人の話によると、プレズンは今景気が良いらしい。
『たくさん買ってくれるだろうよ』と声を掛けられる事、屡々。
どう言う事なのか?
更に聞いて行くと。
どうやら支配者のクメト家に、何らかの動きが有る様だ。
物や人の流れが頻繁になっていると言う事は。
水面下で、色々な駆け引きが行われている。
それを材料に、食料や武器などの取引が活発化しているのかも知れない。
注意しないと。
ツベンの町を後にする時、テノはそう思った。
そしていよいよ、シルバに別れを告げて。
プレズンに入ろうとしていた。
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