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【番外編】恋かもしれない(高校生編Ⅱ)
2.道端の告白
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晶は道場で剣道部の練習を見学して、雅治が着替えるのを待って一緒に校門を出た。
「晶、なんかすげえ、写真撮ってなかった?」
「うん。だって剣道してる雅治、すげえカッコいいんだもん。だけどあのお面が邪魔なんだよなあ。今度はあれ被らないでやってくれよ」
「は?何言ってんだよ」
笑いながら歩いていると、学校の塀の端にかかったところに佇んでいた二人組の女子高生に声をかけられた。
「あの、小田切さん。ちょっといいですか」
二人はお嬢様学校で有名な私立の女子校の制服を着ていた。
同じようなセミロングの染めていない黒髪。
パッと見ると双子のように似ている二人だが、よく見れば似ているのは背格好と髪型だけで、顔立ちは全く似ていない。
尖った顎に勝気な瞳の、誰が見ても美少女だと答えるだろう女の子と、もう一人は控えめな印象の平凡な容姿の女の子だった。
二人のうちの美少女の方が、声をかけてきた。
「なんですか」
雅治は足を止めて、言った。
その声の迷惑そうな響きに、美少女は一瞬怯んだように息を飲んだが、自分を奮い立たせるように唇をぎゅっと噛んで、言った。
「あの、よかったら、私とお付き合いしていただけませんか。もし、いま、付き合ってる人がいなかったら…」
「悪いけど」
雅治は、彼女が言葉を言い終わるのすら待たずに、簡単な言葉で拒絶した。
「行こう、晶」
もう話すことはない、というように晶を促して歩き出す。
しかし、美少女は諦めが悪かった。
「どうして、ダメなんですか。私、小田切さんのこと、本当に好きなんです」
美少女は、雅治の背中に向かって告白した。
勇気がいったのだろう。
声は震えていた。
「ハルカ」
と、一緒にいた平凡な容姿の女の子が心配そうに声をかけた。
「オレは君のこと、全く知らないし、君もオレのことを何も知らないのに、好きとか言われても迷惑なんだけど」
雅治は肩越しに顔だけ振り返って、言った。
「ひどいわ、そんな言い方しなくても」
美少女と一緒にいた友達が非難するように言うと、その言葉に触発されたように美少女は泣き出した。
雅治はその涙さえ迷惑だと言うように、ため息を吐いた。
「晶、行こう」
「あ、うん…」
晶は、二人を何度も振り返りながら、雅治の後を追いかけた。
「晶、なんかすげえ、写真撮ってなかった?」
「うん。だって剣道してる雅治、すげえカッコいいんだもん。だけどあのお面が邪魔なんだよなあ。今度はあれ被らないでやってくれよ」
「は?何言ってんだよ」
笑いながら歩いていると、学校の塀の端にかかったところに佇んでいた二人組の女子高生に声をかけられた。
「あの、小田切さん。ちょっといいですか」
二人はお嬢様学校で有名な私立の女子校の制服を着ていた。
同じようなセミロングの染めていない黒髪。
パッと見ると双子のように似ている二人だが、よく見れば似ているのは背格好と髪型だけで、顔立ちは全く似ていない。
尖った顎に勝気な瞳の、誰が見ても美少女だと答えるだろう女の子と、もう一人は控えめな印象の平凡な容姿の女の子だった。
二人のうちの美少女の方が、声をかけてきた。
「なんですか」
雅治は足を止めて、言った。
その声の迷惑そうな響きに、美少女は一瞬怯んだように息を飲んだが、自分を奮い立たせるように唇をぎゅっと噛んで、言った。
「あの、よかったら、私とお付き合いしていただけませんか。もし、いま、付き合ってる人がいなかったら…」
「悪いけど」
雅治は、彼女が言葉を言い終わるのすら待たずに、簡単な言葉で拒絶した。
「行こう、晶」
もう話すことはない、というように晶を促して歩き出す。
しかし、美少女は諦めが悪かった。
「どうして、ダメなんですか。私、小田切さんのこと、本当に好きなんです」
美少女は、雅治の背中に向かって告白した。
勇気がいったのだろう。
声は震えていた。
「ハルカ」
と、一緒にいた平凡な容姿の女の子が心配そうに声をかけた。
「オレは君のこと、全く知らないし、君もオレのことを何も知らないのに、好きとか言われても迷惑なんだけど」
雅治は肩越しに顔だけ振り返って、言った。
「ひどいわ、そんな言い方しなくても」
美少女と一緒にいた友達が非難するように言うと、その言葉に触発されたように美少女は泣き出した。
雅治はその涙さえ迷惑だと言うように、ため息を吐いた。
「晶、行こう」
「あ、うん…」
晶は、二人を何度も振り返りながら、雅治の後を追いかけた。
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