薬漬けレーサーの異世界学園生活〜無能被験体として捨てられたが、神族に拾われたことで、ダークヒーローとしてナンバーワン走者に君臨します〜

仁徳

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第十一章

第十一話 襲うケモノ族

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200話目達成! まさか、200話記念がこのストーリーとなってしまうとはw正直作者自身も驚いています。

注意! 今回のストーリーは性的描写が強めです。苦手な人は読み飛ばしても支障はないので、次のストーリーの投稿をお待ちください。






「うそ……だろう」

 目の前に広がる光景が信じられず、俺は口から言葉が漏れてしまう。

 ベッドに座った状態のタマモは一糸纏わぬ姿だった。そして、右手で自信の胸を触り、左手の手は股間に触れていた。

 あ、これ、俺が半殺しにされるやつだ。

「バカ! どうして部屋に入って来るのよ!」

「え?」

 悲鳴を上げる訳でもなく、布団で裸体を隠す訳でもなく、声を上げて怒声を上げるだけの彼女の姿に、思わず困惑してしまう。

 予想していなかった展開に体が硬直してしまい、思うように体を動かせなかった。

 いや、もしかしたら、タマモの美しい裸体に魅入ってしまい、この場から離れることを本能が拒んだのかもしれない。

「早く……逃げないさい……これ以上は……抑えきれない」

「え? え?」

 自身を慰めている者の言うセリフとは思えない発言に、余計に困惑してしまう。

「お願い……あたしが……理性を保っている間に……逃げて」

 異常な光景に訳が分からず、何が起きているのか誰か教えて欲しい気持ちになっていると、タマモは立ち上がった。

 すると、瞬く間に俺の前へと移動した。

 速い! まるでゲートが開いた時のスタートダッシュのような速さだ。

 彼女の速さに驚いた次の瞬間、俺の視界がグルリと変わり、天井が見えた。後頭部と背中に痛みを感じたことから、俺は一瞬の内に床に倒されたのだ。

 現状を理解している中、タマモが俺に跨り、馬乗りとなる。

「シャカールが悪いのだからね。あたしが忠告したのにも関わらず、早く部屋から逃げ出さないあなたが悪い。この責任は取ってもらうのだから」

 タマモの豹変に驚きつつも、この状態は色々やばいと判断できる冷静さは取り戻せた。

 このままシェアハウスのメンバーの誰かが帰って目撃されれば、確実にアウトだ。タマモが全裸で俺に跨っている以上、弁明の余地がない。

 くそう。タマモの身にいったい何が起きたと言うんだよ。

 体重は俺よりも軽いはずなのに、片手で胸を押し付けられているだけで動くことができない。これが人族とケモノ族との、生まれながらの力の差か。

 どうにかして逃げる方法を考えていると、タマモが俺の腕を掴み、掌を彼女の胸に押し付けた。

 手に収まる丁度良い触り心地と、柔らかい弾力が伝わってくる。

「やっぱり、自分で触るのと、触られるのでは感じ方が違うわね。それともシャカールだからかしら?」

「タマモ! 正気に戻れ!」

 きっと彼女は何者かに操られているのだ。そうでなければ、タマモが俺に対してこんなことをする訳がない」

「何を言っているの? あたしは正気よ。正常な判断で、あなたに胸を触らせているのよ」

 いや、全然正常な判断ができていないじゃないか!

 心の中で叫んでいる中、タマモが俺の腕を離す。拘束から逃れた腕は重力に引っ張られるかのように床に倒れた。

「あれ? 全然固くないじゃない。胸を触らせたくらいじゃダメなのかしら?」

 俺の股間部分に手を当て、ズボン越しに触ってタマモはムスコの硬度具合を確かめる。

 仮にタマモが恋人で、通常通りの彼女であった場合、間違いなくムスコは戦闘体制に入っていただろう。

 だが、驚きと困惑、そしてちょっとした恐怖を感じている状況では勃つことは難しい。

「まだまだムードが足りないって訳ね」

「おい! 良い加減に目を覚まして……うっ!」

 元の彼女に戻って欲しい。その思いで声を上げたのだが、それが帰って失敗に陥った。

 彼女は倒れ込むような体制で俺を押し倒した状態のままにすると、唇同士が触れた。

 柔らかい感触と共に、紅茶の味がした。つい最近まで紅茶を飲んでいたのだろうか。

 一度唇を離しては触れるキツツキキスを数回行い、今度はハムハムキスに移行した。

 顔を傾け、お互いの唇を密着させる。そして今度は力を入れないように気をつけながら唇を少し開けて、すぼめてを繰り返し、俺の唇を全体的に揉むように刺激された。

 彼女の身体が一瞬ビクンとなったような気がする。

 ハムハムキスをしていると彼女のほうが我慢できなくなったのだろう。彼女の舌が俺の口内に侵入、口の中の蹂躙を始める。

 タマモの舌が上顎のザラザラした部分と、舌の付け根の下側部分をゆっくりと攻めてくる。

 この二ヵ所は二大性感帯と呼ばれ、人間の口内で一番気持ちいい場所だ。

 上顎のザラザラした部分にタマモの舌先がそっと舐め、ソフトに刺激してきた。

 彼女の舌に快感を覚えていると、今度は舌の下にタマモの舌が滑り込んできて、舌先を軽く動かす。

 裏筋を舐められ、何とも言えない感触を味わうと、更にディープキスに熱が入る。

「チュ……チュパ……ジュルル」

 舌同士が絡み合い俺の舌はタマモの舌にエスコートされる形となる。

 逃げることができない。もし、変に動けば、舌を噛んでしまうことになる。変な風に噛んでしまうと、窒息死に繋がってしまう以上、彼女が満足するまでされるがままだ。

「チュ……ジュルル……ジュポ……ジュルル……ンッ……ジュルル……ンッ!」

 舌同士を絡ませ、満足したのか、タマモは唇を離す。

 互いの唾液が絡まってできた透明な唾液が名残惜しそうに繋がっていたが、やがてそれもプツリと切れる。

「はぁ、はぁ、はぁ」

 慣れないことをして一気に体力を奪われたかのように感じ、息が荒くなる。

「さて、ここまですればもう良いはず……アレ? まだ勃っていない?」

 残念だったな。こんな状況で興奮してしまうほど、俺はマゾではない。

「こうなったら、直接触るしか」

「待て! それ以上は流石にやばい!」

 咄嗟に叫ぶ。先ほどのディープキスからして、タマモはムッツリスケベだ。彼女のテクニックでムスコを蹂躙されれば、確実に反応してしまう。

 俺は不能ではない。

「タマちゃんそこまでです! 今すぐシャカール君を解放しなさい!」

 ズボンの縁にタマモが手を当てた瞬間、クリープがこの場に現れた。

 あ、俺終わったな。生きていても、社会的な死が待っている。

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