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第101話 答え合わせ
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「何故!ピンピンしている!」
大声を張り上げるベルズ。
身体の感覚が戻って来る。
……縛られている?
他の手下共も!
どう言う事だ?
「疑問が一杯な様だな。」
クライスが見下ろす。
その横では、必死に手下を縄で括りつけているロッシェ。
セレナもトクシーも手伝っているが。
何せ人数が多い。
隠れたままの奴も含めると、結構な数を縛り上げ。
順次、丈夫そうな木に繋ぎ止めて行く。
「こき使ってくれるじゃんよー、クライスー。」
「ブー垂れてないで、働く働く。」
「はーい、師匠。」
「また!もう……。」
「ははは、良いではないか。クライス殿のおかげで助かったのだからな。」
文句を言うロッシェ。
窘めるセレナ。
ロッシェを納得させようとするトクシー。
ラヴィは馬車の番で暇そうだ。
ため息を付いていた。
「まあ。あんた達の目的である足止めは、効果有ったんじゃない?」
嫌味ったらしく言うラヴィ。
もう少しで森を抜けられたのに。
そうしたら、町に出て美味しい物が食べられたのに。
楽しみを先延ばしされたので恨み節。
そんな空気を察してか、馬はご機嫌斜め。
付きっ切りで馬を擦るアン。
すると機嫌が直って来た。
ホッとすると、ラヴィに文句を言う。
「馬は人間の感情に敏感なんだから、荒れないの!」
「はーい。」
たまには悪い返事をしてみるラヴィ。
その滑稽なやり取りを、無理やり見させられているベルズ。
「旦那ー。助けて下せえー。」
呻く手下達。
「助けて欲しいのはこっちだ、全くドジを踏みやがって。」
ぼやくベルズ。
「一応フォローしとくけど、あんた達はドジなんか踏んで無いぜ。」
「は?な、何を……。」
「その通り。最初からバレバレだったのだよ、主等の行動は。」
縛り終えたトクシーが会話に入る。
「な!」
「何処から?何時から?そう聞きたそうだな。はっきり言おう。」
クライスは言い切った。
「初めからさ。」
「は、初め!」
ベルズも、手下達も驚いた。
「完全に掌の上。そう言う事だ。」
トクシーが付け加えた。
「初めってのは、そう……。お前達の仲間で、板を持ち帰った奴が居た筈だ。金属のな。」
「いや!あ、あれは確か『何も仕掛けが無い』と……。」
「判断した奴が居る、か。浅はかだったな。錬金術はそんなに単純じゃ無いんだ。」
シンプルな方が騙し易い。
仕掛けが無い様で、実は有る。
クライスの金の糸が、密かに繋がっていたのだ。
極細の糸は、金だからこそ出来る芸当。
細く長く伸ばせる特性を生かした、トラップ。
「代行とやらが、まだ後生大事に持っているみたいだな。居場所が筒抜けだよ。」
「何!」
「まあ。知らせたからもう遅いけどな、気付いても。」
知らせた?
誰に?
「どうでも良いだろ。それより、この位置も知らせといたから。仲間がすっ飛んで来るだろうよ。」
「そんな訳有るか!簡単に見捨てられるわ!」
「そんな余裕、無い筈さ。人手が欲しくて堪らない状況だからな。」
「何か仕掛けたのか!」
「俺が望んだんじゃ無い。手を貸しただけさ。」
「く、悔しい……。」
恥をかきながら、仲間の到着を待つ羽目になるとは!
生き恥だ!
死んでしまいたい位だ。
そんなベルズの気持ちを読み取った様に、クライスが言う。
「死なせないよ。あいつがそれを望んでいない。」
「誰の事だ!」
「しょうがないな。《リゼ》。これで通じるか?」
「あいつ!生きていたのか!」
「死んだと思ってたのか?連絡が無いから?薄情だなあ。」
結構ドライな環境なんだな、盗賊の巣とやらは。
クライスはそう思った。
さて、種明かし。
クライスは、死体が置かれていた地点から既に気配を感じていた。
悪念を。
メイも同時に感じた。
それで、メイがレーダーとなって気配を探りながら進んでいたのだ。
エミルが先行する形で、トラップを見つけてはクライスに報告。
エミルにお願いして矢の向きを変えたり、アンが錬金術で落とし穴の上に金属の板を敷いたり。
トラップは易々と回避された。
トクシーが受けた毒攻撃も。
アンの治療で難無く切り抜けた。
元々、錬金術と言う物は探求心の表れ。
金を生み出そうとする内に、科学と医学を発展させた。
だから、錬金術師と言えば普通は医者か科学者。
しかし、賢者の石を持ち事象を操る者も稀に居る。
そのイメージが強すぎて、超人の様に考える人も居る。
それは半分誤解だ。
能力的には、さほど普通の人と変わらない。
特に身体能力は。
薬で強化も出来るが、余程の事が無いと使用しない。
基本的に、自然の摂理に逆らう事は無い。
逆らうと反撃を食らう事を知っているからだ。
そこで問題。
ベルズ達が一行に襲い掛かった時、明らかにおかしかった点がある。
それは?
正解。
ベルズがクライスに襲い掛かった時、クライスは《詠唱していた》。
錬金術師は、上で述べた通り大抵医者か科学者。
賢者の石を持つ者は、石に念を送って操作する。
つまり、詠唱はしない。
クライスは更に賢者の石を使わず、金を生み出すのだ。
唱える筈が無い。
ではその光景は何だったのか?
ベルズ達は襲った後、皆意識を無くした。
これはまず。
エミルの幻術をメイが増幅し、メイが事前に把握していた敵にだけ幻を見せる。
それは、隠れたままで出て来れなかった者も含む。
そこへクライスが力を行使。
敵の周りの空気を、酸素以外全て金に変えた。
つまり、過呼吸状態にしたのだ。
死なない程度に。
それで敵は皆気絶した。
ベルズ達の眼前に広がっていた悲惨な残虐劇は。
そう言う展開を彼等が望んだ為に『そうなんだ』と思い込んでしまった、心の落とし穴。
気絶している連中をロッシェとトクシーがせっせと運び出し、順次お縄につく羽目に。
バタバタと敵が倒れて行く光景を目の当たりにして、『どう言う原理なんだ?』と疑問が湧いて尋ねるロッシェ。
でも、クライスの返事はつれなかった。
「原子論、って言っても分かんないだろ?」
「げ、げん……?」
「ほら。」
うっ!
い、言い返せない!
しょんぼりするロッシェの頭を、撫でてやるセレナ。
精一杯の慰めのつもりなんだろう。
私も分からないんだから、あなたは無理よ。
小難しく考えるのは、あなたらしく無いでしょ?
耳元でそうボソボソ言われて、漸く立ち直るロッシェ。
実は、疑問を投げ掛けられたクライスも少し落ち込んでいた。
優れた知識を持ち合わせていても、それを議論し合える相手が居ない。
それはとても悲しい事。
その時。
うな垂れるクライスの右腕を、クイと引っ張るアン。
私が居るわ。
そう主張している。
左腕もクイと引っ張られる。
見ると、ラヴィ。
私も努力するから。
孤独にさせないから。
そう言いたい様だ。
その姿に、心の中で『ありがとう』と言うクライス。
その様子を見て。
『良いなー、羨ましいなー』と、下世話な想像をするエミルだった。
こうして、盗賊達による妨害は幕を閉じた。
いよいよ、森を抜けようとしていた。
大声を張り上げるベルズ。
身体の感覚が戻って来る。
……縛られている?
他の手下共も!
どう言う事だ?
「疑問が一杯な様だな。」
クライスが見下ろす。
その横では、必死に手下を縄で括りつけているロッシェ。
セレナもトクシーも手伝っているが。
何せ人数が多い。
隠れたままの奴も含めると、結構な数を縛り上げ。
順次、丈夫そうな木に繋ぎ止めて行く。
「こき使ってくれるじゃんよー、クライスー。」
「ブー垂れてないで、働く働く。」
「はーい、師匠。」
「また!もう……。」
「ははは、良いではないか。クライス殿のおかげで助かったのだからな。」
文句を言うロッシェ。
窘めるセレナ。
ロッシェを納得させようとするトクシー。
ラヴィは馬車の番で暇そうだ。
ため息を付いていた。
「まあ。あんた達の目的である足止めは、効果有ったんじゃない?」
嫌味ったらしく言うラヴィ。
もう少しで森を抜けられたのに。
そうしたら、町に出て美味しい物が食べられたのに。
楽しみを先延ばしされたので恨み節。
そんな空気を察してか、馬はご機嫌斜め。
付きっ切りで馬を擦るアン。
すると機嫌が直って来た。
ホッとすると、ラヴィに文句を言う。
「馬は人間の感情に敏感なんだから、荒れないの!」
「はーい。」
たまには悪い返事をしてみるラヴィ。
その滑稽なやり取りを、無理やり見させられているベルズ。
「旦那ー。助けて下せえー。」
呻く手下達。
「助けて欲しいのはこっちだ、全くドジを踏みやがって。」
ぼやくベルズ。
「一応フォローしとくけど、あんた達はドジなんか踏んで無いぜ。」
「は?な、何を……。」
「その通り。最初からバレバレだったのだよ、主等の行動は。」
縛り終えたトクシーが会話に入る。
「な!」
「何処から?何時から?そう聞きたそうだな。はっきり言おう。」
クライスは言い切った。
「初めからさ。」
「は、初め!」
ベルズも、手下達も驚いた。
「完全に掌の上。そう言う事だ。」
トクシーが付け加えた。
「初めってのは、そう……。お前達の仲間で、板を持ち帰った奴が居た筈だ。金属のな。」
「いや!あ、あれは確か『何も仕掛けが無い』と……。」
「判断した奴が居る、か。浅はかだったな。錬金術はそんなに単純じゃ無いんだ。」
シンプルな方が騙し易い。
仕掛けが無い様で、実は有る。
クライスの金の糸が、密かに繋がっていたのだ。
極細の糸は、金だからこそ出来る芸当。
細く長く伸ばせる特性を生かした、トラップ。
「代行とやらが、まだ後生大事に持っているみたいだな。居場所が筒抜けだよ。」
「何!」
「まあ。知らせたからもう遅いけどな、気付いても。」
知らせた?
誰に?
「どうでも良いだろ。それより、この位置も知らせといたから。仲間がすっ飛んで来るだろうよ。」
「そんな訳有るか!簡単に見捨てられるわ!」
「そんな余裕、無い筈さ。人手が欲しくて堪らない状況だからな。」
「何か仕掛けたのか!」
「俺が望んだんじゃ無い。手を貸しただけさ。」
「く、悔しい……。」
恥をかきながら、仲間の到着を待つ羽目になるとは!
生き恥だ!
死んでしまいたい位だ。
そんなベルズの気持ちを読み取った様に、クライスが言う。
「死なせないよ。あいつがそれを望んでいない。」
「誰の事だ!」
「しょうがないな。《リゼ》。これで通じるか?」
「あいつ!生きていたのか!」
「死んだと思ってたのか?連絡が無いから?薄情だなあ。」
結構ドライな環境なんだな、盗賊の巣とやらは。
クライスはそう思った。
さて、種明かし。
クライスは、死体が置かれていた地点から既に気配を感じていた。
悪念を。
メイも同時に感じた。
それで、メイがレーダーとなって気配を探りながら進んでいたのだ。
エミルが先行する形で、トラップを見つけてはクライスに報告。
エミルにお願いして矢の向きを変えたり、アンが錬金術で落とし穴の上に金属の板を敷いたり。
トラップは易々と回避された。
トクシーが受けた毒攻撃も。
アンの治療で難無く切り抜けた。
元々、錬金術と言う物は探求心の表れ。
金を生み出そうとする内に、科学と医学を発展させた。
だから、錬金術師と言えば普通は医者か科学者。
しかし、賢者の石を持ち事象を操る者も稀に居る。
そのイメージが強すぎて、超人の様に考える人も居る。
それは半分誤解だ。
能力的には、さほど普通の人と変わらない。
特に身体能力は。
薬で強化も出来るが、余程の事が無いと使用しない。
基本的に、自然の摂理に逆らう事は無い。
逆らうと反撃を食らう事を知っているからだ。
そこで問題。
ベルズ達が一行に襲い掛かった時、明らかにおかしかった点がある。
それは?
正解。
ベルズがクライスに襲い掛かった時、クライスは《詠唱していた》。
錬金術師は、上で述べた通り大抵医者か科学者。
賢者の石を持つ者は、石に念を送って操作する。
つまり、詠唱はしない。
クライスは更に賢者の石を使わず、金を生み出すのだ。
唱える筈が無い。
ではその光景は何だったのか?
ベルズ達は襲った後、皆意識を無くした。
これはまず。
エミルの幻術をメイが増幅し、メイが事前に把握していた敵にだけ幻を見せる。
それは、隠れたままで出て来れなかった者も含む。
そこへクライスが力を行使。
敵の周りの空気を、酸素以外全て金に変えた。
つまり、過呼吸状態にしたのだ。
死なない程度に。
それで敵は皆気絶した。
ベルズ達の眼前に広がっていた悲惨な残虐劇は。
そう言う展開を彼等が望んだ為に『そうなんだ』と思い込んでしまった、心の落とし穴。
気絶している連中をロッシェとトクシーがせっせと運び出し、順次お縄につく羽目に。
バタバタと敵が倒れて行く光景を目の当たりにして、『どう言う原理なんだ?』と疑問が湧いて尋ねるロッシェ。
でも、クライスの返事はつれなかった。
「原子論、って言っても分かんないだろ?」
「げ、げん……?」
「ほら。」
うっ!
い、言い返せない!
しょんぼりするロッシェの頭を、撫でてやるセレナ。
精一杯の慰めのつもりなんだろう。
私も分からないんだから、あなたは無理よ。
小難しく考えるのは、あなたらしく無いでしょ?
耳元でそうボソボソ言われて、漸く立ち直るロッシェ。
実は、疑問を投げ掛けられたクライスも少し落ち込んでいた。
優れた知識を持ち合わせていても、それを議論し合える相手が居ない。
それはとても悲しい事。
その時。
うな垂れるクライスの右腕を、クイと引っ張るアン。
私が居るわ。
そう主張している。
左腕もクイと引っ張られる。
見ると、ラヴィ。
私も努力するから。
孤独にさせないから。
そう言いたい様だ。
その姿に、心の中で『ありがとう』と言うクライス。
その様子を見て。
『良いなー、羨ましいなー』と、下世話な想像をするエミルだった。
こうして、盗賊達による妨害は幕を閉じた。
いよいよ、森を抜けようとしていた。
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