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地球篇

10話

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           ~放課後~
「じゃあ、優君、帰ろっか?」
「ほやな!」
僕達は、階段を下りて(学校は屋上を合わせて三階建て、一年が一番奥に配置されている)、玄関に向かった。

「ここに、俺達に歯向かった一年が居るらしいな……!」
「腹括って出て来いや!」
昼休み、屋上でいびって来た不良の仲間が、校門の前で叫んでいて、他の生徒は近づこうとせず、教師も止めようとしない。
「優君、どうする? やる?」
「ほやな……、面倒事はさっさと終らせようか!」
「他の人達に迷惑、っちゅうか、彼奴等が迷惑掛けているんやけどな……」
僕達は、不良達の方に向かった。
「僕達やで、不良さん? 親分に教育しときや!」
「公共のスペースは、私物とちゃうんや言うてな!」
「何や、一年! 痛い目に遭わんと……」
「痛い目に遇っても学習出来ひん者が居るみたいやけど? あっ、勉強も出来ひんみたいでしたね? すんまへん?」
「このガキ! やってまえ!」
相変わらず、沸点低いな……。
「はっ!」
「ほいっ!」
「グハッ!」「ゴホッ!」
僕達は、不良達の攻撃を避け、鳩尾に打ち込み、殴って来た腕を掴んでは投げる、タックルして来た奴には膝蹴りを顎に打ち込み、掴んで来た奴には頭突きを喰らわせた(雄蔵さんは、コンクリートブロックを頭突きで割らせるから相当な石頭になった、余談だけど)。
「下校中の生徒の皆さん、お騒がせしました。騒ぎは収まりました。どうぞお通りください!」
「僕達がみっちり躾ますさかい、心配せえへんといてや?」

「先輩方?」
「弱い者を虐げ、強い者に媚びる、それは弱い者がする事やな? つまりは、あんた等は弱い者やっちゅう事や!」
「僕達が要求する事は、公共のスペースは、皆が平等に使うスペースで、あんた等の私的スペースにせえへん事で、脅しを立てへん事、暴力による自分達の鬱憤晴らしや目的実現を図らん事! まあ、当たり前の事なんやけどな、先輩?」
「この誓約書をあんた等の親分に渡すんやで?」
「写メも撮って置いたから、棄てて見せなかったりとかあったらわかるんやで? しっかりやってくださいよ?」
「優君、このぐらいにしとこか? 頼みますよ、先輩?」

 今度は、親分が出てくるんや……。僕達は、喧嘩王とかになりたい訳やないんやで? まあ、やっとる事は、自分達の方がヤクザ者みたいやけど……。
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