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最終章
第九話 魔王杯当日
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あれから月日が流れ、魔王杯当日となった。
俺たちは訓練に訓練を重ね、ベストなコンディションの状態へと仕上げているつもりだ。
「ここが魔王杯の会場か」
魔王杯の会場は一般的な建物と殆ど変わらない作りとなっている。違いがあるとすれば、魔王プリパラの像が等間隔で置かれているくらいだろう。
「ワタシが受付をしておくから、お前たちは控え室に行って準備をしておけ」
「分かった」
受付をルーナに任せ、俺たちは男女に分かれて控え室へと向かう。
扉を開けて中に入ると、どこかのレースで一緒になったような気がする顔ぶれが揃っていた。
シャワーライトは知り合いが出場メンバーになっていると言っていたが、どうやら男には知り合いと呼べるようなやつはいないようだな。
そうなると、タマモたちの方はある意味殺伐とした空気になっているかもしれない。
空いているロッカーへと向かう中、男性走者からの視線を一斉に浴びせられる。
男性陣は俺以外は全て敵だ。いや、今回は珍しくチーム戦と言うことになっているが、普段のレースは個人戦であり、全ての走者は敵だ。そう考えると、普段と変わらないか。
何食わぬ顔で着替えを済ませ、俺は先にコースに向かうことにした。
『さぁ、続いてやって来ましたのは、私一番の推しであるシャカール走者! 魔族である以上、ある意味敵対関係となっていますが、実況者として公平な立場で言うと彼が勝つところが見たい……いたた。魔王様、ヤキモチを焼いて脳内に攻撃するのはやめてください』
今回の実況はアルティメットか。久しぶりに顔を見たような気がする。それにしても、やっぱり魔族たちは今でも魔王プリパラの影響で、半分は支配されている形になっているみたいだな。敵でありながらも、ファンとして俺を応援することで己を痛めてしまうなんて。
もし、今回のレースで俺たちのチームが勝ったのなら、魔族たちを完全に解放するようにしてもらうか。
「いやー、相変わらずシャカールは人気があるな。アタシも嫉妬でコルシーちゃん特性バズーカで脳天を打ち抜きたい気分になってしまうよ」
俺に声を掛けながら、金髪ロングで仮面を付けている女性が近付く。
アイテムボックスと同じ効果を持つポケットから、ロケットランチャーのような物を取り出し、発射口をこちらに向けてくる。
「嫉妬でそんな物騒な物を向けないでくれ。そもそも、お前、そんなキャラだったか? コールドシーフ」
「アハハハ! いやー、アタシも魔族だからな。魔王様の気のような物に触れて遺伝子が反応しているみたいだ。ちょっとだけ攻撃的な感じになっている。でも、基本は普段のアタシだから、そこは安心してくれ」
「仮に冗談でも、ロケランの発射口を向けて来るようなやつに対して、安心できる訳がないだろう」
「それもそうだな。それじゃあ、アタシはこの辺で。サザンクロスが見に来ているはずだから、顔を見せて安心させてくるよ。多分『アタはナンバシヨルトタイ。魔王なんかに付いて行って、みんなをタイギャ心配させて』とか言われそうだが」
コールドシーフが苦笑いを浮かべ、俺も脳内でゴスロリ衣装の自分は男だと思い込んでいた女の子を頭の中で浮かべる。
コールドシーフが怒られる光景が、簡単に想像できてしまうな。
「シャカール君久しぶりね。元気にしていた?」
仮面を付けた女性が離れて行くと、今度は茶髪の髪をツーサイドアップにして、背中から悪魔の翼が生えている魔族が声をかけて来る。
「ウイニングライブ、それはこっちのセリフだ。ルーナが心配していたぞ」
「ルーナ学園長には悪いことをしたかもしれないけれど、でも、仕方がないのよ。魔王様から放たれる波動を受けると、私たち魔族は争うことができない。でも、ちゃんと理性は保っているから大丈夫よ」
「そうか」
「それに、もし、私たち魔王軍が勝ったら、この会場を使ってライブをさせてくれるんだって! ウイニングライブだけあって、勝利のライブ! この会場に集まっているみんなに、私の歌を聞かせてあげられるなんて最高じゃない!」
目をキラキラとさせながら、ウイニングライブは言葉を連ねる。
本当に理性を保っているのか? 普通に欲望を満たすために行動しているような気がしてしまう。
「シャカール君には悪いけれど、私は魔王様が思い描く世界に賛成なんだよね。だから、全力で勝ちに行くし、手は抜かないから」
片目を瞑って彼女はウインクをする。
『ウイニングライブさんとあんまり話さないでください。嫉妬で呪いますよ』
え? シャワーライト?
どこからかシャワーライトの声が聞こえたような気がしたので、辺りを見渡す。だが、彼女の姿はどこにも見当たらなかった。
気のせいか? でも、何故か悪寒もするし、あんまりウイニングライブの近くには居ない方が良さそうかもな。
「そうか。もちろん俺も全力だ。それより、お前のファンに向けてアピールしていた方が良いんじゃないのか?」
「あ、そうだ! 確かにそうだよね! もっとファンを増やすためにも、たくさんアピールしてこないと。それじゃね」
アピールを口実に離れてもらうと、体を襲っていた悪寒が自然と消えて行く。やっぱり、シャワーライトが嫉妬で俺に何かをしていたのか?
『そして最後にやって来たのは、我々魔族の王である魔王プリパラ! 彼女が1番人気となっております』
魔王プリパラの登場に、会場内が一斉に沸き立つ。
魔族たちは魔王プリパラの名を叫び、彼女に応援の言葉を送った。
数多くの声援を浴びながら、彼女は俺の前に来た。
「魔王プリパラ」
「久しぶりだな。シャカール。さぁ、世界の運命を賭けた魔王杯を始めようではないか」
俺たちは訓練に訓練を重ね、ベストなコンディションの状態へと仕上げているつもりだ。
「ここが魔王杯の会場か」
魔王杯の会場は一般的な建物と殆ど変わらない作りとなっている。違いがあるとすれば、魔王プリパラの像が等間隔で置かれているくらいだろう。
「ワタシが受付をしておくから、お前たちは控え室に行って準備をしておけ」
「分かった」
受付をルーナに任せ、俺たちは男女に分かれて控え室へと向かう。
扉を開けて中に入ると、どこかのレースで一緒になったような気がする顔ぶれが揃っていた。
シャワーライトは知り合いが出場メンバーになっていると言っていたが、どうやら男には知り合いと呼べるようなやつはいないようだな。
そうなると、タマモたちの方はある意味殺伐とした空気になっているかもしれない。
空いているロッカーへと向かう中、男性走者からの視線を一斉に浴びせられる。
男性陣は俺以外は全て敵だ。いや、今回は珍しくチーム戦と言うことになっているが、普段のレースは個人戦であり、全ての走者は敵だ。そう考えると、普段と変わらないか。
何食わぬ顔で着替えを済ませ、俺は先にコースに向かうことにした。
『さぁ、続いてやって来ましたのは、私一番の推しであるシャカール走者! 魔族である以上、ある意味敵対関係となっていますが、実況者として公平な立場で言うと彼が勝つところが見たい……いたた。魔王様、ヤキモチを焼いて脳内に攻撃するのはやめてください』
今回の実況はアルティメットか。久しぶりに顔を見たような気がする。それにしても、やっぱり魔族たちは今でも魔王プリパラの影響で、半分は支配されている形になっているみたいだな。敵でありながらも、ファンとして俺を応援することで己を痛めてしまうなんて。
もし、今回のレースで俺たちのチームが勝ったのなら、魔族たちを完全に解放するようにしてもらうか。
「いやー、相変わらずシャカールは人気があるな。アタシも嫉妬でコルシーちゃん特性バズーカで脳天を打ち抜きたい気分になってしまうよ」
俺に声を掛けながら、金髪ロングで仮面を付けている女性が近付く。
アイテムボックスと同じ効果を持つポケットから、ロケットランチャーのような物を取り出し、発射口をこちらに向けてくる。
「嫉妬でそんな物騒な物を向けないでくれ。そもそも、お前、そんなキャラだったか? コールドシーフ」
「アハハハ! いやー、アタシも魔族だからな。魔王様の気のような物に触れて遺伝子が反応しているみたいだ。ちょっとだけ攻撃的な感じになっている。でも、基本は普段のアタシだから、そこは安心してくれ」
「仮に冗談でも、ロケランの発射口を向けて来るようなやつに対して、安心できる訳がないだろう」
「それもそうだな。それじゃあ、アタシはこの辺で。サザンクロスが見に来ているはずだから、顔を見せて安心させてくるよ。多分『アタはナンバシヨルトタイ。魔王なんかに付いて行って、みんなをタイギャ心配させて』とか言われそうだが」
コールドシーフが苦笑いを浮かべ、俺も脳内でゴスロリ衣装の自分は男だと思い込んでいた女の子を頭の中で浮かべる。
コールドシーフが怒られる光景が、簡単に想像できてしまうな。
「シャカール君久しぶりね。元気にしていた?」
仮面を付けた女性が離れて行くと、今度は茶髪の髪をツーサイドアップにして、背中から悪魔の翼が生えている魔族が声をかけて来る。
「ウイニングライブ、それはこっちのセリフだ。ルーナが心配していたぞ」
「ルーナ学園長には悪いことをしたかもしれないけれど、でも、仕方がないのよ。魔王様から放たれる波動を受けると、私たち魔族は争うことができない。でも、ちゃんと理性は保っているから大丈夫よ」
「そうか」
「それに、もし、私たち魔王軍が勝ったら、この会場を使ってライブをさせてくれるんだって! ウイニングライブだけあって、勝利のライブ! この会場に集まっているみんなに、私の歌を聞かせてあげられるなんて最高じゃない!」
目をキラキラとさせながら、ウイニングライブは言葉を連ねる。
本当に理性を保っているのか? 普通に欲望を満たすために行動しているような気がしてしまう。
「シャカール君には悪いけれど、私は魔王様が思い描く世界に賛成なんだよね。だから、全力で勝ちに行くし、手は抜かないから」
片目を瞑って彼女はウインクをする。
『ウイニングライブさんとあんまり話さないでください。嫉妬で呪いますよ』
え? シャワーライト?
どこからかシャワーライトの声が聞こえたような気がしたので、辺りを見渡す。だが、彼女の姿はどこにも見当たらなかった。
気のせいか? でも、何故か悪寒もするし、あんまりウイニングライブの近くには居ない方が良さそうかもな。
「そうか。もちろん俺も全力だ。それより、お前のファンに向けてアピールしていた方が良いんじゃないのか?」
「あ、そうだ! 確かにそうだよね! もっとファンを増やすためにも、たくさんアピールしてこないと。それじゃね」
アピールを口実に離れてもらうと、体を襲っていた悪寒が自然と消えて行く。やっぱり、シャワーライトが嫉妬で俺に何かをしていたのか?
『そして最後にやって来たのは、我々魔族の王である魔王プリパラ! 彼女が1番人気となっております』
魔王プリパラの登場に、会場内が一斉に沸き立つ。
魔族たちは魔王プリパラの名を叫び、彼女に応援の言葉を送った。
数多くの声援を浴びながら、彼女は俺の前に来た。
「魔王プリパラ」
「久しぶりだな。シャカール。さぁ、世界の運命を賭けた魔王杯を始めようではないか」
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