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第三章
第十五話 どうしてお前が生きている!俺たちが殺したはず!
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~イルムガルド視点~
俺ことイルムガルドは、王様に呼ばれて現在お城の玉座の間に来ている。
片膝を突き、頭を下げて王様が来るのを待つが、中々姿を見せない。
まったく、いつまでこの俺を待たせるつもりだ。いくら王様が多忙だからと言っても、呼び出したのだから時間を作るくらいできるだろうが。
「王様、妙に遅くないか?」
「そうね。まるでわざと待たせているような気がするわ」
心の中で悪態を吐いていると、隣にいるシモンとメルセデスがポツリと呟く。
シモンの言う通りだ。いくら何でも遅すぎる。こんなことは考えたくはないが、王様はわざとこの場に来ないようにしているのではないかと思い込みそうになる。
中々訪れない王様に対して苛立ちが募っていると、しばらくして扉が開く音が聞こえた。
頭を上げることはできないが、その人物は俺の横を通りすぎると前に立った。
「待たせたな。頭を上げて楽にすると良い」
「ありがとうございます」
苛立ちが募る中、時間にルーズな王様に礼を言い、ゆっくりと立ち上がる。
久しぶりに見たが、あんまり変わっていないな。色素を失った長い髪に長い口髭、そして凛々しい眉に青い瞳も懐かしさを感じる。
王様は踵を返すと短い階段を登り、その先にある玉座に座る。
「さて、お主たちを呼んだのは他でもない。とある噂があってだな。その噂が本当であるのかを確かめさせてもらう」
「噂……ですか?」
なんか嫌な予感がする。噂ってどの噂だ? 俺が護衛の兵士を肉壁にして、モンスターへの生贄にしたあの件か?
固唾を呑んで王様が続きを語るのを待つ。
「噂と言うのは、お前たちが依頼を受けた際に、魔法で草原を燃やしたと言うものだ」
ああ、エレファントエンペラーの件か。確かに燃やしはしたが、あれはあくまでもモンスターを倒すために行ったものだ。別にあれを咎めはされないだろう。
「草原を燃やしたとは語弊がありますね。あれはエレファントエンペラーを倒すために行ったもの。モンスター討伐の際による微小な災害は、目を瞑ってもらえることになっているはずですが?」
「なるほど、炎魔法を使い、モンスターを倒す際に草原を燃やしてしまったことは認めるのだな」
「え? あ、はい」
素直に答えたのにも関わらず、王様は鋭い視線で睨みつけてきた。
どうして王様はそんなに睨み付けてくる? あれくらいなら、自然鎮火してもよさそうだが?
「どうして直ぐに消化作業をしなかった! そのせいで、草原の3分の1が燃えてしまったのだぞ!」
王様の言葉に耳を疑う。
あの火災で草原の3分の1が燃えただと! そんなバカな! 確かに火の勢いは強かったが、あれくらいならわざわざ消火しなくとも自然鎮火しそうなものだぞ。
「それは俺ではない! 別のやつだ! 確かにメルセデスがファイヤーボールを使ったが、あの程度ではそんなに被害が拡大するはずがない!」
濡れ衣を着せられそうになり、思わず大声を上げる。
火球を使ったのは認める。だけどあの程度の火力で、草原エリアの3分の1が燃えるほどの大きな被害が起きるはずがない。
「残念だが、お前たちが原因だ。ちゃんとその現場を目撃した者もいる」
「目撃者……だと」
目撃者と言われ、とある人物が脳裏に浮かぶ。
いや、そんな訳がない。あんな子ども、メルセデスのファイヤーボールなら一発であの世行きだ。絶対にくたばっているはず。
「入って参れ」
王様が玉座の間に入るように言うと、扉が開かれる。すると、廊下側から黄緑色の髪に水色の瞳の顔立ちが整っている少年が入って来た。
「お前はユリウス!」
思わず声を上げて少年の名を口に出してしまった。
どうしてこいつが生きている。メルセデスのファイヤーボールで、エレファントエンペラー共々燃えたはず。
ユリウスがゆっくりと近づき、横に来る。
「久しぶりですね。イルムガルドさん。先日は色々とお世話になりました」
「あ、ああ。そうだな」
生きていることが信じられず、心臓の鼓動が早鐘を打っているのが聞こえてきた。
「ユリウスは天才魔術師だ。この年で上級魔法などの様々な魔法を習得しており、様々な知識を所有している。彼が燃える草原をどうにか消火してくれたお陰で、3分の1に止めることができた。彼がいなければ、おそらく被害は半分以上にまで及んでいただろう」
「本当に大変でしたよ。イルムガルドさんが途中で逃げ出したせいで、エレファントエンペラーの討伐の続きを1人でしないといけなかったです。それに、燃え広がる草原の消火作業も同時にしなければならなかったので、本当に骨が折れました」
「嘘だ! その話しはデタラメだ!」
ユリウスの言葉を聞き、直ぐに反論に出る。
「俺はこの目で見た。エレファントエンペラーが地面に倒れるところを! それをシモンやメルセデスも目撃している!」
「ああ、そうだ。俺もこの目で見た!」
「私もよ」
「でも、心臓が止まっているところを確認はしていないですよね?」
ユリウスの言葉に背筋が寒くなる。
こいつ、目は笑っているのにとんでも無い殺気を送っていやがる。
「実はあの後、エレファントエンペラーが起き上がったのですよ。あのモンスターは気を失っていただけだったのです。その後暴れてしまい、最終的に僕が止めを刺すことになりました」
確かに俺たちはあの後撤退した。だからモンスターの死体を確認していない。だけど、まだこいつが嘘を吐いている可能性は指摘できる。
「なら、証拠を見せろ! 自分が言ったことが真実なら、それを証明しろ」
声を荒げながら、ユリウスを睨み付ける。
証拠がなければこいつが言ったことが真実だと証明できない。まだ俺の責任だと決定してはいない。絶対にこいつの言いようにされてたまるか。
「そう言うと思っていたので、証拠を用意してありますよ。すみません。持って来てください!」
廊下に向けてユリウスが声を上げる。すると、複数の兵士がこの場にエレファントエンペラーの死体を連れて来た。
それを見て、額から脂汗が流れるのが止まらなかった。
こいつは間違いない。俺たちが戦ったあのモンスターだ。その証拠として火傷の痕が残っている。
「ほら、ここを見てください。心臓を貫かれた痕があるでしょう? 僕のアイスランスが貫いた証拠です。これで認めてくれますか? 僕が言っていることが真実であることを」
証拠を提出され、俺の開いた口が塞がらなかった。
こいつ、本当にあのエレファントエンペラーを1人で倒したのか。
証拠を突きつけられ、メルセデスもシモンも顔色を悪くする。
まずい。このままでは本当に俺が罪人扱いをされてしまう。
俺ことイルムガルドは、王様に呼ばれて現在お城の玉座の間に来ている。
片膝を突き、頭を下げて王様が来るのを待つが、中々姿を見せない。
まったく、いつまでこの俺を待たせるつもりだ。いくら王様が多忙だからと言っても、呼び出したのだから時間を作るくらいできるだろうが。
「王様、妙に遅くないか?」
「そうね。まるでわざと待たせているような気がするわ」
心の中で悪態を吐いていると、隣にいるシモンとメルセデスがポツリと呟く。
シモンの言う通りだ。いくら何でも遅すぎる。こんなことは考えたくはないが、王様はわざとこの場に来ないようにしているのではないかと思い込みそうになる。
中々訪れない王様に対して苛立ちが募っていると、しばらくして扉が開く音が聞こえた。
頭を上げることはできないが、その人物は俺の横を通りすぎると前に立った。
「待たせたな。頭を上げて楽にすると良い」
「ありがとうございます」
苛立ちが募る中、時間にルーズな王様に礼を言い、ゆっくりと立ち上がる。
久しぶりに見たが、あんまり変わっていないな。色素を失った長い髪に長い口髭、そして凛々しい眉に青い瞳も懐かしさを感じる。
王様は踵を返すと短い階段を登り、その先にある玉座に座る。
「さて、お主たちを呼んだのは他でもない。とある噂があってだな。その噂が本当であるのかを確かめさせてもらう」
「噂……ですか?」
なんか嫌な予感がする。噂ってどの噂だ? 俺が護衛の兵士を肉壁にして、モンスターへの生贄にしたあの件か?
固唾を呑んで王様が続きを語るのを待つ。
「噂と言うのは、お前たちが依頼を受けた際に、魔法で草原を燃やしたと言うものだ」
ああ、エレファントエンペラーの件か。確かに燃やしはしたが、あれはあくまでもモンスターを倒すために行ったものだ。別にあれを咎めはされないだろう。
「草原を燃やしたとは語弊がありますね。あれはエレファントエンペラーを倒すために行ったもの。モンスター討伐の際による微小な災害は、目を瞑ってもらえることになっているはずですが?」
「なるほど、炎魔法を使い、モンスターを倒す際に草原を燃やしてしまったことは認めるのだな」
「え? あ、はい」
素直に答えたのにも関わらず、王様は鋭い視線で睨みつけてきた。
どうして王様はそんなに睨み付けてくる? あれくらいなら、自然鎮火してもよさそうだが?
「どうして直ぐに消化作業をしなかった! そのせいで、草原の3分の1が燃えてしまったのだぞ!」
王様の言葉に耳を疑う。
あの火災で草原の3分の1が燃えただと! そんなバカな! 確かに火の勢いは強かったが、あれくらいならわざわざ消火しなくとも自然鎮火しそうなものだぞ。
「それは俺ではない! 別のやつだ! 確かにメルセデスがファイヤーボールを使ったが、あの程度ではそんなに被害が拡大するはずがない!」
濡れ衣を着せられそうになり、思わず大声を上げる。
火球を使ったのは認める。だけどあの程度の火力で、草原エリアの3分の1が燃えるほどの大きな被害が起きるはずがない。
「残念だが、お前たちが原因だ。ちゃんとその現場を目撃した者もいる」
「目撃者……だと」
目撃者と言われ、とある人物が脳裏に浮かぶ。
いや、そんな訳がない。あんな子ども、メルセデスのファイヤーボールなら一発であの世行きだ。絶対にくたばっているはず。
「入って参れ」
王様が玉座の間に入るように言うと、扉が開かれる。すると、廊下側から黄緑色の髪に水色の瞳の顔立ちが整っている少年が入って来た。
「お前はユリウス!」
思わず声を上げて少年の名を口に出してしまった。
どうしてこいつが生きている。メルセデスのファイヤーボールで、エレファントエンペラー共々燃えたはず。
ユリウスがゆっくりと近づき、横に来る。
「久しぶりですね。イルムガルドさん。先日は色々とお世話になりました」
「あ、ああ。そうだな」
生きていることが信じられず、心臓の鼓動が早鐘を打っているのが聞こえてきた。
「ユリウスは天才魔術師だ。この年で上級魔法などの様々な魔法を習得しており、様々な知識を所有している。彼が燃える草原をどうにか消火してくれたお陰で、3分の1に止めることができた。彼がいなければ、おそらく被害は半分以上にまで及んでいただろう」
「本当に大変でしたよ。イルムガルドさんが途中で逃げ出したせいで、エレファントエンペラーの討伐の続きを1人でしないといけなかったです。それに、燃え広がる草原の消火作業も同時にしなければならなかったので、本当に骨が折れました」
「嘘だ! その話しはデタラメだ!」
ユリウスの言葉を聞き、直ぐに反論に出る。
「俺はこの目で見た。エレファントエンペラーが地面に倒れるところを! それをシモンやメルセデスも目撃している!」
「ああ、そうだ。俺もこの目で見た!」
「私もよ」
「でも、心臓が止まっているところを確認はしていないですよね?」
ユリウスの言葉に背筋が寒くなる。
こいつ、目は笑っているのにとんでも無い殺気を送っていやがる。
「実はあの後、エレファントエンペラーが起き上がったのですよ。あのモンスターは気を失っていただけだったのです。その後暴れてしまい、最終的に僕が止めを刺すことになりました」
確かに俺たちはあの後撤退した。だからモンスターの死体を確認していない。だけど、まだこいつが嘘を吐いている可能性は指摘できる。
「なら、証拠を見せろ! 自分が言ったことが真実なら、それを証明しろ」
声を荒げながら、ユリウスを睨み付ける。
証拠がなければこいつが言ったことが真実だと証明できない。まだ俺の責任だと決定してはいない。絶対にこいつの言いようにされてたまるか。
「そう言うと思っていたので、証拠を用意してありますよ。すみません。持って来てください!」
廊下に向けてユリウスが声を上げる。すると、複数の兵士がこの場にエレファントエンペラーの死体を連れて来た。
それを見て、額から脂汗が流れるのが止まらなかった。
こいつは間違いない。俺たちが戦ったあのモンスターだ。その証拠として火傷の痕が残っている。
「ほら、ここを見てください。心臓を貫かれた痕があるでしょう? 僕のアイスランスが貫いた証拠です。これで認めてくれますか? 僕が言っていることが真実であることを」
証拠を提出され、俺の開いた口が塞がらなかった。
こいつ、本当にあのエレファントエンペラーを1人で倒したのか。
証拠を突きつけられ、メルセデスもシモンも顔色を悪くする。
まずい。このままでは本当に俺が罪人扱いをされてしまう。
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