67 / 320
第67話 アリュース、捕らわれる
しおりを挟む
「メインダリーを奪還とは、流石。」
クライスからの知らせに、小人族大叔父様のジューは感心と安堵。
儂等も遂に動く時が……。
さて、出かけるとしようかのう。
ジューは、自ら駆け回る事にした。
まず向かったのは、セントリアの首都テュオで籠っている領主【マナック卿】の屋敷兼城。
ジューは、お供の小人3人とマナック卿に面会。
クライスから届いた金の燕を見せる。
マナック卿は幻の錬金術師の存在を半信半疑で聞かされていたが、実際に動く証拠を見せられ事実である事を確信。
実はマナック卿の一族は錬金術師と行動を共にしていた事があり、その時の功績によりセントリアを任される事となったのだ。
故に宗主家とは、縁のある家柄だった。
その宗主家から生まれた奇跡の子を手助け出来るのは、この上無い喜びだった。
あらゆる角度から金の燕を眺めては、その美しさにため息を漏らすマナック卿。
すぐに、ジューが兼ねてから計画していた作戦を実行に移した。
「大変です!敵兵の大群が!」
アリュースの元へ、浮かれまくっていた部下が慌てて飛び込んできた。
アリュースは冷静に言う。
「案ずるな。予定通りだ。」
ジューからの連絡で、裏で蠢いていた連中のしっぽを掴んだと知った。
後は、〔抵抗したが止む無く捕らえられた〕と言う演技をしなければならない。
ヘルメシア帝国の中に居るであろう黒幕への真実発覚を、何としても遅らせなければ。
駆け込んで来た部下に、アリュースが命ずる。
「今すぐ、皆を招集せよ。」
『ははーっ!』とかしこまり、慌てて出て行った。
一連の言動を傍で見ていたホビイとビット、それにエミル。
『流石金ぴか』と小人達は思う。
『やったね!』と当然の様に考えるエミル。
漸く事態が進展する。
少しホッとするアリュース。
もうひと踏ん張り。
部下が全員集まった。
信頼出来る腹心達、ざっと14名。
急に真剣な顔で、アリュースは部下達に問うた。
「これから俺は敵国の捕虜になる。お前達の覚悟を聞きたい。」
「それは、『戦って果てろ』と申されておるのですか!」
「我々は皆、あなたに忠誠を誓う者!」
「何処までもお供致します!」
血気盛んな部下達。
元々戦う為に付いて来たのだ。
相手が何人居ようとも、主君に忠誠を尽くすつもりだった。
しかし、次のアリュースの言葉に困惑する。
「いや、戦わずに降伏する。元々我等は、わざと生かされていたのだ。」
戦力が違い過ぎるとはいえ、《わざと生かされて》の文言は納得が行かなかった。
不満の様な、やる方無い部下達のモヤモヤを晴らすべく。
アリュースは、声のトーンを落として言う。
「信頼するお前達だから告白する。他言無用、分かるな?」
そして、これまでの事情を語り出す。
前から、兄である皇帝と共に命を狙われていた事。
兄の策略によりこの地へ遣わされた事。
この遠征は、国内の裏切者を炙り出す目的もあった事。
漸くその末端を掴んだ事。
そして何より、これは一種の政治亡命である事。
部下達は。
アリュースの淡々とした語り口を、ゴクリと唾を呑んで聞いていた。
そして何故少数で、皇帝の弟自ら敵地に乗り込むなんて無茶な所業が行われたかを。
納得するには、十分な動機だった。
いきり立つ部下達。
騎士道に反する、無礼千万な行為。
とても、じっとはしていられなかった。
それを諫める様に、アリュースは続ける。
「皆を騙した、試した様で申し訳無い。この中にも、向こうに通ずる者が居るやもしれん。その可能性が拭い切れなかったのだ。」
深々と頭を下げるアリュース。
逆にひれ伏す部下達。
主君に入らぬ心配を掛けさせてしまった、我等こそ非がある。
何でも甘んじて受ける覚悟。
アリュースは言った。
「その覚悟、しかと受け取った。これからも付いて来てくれるか?」
「愚問です!」
「何処までもお供しましょう!」
「ありがとう。ありがとう……。」
涙を零すアリュース。
やはり心細かったのだ。
敵地のど真ん中でじっと耐える事は、心に応える。
それが報われて嬉しかった。
『良かったね。』
耳元でそう囁くエミルに、ウインクで返すアリュースだった。
アリュースが駐屯していた村【スント】は、急に慌ただしくなっていた。
いきなりテュオからの軍が到着したのだ、当然だろう。
しかし『もてなしていろ』と命じたのは、他ならぬマナック卿。
極秘の命とは言え、軍を遣わした事を事前に知らせても良いのではないか?
そう思う村人も確かに居た。
大部分は、高度な政治的駆け引きだと感じていたが。
村人Aとしては、指示された通りに動くだけ。
何も詮索しない方が、気が楽だ。
皆、村中を駆け回っていた。
そこへ。
「アリュース様!敵軍の将が到着しました!」
「分かった。通してくれ。」
アリュースがそう言うと。
何人かの兵士に付き添われて、立派な甲冑を付けた騎士が参上した。
「私はセントリア所属の騎士【ミエール・エフ・ゴーム】と申します。お見知り置きを。」
「俺がこの軍の司令官、アリュースいや《ヘルメシア帝国皇帝シルベスタ3世の実弟、アリューセント・G・シルベスタ》である。」
名乗りを上げるアリュース。
そこに。
「漸くこの時が来ましたな。」
そう言って、騎士ゴームの陰からジューがひょこっと現れた。
途端にアリュースの顔が緩む。
「おお!この度は多大なお力添え、感謝致します。」
アリュースの中では、セントリア領主よりも小人族大叔父様の方がずっと格上なのだ。
だからジューには敬語だった。
ゴームとその付き添いは、その関係がややこしかった。
気を取り直して、ゴームが話を進める。
「これより、ヘルメシア軍全員を捕虜としてテュオへ連行いたす。宜しいな?」
それを聞いてジューが黙って頷くと、アリュースは悔しそうな素振りで返答した。
「致し方無い。軍の規模が違い過ぎる。ここは従おう。」
『これで如何?』と、アリュースはジューに目で合図。
『合格です』と目で返す。
「変なの……。」
と言いかけるホビイの口を、慌てて塞ぐビット。
小声で『察しろ!』と怒る。
『しまった』と言う顔をする、ホビイだった。
〔連行〕と言う建前上、腕を縄で軽く括るセントリア軍。
『痛くないですか?』『心遣い感謝する』といった会話が、ぼそぼそ交わされる。
実質、セントリア軍にとっては客人なのだ。
何かあればマナック卿に大目玉を食らう。
馬車に乗せられる敵軍。
スントの人々に、心ばかりのお礼を置いて行くセントリア軍。
村人は、皆笑顔で見送った。
馬車で揺られる道中。
小人族達が集落に帰る中1人残ったエミルに、アリュースは言う。
「君は良いのかい?帰らなくて。」
胸を張ってエミルは言った。
「《迎えに行く》って言ったからね。だから待つだけさ。約束は守るから、今回の様に。」
「随分信頼してるんだね、彼の事を。」
「勿論さ!親友だもの。」
「親友、ね……。」
妖精にそこまで言わせる男。
是非とも会ってみたいものだ。
しかしエミルの発言が本当なら、近く直々に……。
そう考えると、少し未来が楽しみになるアリュースだった。
クライスからの知らせに、小人族大叔父様のジューは感心と安堵。
儂等も遂に動く時が……。
さて、出かけるとしようかのう。
ジューは、自ら駆け回る事にした。
まず向かったのは、セントリアの首都テュオで籠っている領主【マナック卿】の屋敷兼城。
ジューは、お供の小人3人とマナック卿に面会。
クライスから届いた金の燕を見せる。
マナック卿は幻の錬金術師の存在を半信半疑で聞かされていたが、実際に動く証拠を見せられ事実である事を確信。
実はマナック卿の一族は錬金術師と行動を共にしていた事があり、その時の功績によりセントリアを任される事となったのだ。
故に宗主家とは、縁のある家柄だった。
その宗主家から生まれた奇跡の子を手助け出来るのは、この上無い喜びだった。
あらゆる角度から金の燕を眺めては、その美しさにため息を漏らすマナック卿。
すぐに、ジューが兼ねてから計画していた作戦を実行に移した。
「大変です!敵兵の大群が!」
アリュースの元へ、浮かれまくっていた部下が慌てて飛び込んできた。
アリュースは冷静に言う。
「案ずるな。予定通りだ。」
ジューからの連絡で、裏で蠢いていた連中のしっぽを掴んだと知った。
後は、〔抵抗したが止む無く捕らえられた〕と言う演技をしなければならない。
ヘルメシア帝国の中に居るであろう黒幕への真実発覚を、何としても遅らせなければ。
駆け込んで来た部下に、アリュースが命ずる。
「今すぐ、皆を招集せよ。」
『ははーっ!』とかしこまり、慌てて出て行った。
一連の言動を傍で見ていたホビイとビット、それにエミル。
『流石金ぴか』と小人達は思う。
『やったね!』と当然の様に考えるエミル。
漸く事態が進展する。
少しホッとするアリュース。
もうひと踏ん張り。
部下が全員集まった。
信頼出来る腹心達、ざっと14名。
急に真剣な顔で、アリュースは部下達に問うた。
「これから俺は敵国の捕虜になる。お前達の覚悟を聞きたい。」
「それは、『戦って果てろ』と申されておるのですか!」
「我々は皆、あなたに忠誠を誓う者!」
「何処までもお供致します!」
血気盛んな部下達。
元々戦う為に付いて来たのだ。
相手が何人居ようとも、主君に忠誠を尽くすつもりだった。
しかし、次のアリュースの言葉に困惑する。
「いや、戦わずに降伏する。元々我等は、わざと生かされていたのだ。」
戦力が違い過ぎるとはいえ、《わざと生かされて》の文言は納得が行かなかった。
不満の様な、やる方無い部下達のモヤモヤを晴らすべく。
アリュースは、声のトーンを落として言う。
「信頼するお前達だから告白する。他言無用、分かるな?」
そして、これまでの事情を語り出す。
前から、兄である皇帝と共に命を狙われていた事。
兄の策略によりこの地へ遣わされた事。
この遠征は、国内の裏切者を炙り出す目的もあった事。
漸くその末端を掴んだ事。
そして何より、これは一種の政治亡命である事。
部下達は。
アリュースの淡々とした語り口を、ゴクリと唾を呑んで聞いていた。
そして何故少数で、皇帝の弟自ら敵地に乗り込むなんて無茶な所業が行われたかを。
納得するには、十分な動機だった。
いきり立つ部下達。
騎士道に反する、無礼千万な行為。
とても、じっとはしていられなかった。
それを諫める様に、アリュースは続ける。
「皆を騙した、試した様で申し訳無い。この中にも、向こうに通ずる者が居るやもしれん。その可能性が拭い切れなかったのだ。」
深々と頭を下げるアリュース。
逆にひれ伏す部下達。
主君に入らぬ心配を掛けさせてしまった、我等こそ非がある。
何でも甘んじて受ける覚悟。
アリュースは言った。
「その覚悟、しかと受け取った。これからも付いて来てくれるか?」
「愚問です!」
「何処までもお供しましょう!」
「ありがとう。ありがとう……。」
涙を零すアリュース。
やはり心細かったのだ。
敵地のど真ん中でじっと耐える事は、心に応える。
それが報われて嬉しかった。
『良かったね。』
耳元でそう囁くエミルに、ウインクで返すアリュースだった。
アリュースが駐屯していた村【スント】は、急に慌ただしくなっていた。
いきなりテュオからの軍が到着したのだ、当然だろう。
しかし『もてなしていろ』と命じたのは、他ならぬマナック卿。
極秘の命とは言え、軍を遣わした事を事前に知らせても良いのではないか?
そう思う村人も確かに居た。
大部分は、高度な政治的駆け引きだと感じていたが。
村人Aとしては、指示された通りに動くだけ。
何も詮索しない方が、気が楽だ。
皆、村中を駆け回っていた。
そこへ。
「アリュース様!敵軍の将が到着しました!」
「分かった。通してくれ。」
アリュースがそう言うと。
何人かの兵士に付き添われて、立派な甲冑を付けた騎士が参上した。
「私はセントリア所属の騎士【ミエール・エフ・ゴーム】と申します。お見知り置きを。」
「俺がこの軍の司令官、アリュースいや《ヘルメシア帝国皇帝シルベスタ3世の実弟、アリューセント・G・シルベスタ》である。」
名乗りを上げるアリュース。
そこに。
「漸くこの時が来ましたな。」
そう言って、騎士ゴームの陰からジューがひょこっと現れた。
途端にアリュースの顔が緩む。
「おお!この度は多大なお力添え、感謝致します。」
アリュースの中では、セントリア領主よりも小人族大叔父様の方がずっと格上なのだ。
だからジューには敬語だった。
ゴームとその付き添いは、その関係がややこしかった。
気を取り直して、ゴームが話を進める。
「これより、ヘルメシア軍全員を捕虜としてテュオへ連行いたす。宜しいな?」
それを聞いてジューが黙って頷くと、アリュースは悔しそうな素振りで返答した。
「致し方無い。軍の規模が違い過ぎる。ここは従おう。」
『これで如何?』と、アリュースはジューに目で合図。
『合格です』と目で返す。
「変なの……。」
と言いかけるホビイの口を、慌てて塞ぐビット。
小声で『察しろ!』と怒る。
『しまった』と言う顔をする、ホビイだった。
〔連行〕と言う建前上、腕を縄で軽く括るセントリア軍。
『痛くないですか?』『心遣い感謝する』といった会話が、ぼそぼそ交わされる。
実質、セントリア軍にとっては客人なのだ。
何かあればマナック卿に大目玉を食らう。
馬車に乗せられる敵軍。
スントの人々に、心ばかりのお礼を置いて行くセントリア軍。
村人は、皆笑顔で見送った。
馬車で揺られる道中。
小人族達が集落に帰る中1人残ったエミルに、アリュースは言う。
「君は良いのかい?帰らなくて。」
胸を張ってエミルは言った。
「《迎えに行く》って言ったからね。だから待つだけさ。約束は守るから、今回の様に。」
「随分信頼してるんだね、彼の事を。」
「勿論さ!親友だもの。」
「親友、ね……。」
妖精にそこまで言わせる男。
是非とも会ってみたいものだ。
しかしエミルの発言が本当なら、近く直々に……。
そう考えると、少し未来が楽しみになるアリュースだった。
0
お気に入りに追加
59
あなたにおすすめの小説
最弱の英雄譚|才能にも環境にも恵まれなかった底辺の少年が3人の女冒険者と出会い、努力友情勝利で英雄へと成り上がる痛快大逆転冒険ファンタジー!
オニオン太郎
ファンタジー
ステータスが存在するファンタジー世界。それはステータスの高さで地位が決まる、苛烈な競争社会であった。そんな情勢の中、『どれだけレベルを上げてもステータスが上昇しない』という特性を背負った底辺の少年、ルース・マゾースキーは、ある日いつものようにいじめられている所を3人の女冒険者のパーティーに助けられる。
家無し、金無し、才能無しの最底辺のルースは、彼女らとの出会いをきっかけに、ステータス至上主義の競争社会の中で、最低値のステータスのまま、知恵と勇気と仲間の絆で、弱肉強食の残酷な世界を勝ちあがり、英雄へと昇りつめていく。
『努力は才能や環境の差を超えられないのか?』
『結局、人生の10割は運なのか?』
現代なら誰もが抱くこの大きな問いをテーマに、最弱の少年の痛快な逆転劇が始まる!
※なろうとか色々なサイトでも載っけてるよ!
異世界へ誤召喚されちゃいました~女神の加護でほのぼのスローライフ送ります~
モーリー
ファンタジー
⭐︎第4回次世代ファンタジーカップ16位⭐︎
飛行機事故で両親が他界してしまい、社会人の長男、高校生の長女、幼稚園児の次女で生きることになった御剣家。
保険金目当てで寄ってくる奴らに嫌気がさしながらも、3人で支え合いながら生活を送る日々。
そんな矢先に、3人揃って異世界に召喚されてしまった。
召喚特典として女神たちが加護やチート能力を与え、異世界でも生き抜けるようにしてくれた。
強制的に放り込まれた異世界。
知らない土地、知らない人、知らない世界。
不安をはねのけながら、時に怖い目に遭いながら、3人で異世界を生き抜き、平穏なスローライフを送る。
そんなほのぼのとした物語。
第一王子様は婚約者を捨ててまで幼馴染の事を愛したかったようです
新野乃花(大舟)
恋愛
貴族令嬢であるエリッサとの婚約関係をすでに結んでいたガラル第一王子。しかしそんな彼の心を誘惑したのは、隣国の王族令嬢であるレベッカだった。二人の関係は幼馴染であり、互いにその点に運命を感じる中でその距離は次第に近くなっていき、ついにガラルはエリッサとの関係を捨ててレベッカとの婚約を選ぶ決断を下した。半ば駆け落ちのような形で結ばれることとなった二人だったものの、その後すぐにガラルはレベッカの本性を知り、エリッサとの関係を切り捨てたことを後悔することになり…。
婚約破棄されたけど前世が伝説の魔法使いだったので楽勝です
sai
ファンタジー
公爵令嬢であるオレリア・アールグレーンは魔力が多く魔法が得意な者が多い公爵家に産まれたが、魔法が一切使えなかった。
そんな中婚約者である第二王子に婚約破棄をされた衝撃で、前世で公爵家を興した伝説の魔法使いだったということを思い出す。
冤罪で国外追放になったけど、もしかしてこれだけ魔法が使えれば楽勝じゃない?
妹とそんなに比べるのでしたら、婚約を交代したらどうですか?
慶光
ファンタジー
ローラはいつも婚約者のホルムズから、妹のレイラと比較されて来た。婚約してからずっとだ。
頭にきたローラは、そんなに妹のことが好きなら、そちらと婚約したらどうかと彼に告げる。
画してローラは自由の身になった。
ただし……ホルムズと妹レイラとの婚約が上手くいくわけはなかったのだが……。
俺しか使えない『アイテムボックス』がバグってる
十本スイ
ファンタジー
俗にいう神様転生とやらを経験することになった主人公――札月沖長。ただしよくあるような最強でチートな能力をもらい、異世界ではしゃぐつもりなど到底なかった沖長は、丈夫な身体と便利なアイテムボックスだけを望んだ。しかしこの二つ、神がどういう解釈をしていたのか、特にアイテムボックスについてはバグっているのではと思うほどの能力を有していた。これはこれで便利に使えばいいかと思っていたが、どうも自分だけが転生者ではなく、一緒に同世界へ転生した者たちがいるようで……。しかもそいつらは自分が主人公で、沖長をイレギュラーだの踏み台だなどと言ってくる。これは異世界ではなく現代ファンタジーの世界に転生することになった男が、その世界の真実を知りながらもマイペースに生きる物語である。
異世界でぺったんこさん!〜無限収納5段階活用で無双する〜
KeyBow
ファンタジー
間もなく50歳になる銀行マンのおっさんは、高校生達の異世界召喚に巻き込まれた。
何故か若返り、他の召喚者と同じ高校生位の年齢になっていた。
召喚したのは、魔王を討ち滅ぼす為だと伝えられる。自分で2つのスキルを選ぶ事が出来ると言われ、おっさんが選んだのは無限収納と飛翔!
しかし召喚した者達はスキルを制御する為の装飾品と偽り、隷属の首輪を装着しようとしていた・・・
いち早くその嘘に気が付いたおっさんが1人の少女を連れて逃亡を図る。
その後おっさんは無限収納の5段階活用で無双する!・・・はずだ。
上空に飛び、そこから大きな岩を落として押しつぶす。やがて救った少女は口癖のように言う。
またぺったんこですか?・・・
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる