上 下
40 / 62
第五章≪甘い生活≫

7.ずっと一緒に

しおりを挟む
慣れない長湯でのぼせてしまったけれど、しばらく休んだら元気になった。
そういえば、お腹も空いていた。

夕食はお部屋に運んでくれた。
いかにも温泉宿という感じの懐石風の和食は、とても美味しかった。

兄は家ではまったくお酒は飲まないけど、「今日は飲もうかな」と言って、ビールをグラスに一杯だけ飲んだ。
浴衣姿でビールを飲む兄を見て、わたしたち、旅行してるんだな、って実感して、なんだか嬉しくなった。

夕食のあと、浴衣のまま宿の庭を散歩した。
本当は手を繋ぎたかったけど、兄妹ってバレてるから、無理だよね。

「わあ、お兄ちゃん、月が綺麗だね」
「ほんとだ。だけど、月が明る過ぎて星が見えないな」
「お兄ちゃん、旅行に連れて来てくれて、ありがとう。また、連れて来てね」
「ああ、もちろん」
「何回も何回も、だよ?」
「うん」
「ずっと一緒にいてくれる?」

目を逸らしてそう聞くと、兄はわたしの手首を掴んで自分に引き寄せて、抱きしめた。

「ずっと一緒にいる。もう、離さない」
「お兄ちゃん、見られちゃう…よ」
そう言いながら、わたしも兄の背中に腕を回して、ぎゅっとした。



***



部屋に戻ると、兄はわたしをお姫様抱っこして、ベッドに寝かせた。
キスしながら、浴衣の襟を広げて、胸を剥き出しに、されて。

兄は、夢中でわたしのおっぱいをしゃぶった。
お風呂で舐めたいって言ってた乳首も。

「ああっ!あん…あっん、あんっ」

いつも冷静な兄が、興奮しているのがわかって、いつもより、大きな声が出てしまう。

感じると、乳首がぴんと立つ。
おっぱいを揉まれながら乳首を強く吸われて、もう、あそこがすごく、濡れている。

浴衣の裾をまくって、兄の手が、そこに伸びた。
ショーツを脱がせて、指で、クリトリスを弄る。
お風呂でいかされたのに、また、気持ちよくなってしまった。

兄の舌は、おっぱいからおへそに移動して、もっと下に降りて太腿の内側にある。

柔らかい内腿を、跡をつけるように兄の唇が吸う。
きっと、そこには花弁のような紅い跡がついている。

「ああっ…お兄ちゃん…」

わたしは膝を立てて、自分から足を開いた。
兄が、あそこにキスしやすいように。
兄に、あそこを見せびらかすように。

兄の舌が、内腿から、そこに変わった。

「…あ!…はあっ…あっ…ん」
兄の舌は、熱い。
そこが、蕩けそうだ。

浴衣の帯はしたままだった。
おっぱいはむき出しになってるし、裾はまくられて、繁みも丸見えで、裸と変わらないのに、裸ではない。
なんだか、こういうのは全裸より淫らな感じがする。

「…ああっん…いいっ…そこ…気持ちいい…よ…っ」

じゅぶじゅぶと音がするほど激しくクリトリスをしゃぶられて、身体がびくんびくん、と震えた。

入り口をこじ開けるように、指であそこを広げながら、兄の舌が中まで入ってきて、襞をめくるように舐める。

熱くて濡れた舌が、生き物のように、わたしを、味わっている。

信じられないような快感が、その一点から身体全体に広がった。

「あ、あっ、あっ、いくっ!いっちゃうよ!ああっ!」

舌だけで、イカされた。
まだ、挿れてもらってないのに。

身体から力が抜けてぐったりしてると、兄が着ていた浴衣を脱いで、裸になって、わたしに覆い被さってきた。

「花音、まだ、出来る?」
耳元で、言う。
わたしは、頷いた。

「うん…挿れて。お兄ちゃんの…」

兄と繋がりたかった。
兄にも、気持ち良くなって欲しい。
わたしの身体で、気持ちよくなって。

兄は、わたしの顔を真上から見ながら、指でわたしの割れ目を弄った。

「ここに、なにをいれて欲しいの?花音」

兄の指が入ってきた。
兄に舐められて、一度イッていたそこは指一本でも、強烈に、鮮烈に、感じる。

「あっ!ああ!…お、おにいちゃんの…おにいちゃんの…オチンチンを挿れて!」

お風呂で、わたしがキスしたアレを。
大きくて硬いアレを。
奥まで挿れて、突いて欲しい。

「いいよ、挿れてあげる。花音のだよ…花音だけの」

兄は、わたしの片足を持ち上げて、熱く熟れて待ち侘びているそこに、挿れてくれた。

奥までわたしを満たして、また、わたしが達するまで、何度も何度も突いてくれた。

気持ち良すぎて、涙がこめかみを流れた。







第六章≪秘密≫に続く。








しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

身代わり婚~暴君と呼ばれる辺境伯に拒絶された仮初の花嫁

結城芙由奈 
恋愛
【決してご迷惑はお掛けしません。どうか私をここに置いて頂けませんか?】 妾腹の娘として厄介者扱いを受けていたアリアドネは姉の身代わりとして暴君として名高い辺境伯に嫁がされる。結婚すれば幸せになれるかもしれないと淡い期待を抱いていたのも束の間。望まぬ花嫁を押し付けられたとして夫となるべく辺境伯に初対面で冷たい言葉を投げつけらた。さらに城から追い出されそうになるものの、ある人物に救われて下働きとして置いてもらえる事になるのだった―。

だってお義姉様が

砂月ちゃん
恋愛
『だってお義姉様が…… 』『いつもお屋敷でお義姉様にいじめられているの!』と言って、高位貴族令息達に助けを求めて来た可憐な伯爵令嬢。 ところが正義感あふれる彼らが、その意地悪な義姉に会いに行ってみると…… 他サイトでも掲載中。

王子を身籠りました

青の雀
恋愛
婚約者である王太子から、毒を盛って殺そうとした冤罪をかけられ収監されるが、その時すでに王太子の子供を身籠っていたセレンティー。 王太子に黙って、出産するも子供の容姿が王家特有の金髪金眼だった。 再び、王太子が毒を盛られ、死にかけた時、我が子と対面するが…というお話。

アルバートの屈辱

プラネットプラント
恋愛
妻の姉に恋をして妻を蔑ろにするアルバートとそんな夫を愛するのを諦めてしまった妻の話。 『詰んでる不憫系悪役令嬢はチャラ男騎士として生活しています』の10年ほど前の話ですが、ほぼ無関係なので単体で読めます。

【R18】深層のご令嬢は、婚約破棄して愛しのお兄様に花弁を散らされる

奏音 美都
恋愛
バトワール財閥の令嬢であるクリスティーナは血の繋がらない兄、ウィンストンを密かに慕っていた。だが、貴族院議員であり、ノルウェールズ侯爵家の三男であるコンラッドとの婚姻話が持ち上がり、バトワール財閥、ひいては会社の経営に携わる兄のために、お見合いを受ける覚悟をする。 だが、今目の前では兄のウィンストンに迫られていた。 「ノルウェールズ侯爵の御曹司とのお見合いが決まったって聞いたんだが、本当なのか?」」  どう尋ねる兄の真意は……

どうやら夫に疎まれているようなので、私はいなくなることにします

文野多咲
恋愛
秘めやかな空気が、寝台を囲う帳の内側に立ち込めていた。 夫であるゲルハルトがエレーヌを見下ろしている。 エレーヌの髪は乱れ、目はうるみ、体の奥は甘い熱で満ちている。エレーヌもまた、想いを込めて夫を見つめた。 「ゲルハルトさま、愛しています」 ゲルハルトはエレーヌをさも大切そうに撫でる。その手つきとは裏腹に、ぞっとするようなことを囁いてきた。 「エレーヌ、俺はあなたが憎い」 エレーヌは凍り付いた。

恋するプリンセス ~恋をしてはいけないあなたに恋をしました~

田中桔梗
恋愛
エリー王女と側近レイの二人がそれぞれ物語を動かしていきます。 初めての恋に気づくまでのドキドキ感と恋と知った後の溢れる想い。 その後、禁忌を犯してしまう二人に待っていたのは、辛い別れだった。 どのようにして別れてしまうのか。 そしてどのようにしてまた出会うのか。 エリー王女は、どんなことがあってもレイをずっと愛し続けます。 しかし王女という立場上、様々な男性が言い寄り、彼女を苦しめます。 国同士の陰謀に巻き込まれるエリー王女が取るべき行動とは。 また、恋愛とは別のところで動き出すレイの過去。 十六歳の時、記憶を一切持たないレイがなぜ国王の第一側近に引き取られたのか。 この失われた記憶には大きな秘密が隠されており、明らかになった頃には転げ落ちるように物語が暗転していきます。 関わってくる四カ国が様々な思惑で動き出し、迫りくる魔の手に覆われます。 愛する人のために命を懸けるレイは、何度も危険な目に……。 そんな中、世間知らずの箱入り娘であったエリー王女は泣いているだけではありません。 様々な経験を得ながら成長し、前を向いて歩いていきます。 これは二人が苦難を乗り越え、幸せになるための物語です。

【完結】お飾りの妻からの挑戦状

おのまとぺ
恋愛
公爵家から王家へと嫁いできたデイジー・シャトワーズ。待ちに待った旦那様との顔合わせ、王太子セオドア・ハミルトンが放った言葉に立ち会った使用人たちの顔は強張った。 「君はお飾りの妻だ。装飾品として慎ましく生きろ」 しかし、当のデイジーは不躾な挨拶を笑顔で受け止める。二人のドタバタ生活は心配する周囲を巻き込んで、やがて誰も予想しなかった展開へ…… ◇表紙はノーコピーライトガール様より拝借しています ◇全18話で完結予定

処理中です...