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第四章
第十五話 大和鮮赤の兄
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レースが始まった瞬間、観客席内で響めきが起きた。
ゲートが開いた瞬間、ダイワメジャーの騎手が落馬し、ダイワメジャーは騎手が居ないままコースを走り出す。
「うそでしょう。どうして兄さんが落馬なんて」
目の前で起きた現実を受け止めきれないのか、大和鮮赤は立ち上がったまま呆然としていた。
「可憐なる貴族! おい、可憐なる貴族!」
周辺には観客の生徒たちがいるので、二つ名の方で彼女に呼びかける。
「ハッ! そうよ。こうしては居られないわ! 直ぐに向かわないと!」
大和鮮赤が我に返ると、彼女は観客席から出て行く。
『帝王、私たちも行こう!』
「いや、でも関係ない人間が向かったところで」
『良いから行くの! 私は追い掛けるよ!』
膝の上に座っていたハルウララが飛び降りると、大和鮮赤を追い掛ける。
このままこの場に留まるのも、なんだか居心地が悪い。仕方なく、俺もハルウララと共に大和鮮赤を追い掛けることにした。
競技場を出ると、担架に乗せられた男性が運び出される。
「兄さん!」
「この方のご家族ですか。今から隣の病院に運びますので、ご同行を願います」
「分かりました。兄さん! 兄さん! しっかりして!」
大和鮮赤が声をかけるも、担架に乗った男性は意識を失っているのか、返事をする素振りを見せない。
兄に声をかけ続けた大和鮮赤は、そのまま病院へと向かって行った。
「俺たちが向かったところで、何もしてやれることはない。ここは一旦帰ろうか」
『そうだね。心配で駆けつけたけれど、私たちでは今のところ声をかけてはあげられそうにないみたい』
馬からの落馬は本当に危険だ。騎手生命を絶たれることもあるし、最悪の場合はそのまま亡くなってしまうこともある。それは霊馬競馬となった今でも変わらない。
今、俺たちができることは、大和鮮赤の兄が無事に意識を取り戻してくれることを祈ることくらいだろう。
俺とハルウララは一度寮へと帰ることにした。
翌日、教室に大和鮮赤が来ることはなかった。きっと、病院に居るのだろう。
本日の授業が終わり、放課後となった。特に予定のなかった俺は、そのまま男子学生寮へと帰ろうとする。
椅子から立ち上がってカバンを持って教室から出て行こうとすると、扉が開いた。そして軽くパーマを当てられ、緩くウェーブがかけられている赤いロングヘアーの女の子が教室に入ってきた。
彼女は教室を見渡すと、俺のところにやって来る。
「可憐なる貴族、大丈夫か? お兄さんの容態は?」
「今朝目を覚ましたわ。午前中は検査とかあって、診断結果を待っていたから、戻って来るのが遅くなった。これから時間はあるかしら? 兄さんがあなたと話したがっているのよ」
「ああ、それは問題ない。だけど、本当に大丈夫なのか? 目が覚めたばかりで、安静にしておかなければならないだろう?」
「そうだけど、兄さんが会いたがっているのよ。会わないと病室を抜け出してでも、会いに行くとか言い出したから、仕方なく私が迎えに来たのよ」
『病室に抜け出してまで帝王に会いたいとは、これは私のファンだね。よし、今からサインの練習をしなくちゃ』
ハルウララの言葉に苦笑いを浮かべる。
必ずしもそうとは限らないのに、良くそんな発想が出てくるな。
安静状態なはずなのに、どうしてそこまでして俺に会いたがっているのだろうか? 疑問とちょっとした嫌な予感をしつつも、俺は大和鮮赤と一緒に教室から出て行くと、学園の隣にある総合病院へと向かった。
徒歩1分程で病院に辿り着き、大和鮮赤の隣を歩いて、彼女のお兄さんが入院している病室へと向かう。
大和鮮赤のお兄さんが居ると思われる病室の前に辿り着いたのか、彼女は足を止めた。
「先に私が入るわ。声をかけるから、その時に入って来て」
少し待つように言われ、俺とハルウララは廊下で待つ。彼女が入って数分後、扉越しに入室の許可を出す声が耳に入った。
なぜか鼓動が早鐘を打つ中、ゆっくりと扉を開けて病室へと足を踏み入れる。
「待っていたよ。奇跡の名馬君。いや、東海帝王君と呼ばせてもらおうか」
病室のベッドの上で、上体を起こした状態の男性が声をかけてきた。
ウルフヘアーの赤髪の男性だ。顔立ちが整っているイケメンで、上半身を見る限り、身長も俺と同じで180近くはありそうな高身長をしていることが分かる。
彼は赤い瞳でジッと俺のことを見つめてきた。
『ほほう。君が私のファンだね。サインが欲しいのなら特別にあげようか?』
「ありがたい申し出だが、今は遠慮しておこう。またの機会にお願いさせてもらう」
『サラッと遠回しに要らないと言われた! ショック!』
ショックを受けたハルウララは、落ち込んだようで頭を下げた。ヌイグルミでなければ涙の雫を落としていたかもしれない。
「わざわざ呼び付けてしまってすまないね。ベッドの上で申し訳ないが、挨拶をしよう。本来では二つ名で語るところだが、俺は君の真名を知っている。一方的というのはフェアではないので、こちらも真名を明かそう。俺の真名は大和主流。馬の方は種違いだが、正真正銘の大和鮮赤の兄だ」
大和主流と名乗った男は、表情を崩さないまま淡々と言葉を連ねる。
「本来であれば、レース後に話をするはずだったのだが、落馬してしまいって面会が遅くなった。そのことはまず詫びよう」
「別に俺は気にしていないので、頭を上げてください」
頭を下げる大和主流に戸惑いつつも、俺は頭を上げるように伝える。
「そうだわ。兄さんが目を覚ました時に聞こうと持っていたのだけど、いったい何が起きたの?」
「それは俺にも良く分かっていない。ゲートが開くまでは、ダイワメジャーは普通だった。しかしゲートが開いた瞬間に暴れ出したんだ」
『ふむふむ。それは怪しいですな。これは事件の匂いがします。灰色の脳細胞を持つ、シャーロックウララが、その怪事件を解決してみせましょう』
口にオモチャのパイポを加え、ハルウララは事故ではなく、事件であると言い出す。
「どこからそんな物を持って来たんだ。落ちている物を咥えたらだめだろうが。それに灰色の脳細胞は、シャーロックではなくって、エルキュールだ。それなら、エルキュールウララだろう?」
『私を犬のように扱うな! 私は馬だぞ! それに私はエルキュールよりもシャーロックホームズの方が好きだし、灰色の脳細胞のセリフも格好良いから好きだもん! だから、飽きるまではシャーロックウララでいく!』
注意をした瞬間、ハルウララは声を上げる。
別に俺は変なことは言っていないよな?
『とにかく、まずは事件の参考馬を呼びましょうか。大和主流、ダイワメジャーをここに呼んでください』
「分かった。姿を現せ、ダイワメジャー」
大和主流が愛馬を呼ぶと、病室に1頭の馬が顕現する。
黄褐色の体に額から鼻にかけて細長い白い模様、左前足の繋は白く、後ろ足の球節から蹄冠にかけて茶色と白が入り混じっている馬だ。
「ダイワメジャー、あの時、お前の身に何が起きたんだ? 話してくれ」
大和主流が愛馬に訊ねる。すると、ダイワメジャーはゆっくりと口を開いた。
ゲートが開いた瞬間、ダイワメジャーの騎手が落馬し、ダイワメジャーは騎手が居ないままコースを走り出す。
「うそでしょう。どうして兄さんが落馬なんて」
目の前で起きた現実を受け止めきれないのか、大和鮮赤は立ち上がったまま呆然としていた。
「可憐なる貴族! おい、可憐なる貴族!」
周辺には観客の生徒たちがいるので、二つ名の方で彼女に呼びかける。
「ハッ! そうよ。こうしては居られないわ! 直ぐに向かわないと!」
大和鮮赤が我に返ると、彼女は観客席から出て行く。
『帝王、私たちも行こう!』
「いや、でも関係ない人間が向かったところで」
『良いから行くの! 私は追い掛けるよ!』
膝の上に座っていたハルウララが飛び降りると、大和鮮赤を追い掛ける。
このままこの場に留まるのも、なんだか居心地が悪い。仕方なく、俺もハルウララと共に大和鮮赤を追い掛けることにした。
競技場を出ると、担架に乗せられた男性が運び出される。
「兄さん!」
「この方のご家族ですか。今から隣の病院に運びますので、ご同行を願います」
「分かりました。兄さん! 兄さん! しっかりして!」
大和鮮赤が声をかけるも、担架に乗った男性は意識を失っているのか、返事をする素振りを見せない。
兄に声をかけ続けた大和鮮赤は、そのまま病院へと向かって行った。
「俺たちが向かったところで、何もしてやれることはない。ここは一旦帰ろうか」
『そうだね。心配で駆けつけたけれど、私たちでは今のところ声をかけてはあげられそうにないみたい』
馬からの落馬は本当に危険だ。騎手生命を絶たれることもあるし、最悪の場合はそのまま亡くなってしまうこともある。それは霊馬競馬となった今でも変わらない。
今、俺たちができることは、大和鮮赤の兄が無事に意識を取り戻してくれることを祈ることくらいだろう。
俺とハルウララは一度寮へと帰ることにした。
翌日、教室に大和鮮赤が来ることはなかった。きっと、病院に居るのだろう。
本日の授業が終わり、放課後となった。特に予定のなかった俺は、そのまま男子学生寮へと帰ろうとする。
椅子から立ち上がってカバンを持って教室から出て行こうとすると、扉が開いた。そして軽くパーマを当てられ、緩くウェーブがかけられている赤いロングヘアーの女の子が教室に入ってきた。
彼女は教室を見渡すと、俺のところにやって来る。
「可憐なる貴族、大丈夫か? お兄さんの容態は?」
「今朝目を覚ましたわ。午前中は検査とかあって、診断結果を待っていたから、戻って来るのが遅くなった。これから時間はあるかしら? 兄さんがあなたと話したがっているのよ」
「ああ、それは問題ない。だけど、本当に大丈夫なのか? 目が覚めたばかりで、安静にしておかなければならないだろう?」
「そうだけど、兄さんが会いたがっているのよ。会わないと病室を抜け出してでも、会いに行くとか言い出したから、仕方なく私が迎えに来たのよ」
『病室に抜け出してまで帝王に会いたいとは、これは私のファンだね。よし、今からサインの練習をしなくちゃ』
ハルウララの言葉に苦笑いを浮かべる。
必ずしもそうとは限らないのに、良くそんな発想が出てくるな。
安静状態なはずなのに、どうしてそこまでして俺に会いたがっているのだろうか? 疑問とちょっとした嫌な予感をしつつも、俺は大和鮮赤と一緒に教室から出て行くと、学園の隣にある総合病院へと向かった。
徒歩1分程で病院に辿り着き、大和鮮赤の隣を歩いて、彼女のお兄さんが入院している病室へと向かう。
大和鮮赤のお兄さんが居ると思われる病室の前に辿り着いたのか、彼女は足を止めた。
「先に私が入るわ。声をかけるから、その時に入って来て」
少し待つように言われ、俺とハルウララは廊下で待つ。彼女が入って数分後、扉越しに入室の許可を出す声が耳に入った。
なぜか鼓動が早鐘を打つ中、ゆっくりと扉を開けて病室へと足を踏み入れる。
「待っていたよ。奇跡の名馬君。いや、東海帝王君と呼ばせてもらおうか」
病室のベッドの上で、上体を起こした状態の男性が声をかけてきた。
ウルフヘアーの赤髪の男性だ。顔立ちが整っているイケメンで、上半身を見る限り、身長も俺と同じで180近くはありそうな高身長をしていることが分かる。
彼は赤い瞳でジッと俺のことを見つめてきた。
『ほほう。君が私のファンだね。サインが欲しいのなら特別にあげようか?』
「ありがたい申し出だが、今は遠慮しておこう。またの機会にお願いさせてもらう」
『サラッと遠回しに要らないと言われた! ショック!』
ショックを受けたハルウララは、落ち込んだようで頭を下げた。ヌイグルミでなければ涙の雫を落としていたかもしれない。
「わざわざ呼び付けてしまってすまないね。ベッドの上で申し訳ないが、挨拶をしよう。本来では二つ名で語るところだが、俺は君の真名を知っている。一方的というのはフェアではないので、こちらも真名を明かそう。俺の真名は大和主流。馬の方は種違いだが、正真正銘の大和鮮赤の兄だ」
大和主流と名乗った男は、表情を崩さないまま淡々と言葉を連ねる。
「本来であれば、レース後に話をするはずだったのだが、落馬してしまいって面会が遅くなった。そのことはまず詫びよう」
「別に俺は気にしていないので、頭を上げてください」
頭を下げる大和主流に戸惑いつつも、俺は頭を上げるように伝える。
「そうだわ。兄さんが目を覚ました時に聞こうと持っていたのだけど、いったい何が起きたの?」
「それは俺にも良く分かっていない。ゲートが開くまでは、ダイワメジャーは普通だった。しかしゲートが開いた瞬間に暴れ出したんだ」
『ふむふむ。それは怪しいですな。これは事件の匂いがします。灰色の脳細胞を持つ、シャーロックウララが、その怪事件を解決してみせましょう』
口にオモチャのパイポを加え、ハルウララは事故ではなく、事件であると言い出す。
「どこからそんな物を持って来たんだ。落ちている物を咥えたらだめだろうが。それに灰色の脳細胞は、シャーロックではなくって、エルキュールだ。それなら、エルキュールウララだろう?」
『私を犬のように扱うな! 私は馬だぞ! それに私はエルキュールよりもシャーロックホームズの方が好きだし、灰色の脳細胞のセリフも格好良いから好きだもん! だから、飽きるまではシャーロックウララでいく!』
注意をした瞬間、ハルウララは声を上げる。
別に俺は変なことは言っていないよな?
『とにかく、まずは事件の参考馬を呼びましょうか。大和主流、ダイワメジャーをここに呼んでください』
「分かった。姿を現せ、ダイワメジャー」
大和主流が愛馬を呼ぶと、病室に1頭の馬が顕現する。
黄褐色の体に額から鼻にかけて細長い白い模様、左前足の繋は白く、後ろ足の球節から蹄冠にかけて茶色と白が入り混じっている馬だ。
「ダイワメジャー、あの時、お前の身に何が起きたんだ? 話してくれ」
大和主流が愛馬に訊ねる。すると、ダイワメジャーはゆっくりと口を開いた。
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