89 / 320
第89話 Pの在り処
しおりを挟む
「大旦那様!大奥様!大変でございます!」
「何事か?進展でもあったのか?」
「敵襲と触れ回っている者有り!馬の管理をしている、シェリィにございます!」
「何と!あの娘が!と言う事は、町の入り口に追加の軍でも派遣されて来たのか?」
「詳しくは分かりません!ただ『敵襲!敵襲!』と……。」
「あの娘は、頭の悪い者では無い。必ずや何かしらの意味が有る筈。」
「あなた、怖いわ……。」
「案ずるでない。必ずや儂が守り通してみせよう、お主だけは。」
これが、シェリイが馬で駆けずり回っている頃のコンセンス家。
息子に当主を譲って隠居生活を送る元当主、【エルベス・トル・コンセンス】。
妻の【フウォム・トル・コンセンス】。
給仕長の【コグメイヤ・ストース】。
折角の余生を、とんだ面倒事に巻き込まれた。
騒がしいったらありゃしない。
『早く過ぎ去ってくれ』と、夫婦共々毎日思っていた。
それが、敵襲とな?
嫌な予感がする……。
そうエルベスが考えていた時。
今度は。
「給仕長!通したい議が!」
「何だ!今は忙しいと言うのに!」
「それが……。アリューセント閣下の配下を名乗る方が、面会を求めていまして……。」
「分かった、すぐ行く!大旦那様、大奥様、それでは。」
そう言って、ストースは下がった。
どうせ何か集りに来た連中だろう。
適当な理由を付けて追い返してくれる。
そうプリプリ怒りながら玄関まで来たストース。
「どなたかな?今取り込んでるのだが……。」
「私はアリューセント閣下の配下、トクシー・ビンセンスと申す者。館の主にお会いしたく参った。」
「嘘を付くな!閣下は今、敵国に捕らわれの身なのだ!配下の者が来れる筈が……。」
そう言って給仕に玄関のドアを開けさせると、声を失った。
鮮やかな貴族の鎧を身に纏った、凛々しい顔。
輝く金髪。
確かに見覚えのある顔。
何処かで……はっ!
評議会に出席される大旦那様のお供で、帝都まで付いて行った時に出会った青年。
確かあの時は陛下の警護を……。
「もし、済まぬ事を尋ねるが。前に陛下の警護をされておったとか……?」
「ええ。10年以上前になりますが。」
「申し訳ございません!とんだご無礼を!」
冷や汗たらたら。
この方は本物だ。
12貴族に資する方だ。
不味い!
大旦那様の顔に泥を塗る様な真似をしてしまった……。
「あの、主にお会いしたいのだが……。」
戸惑っているストースに話し掛けるトクシー。
その腕をグイッと引っ張るラヴィ。
『明らかに動揺してるんだけど?何かしたの?』
『いえ、私は何も……。』
『だったら、安心する様な言葉を掛けてあげたら?』
ラヴィのアドバイスを、あっさりと聞き入れるトクシー。
「心配せずとも、何も致さぬよ。」
「そ、そうですか?」
思わず声が裏返るストース。
親子程の年の差が有ると言うのに。
尚も諭す様に言うトクシー。
「済まないが、こちらも急いでいるものでな。実は、この騒ぎとも関係しているのだ。」
「そ、それは!どうぞどうぞ、中にいらして下さい!」
そそくさと案内するストース。
それに付いて行く3人。
それにしても、騒ぎの件を出した時の反応。
屋敷の中でも何か起きてるな。
そう考えざるを得ないクライスだった。
「大旦那様!大奥様!お客人です!」
大慌てで、元当主の居る広間に飛び込んで来るストース。
「先程から騒々しいな、お主は。して、どなたかな?」
「お久し振りです、エルベス様。」
そう言って傅くトクシー。
後ろに控えて続く2人。
「おお、そなたは!何時ぞやは世話になったな。」
「覚えておいででしたか。良うございました。」
小声でトクシーに話しかけるラヴィ。
『顔見知り?』
『ええ。以前、評議会で物騒な出来事があった際に。お助けした事が。』
『なるほどねー。』
話を続けるエルベス。
「昔話に花を咲かせたい所だが、町の様子を見ておろう?」
「はい。大変な事になっている様で。」
「そうなのだ。あ奴もしつこくてのう。とうとう、堂々軍を差し向けて来おった。」
「アストレル家ですね?」
「そうだ。『こちら側に来い』とうるさくてのう。#悉__ことごと#く断って来たのだが。」
「アストレル家は、王族反対派でしょうか?」
「明らかにな。陛下を嫌っておる。儂は中立な立場を取っておったんだ。それが気に食わんらしい。」
「なるほど。閣下が捕虜にされたので、これは好機と一気呵成に動き出したと……。」
クライスがブツブツ言いだす。
『しっ!今良い所何だから』と、黙らせようとするラヴィ。
「して。お主とその控えし者は、ここへ何用か?」
「実は、我々は敵国の使者として、陛下への謁見の旅に出ております。」
「それは重大な任務ではないか!」
ここでエルベスは驚いた。
トクシーは、言わば閣下の代わり。
アストレル家がそれを知れば、必ずや襲って来るだろう。
考えるエルベスに、トクシーは話を続ける。
「その旅で、或る物が必要なのです。それを受け取りたく参上した次第です。」
「ほう?何かな?」
「P、でございます。」
「Pか。あれは確か……。」
「あなた!Pってフサエンに持たせた物では……。」
大奥様のフウォムが口を挟んだ。
「確かに!万が一の事を考えて、あ奴に持たせたのだった!」
「現当主の方ですね?その方は今何処に……?」
そう言うトクシーに向かって、申し訳無さそうな顔をしてエルベスが言う。
「……逃がしたのだ。アストレル軍に捕らえられない様にな。」
「やはり、そうでしたか。」
「知っておったのか?」
「いえ。控えし者の推測が当たっていた、と言う事でございます。」
そう言って、クライスを見るトクシー。
それを受け、答える。
「俺は得られた情報から判断したまで。それ程難しくはありません。」
シェリィの話で出て来た、屋敷から飛び出して行ったという人物。
それこそ正に、現当主のフサエンだったのだ。
使者として逃がされ、何処かの町に避難している。
その場所も、クライスには見当が付いていた。
「フサエン様はマキレスに居る、そうですね?」
「そ、そこまで!」
「あの町は宿場町。紛れ易いですからね。しかもここに近く、様子がすぐ分かる。」
「そ、その通りだ。騒動が収まればすぐに呼び寄せようと……。」
「甘いですね。」
「何がだ?」
『甘い』と言うクライスの言葉に、ムッとするエルベス。
しかし、それはその通りと思い知った。
「『ここへ攻めて来る』と言う事は、領域全土を支配しようと考えている証拠。マキレスも当然攻略対象なのでは?」
しまった!
支配者としての欲を過小評価していた!
平和の中で安穏と統治をしていた自分とは、支配欲が違うのだ。
街道沿いに兵を進めるなら、向こうにも兵を派遣していておかしくは無い。
「た、確かにそなたの言う通りだ……。」
「どうしましょう、あなた……。」
急におろおろする夫婦の姿を見て、何とも言い様の無い苦しみに襲われるストース。
何とかして差し上げたい。
しかし今の自分では……。
そこへ。
「まあ、何とかなるでしょ。」
ラヴィがあっけらかんと言った。
クライスもそれに同調。
「あっちには、偶々仲間が居るしな。それも強力な。」
「任せといて問題無いわ。それよりこっちね。」
「現当主はとにかく、ここに居られる方々は敵では無いと判明したしな。」
「そうね。ちゃっちゃと終わらせちゃいましょ。旅は長いんだから。」
あれこれとその場で相談し出す、クライスとラヴィ。
不思議に思い、トクシーに問い掛けるエルベス。
「一体、彼等は何者か?」
満面の笑みで応えるトクシー。
「お喜び下さい。彼等が我々の味方で有る事を。そして知るでしょう、真の伝説を。」
そしてはっきり言い切った。
《彼等こそ、我々の未来を託すべき人物です。》
「何事か?進展でもあったのか?」
「敵襲と触れ回っている者有り!馬の管理をしている、シェリィにございます!」
「何と!あの娘が!と言う事は、町の入り口に追加の軍でも派遣されて来たのか?」
「詳しくは分かりません!ただ『敵襲!敵襲!』と……。」
「あの娘は、頭の悪い者では無い。必ずや何かしらの意味が有る筈。」
「あなた、怖いわ……。」
「案ずるでない。必ずや儂が守り通してみせよう、お主だけは。」
これが、シェリイが馬で駆けずり回っている頃のコンセンス家。
息子に当主を譲って隠居生活を送る元当主、【エルベス・トル・コンセンス】。
妻の【フウォム・トル・コンセンス】。
給仕長の【コグメイヤ・ストース】。
折角の余生を、とんだ面倒事に巻き込まれた。
騒がしいったらありゃしない。
『早く過ぎ去ってくれ』と、夫婦共々毎日思っていた。
それが、敵襲とな?
嫌な予感がする……。
そうエルベスが考えていた時。
今度は。
「給仕長!通したい議が!」
「何だ!今は忙しいと言うのに!」
「それが……。アリューセント閣下の配下を名乗る方が、面会を求めていまして……。」
「分かった、すぐ行く!大旦那様、大奥様、それでは。」
そう言って、ストースは下がった。
どうせ何か集りに来た連中だろう。
適当な理由を付けて追い返してくれる。
そうプリプリ怒りながら玄関まで来たストース。
「どなたかな?今取り込んでるのだが……。」
「私はアリューセント閣下の配下、トクシー・ビンセンスと申す者。館の主にお会いしたく参った。」
「嘘を付くな!閣下は今、敵国に捕らわれの身なのだ!配下の者が来れる筈が……。」
そう言って給仕に玄関のドアを開けさせると、声を失った。
鮮やかな貴族の鎧を身に纏った、凛々しい顔。
輝く金髪。
確かに見覚えのある顔。
何処かで……はっ!
評議会に出席される大旦那様のお供で、帝都まで付いて行った時に出会った青年。
確かあの時は陛下の警護を……。
「もし、済まぬ事を尋ねるが。前に陛下の警護をされておったとか……?」
「ええ。10年以上前になりますが。」
「申し訳ございません!とんだご無礼を!」
冷や汗たらたら。
この方は本物だ。
12貴族に資する方だ。
不味い!
大旦那様の顔に泥を塗る様な真似をしてしまった……。
「あの、主にお会いしたいのだが……。」
戸惑っているストースに話し掛けるトクシー。
その腕をグイッと引っ張るラヴィ。
『明らかに動揺してるんだけど?何かしたの?』
『いえ、私は何も……。』
『だったら、安心する様な言葉を掛けてあげたら?』
ラヴィのアドバイスを、あっさりと聞き入れるトクシー。
「心配せずとも、何も致さぬよ。」
「そ、そうですか?」
思わず声が裏返るストース。
親子程の年の差が有ると言うのに。
尚も諭す様に言うトクシー。
「済まないが、こちらも急いでいるものでな。実は、この騒ぎとも関係しているのだ。」
「そ、それは!どうぞどうぞ、中にいらして下さい!」
そそくさと案内するストース。
それに付いて行く3人。
それにしても、騒ぎの件を出した時の反応。
屋敷の中でも何か起きてるな。
そう考えざるを得ないクライスだった。
「大旦那様!大奥様!お客人です!」
大慌てで、元当主の居る広間に飛び込んで来るストース。
「先程から騒々しいな、お主は。して、どなたかな?」
「お久し振りです、エルベス様。」
そう言って傅くトクシー。
後ろに控えて続く2人。
「おお、そなたは!何時ぞやは世話になったな。」
「覚えておいででしたか。良うございました。」
小声でトクシーに話しかけるラヴィ。
『顔見知り?』
『ええ。以前、評議会で物騒な出来事があった際に。お助けした事が。』
『なるほどねー。』
話を続けるエルベス。
「昔話に花を咲かせたい所だが、町の様子を見ておろう?」
「はい。大変な事になっている様で。」
「そうなのだ。あ奴もしつこくてのう。とうとう、堂々軍を差し向けて来おった。」
「アストレル家ですね?」
「そうだ。『こちら側に来い』とうるさくてのう。#悉__ことごと#く断って来たのだが。」
「アストレル家は、王族反対派でしょうか?」
「明らかにな。陛下を嫌っておる。儂は中立な立場を取っておったんだ。それが気に食わんらしい。」
「なるほど。閣下が捕虜にされたので、これは好機と一気呵成に動き出したと……。」
クライスがブツブツ言いだす。
『しっ!今良い所何だから』と、黙らせようとするラヴィ。
「して。お主とその控えし者は、ここへ何用か?」
「実は、我々は敵国の使者として、陛下への謁見の旅に出ております。」
「それは重大な任務ではないか!」
ここでエルベスは驚いた。
トクシーは、言わば閣下の代わり。
アストレル家がそれを知れば、必ずや襲って来るだろう。
考えるエルベスに、トクシーは話を続ける。
「その旅で、或る物が必要なのです。それを受け取りたく参上した次第です。」
「ほう?何かな?」
「P、でございます。」
「Pか。あれは確か……。」
「あなた!Pってフサエンに持たせた物では……。」
大奥様のフウォムが口を挟んだ。
「確かに!万が一の事を考えて、あ奴に持たせたのだった!」
「現当主の方ですね?その方は今何処に……?」
そう言うトクシーに向かって、申し訳無さそうな顔をしてエルベスが言う。
「……逃がしたのだ。アストレル軍に捕らえられない様にな。」
「やはり、そうでしたか。」
「知っておったのか?」
「いえ。控えし者の推測が当たっていた、と言う事でございます。」
そう言って、クライスを見るトクシー。
それを受け、答える。
「俺は得られた情報から判断したまで。それ程難しくはありません。」
シェリィの話で出て来た、屋敷から飛び出して行ったという人物。
それこそ正に、現当主のフサエンだったのだ。
使者として逃がされ、何処かの町に避難している。
その場所も、クライスには見当が付いていた。
「フサエン様はマキレスに居る、そうですね?」
「そ、そこまで!」
「あの町は宿場町。紛れ易いですからね。しかもここに近く、様子がすぐ分かる。」
「そ、その通りだ。騒動が収まればすぐに呼び寄せようと……。」
「甘いですね。」
「何がだ?」
『甘い』と言うクライスの言葉に、ムッとするエルベス。
しかし、それはその通りと思い知った。
「『ここへ攻めて来る』と言う事は、領域全土を支配しようと考えている証拠。マキレスも当然攻略対象なのでは?」
しまった!
支配者としての欲を過小評価していた!
平和の中で安穏と統治をしていた自分とは、支配欲が違うのだ。
街道沿いに兵を進めるなら、向こうにも兵を派遣していておかしくは無い。
「た、確かにそなたの言う通りだ……。」
「どうしましょう、あなた……。」
急におろおろする夫婦の姿を見て、何とも言い様の無い苦しみに襲われるストース。
何とかして差し上げたい。
しかし今の自分では……。
そこへ。
「まあ、何とかなるでしょ。」
ラヴィがあっけらかんと言った。
クライスもそれに同調。
「あっちには、偶々仲間が居るしな。それも強力な。」
「任せといて問題無いわ。それよりこっちね。」
「現当主はとにかく、ここに居られる方々は敵では無いと判明したしな。」
「そうね。ちゃっちゃと終わらせちゃいましょ。旅は長いんだから。」
あれこれとその場で相談し出す、クライスとラヴィ。
不思議に思い、トクシーに問い掛けるエルベス。
「一体、彼等は何者か?」
満面の笑みで応えるトクシー。
「お喜び下さい。彼等が我々の味方で有る事を。そして知るでしょう、真の伝説を。」
そしてはっきり言い切った。
《彼等こそ、我々の未来を託すべき人物です。》
0
お気に入りに追加
59
あなたにおすすめの小説
【完結】神様と呼ばれた医師の異世界転生物語 ~胸を張って彼女と再会するために自分磨きの旅へ!~
川原源明
ファンタジー
秋津直人、85歳。
50年前に彼女の進藤茜を亡くして以来ずっと独身を貫いてきた。彼の傍らには彼女がなくなった日に出会った白い小さな子犬?の、ちび助がいた。
嘗ては、救命救急センターや外科で医師として活動し、多くの命を救って来た直人、人々に神様と呼ばれるようになっていたが、定年を迎えると同時に山を買いプライベートキャンプ場をつくり余生はほとんどここで過ごしていた。
彼女がなくなって50年目の命日の夜ちび助とキャンプを楽しんでいると意識が遠のき、気づけば辺りが真っ白な空間にいた。
白い空間では、創造神を名乗るネアという女性と、今までずっとそばに居たちび助が人の子の姿で土下座していた。ちび助の不注意で茜君が命を落とし、謝罪の意味を込めて、創造神ネアの創る世界に、茜君がすでに転移していることを教えてくれた。そして自分もその世界に転生させてもらえることになった。
胸を張って彼女と再会できるようにと、彼女が降り立つより30年前に転生するように創造神ネアに願った。
そして転生した直人は、新しい家庭でナットという名前を与えられ、ネア様と、阿修羅様から貰った加護と学生時代からやっていた格闘技や、仕事にしていた医術、そして趣味の物作りやサバイバル技術を活かし冒険者兼医師として旅にでるのであった。
まずは最強の称号を得よう!
地球では神様と呼ばれた医師の異世界転生物語
※元ヤンナース異世界生活 ヒロイン茜ちゃんの彼氏編
※医療現場の恋物語 馴れ初め編
[完結]異世界転生したら幼女になったが 速攻で村を追い出された件について ~そしていずれ最強になる幼女~
k33
ファンタジー
初めての小説です..!
ある日 主人公 マサヤがトラックに引かれ幼女で異世界転生するのだが その先には 転生者は嫌われていると知る そして別の転生者と出会い この世界はゲームの世界と知る そして、そこから 魔法専門学校に入り Aまで目指すが 果たして上がれるのか!? そして 魔王城には立ち寄った者は一人もいないと別の転生者は言うが 果たして マサヤは 魔王城に入り 魔王を倒し無事に日本に帰れるのか!?
あなたは死後、異世界に転生します。(短め更新)
相田歩
ファンタジー
良いことなんてほとんどなく、どうしようもなく無気力な人生を送っていた友樹宛に届いた宛先不明な一通の手紙。
開封するとそこには「貴方は死後、異世界に転生できる権利を得ました」と書かれている手紙が入っていた。
迷惑メールか何かと思ったが暇つぶしに見てみることにしたがその内容に衝撃が走る。
もしかしたら嘘かもしれないけど後の残り人生を精一杯生きてみることを決意する。
空回りする時もあったりしたが次第に認められていき最後の最後で幸福な人生だったと自分自身満足して逝った。
自分の意識が肉体から剥離した瞬間、意識が流れて…。
聖女の妹は無能ですが、幸せなので今更代われと言われても困ります!
ユウ
ファンタジー
侯爵令嬢のサーシャは平凡な令嬢だった。
姉は国一番の美女で、才色兼備で聖女と謡われる存在。
対する妹のサーシャは姉とは月スッポンだった。
能力も乏しく、学問の才能もない無能。
侯爵家の出来損ないで社交界でも馬鹿にされ憐れみの視線を向けられ完璧を望む姉にも叱られる日々だった。
人は皆何の才能もない哀れな令嬢と言われるのだが、領地で自由に育ち優しい婚約者とも仲睦まじく過ごしていた。
姉や他人が勝手に憐れんでいるだけでサーシャは実に自由だった。
そんな折姉のジャネットがサーシャを妬むようになり、聖女を変われと言い出すのだが――。
家族に辺境追放された貴族少年、実は天職が《チート魔道具師》で内政無双をしていたら、有能な家臣領民が続々と移住してきて本家を超える国力に急成長
ハーーナ殿下
ファンタジー
貴族五男ライルは魔道具作りが好きな少年だったが、無理解な義理の家族に「攻撃魔法もろくに使えない無能者め!」と辺境に追放されてしまう。ライルは自分の力不足を嘆きつつ、魔物だらけの辺境の開拓に一人で着手する。
しかし家族の誰も知らなかった。実はライルが世界で一人だけの《チート魔道具師》の才能を持ち、規格外な魔道具で今まで領地を密かに繁栄させていたことを。彼の有能さを知る家臣領民は、ライルの領地に移住開始。人の良いライルは「やれやれ、仕方がないですね」と言いながらも内政無双で受け入れ、口コミで領民はどんどん増えて栄えていく。
これは魔道具作りが好きな少年が、亡国の王女やエルフ族長の娘、親を失った子どもたち、多くの困っている人を受け入れ助け、規格外の魔道具で大活躍。一方で追放した無能な本家は衰退していく物語である。
スライムと異世界冒険〜追い出されたが実は強かった
Miiya
ファンタジー
学校に一人で残ってた時、突然光りだし、目を開けたら、王宮にいた。どうやら異世界召喚されたらしい。けど鑑定結果で俺は『成長』 『テイム』しかなく、弱いと追い出されたが、実はこれが神クラスだった。そんな彼、多田真司が森で出会ったスライムと旅するお話。
*ちょっとネタばれ
水が大好きなスライム、シンジの世話好きなスライム、建築もしてしまうスライム、小さいけど鉱石仕分けたり探索もするスライム、寝るのが大好きな白いスライム等多種多様で個性的なスライム達も登場!!
*11月にHOTランキング一位獲得しました。
*なるべく毎日投稿ですが日によって変わってきますのでご了承ください。一話2000~2500で投稿しています。
*パソコンからの投稿をメインに切り替えました。ですので字体が違ったり点が変わったりしてますがご了承ください。
転生しても実家を追い出されたので、今度は自分の意志で生きていきます
藤なごみ
ファンタジー
※コミカライズスタートしました!
2024年10月下旬にコミック第一巻刊行予定です
2023年9月21日に第一巻、2024年3月21日に第二巻が発売されました
2024年8月中旬第三巻刊行予定です
ある少年は、母親よりネグレクトを受けていた上に住んでいたアパートを追い出されてしまった。
高校進学も出来ずにいたとあるバイト帰りに、酔っ払いに駅のホームから突き飛ばされてしまい、電車にひかれて死んでしまった。
しかしながら再び目を覚ました少年は、見た事もない異世界で赤子として新たに生をうけていた。
だが、赤子ながらに周囲の話を聞く内に、この世界の自分も幼い内に追い出されてしまう事に気づいてしまった。
そんな中、突然見知らぬ金髪の幼女が連れてこられ、一緒に部屋で育てられる事に。
幼女の事を妹として接しながら、この子も一緒に追い出されてしまうことが分かった。
幼い二人で来たる追い出される日に備えます。
基本はお兄ちゃんと妹ちゃんを中心としたストーリーです
カクヨム様と小説家になろう様にも投稿しています
2023/08/30
題名を以下に変更しました
「転生しても実家を追い出されたので、今度は自分の意志で生きていきたいと思います」→「転生しても実家を追い出されたので、今度は自分の意志で生きていきます」
書籍化が決定しました
2023/09/01
アルファポリス社様より9月中旬に刊行予定となります
2023/09/06
アルファポリス様より、9月19日に出荷されます
呱々唄七つ先生の素晴らしいイラストとなっております
2024/3/21
アルファポリス様より第二巻が発売されました
2024/4/24
コミカライズスタートしました
2024/8/12
アルファポリス様から第三巻が八月中旬に刊行予定です
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる