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第十三章
第四話 キャッツ守り抜け
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「必ずキャッツを守り抜く! ファイヤーボール!」
俺が放った火球はトーマンに飛んで行く。しかし奴を守るようにデスファンゴが間に入ると、持っていた棍棒で火球を防いだ。
「んんん~ん。魔物を狙わず僕を攻撃しますか。それも作戦の一つですよね。何せ、僕が所有している召喚石がこれだけしかないとは言っていない。これ以上増やされる前に、召喚者を倒そうとは、中々頭がキレるではないですか」
相手の情報を引き出そうとして、敢えてトーマンを狙ってみたが、やっぱり他にも召喚石を隠し持っていたか。
「作戦を変える! 魔物たちはあしらう程度にして、先にトーマンを倒す」
「分かりましたわ」
「はーい」
「了解した」
「サポートはお任せください」
「んんん~ん。僕の召喚した魔物を相手にしてくれないなんてつれないですね。なら、嫌でも相手をしてもらいましょう! お前たち、町民を攻撃しなさい」
作戦を変更することを仲間たちに告げると、それを妨害しようとトーマンも作戦を変えてきた。
くそう。どうしても魔物を相手にさせて、自分は体力を温存しようとしていやがる。
『ブヒヒ! 久しぶりの人間、俺の棍棒でぶっ潰す!』
デスファンゴが逃げ回る人に追いつき、握っている棍棒を振り下ろす。
「させるか! ゼイレゾナンス・バイブレーション」
魔法を発動したその瞬間、デスファンゴの持っている棘棍棒が砕ける。
棘棍棒と同じ周波数の音を出して振動を加え続けたことで、疲労破壊を起こした。
『ブヒ! 俺の得物が!』
「得物よりも自分の身の心配をしろ! アイシクル」
氷の魔法を発動して氷柱を生み出し、デスファンゴの肉体を貫く。
魔物は地面に倒れ、動かなくなった。
「よし、これで残り二体」
「シロウさん! 跳躍して!」
クロエの声が聞こえ、その場で跳躍した。その瞬間、先ほどまで立っていた地面が砕ける。
ロアリンググルートの音による攻撃か。だけど、俺たちには音を視認することのできるクロエがいる。彼女がいる限り、やつの攻撃は当たらない。
「サンキュークロエ! お陰で助かった」
「んんん~ん。まさか、こうも簡単にデスファンゴがやられるとは思ってもいませんでしたよ。やりますね。では、これならどうでしょう」
トーマンが指を鳴らす。だが、何も起きなかった。
今の音はハッタリか? それとも時間差で発動する? それとも……。
脳内に複数のパターンが思い浮かぶ。
ここは全ての可能性を考えて、その都度対処していくしかないよな。
『マリーさん! 音の波が来る! 右に飛んで』
「分かりましたわ……きゃ!」
クロエがマリーに避けるように指示を出し、それに従ったマリーが急に吹き飛ばされる。
「スピードスター」
その光景を見た瞬間、咄嗟に俊足魔法を唱え、吹き飛ばされたマリーに近づくと、彼女を受け止める。
『右に飛んだら当たるからね。キャハハ!』
クロエがニヤリと口角を上げながら嘲笑う。
『本当にこのエルフの女の能力は凄いな! ロアリングフルートの攻撃が見える』
「そいつはクロエじゃない! マネットライムが変身した姿だ!」
『御明察だ』
クロエがドロドロに溶けると、ゲル状のスライムに姿を変える。
『さて、次はどいつに姿を変えようか。互いに疑心暗鬼になり、仲間同士でやり合う。そんな光景が俺は大好きだ』
マネットライムが建物の陰に隠れた。また誰かに姿を変えて再び混乱させようとしているのだろう。
『キキキ』
「シロウさん、マリーさん! ロアリングフルートの攻撃が来る。後ろに跳躍して」
ロアリングフルートが横笛を口に持っていき、音色を奏でた瞬間、クロエが後ろに下がるように指示をする。
今度はどっちだ? 本物か? それともマネットライムの嘘か?
現状では判断することができない。だけど、ここは彼女を信じる。
マリーとキャッツを抱きしめ、後方に二度跳躍をして距離を空ける。だが、何も起きなかった。
今のは偽物のクロエの指示か? いや、それなら今頃俺たちは音の攻撃を喰らっているはず。
周囲を見渡すと、俺とマリーとキャッツがもう一人いた。
クロエは本物だったが、偽物の俺たちのほうに指示を出していたのだ。
「クロエ、どうして敵のサポートをしますの? まさか、あのクロエも偽物なのですの」
「いや、それはない。トーマンが新たに召喚石を使った様子がない以上は、彼女は本物だ。見分けがつかないから、敵を味方だと思い込んでしまうのは仕方がない」
早くマネットライムを倒す。それがこの状況を打破する一番の策だ。
この手はできることなら使いたくない。だけど、これしか今のところは方法が見つからない。だからやるしかない。
「マリーはここにいてくれ。俺はエリーザのところに行ってくる」
マリーから離れると、俺はキャッツを抱き抱えたままエリーザのところに向かう
「エリーザ、今持っている砂糖を全部俺にくれ!」
「砂糖ですわね。分かりましたわ」
サポート役のエリーザに駆け寄り、俺は彼女から砂糖の入った瓶を受け取る。
「ごめん」
「どうして謝る……わう! シロウさんこれはいったいどう言うことですの! 止めてくださいですわ!」
瓶を受け取った瞬間、蓋を開けてエリーザに砂糖をぶっかけた。
「説明している暇がない。だけど、これでマーキングは完了だ」
エリーザを砂糖塗れにした後、俺は砂糖に細工をしながらマリーのところに戻る。そして先程と同じことをした。
「これは砂糖ですの? シロウ、あなたはもしかして」
流石にマリーは一度見ているだけあって、俺が何をしようとしているのかが理解できたようだな。
軽く頷くと、続いてクロエ、ミラーカのところに向かい、同じようにぶっかける。
クロエもミラーカも本物で間違いない。
『んんん~ん。あなたはいったい何がしたいのですか? 仲間を砂糖塗れにして?』
俺の行動が異常に思えたのだろう。トーマンが尋ねてくる。
「これで砂糖塗れの仲間はマネットライムではないと証明された。砂糖が付着している者の言葉は信用できる」
『ほほう、でもそれだけではマネットライムを判別できませんよ。砂糖まで再現して、変身すれば済むはずですから』
「確かにそうだな。だけど、マネットライムは既に詰んでいる。なぁキャッツ」
『…………』
抱き抱えている獣に声をかけるも、返事をしてくれない。
どうしたんだ? いつもなら返事をしてくれると言うのに。
『んんん~ん。隙ありですよ』
キャッツに気を取られている間に、トーマンが足払いをしかけた。
やつの足が当たってしまい、バランスを崩して転倒しそうになる。
『んんん~ん。キャスコはいただきました』
踏ん張ってどうにか転倒を防いだ瞬間、トーマンにキャッツを奪われる。
『これで任務完了……ぎゃああああああああああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ! 身体が溶けるうううううううううううううううぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅ』
トーマンの叫び声を聞き、ニヤリと口角を上げる。
「引っかかったな! トーマンに化けたマネットライム」
トーマンだったものがゲル状となり、スライムの身体は溶けて地面に落ちる。
『どうしてバレた! 俺の策は完璧だったはず』
「次に化けるとしたら、意外性を突いてくるだろうと思った。それなら、召喚者であるトーマンが適している」
『まさか、あの男と入れ替わっていたことまでバレていた。くそう、どうして俺の身体が溶ける』
「お前たちスライムの身体は、コロイドと言う現象で成り立っている。スライムの肉体に砂糖が触れると、砂糖の粒子が浸透圧によって水分が出て、ドロドロにさせることができる」
『砂糖だと! そんなもの触れた覚えがないぞ! まさか!』
マネットライムの言葉を聞き、再び口角を上げる。
「そのまさかだ。お前が奪ったキャッツは砂糖を固めて作った砂糖菓子だ。俺は先の展開を予想して砂糖を固めてキャッツの形に型取り、偽物を用意した。元々の狙いはキャッツだからな。絶対に食い付いてくると思った」
ポケットに手を突っ込み、石があることを確認する。
本当に偶然だったが、たまたまトーマンから召喚石を受け取ったままにしておいて正解だった。
キャッツ、嫌だろうが、少しの間我慢してくれ。
「さて、終わりにしよう。お前たちスライムは、核を破壊しない限り生き続けるからな。アイシクル」
氷の呪文を唱えて氷柱を生み出し、スライムの核を破壊する。
「さて、残りはロアリングフルートだけだが、お前もそろそろやられてくれよな。アスフィケイション」
空中に浮遊している猿顔の魔物を見ながら魔法を発動する。その瞬間、ロアリングフルートは地面に落下した。
『キキキ』
「お前には筋肉が骨に変わる呪いをかけた。これで関節の可動性が失われ、動くことができない。ウォーターカッター」
今度は水の魔法を唱えて一ミリほどの細さにすると、魔物の顔面に向けて放つ。水圧により、魔物の頭は吹き飛ばされた。
「これで終わったな」
全ての魔物を倒し、周囲を警戒する。
あの男の気配がしないな。どこかに逃げやがったのか?
「キャッツ、居心地が悪かったよな。出ておいで」
ポケットから召喚石を取り出すと、地面に投げる。
石が割れ、中からキャッツが現れた。
『ワンワン』
「ごめんな。居心地が悪かっただろう」
キャッツ抱き抱えると、もう一度周囲を確認する。
またあの男がキャッツを狙ってくるかもしれないなぁ。これからは警戒しないと。
俺が放った火球はトーマンに飛んで行く。しかし奴を守るようにデスファンゴが間に入ると、持っていた棍棒で火球を防いだ。
「んんん~ん。魔物を狙わず僕を攻撃しますか。それも作戦の一つですよね。何せ、僕が所有している召喚石がこれだけしかないとは言っていない。これ以上増やされる前に、召喚者を倒そうとは、中々頭がキレるではないですか」
相手の情報を引き出そうとして、敢えてトーマンを狙ってみたが、やっぱり他にも召喚石を隠し持っていたか。
「作戦を変える! 魔物たちはあしらう程度にして、先にトーマンを倒す」
「分かりましたわ」
「はーい」
「了解した」
「サポートはお任せください」
「んんん~ん。僕の召喚した魔物を相手にしてくれないなんてつれないですね。なら、嫌でも相手をしてもらいましょう! お前たち、町民を攻撃しなさい」
作戦を変更することを仲間たちに告げると、それを妨害しようとトーマンも作戦を変えてきた。
くそう。どうしても魔物を相手にさせて、自分は体力を温存しようとしていやがる。
『ブヒヒ! 久しぶりの人間、俺の棍棒でぶっ潰す!』
デスファンゴが逃げ回る人に追いつき、握っている棍棒を振り下ろす。
「させるか! ゼイレゾナンス・バイブレーション」
魔法を発動したその瞬間、デスファンゴの持っている棘棍棒が砕ける。
棘棍棒と同じ周波数の音を出して振動を加え続けたことで、疲労破壊を起こした。
『ブヒ! 俺の得物が!』
「得物よりも自分の身の心配をしろ! アイシクル」
氷の魔法を発動して氷柱を生み出し、デスファンゴの肉体を貫く。
魔物は地面に倒れ、動かなくなった。
「よし、これで残り二体」
「シロウさん! 跳躍して!」
クロエの声が聞こえ、その場で跳躍した。その瞬間、先ほどまで立っていた地面が砕ける。
ロアリンググルートの音による攻撃か。だけど、俺たちには音を視認することのできるクロエがいる。彼女がいる限り、やつの攻撃は当たらない。
「サンキュークロエ! お陰で助かった」
「んんん~ん。まさか、こうも簡単にデスファンゴがやられるとは思ってもいませんでしたよ。やりますね。では、これならどうでしょう」
トーマンが指を鳴らす。だが、何も起きなかった。
今の音はハッタリか? それとも時間差で発動する? それとも……。
脳内に複数のパターンが思い浮かぶ。
ここは全ての可能性を考えて、その都度対処していくしかないよな。
『マリーさん! 音の波が来る! 右に飛んで』
「分かりましたわ……きゃ!」
クロエがマリーに避けるように指示を出し、それに従ったマリーが急に吹き飛ばされる。
「スピードスター」
その光景を見た瞬間、咄嗟に俊足魔法を唱え、吹き飛ばされたマリーに近づくと、彼女を受け止める。
『右に飛んだら当たるからね。キャハハ!』
クロエがニヤリと口角を上げながら嘲笑う。
『本当にこのエルフの女の能力は凄いな! ロアリングフルートの攻撃が見える』
「そいつはクロエじゃない! マネットライムが変身した姿だ!」
『御明察だ』
クロエがドロドロに溶けると、ゲル状のスライムに姿を変える。
『さて、次はどいつに姿を変えようか。互いに疑心暗鬼になり、仲間同士でやり合う。そんな光景が俺は大好きだ』
マネットライムが建物の陰に隠れた。また誰かに姿を変えて再び混乱させようとしているのだろう。
『キキキ』
「シロウさん、マリーさん! ロアリングフルートの攻撃が来る。後ろに跳躍して」
ロアリングフルートが横笛を口に持っていき、音色を奏でた瞬間、クロエが後ろに下がるように指示をする。
今度はどっちだ? 本物か? それともマネットライムの嘘か?
現状では判断することができない。だけど、ここは彼女を信じる。
マリーとキャッツを抱きしめ、後方に二度跳躍をして距離を空ける。だが、何も起きなかった。
今のは偽物のクロエの指示か? いや、それなら今頃俺たちは音の攻撃を喰らっているはず。
周囲を見渡すと、俺とマリーとキャッツがもう一人いた。
クロエは本物だったが、偽物の俺たちのほうに指示を出していたのだ。
「クロエ、どうして敵のサポートをしますの? まさか、あのクロエも偽物なのですの」
「いや、それはない。トーマンが新たに召喚石を使った様子がない以上は、彼女は本物だ。見分けがつかないから、敵を味方だと思い込んでしまうのは仕方がない」
早くマネットライムを倒す。それがこの状況を打破する一番の策だ。
この手はできることなら使いたくない。だけど、これしか今のところは方法が見つからない。だからやるしかない。
「マリーはここにいてくれ。俺はエリーザのところに行ってくる」
マリーから離れると、俺はキャッツを抱き抱えたままエリーザのところに向かう
「エリーザ、今持っている砂糖を全部俺にくれ!」
「砂糖ですわね。分かりましたわ」
サポート役のエリーザに駆け寄り、俺は彼女から砂糖の入った瓶を受け取る。
「ごめん」
「どうして謝る……わう! シロウさんこれはいったいどう言うことですの! 止めてくださいですわ!」
瓶を受け取った瞬間、蓋を開けてエリーザに砂糖をぶっかけた。
「説明している暇がない。だけど、これでマーキングは完了だ」
エリーザを砂糖塗れにした後、俺は砂糖に細工をしながらマリーのところに戻る。そして先程と同じことをした。
「これは砂糖ですの? シロウ、あなたはもしかして」
流石にマリーは一度見ているだけあって、俺が何をしようとしているのかが理解できたようだな。
軽く頷くと、続いてクロエ、ミラーカのところに向かい、同じようにぶっかける。
クロエもミラーカも本物で間違いない。
『んんん~ん。あなたはいったい何がしたいのですか? 仲間を砂糖塗れにして?』
俺の行動が異常に思えたのだろう。トーマンが尋ねてくる。
「これで砂糖塗れの仲間はマネットライムではないと証明された。砂糖が付着している者の言葉は信用できる」
『ほほう、でもそれだけではマネットライムを判別できませんよ。砂糖まで再現して、変身すれば済むはずですから』
「確かにそうだな。だけど、マネットライムは既に詰んでいる。なぁキャッツ」
『…………』
抱き抱えている獣に声をかけるも、返事をしてくれない。
どうしたんだ? いつもなら返事をしてくれると言うのに。
『んんん~ん。隙ありですよ』
キャッツに気を取られている間に、トーマンが足払いをしかけた。
やつの足が当たってしまい、バランスを崩して転倒しそうになる。
『んんん~ん。キャスコはいただきました』
踏ん張ってどうにか転倒を防いだ瞬間、トーマンにキャッツを奪われる。
『これで任務完了……ぎゃああああああああああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ! 身体が溶けるうううううううううううううううぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅ』
トーマンの叫び声を聞き、ニヤリと口角を上げる。
「引っかかったな! トーマンに化けたマネットライム」
トーマンだったものがゲル状となり、スライムの身体は溶けて地面に落ちる。
『どうしてバレた! 俺の策は完璧だったはず』
「次に化けるとしたら、意外性を突いてくるだろうと思った。それなら、召喚者であるトーマンが適している」
『まさか、あの男と入れ替わっていたことまでバレていた。くそう、どうして俺の身体が溶ける』
「お前たちスライムの身体は、コロイドと言う現象で成り立っている。スライムの肉体に砂糖が触れると、砂糖の粒子が浸透圧によって水分が出て、ドロドロにさせることができる」
『砂糖だと! そんなもの触れた覚えがないぞ! まさか!』
マネットライムの言葉を聞き、再び口角を上げる。
「そのまさかだ。お前が奪ったキャッツは砂糖を固めて作った砂糖菓子だ。俺は先の展開を予想して砂糖を固めてキャッツの形に型取り、偽物を用意した。元々の狙いはキャッツだからな。絶対に食い付いてくると思った」
ポケットに手を突っ込み、石があることを確認する。
本当に偶然だったが、たまたまトーマンから召喚石を受け取ったままにしておいて正解だった。
キャッツ、嫌だろうが、少しの間我慢してくれ。
「さて、終わりにしよう。お前たちスライムは、核を破壊しない限り生き続けるからな。アイシクル」
氷の呪文を唱えて氷柱を生み出し、スライムの核を破壊する。
「さて、残りはロアリングフルートだけだが、お前もそろそろやられてくれよな。アスフィケイション」
空中に浮遊している猿顔の魔物を見ながら魔法を発動する。その瞬間、ロアリングフルートは地面に落下した。
『キキキ』
「お前には筋肉が骨に変わる呪いをかけた。これで関節の可動性が失われ、動くことができない。ウォーターカッター」
今度は水の魔法を唱えて一ミリほどの細さにすると、魔物の顔面に向けて放つ。水圧により、魔物の頭は吹き飛ばされた。
「これで終わったな」
全ての魔物を倒し、周囲を警戒する。
あの男の気配がしないな。どこかに逃げやがったのか?
「キャッツ、居心地が悪かったよな。出ておいで」
ポケットから召喚石を取り出すと、地面に投げる。
石が割れ、中からキャッツが現れた。
『ワンワン』
「ごめんな。居心地が悪かっただろう」
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