89 / 122
第七章
第三話 アバン子爵の息子、屈辱を受ける
しおりを挟む
アバン子爵の別邸のある小島に辿り着いた俺たちは、アバン子爵の関係者たちから手荒い歓迎を受けた。
次々に飛んで来る魔法を躱し、砂浜に着地すると男が声を上げる。
「お前たち、一体何者だ! ここが我らアバン子爵の保有する島だと分かっての侵入か!」
男は赤い短髪に青い瞳をしており、顔立ちの整ったイケメンだ。首にはネックレス、指には指輪と言った高価な装飾品を身に付けている。
もしかして、この男がアバン子爵の息子か。
「もう一度問うぞ。お前たちは何者だ? 五秒以内に答えなければ敵と見做して排除する」
アバン子爵の息子と思われる男がこちらに指を差し、答えるように要求してくる。
五秒も時間をくれるなんて余裕だな。それだけあれば、俺が魔法を使ってこの場にいる彼らを一瞬で行動不能にすることなんてできるのに。
「ご主人様、こいつらは時間以内に答えなければ排除するって言っているけど、わたしたちが近付いただけで攻撃をしてきた。最初からわたしたちのことを敵扱いしているよ。だからわたしがこいつらを逆に排除しても良い?」
「それはダメだ。メリュジーナだと手加減できないだろう。モンスター相手ならともかく、人間相手では命を奪う危険性もある」
「お前たち! 何をこそこそと話し合っている! 今から五秒数えるからな!1、2、3――」
まだ彼がカウントダウンを始めていなかったので、俺たちは話し合っていた。しかし男がカウントし始めた以上は、呑気に話し合っている場合ではない。
素直に話したところで信じてくれる保証はないだろうし、ここは落ち着いて話し合いができる環境作りから始めた方が良さそうだな。
「4、5! 五秒経ったぞ! 何も答えない以上、お前たちは敵だ。これより――」
「スリープ!」
「お前……たち……を……あれ? なんだか……眠く」
アバン子爵の関係者たち全員に睡眠魔法を放ち、脳内に睡眠物質を増幅させる。それにより脳が眠るように指示を出し、彼らは眠ってしまった。
「これでよし。取り敢えずは抵抗しないようにするか。リストレイント」
続けて拘束魔法を唱える。
これは氷の拘束魔法であるシャクルアイスとはまた違った魔法だ。始めて使ってみたが、果たしてどんな感じで身動きを封じるのだろうか?
魔法が発動し、アバン子爵の関係者たちが次々と拘束される。
しかしその光景を見た瞬間、思わず顔を引き攣ってしまう。
「ご主人様、いくらなんでもこれはどうかと思うよ」
「すまない。俺も始めて使った魔法だからこんなにたくさんの種類があるとは思わなかった。こんなことになるなんて、さすがの俺でも予想できなかったよ」
拘束魔法により、アバン子爵の関係者たちは全員拘束することに成功した。しかし捉える方法が問題だったのだ。
縄で手足を縛っていたり、網で捉えられたり、鉄の牢のようなものに入れられている者はまだマシだ。しかし、アバン子爵の息子と思われる男は、亀甲縛りをされており、口には猿轡を噛まされている。
まさかこんなにバライティ豊富だとは思わなかった。もしかしたらこの魔法は、ランダムで発動するのかもしれないな。
「んん! んんん! ん~んん!」
どうしようかと悩んでいると、アバン子爵の息子だと思われる男が目を覚ましたようで、声を上げた。しかし猿轡があるせいで何を言っているのかが分からない。
なんだか可哀想だし、猿轡くらいはとってやるか。
男に近づき、彼の口を拘束している猿轡を取り外す。
「おのれ! 子爵の息子であるこの僕に、なんてことをしてくれるんだ!」
「悪いな。俺たちは元々から対話をするつもりだったのだが、お前が攻撃的だったから抵抗できないようにさせてもらった」
「だからと言って、どうして僕だけこんな辱めを受けるようなことをする!」
「それはすまないと思っている。あの魔法はランダムなんだ。運が悪かったと思ってくれ」
「絶対に許さない! 僕は子爵の息子なんだぞ! 貴族に対してこんなことをする愚民は粛清だ! 貴族の力を思い知れ! うおおおおおおおおぉぉぉぉぉぉぉぉ!」
アバン子爵の息子が声を上げると、彼の肉体が異常に膨れ上がる。すると、抑えきれなくなった縄が千切れ、拘束魔法は効力を失った。
筋肉増強系の魔法か? いや、無詠唱であったとしても、魔法名を口に出していない。でも、だからと言ってアイテムの類いを使った形跡は見当たらない。
もしかして時間差で発動する魔法を事前に使っていたのか。
「クハハハハ! どうだ! この鍛え上げられた筋肉を! 僕は強い! 最強だ!」
確かに今の彼は攻撃力も防御力も上がっていそうだな。まぁ、筋肉量が増えただけなら、サルコペニアを使って筋肉の量を激減させれば良いだけの話だ。やつの筋肉が元通りになったところでぶん殴れば、大人しくなるだろう。
「サルコペニア!」
魔法を発動してアバン子爵の息子の体を弱体化させる。筋肉の元となる筋タンパク質の分解が、筋タンパク質の合成を上回せる。それにより筋肉の量を減少させた。
魔法の影響を受け、先ほどまで膨れ上がった筋肉が萎んでいく。
「そんなバカな! 僕の筋肉が!」
「そんなに筋肉が欲しいなら、魔法に頼らずに自分で鍛えれば良いだろうが! エンハンスドボディー」
強化魔法を使い、脳のリミッターを外して一時的に限界に近い力を引き出す。
アバン子爵の息子に拳を叩き込むと、彼は吹き飛ばされて砂浜を転がって行く。
まぁ、俺も魔法に頼ってはいるが、この魔法は本来制御されている眠った力を引き出す魔法だからな。つまり、俺自身の力と言っても間違いはないだろう。
「ゴホッ、ゴホッ、ガハッ」
ダメージを受け、苦しそうにしている男に近付く。あそこまで苦しんでいれば、もう抵抗しようとする気なんて起きないだろう。
「お前、アバン子爵の息子と言ったな」
「ああ、僕の名はストライク・アバンだ。お前は……いったい何者なんだ?」
「魔族から仲間を守りに来たただの旅人だ。お前……ルナさんのことはどう思っている?」
「ルナ? ああ、一応僕の婚約者とかなっているあの女か。別にあんな女のことなどどうでも良い。父上が決めた婚約である以上は、形的には彼女と婚約はする。だが、その後は愛人扱いだろうな。聞いた話しだと、僕との婚約が嫌で逃げ出し、世界を旅していたとか言うではないか。そんな女性らしくない女なんか願い下げだね。まぁ、欲求が溜まった時くらいは処理役として使って上げても……ぶへぇ!」
男の言葉をこれ以上聞きたくなかったので、彼の顔面を殴る。すると強化された肉体による影響か、彼の顔は歪み、殆どの歯が折れたり外れたりしていた。
「よ……よくもぼきゅにこんなひふちをしてくれひゃな。ゆ、ゆるひゃない」
歯がなくなっているので何て発音しているのか分からない。しかし、俺に対して憎悪の目を向けていることは分かった。
彼が腕を震えさせながら指をパチンと鳴らした瞬間、彼らが乗っていた船が爆発したかと思うと、爆炎の中からモンスターが現れた。
羊のような角を持ち、モフモフの毛に包まれている。顔はどちらかと言うと犬に近く、鋭い牙や爪があった。
「きゃふぱーふ、あいふらをたほふんだ」
次々に飛んで来る魔法を躱し、砂浜に着地すると男が声を上げる。
「お前たち、一体何者だ! ここが我らアバン子爵の保有する島だと分かっての侵入か!」
男は赤い短髪に青い瞳をしており、顔立ちの整ったイケメンだ。首にはネックレス、指には指輪と言った高価な装飾品を身に付けている。
もしかして、この男がアバン子爵の息子か。
「もう一度問うぞ。お前たちは何者だ? 五秒以内に答えなければ敵と見做して排除する」
アバン子爵の息子と思われる男がこちらに指を差し、答えるように要求してくる。
五秒も時間をくれるなんて余裕だな。それだけあれば、俺が魔法を使ってこの場にいる彼らを一瞬で行動不能にすることなんてできるのに。
「ご主人様、こいつらは時間以内に答えなければ排除するって言っているけど、わたしたちが近付いただけで攻撃をしてきた。最初からわたしたちのことを敵扱いしているよ。だからわたしがこいつらを逆に排除しても良い?」
「それはダメだ。メリュジーナだと手加減できないだろう。モンスター相手ならともかく、人間相手では命を奪う危険性もある」
「お前たち! 何をこそこそと話し合っている! 今から五秒数えるからな!1、2、3――」
まだ彼がカウントダウンを始めていなかったので、俺たちは話し合っていた。しかし男がカウントし始めた以上は、呑気に話し合っている場合ではない。
素直に話したところで信じてくれる保証はないだろうし、ここは落ち着いて話し合いができる環境作りから始めた方が良さそうだな。
「4、5! 五秒経ったぞ! 何も答えない以上、お前たちは敵だ。これより――」
「スリープ!」
「お前……たち……を……あれ? なんだか……眠く」
アバン子爵の関係者たち全員に睡眠魔法を放ち、脳内に睡眠物質を増幅させる。それにより脳が眠るように指示を出し、彼らは眠ってしまった。
「これでよし。取り敢えずは抵抗しないようにするか。リストレイント」
続けて拘束魔法を唱える。
これは氷の拘束魔法であるシャクルアイスとはまた違った魔法だ。始めて使ってみたが、果たしてどんな感じで身動きを封じるのだろうか?
魔法が発動し、アバン子爵の関係者たちが次々と拘束される。
しかしその光景を見た瞬間、思わず顔を引き攣ってしまう。
「ご主人様、いくらなんでもこれはどうかと思うよ」
「すまない。俺も始めて使った魔法だからこんなにたくさんの種類があるとは思わなかった。こんなことになるなんて、さすがの俺でも予想できなかったよ」
拘束魔法により、アバン子爵の関係者たちは全員拘束することに成功した。しかし捉える方法が問題だったのだ。
縄で手足を縛っていたり、網で捉えられたり、鉄の牢のようなものに入れられている者はまだマシだ。しかし、アバン子爵の息子と思われる男は、亀甲縛りをされており、口には猿轡を噛まされている。
まさかこんなにバライティ豊富だとは思わなかった。もしかしたらこの魔法は、ランダムで発動するのかもしれないな。
「んん! んんん! ん~んん!」
どうしようかと悩んでいると、アバン子爵の息子だと思われる男が目を覚ましたようで、声を上げた。しかし猿轡があるせいで何を言っているのかが分からない。
なんだか可哀想だし、猿轡くらいはとってやるか。
男に近づき、彼の口を拘束している猿轡を取り外す。
「おのれ! 子爵の息子であるこの僕に、なんてことをしてくれるんだ!」
「悪いな。俺たちは元々から対話をするつもりだったのだが、お前が攻撃的だったから抵抗できないようにさせてもらった」
「だからと言って、どうして僕だけこんな辱めを受けるようなことをする!」
「それはすまないと思っている。あの魔法はランダムなんだ。運が悪かったと思ってくれ」
「絶対に許さない! 僕は子爵の息子なんだぞ! 貴族に対してこんなことをする愚民は粛清だ! 貴族の力を思い知れ! うおおおおおおおおぉぉぉぉぉぉぉぉ!」
アバン子爵の息子が声を上げると、彼の肉体が異常に膨れ上がる。すると、抑えきれなくなった縄が千切れ、拘束魔法は効力を失った。
筋肉増強系の魔法か? いや、無詠唱であったとしても、魔法名を口に出していない。でも、だからと言ってアイテムの類いを使った形跡は見当たらない。
もしかして時間差で発動する魔法を事前に使っていたのか。
「クハハハハ! どうだ! この鍛え上げられた筋肉を! 僕は強い! 最強だ!」
確かに今の彼は攻撃力も防御力も上がっていそうだな。まぁ、筋肉量が増えただけなら、サルコペニアを使って筋肉の量を激減させれば良いだけの話だ。やつの筋肉が元通りになったところでぶん殴れば、大人しくなるだろう。
「サルコペニア!」
魔法を発動してアバン子爵の息子の体を弱体化させる。筋肉の元となる筋タンパク質の分解が、筋タンパク質の合成を上回せる。それにより筋肉の量を減少させた。
魔法の影響を受け、先ほどまで膨れ上がった筋肉が萎んでいく。
「そんなバカな! 僕の筋肉が!」
「そんなに筋肉が欲しいなら、魔法に頼らずに自分で鍛えれば良いだろうが! エンハンスドボディー」
強化魔法を使い、脳のリミッターを外して一時的に限界に近い力を引き出す。
アバン子爵の息子に拳を叩き込むと、彼は吹き飛ばされて砂浜を転がって行く。
まぁ、俺も魔法に頼ってはいるが、この魔法は本来制御されている眠った力を引き出す魔法だからな。つまり、俺自身の力と言っても間違いはないだろう。
「ゴホッ、ゴホッ、ガハッ」
ダメージを受け、苦しそうにしている男に近付く。あそこまで苦しんでいれば、もう抵抗しようとする気なんて起きないだろう。
「お前、アバン子爵の息子と言ったな」
「ああ、僕の名はストライク・アバンだ。お前は……いったい何者なんだ?」
「魔族から仲間を守りに来たただの旅人だ。お前……ルナさんのことはどう思っている?」
「ルナ? ああ、一応僕の婚約者とかなっているあの女か。別にあんな女のことなどどうでも良い。父上が決めた婚約である以上は、形的には彼女と婚約はする。だが、その後は愛人扱いだろうな。聞いた話しだと、僕との婚約が嫌で逃げ出し、世界を旅していたとか言うではないか。そんな女性らしくない女なんか願い下げだね。まぁ、欲求が溜まった時くらいは処理役として使って上げても……ぶへぇ!」
男の言葉をこれ以上聞きたくなかったので、彼の顔面を殴る。すると強化された肉体による影響か、彼の顔は歪み、殆どの歯が折れたり外れたりしていた。
「よ……よくもぼきゅにこんなひふちをしてくれひゃな。ゆ、ゆるひゃない」
歯がなくなっているので何て発音しているのか分からない。しかし、俺に対して憎悪の目を向けていることは分かった。
彼が腕を震えさせながら指をパチンと鳴らした瞬間、彼らが乗っていた船が爆発したかと思うと、爆炎の中からモンスターが現れた。
羊のような角を持ち、モフモフの毛に包まれている。顔はどちらかと言うと犬に近く、鋭い牙や爪があった。
「きゃふぱーふ、あいふらをたほふんだ」
0
お気に入りに追加
1,299
あなたにおすすめの小説

土属性を極めて辺境を開拓します~愛する嫁と超速スローライフ~
にゃーにゃ
ファンタジー
「土属性だから追放だ!」理不尽な理由で追放されるも「はいはい。おっけー」主人公は特にパーティーに恨みも、未練もなく、世界が危機的な状況、というわけでもなかったので、ササッと王都を去り、辺境の地にたどり着く。
「助けなきゃ!」そんな感じで、世界樹の少女を襲っていた四天王の一人を瞬殺。 少女にほれられて、即座に結婚する。「ここを開拓してスローライフでもしてみようか」 主人公は土属性パワーで一瞬で辺境を開拓。ついでに魔王を超える存在を土属性で作ったゴーレムの物量で圧殺。
主人公は、世界樹の少女が生成したタネを、育てたり、のんびりしながら辺境で平和にすごす。そんな主人公のもとに、ドワーフ、魚人、雪女、魔王四天王、魔王、といった亜人のなかでも一際キワモノの種族が次から次へと集まり、彼らがもたらす特産品によってドンドン村は発展し豊かに、にぎやかになっていく。

無能と呼ばれたレベル0の転生者は、効果がチートだったスキル限界突破の力で最強を目指す
紅月シン
ファンタジー
七歳の誕生日を迎えたその日に、レオン・ハーヴェイの全ては一変することになった。
才能限界0。
それが、その日レオンという少年に下されたその身の価値であった。
レベルが存在するその世界で、才能限界とはレベルの成長限界を意味する。
つまりは、レベルが0のまま一生変わらない――未来永劫一般人であることが確定してしまったのだ。
だがそんなことは、レオンにはどうでもいいことでもあった。
その結果として実家の公爵家を追放されたことも。
同日に前世の記憶を思い出したことも。
一つの出会いに比べれば、全ては些事に過ぎなかったからだ。
その出会いの果てに誓いを立てた少年は、その世界で役立たずとされているものに目を付ける。
スキル。
そして、自らのスキルである限界突破。
やがてそのスキルの意味を理解した時、少年は誓いを果たすため、世界最強を目指すことを決意するのであった。
※小説家になろう様にも投稿しています

フリーター転生。公爵家に転生したけど継承権が低い件。精霊の加護(チート)を得たので、努力と知識と根性で公爵家当主へと成り上がる
SOU 5月17日10作同時連載開始❗❗
ファンタジー
400倍の魔力ってマジ!?魔力が多すぎて範囲攻撃魔法だけとか縛りでしょ
25歳子供部屋在住。彼女なし=年齢のフリーター・バンドマンはある日理不尽にも、バンドリーダでボーカルからクビを宣告され、反論を述べる間もなくガッチャ切りされそんな失意のか、理不尽に言い渡された残業中に急死してしまう。
目が覚めると俺は広大な領地を有するノーフォーク公爵家の長男の息子ユーサー・フォン・ハワードに転生していた。
ユーサーは一度目の人生の漠然とした目標であった『有名になりたい』他人から好かれ、知られる何者かになりたかった。と言う目標を再認識し、二度目の生を悔いの無いように、全力で生きる事を誓うのであった。
しかし、俺が公爵になるためには父の兄弟である次男、三男の息子。つまり従妹達と争う事になってしまい。
ユーサーは富国強兵を掲げ、先ずは小さな事から始めるのであった。
そんな主人公のゆったり成長期!!

スキル間違いの『双剣士』~一族の恥だと追放されたが、追放先でスキルが覚醒。気が付いたら最強双剣士に~
きょろ
ファンタジー
この世界では5歳になる全ての者に『スキル』が与えられる――。
洗礼の儀によってスキル『片手剣』を手にしたグリム・レオハートは、王国で最も有名な名家の長男。
レオハート家は代々、女神様より剣の才能を与えられる事が多い剣聖一族であり、グリムの父は王国最強と謳われる程の剣聖であった。
しかし、そんなレオハート家の長男にも関わらずグリムは全く剣の才能が伸びなかった。
スキルを手にしてから早5年――。
「貴様は一族の恥だ。最早息子でも何でもない」
突如そう父に告げられたグリムは、家族からも王国からも追放され、人が寄り付かない辺境の森へと飛ばされてしまった。
森のモンスターに襲われ絶対絶命の危機に陥ったグリム。ふと辺りを見ると、そこには過去に辺境の森に飛ばされたであろう者達の骨が沢山散らばっていた。
それを見つけたグリムは全てを諦め、最後に潔く己の墓を建てたのだった。
「どうせならこの森で1番派手にしようか――」
そこから更に8年――。
18歳になったグリムは何故か辺境の森で最強の『双剣士』となっていた。
「やべ、また力込め過ぎた……。双剣じゃやっぱ強すぎるな。こりゃ1本は飾りで十分だ」
最強となったグリムの所へ、ある日1体の珍しいモンスターが現れた。
そして、このモンスターとの出会いがグレイの運命を大きく動かす事となる――。

ようこそ異世界へ!うっかりから始まる異世界転生物語
Eunoi
ファンタジー
本来12人が異世界転生だったはずが、神様のうっかりで異世界転生に巻き込まれた主人公。
チート能力をもらえるかと思いきや、予定外だったため、チート能力なし。
その代わりに公爵家子息として異世界転生するも、まさかの没落→島流し。
さぁ、どん底から這い上がろうか
そして、少年は流刑地より、王政が当たり前の国家の中で、民主主義国家を樹立することとなる。
少年は英雄への道を歩き始めるのだった。
※第4章に入る前に、各話の改定作業に入りますので、ご了承ください。
大工スキルを授かった貧乏貴族の養子の四男だけど、どうやら大工スキルは伝説の全能スキルだったようです
飼猫タマ
ファンタジー
田舎貴族の四男のヨナン・グラスホッパーは、貧乏貴族の養子。義理の兄弟達は、全員戦闘系のレアスキル持ちなのに、ヨナンだけ貴族では有り得ない生産スキルの大工スキル。まあ、養子だから仕方が無いんだけど。
だがしかし、タダの生産スキルだと思ってた大工スキルは、じつは超絶物凄いスキルだったのだ。その物凄スキルで、生産しまくって超絶金持ちに。そして、婚約者も出来て幸せ絶頂の時に嵌められて、人生ドン底に。だが、ヨナンは、有り得ない逆転の一手を持っていたのだ。しかも、その有り得ない一手を、本人が全く覚えてなかったのはお約束。
勿論、ヨナンを嵌めた奴らは、全員、ザマー百裂拳で100倍返し!
そんなお話です。
転生幼女の攻略法〜最強チートの異世界日記〜
みおな
ファンタジー
私の名前は、瀬尾あかり。
37歳、日本人。性別、女。職業は一般事務員。容姿は10人並み。趣味は、物語を書くこと。
そう!私は、今流行りのラノベをスマホで書くことを趣味にしている、ごくごく普通のOLである。
今日も、いつも通りに仕事を終え、いつも通りに帰りにスーパーで惣菜を買って、いつも通りに1人で食事をする予定だった。
それなのに、どうして私は道路に倒れているんだろう?後ろからぶつかってきた男に刺されたと気付いたのは、もう意識がなくなる寸前だった。
そして、目覚めた時ー

(完結)魔王討伐後にパーティー追放されたFランク魔法剣士は、超レア能力【全スキル】を覚えてゲスすぎる勇者達をザマアしつつ世界を救います
しまうま弁当
ファンタジー
魔王討伐直後にクリードは勇者ライオスからパーティーから出て行けといわれるのだった。クリードはパーティー内ではつねにFランクと呼ばれ戦闘にも参加させてもらえず場美雑言は当たり前でクリードはもう勇者パーティーから出て行きたいと常々考えていたので、いい機会だと思って出て行く事にした。だがラストダンジョンから脱出に必要なリアーの羽はライオス達は分けてくれなかったので、仕方なく一階層づつ上っていく事を決めたのだった。だがなぜか後ろから勇者パーティー内で唯一のヒロインであるミリーが追いかけてきて一緒に脱出しようと言ってくれたのだった。切羽詰まっていると感じたクリードはミリーと一緒に脱出を図ろうとするが、後ろから追いかけてきたメンバーに石にされてしまったのだった。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる