あめが降ると~雨の影と~

ぺんた

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1雨の日

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今日は雨が降っていた いつもより楽しいかもしれない あなたは今何をしていますか

僕、石原未来は休み時間に日記にこう綴った これは半分日記 半分はあの子に宛てた手紙 勿論届くことのない手紙

授業はなんだかどの授業も眠たい、でも決して面白くないとか、別に聞かなくてもわかるし、と言うわけでもない
こんな退屈で、雨の降る日には必ずあの日を思い出す 流石に小さい頃の思い出なので 鮮明には覚えていない 少し修正が入っているかもしれないが、あの笑顔はちゃんと覚えている、
ふーっとため息をつくと、

「おーい、みらいくん?また自分の中にはいってたな」

そうやって僕の机に手を乗せて見下ろしているのは僕の親友である河野和樹

「悪いかよ、てか休み時間にここ来るなんて珍しいな。あれれ?さみしかったのかなー」

そうやってちょけてから上を見上げると和樹の顔が不機嫌になっていることが分かった、ちょっと言い方良くなかったかな、こいつ人間関係大切にしたい系だらかな こじらせると「僕が悪かったのかな」とか言い出すし こういうのは謝ったもん勝ちだ

「申し訳ございませんでした」
「で?、何の話し?」

和樹は少し口角をあげ言った

「隣に人が越してきた」

「へー、家族か?それにしては部屋が小さいか」

和樹は一人ぐらしで、こいつにも色々あるのだ、その話はまた今度

「そう、俺の隣にお姉さんが引っ越して来ます。と言っても、同級の女のコなんだけど」

へー てかそういうとこだよな、なんか拍子抜けする 先輩頑張ってください 大丈夫彼の一番はあなたですよ
僕が保証します(仮)
でも、一人でね... その子も何か訳ありかな、まぁ高校生で人暮らしはそこまで珍しくないか 

「それで、今日泊まり来る?」

え?もしかしてそれを聞きに来たのか、
それにしては前置きが長いし、唐突だな、、別に最初っから聞いてくれても良かったのに

「いくよ、今日何がいい?あーロールキャベツとかいいな、春だし。キャベツ絶対軟らかいぞ」
そう言うと、ちょっと嬉しそうに和樹は頷いて、やったーとポーズをした
多分和樹の家に使えそうなものは無さそうだしスーパー寄るか

ちょっと考えていると、和樹は後もう少しで時間になるから、と自分の席に帰っていった 僕はまた外を見てため息をついた


窓の外は雨、雨は学校を包むように、街を包むように振り続けていた
こんな日にはあの日を思い出す 傘を打つ雨の音、匂い君の笑顔、、
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