Sランク昇進を記念して追放された俺は、追放サイドの令嬢を助けたことがきっかけで、彼女が押しかけ女房のようになって困る!

仁徳

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第三章

第四話 クロエ、追放されたのなら俺のところにこい!

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 無理やり洞窟から引き離された俺は、地面に四つん這いになりながら荒い呼吸をしているスキンヘッドの仲間たちを見て、小さく溜息を吐く。

 こいつらがいなかったら、あんな敵は今ごろ倒して先に進んでいたと言うのに。

 そんなことを考えていると、スキンヘッドの男がクロエに近づく。

「クロエ! お前はさっき、皆が必死になって戦っている間、何でぼーと突っ立っていた!」

「でも……私はあくまでポーター……戦闘には参加できません」

「あー! 何言っていやがる! よく聞こえねぇ! もっとはっきりいいやがれ!」

「ですから……私はあくまでポーター……戦闘には参加できません」

「き・こ・え・ねー! もっと、お腹の底から声を出しやがれ!」

 再び、スキンヘッドの男がクロエにいちゃもんをつけてくる。

 俺はまた彼女を助けようとして、エルフの女の子に近づく。クロエを助けたいと思うのは、彼女がパーティーを追放される前の俺と似ているからなのだろう。

「おい――」

 それ以上は暴言を言わないように男に言おうとすると。

「もういい! お前のような役に立たないようなポーターは俺のパーティーには必要ない! クビだ! 容姿がいいからパーティーに加えてやったのに、お前のようなお荷物はもういらね!」

 そう言って彼は俺のほうを見た。

「悪いが、今は気分が胸糞悪い。ダンジョンの調査は、また明日にしよう」

 言葉を吐き捨てると、彼は仲間を引きつれ、俺たちから離れていく。

「本当にムカつきますわ! シロウ、早くあの男にボールドヘッドにさせる魔法を放ってくださいな」

 マリーがスキンヘッドの男をボールドヘッドに変えるように言ってくる。

 確かに彼は自分かってだ。自分が世界の中心にいるかのように考えている。少しぐらいなら、痛い目に遭わせてもいいだろう。

 俺はある意味呪いのような魔法を唱える。

「ヘヤレス」

 スキンヘッドの男に呪いの類の魔法を放つ。

「あの男には毛なしの魔法をかけた。明日には薄い髪の毛すらなくなっているだろう」

「本当ですの! さすがシロウですわ! ワタクシ、胸がスーッとしましたわ」

 魔法を使ったことを言うと、マリーが喜びの声を上げる。どうやら彼女は本気で信じているようだ。確かにあの男には、毛が二度と生えなくなる魔法をかけた。

 だけど、実物を見ていないのに喜ぶのは時期尚早。

 それでも、あんなに喜んでくれているのを見ると、何だか気恥ずかしい思いだ。

「それよりも、クロエはこれからどうする?」

「パーティーを……追放されたので……実家に……帰ろうかと」

 今にも消えそうなほど弱々しい声で、クロエは実家に帰ると言った。

「そうか、それは非常にもったいないな」

「え?」

 俺の言葉が意外だったのだろう。クロエは小さい声を出しながら、驚いた表情を見せる。

「だって、エルフというだけで、君は人間よりも有能な存在だ」

「ですが、シロウほどではありませんわ。彼女が本当に有能であることは、ワタクシも認めますが、あくまでも二番、一番はシロウです。そしてシロウの一番になるのはワタクシですが」

 途中でマリーが口を挟んできたが、俺はそのまま続きを語る。

「特に、ロアリングフルートとの戦いでは、エルフの生まれながらに持った能力、つまり、君自身の活躍が必須だ。だから、良ければ俺のパーティーに入ってくれないか」

 俺はクロエをパーティーに誘う。

「ちょっと、ちょっと、どうしてクロエにはすんなりパーティーに入るようにお願いするのですの! ワタクシのときには、なんか理由をつけてソロになろうとしていたですのに!」

「だって、あのときとは状況が違うじゃないか。パーティー解散に金がかかるようになった以上は、パーティーで依頼をこなすのが一番。だったら、効率を考えれば有能な人材は多いほうがいい」

 俺の説明に納得がいかないのか、マリーはどうやら拗ねたらしく、頬を膨らませる。

「そんな……私が有能だなんて」

 信じ切れないのか、クロエは謙遜を始める。

「クロエ、謙遜も言いかたによっては嫌味に聞こえますわよ。シロウが認めたのですから、自信をもってくださいませ」

 顔をプイッと横に向けながら、マリーは彼女に言う。俺が彼女を欲していることに対して、面白みを感じていないのだろう。

「わかり……ました。でも……見ての通り、私は……声が小さいです……五十歳の頃までは……普通に声が出ていたのですが……突然……声が出しづらくなり……喋ると……少しだけ……苦しくなります」

「五十歳の頃って! クロエは今何歳ですの!」

 彼女が五十歳の頃に声が出し辛くなったと聞き、マリーが大きめの声音で尋ねる。

「え? 今は百六十歳……ですけど」

「百六十! 全然そんな風には見えませんわ!」

 クロエの実年齢を知り、マリーは両手を頬に置いて驚く。

 どうやらマリーは、エルフの若さの秘訣について知らないようだ。

 これはあくまでも、魔学者のスキルの副賞としてついてきた異世界の知識を参考に、俺なりに理論を立てたものだ。エルフの身体は人間の身体とは違い、細胞のコピーミスが起きにくい。

 生き物は身体を構成している細胞でできているが、その細胞が死ぬと新しい細胞が産まれる。その時に正常ではない細胞が産まれ、それが増殖することで生き物は老化してしまう。

 だけど、エルフの身体の細胞は、コピーミスの回数が少ない、なので、人間と比べると寿命が長く、老けにくい体質なのだ。

「マリー、クロエはさっき、話すのも少しキツイと言っていたじゃないか。あんまり彼女を喋らせるなよ。クロエ、今から質問をするが声に出さなくていい。少し聞いてもいいか?」

 彼女に尋ねると、エルフの女の子は首を縦に振る。

「それじゃあ、言葉を話すとき、一番辛い部分はどこだ?」

 俺は辛い部分はどこなのかを尋ねる。しかし彼女は首を横に振った。

「どこも辛くはないですの? 普通に考えれば喉でしょうに?」

「確かに普通に考えれば、喉が一番に考えられる。だけどそこに痛みがないと言うことはおそらく呪いの類なのだろう」

 俺は異世界の知識を元に、新たな魔法を考える。

「パースペクティブ」

 俺は透視魔法を唱えた。人の目は、物質が電磁波を吸収した波長を色として見る。

 魔法でクロエに対して電磁波の吸収、散乱が生じないようにさせ、魔法の使用者である俺にだけ透けて見えるようにした。

「ブッ!」

 初めてこの魔法にトライした瞬間、俺の魔法は失敗してしまった。いや、ある意味成功と言ってもいいのかもしれない。俺の魔法は中途半端に終わり、彼女の着用している衣服だけが透けて見えた。

 俺の目には、生まれたままの姿のクロエが映り出される。エルフ特有の小ぶりな胸ながらも、どこか張りがあり、芸術的な美しささえ感じられる。

 男としての悲しい性だからだろう。思わず俺のムスコが反応しそうになる。

 落ち着け俺のムスコ! 今は荒ぶるときではない! 静まれ! 今は真の姿を見せるときではない!

「はぁ、はぁ、はぁ、はぁ」

 変な葛藤をしてしまっているからか、次第に呼吸が荒くなっていることに気づく。

「シロウ大丈夫ですの! 呼吸が荒々しくて何だか変ですわよ」

「だ、大丈夫だ。ちょっと、クロエを調べるために使った魔法が思ったのよりもきつかっただけだ」

 心配してくれるマリーに対して、俺は咄嗟に嘘を吐く。

 よし、もう一度だ。今度は失敗しない。

 精神を集中させ、もう一度トライする。

 すると今度は、俺の目にはクロエの身体の内側が見えた。

 声帯部分が腫れている。そして僅かに魔力が感じられた。俺の睨んだとおり、呪いにより声が出し辛くされている。

 原因がわかればこっちのものだ。その呪いを取り除けばいい。

「アンティ・インフラマトリーエージェント」

 俺は喉の呪いに特効を持つ回復魔法を唱える。

「これでよし、どうだ? 何か喋ってみてくれ」

「え、いきなりそう言われても……あれ? 全然苦しくない! 嘘! あんなに話すと苦しかったのに! 何も感じなくなっている!」

 どうやら呪いを解くことに成功したようだ。

 あまりにも嬉しかったのだろう。クロエは予想以上にはしゃいでいた。

「本当にありがとう! あなたは私の恩人だよ! 本当に神様のような人だね」

 呪いを解いた途端、クロエはハイテンションで言葉を連ねる。元々は明るく元気なエルフだったのだろう。そして呪いによって声が上手くだせずに、次第に引っ込み思案な正確になっていたのかもしれない。

「本当にありがとう。これで普通に暮らせられる。今日からよろしくリーダー」

 もう一度彼女はお礼を言うと、俺の腕に自身の腕をからませる。

 すると、クロエの控えめな胸が俺の腕に当たり、先ほど透視魔法を使った際の記憶が思い出された。

「ちょっと、クロエ! 何どさくさに紛れてシロウに腕を絡めているのですの! シロウはワタクシのものですわよ」

 今度はマリーが反対側の腕に自身の腕を絡め、対抗するかのように胸を押しつける。クロエよりも大きい胸の感触が腕に伝わった。

「別にいいではないですか? シロウさんの腕は二つ、二人で共有すれば」

「そんな訳にはいきませんわ!」

「頼むから二人とも喧嘩しないでくれ」

 こうして、俺のパーティーにクロエが正式加入することになった。











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