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第四章
第十一話 第1回学園大食いグルメ杯④決着
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~シャカール視点~
「さぁ、早く料理を持って来てくれ。ここから怒涛の逆転劇が始まるのだからな」
俺は椅子に座り、料理を運んで来るように要求する。
「ハハハ! さすがシャカールだ。ワタシが望む極上な展開を作ってくれる。良いだろう。もし、君がここから逆転して優勝できれば、3倍の優勝賞金をあげようじゃないか」
優勝賞金を3倍にすると聞き、生唾を飲み込む。
3倍となると、300000ギルだ。それだけの金があれば、しばらくはレースで稼がないで済む。
「言質取ったからな。今更後悔しても遅いぞ。ほら、早く持って来てくれ。どんどんハンデが大きくなってくる」
俺が乱入したことで、タマモもクリープも手を止めているが、大食い競争はまだ継続している。この時間も、頭の良いやつは食べ続けているのだ。1秒でも早く食事を始め、怒涛の追い込みで優勝を掻っ攫わなければならない。
俺の体はこれまで投与された多くの薬の効果で空腹を感じ難くしている。でも、今回はそれを魔法でなくさせてもらう。
学園内は魔法禁止だが、目に見えていなければ、気付かれることはないだろう。もしかしたらルーナあたりが気付くかもしれないが、レースを盛り上げるために、見て見ぬふりをしてくれる可能性の方が高い。
(ハングリーストマック)
魔法を発動し、胃の中の物を強制的に分解し、空間を作る。
空腹というものは、胃の中に存在する胃液などの消化液や酵素が、食べ物を分解するために働き始めることによって生じる。
胃の中が空になると、胃壁の筋肉が収縮し、物理的に空間ができたものを生き物は空腹と感じるのだ。
魔法で胃の中に空間を作ったことで、体に空腹感を覚えさせる。
最初の料理が運ばれ、フォークを突き刺してワイルドに口に運ぶと、少ない咀嚼回数で飲み込む。
大食いにおいて、咀嚼の回数を多くするのはNGだ。時間をかけて噛むことにより、脳の満腹中枢が刺激されてお腹が一杯だと錯覚してしまう。
しかしその分、大きい個体が胃の中に入るために、直ぐにパンパンになってしまう。だが、その度に先ほど使用した魔法を繰り返せば済むことだ。
『ここで途中参加したシャカールが見事な追い上げを見せる!』
『まるで料理は飲み物と言いたげにあまり噛まないで飲み込んでいますね。ですが、大食いにおいて、噛む回数を増やすことは、デメリットが大きいです。そのことを理解した上での行動でしょう。さすがシャカールと言ったところですね』
「うーん、ママの頭がキーンってします」
「甘いものは大好きなのに、どうしてこんなに頭が痛いの? 誰か妨害している?」
宇治金時タワー氷を食べているクリープとタマモが、削れた氷を一口食べる度に頭を押さえている。
彼女たちが苦戦している間に、一気に枚数差を縮めてやる。
『見事な追い上げを見せ、ここでシャカール走者が第1のギミックである激辛うどんの料理に差し掛かったぞ!』
『これまで多くの方が挑戦し、ほとんどがギブアップをしてしまった最大級の難関です。果たして彼はどのような方法で攻略していくのか』
アルティメットとサラブレットの声が耳に入る中、箸を掴んで真っ赤に染まったスープの中に入れる。そしてうどんと思わしきものを持ち上げると、思いっきり啜る。
麺に絡まれたスープの激辛成分が口内を刺激し、一口食べただけでも音を上げそうになるほど苦しみを味わう。
辛味とは味覚ではなく痛覚による痛みだ。
口内に刺激物が入り込むと、感覚細胞がそれを検知して、感覚や痛み、温度変化を捉えて脳に口内で起こっていることを知らせる。
一口でこの辛さは異常だ。普通に食べているようでは、タマモやクリープには追い付けない。
だけど、俺にはこのギミックを突破する方法がある。単純に辛い物に慣れれば良いんだ。
辛いもの好きの人は、どんどん「辛味」に慣れてエスカレートしていく傾向がある。痛みの感覚が続くと、脳内ではβエンドルフィンという鎮痛作用のある物質が分泌される。βエンドルフィンは、「おいしさ」とか快感を感じる物質でもあるのだ。この快感をまた得ようとしてエスカレートしていくと言われている。
クリープが激辛うどんを食べて動じなかったのは、彼女の脳内にβエンドルフィンと呼ばれる物質が分泌されているからなのだろう。
つまり、彼女のように、脳内にβエンドルフィンを分泌しまくれば良い。幸いにも俺は、研究所で被験体にされていたとき、この物質を分泌しやすくするための薬物を投与されたことがある。
俺のユニークスキルであるメディカルピックルにより、過去に投与された薬物が投与されている状態だと脳に錯覚させれば、この激辛料理を乗り越えることができる。
早速ユニークスキルを発動し、その効果でβエンドルフィンを脳内に分泌させる。
そしてもう一度激辛成分を纏った麺を箸で掴み、思いっきり啜る。
すると、口内が痛みを感じていないようで、全く辛いとは思わなくなった。
よし、これなら行ける!
『なんと! ここでシャカールが激辛うどんを一気に啜って行く! これは先ほど見たマーヤを彷彿させるような展開だ!』
『彼女はスープを飲み切った後に、ギブアップをしていました。果たして彼は一気に押し寄せてくる辛味に耐えることができるのでしょうか?』
スープと一緒に残りの麺も飲み込み、空となった器をテーブルの上に置く。
「食べ切ったぞ。早く次を持って来てくれ!」
『なんと! あのマーヤを超えた! 彼女と同じ展開を再現したのにも関わらず、シャカールはクリープの時のように平然としている!』
『これは恐ろしくも凄い展開となりました。観客たちも動揺を隠しきれないようで、ざわめいております』
観客たちが騒めいているようだが、今はそんなことは関係ない。あと何皿食べればクリープやタマモに追い付く?
次の料理が運ばれて来るまでの間、チラリと2人を見る。
クリープが優勢のようだな。地道ではあるものの、確実に量を減らして残り3分の1と言ったところか。
そしてタマモはアイスクリーム頭痛に苦しみつつも、凄い勢いで量を減らしている。
彼女たちの状態を観察していると、次の料理が運ばれ、直ぐに完食する。
そしてついに、最後のギミックである宇治金時タワー氷に辿り着くことができた。
『ここでシャカールが並んだ! レースで言えば、まだ1メートル差と言ったところでしょうが、これは分からなくなってきたぞ!』
『彼ならやってくれるのではと思っていましたが、まさかここまで見事な追い上げを見せてくれるとは、予想外です。称賛の言葉以外、私の口から出ません』
アルティメットとサラブレットの言葉が牽制になったようで、タマモとクリープの手が止まった。
今の内に少しでも量を減らす。
椅子の上に立ち、俺はスプーンを使わずにワイルドに口から齧り付く。
口内に氷と抹茶の甘みが広がる中、一気に頭が痛くなる。
アイスクリーム頭痛か。
冷たいものを一気に食べると、頭が痛くなる。その原因として2つあるが、1つは冷たいものを食べて喉元が冷やされた際、体が体温を維持しようと血流量を増すために、血管が広がって頭痛が引き起こされる。
そして2つ目は冷たいものを食べると、喉の三叉神経が刺激される。冷た過ぎると三叉神経が冷たさと痛さを混同し、痛みとして脳に伝達され、頭痛を感じるのだ。
この解決方法としては、ゆっくりと食べること、そして舌を温めることだ。
だけどゆっくりと食べていては、クリープやタマモには勝てない。ここは思いっきり齧り付きつつ、舌を温めながら食べる。
対策を決め、俺は怒涛の食べっぷりを見せる。
『ここで更にシャカールが加速する! あっと言う間に氷のタワーを減らし、3人が並んだ!』
『これは凄い! このままシャカール差し切り、第1回学園大食いグルメ杯の優勝者となるのか!』
俺が追いついたことでクリープとタマモが焦っているようだ。動かす手を早めて、次々と氷を口の中に入れていく。
『3人がラストスパートを決め、最後の一口を口に入れた!』
『口内のものがなくなるまでが大食い競争です。食べ終わったら手を上げて、口の中を見せてください』
口内に入れた氷を飲み込み、アイスクリーム頭痛に耐えながら手を上げ、口を開ける。
『ここでまさかの展開だ! 3人が同時に食べ終え、同タイミングで手を上げた!』
『3人とも口内には氷が残っていません。レースではないので映像判定をすることはできませんので、ここはルーナ学園長の判断となります』
クリープとタマモが追い付き、同じタイミングで食べ終えたことに少し驚く。
勝てると思っていただけに、あと一歩及ばなかったことが若干悔しかった。
「3人ともよく頑張ってくれた。極上な勝負を見られて、ワタシは大満足だ。よって、3人を今回の優勝者にする。賞金は3人で分け合ってくれ。それと副賞の方だが、君たち3人には、完成したばかりのシェアハウスに住んでもらう」
「「「え?」」」」
俺たち3人の声が重なった。
「さぁ、早く料理を持って来てくれ。ここから怒涛の逆転劇が始まるのだからな」
俺は椅子に座り、料理を運んで来るように要求する。
「ハハハ! さすがシャカールだ。ワタシが望む極上な展開を作ってくれる。良いだろう。もし、君がここから逆転して優勝できれば、3倍の優勝賞金をあげようじゃないか」
優勝賞金を3倍にすると聞き、生唾を飲み込む。
3倍となると、300000ギルだ。それだけの金があれば、しばらくはレースで稼がないで済む。
「言質取ったからな。今更後悔しても遅いぞ。ほら、早く持って来てくれ。どんどんハンデが大きくなってくる」
俺が乱入したことで、タマモもクリープも手を止めているが、大食い競争はまだ継続している。この時間も、頭の良いやつは食べ続けているのだ。1秒でも早く食事を始め、怒涛の追い込みで優勝を掻っ攫わなければならない。
俺の体はこれまで投与された多くの薬の効果で空腹を感じ難くしている。でも、今回はそれを魔法でなくさせてもらう。
学園内は魔法禁止だが、目に見えていなければ、気付かれることはないだろう。もしかしたらルーナあたりが気付くかもしれないが、レースを盛り上げるために、見て見ぬふりをしてくれる可能性の方が高い。
(ハングリーストマック)
魔法を発動し、胃の中の物を強制的に分解し、空間を作る。
空腹というものは、胃の中に存在する胃液などの消化液や酵素が、食べ物を分解するために働き始めることによって生じる。
胃の中が空になると、胃壁の筋肉が収縮し、物理的に空間ができたものを生き物は空腹と感じるのだ。
魔法で胃の中に空間を作ったことで、体に空腹感を覚えさせる。
最初の料理が運ばれ、フォークを突き刺してワイルドに口に運ぶと、少ない咀嚼回数で飲み込む。
大食いにおいて、咀嚼の回数を多くするのはNGだ。時間をかけて噛むことにより、脳の満腹中枢が刺激されてお腹が一杯だと錯覚してしまう。
しかしその分、大きい個体が胃の中に入るために、直ぐにパンパンになってしまう。だが、その度に先ほど使用した魔法を繰り返せば済むことだ。
『ここで途中参加したシャカールが見事な追い上げを見せる!』
『まるで料理は飲み物と言いたげにあまり噛まないで飲み込んでいますね。ですが、大食いにおいて、噛む回数を増やすことは、デメリットが大きいです。そのことを理解した上での行動でしょう。さすがシャカールと言ったところですね』
「うーん、ママの頭がキーンってします」
「甘いものは大好きなのに、どうしてこんなに頭が痛いの? 誰か妨害している?」
宇治金時タワー氷を食べているクリープとタマモが、削れた氷を一口食べる度に頭を押さえている。
彼女たちが苦戦している間に、一気に枚数差を縮めてやる。
『見事な追い上げを見せ、ここでシャカール走者が第1のギミックである激辛うどんの料理に差し掛かったぞ!』
『これまで多くの方が挑戦し、ほとんどがギブアップをしてしまった最大級の難関です。果たして彼はどのような方法で攻略していくのか』
アルティメットとサラブレットの声が耳に入る中、箸を掴んで真っ赤に染まったスープの中に入れる。そしてうどんと思わしきものを持ち上げると、思いっきり啜る。
麺に絡まれたスープの激辛成分が口内を刺激し、一口食べただけでも音を上げそうになるほど苦しみを味わう。
辛味とは味覚ではなく痛覚による痛みだ。
口内に刺激物が入り込むと、感覚細胞がそれを検知して、感覚や痛み、温度変化を捉えて脳に口内で起こっていることを知らせる。
一口でこの辛さは異常だ。普通に食べているようでは、タマモやクリープには追い付けない。
だけど、俺にはこのギミックを突破する方法がある。単純に辛い物に慣れれば良いんだ。
辛いもの好きの人は、どんどん「辛味」に慣れてエスカレートしていく傾向がある。痛みの感覚が続くと、脳内ではβエンドルフィンという鎮痛作用のある物質が分泌される。βエンドルフィンは、「おいしさ」とか快感を感じる物質でもあるのだ。この快感をまた得ようとしてエスカレートしていくと言われている。
クリープが激辛うどんを食べて動じなかったのは、彼女の脳内にβエンドルフィンと呼ばれる物質が分泌されているからなのだろう。
つまり、彼女のように、脳内にβエンドルフィンを分泌しまくれば良い。幸いにも俺は、研究所で被験体にされていたとき、この物質を分泌しやすくするための薬物を投与されたことがある。
俺のユニークスキルであるメディカルピックルにより、過去に投与された薬物が投与されている状態だと脳に錯覚させれば、この激辛料理を乗り越えることができる。
早速ユニークスキルを発動し、その効果でβエンドルフィンを脳内に分泌させる。
そしてもう一度激辛成分を纏った麺を箸で掴み、思いっきり啜る。
すると、口内が痛みを感じていないようで、全く辛いとは思わなくなった。
よし、これなら行ける!
『なんと! ここでシャカールが激辛うどんを一気に啜って行く! これは先ほど見たマーヤを彷彿させるような展開だ!』
『彼女はスープを飲み切った後に、ギブアップをしていました。果たして彼は一気に押し寄せてくる辛味に耐えることができるのでしょうか?』
スープと一緒に残りの麺も飲み込み、空となった器をテーブルの上に置く。
「食べ切ったぞ。早く次を持って来てくれ!」
『なんと! あのマーヤを超えた! 彼女と同じ展開を再現したのにも関わらず、シャカールはクリープの時のように平然としている!』
『これは恐ろしくも凄い展開となりました。観客たちも動揺を隠しきれないようで、ざわめいております』
観客たちが騒めいているようだが、今はそんなことは関係ない。あと何皿食べればクリープやタマモに追い付く?
次の料理が運ばれて来るまでの間、チラリと2人を見る。
クリープが優勢のようだな。地道ではあるものの、確実に量を減らして残り3分の1と言ったところか。
そしてタマモはアイスクリーム頭痛に苦しみつつも、凄い勢いで量を減らしている。
彼女たちの状態を観察していると、次の料理が運ばれ、直ぐに完食する。
そしてついに、最後のギミックである宇治金時タワー氷に辿り着くことができた。
『ここでシャカールが並んだ! レースで言えば、まだ1メートル差と言ったところでしょうが、これは分からなくなってきたぞ!』
『彼ならやってくれるのではと思っていましたが、まさかここまで見事な追い上げを見せてくれるとは、予想外です。称賛の言葉以外、私の口から出ません』
アルティメットとサラブレットの言葉が牽制になったようで、タマモとクリープの手が止まった。
今の内に少しでも量を減らす。
椅子の上に立ち、俺はスプーンを使わずにワイルドに口から齧り付く。
口内に氷と抹茶の甘みが広がる中、一気に頭が痛くなる。
アイスクリーム頭痛か。
冷たいものを一気に食べると、頭が痛くなる。その原因として2つあるが、1つは冷たいものを食べて喉元が冷やされた際、体が体温を維持しようと血流量を増すために、血管が広がって頭痛が引き起こされる。
そして2つ目は冷たいものを食べると、喉の三叉神経が刺激される。冷た過ぎると三叉神経が冷たさと痛さを混同し、痛みとして脳に伝達され、頭痛を感じるのだ。
この解決方法としては、ゆっくりと食べること、そして舌を温めることだ。
だけどゆっくりと食べていては、クリープやタマモには勝てない。ここは思いっきり齧り付きつつ、舌を温めながら食べる。
対策を決め、俺は怒涛の食べっぷりを見せる。
『ここで更にシャカールが加速する! あっと言う間に氷のタワーを減らし、3人が並んだ!』
『これは凄い! このままシャカール差し切り、第1回学園大食いグルメ杯の優勝者となるのか!』
俺が追いついたことでクリープとタマモが焦っているようだ。動かす手を早めて、次々と氷を口の中に入れていく。
『3人がラストスパートを決め、最後の一口を口に入れた!』
『口内のものがなくなるまでが大食い競争です。食べ終わったら手を上げて、口の中を見せてください』
口内に入れた氷を飲み込み、アイスクリーム頭痛に耐えながら手を上げ、口を開ける。
『ここでまさかの展開だ! 3人が同時に食べ終え、同タイミングで手を上げた!』
『3人とも口内には氷が残っていません。レースではないので映像判定をすることはできませんので、ここはルーナ学園長の判断となります』
クリープとタマモが追い付き、同じタイミングで食べ終えたことに少し驚く。
勝てると思っていただけに、あと一歩及ばなかったことが若干悔しかった。
「3人ともよく頑張ってくれた。極上な勝負を見られて、ワタシは大満足だ。よって、3人を今回の優勝者にする。賞金は3人で分け合ってくれ。それと副賞の方だが、君たち3人には、完成したばかりのシェアハウスに住んでもらう」
「「「え?」」」」
俺たち3人の声が重なった。
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