7 / 269
第一章
第六話 食堂で百合発生?
しおりを挟む
逃走を訝しむタマモだったが、逃げない意思を示すと、ようやく信じてくれた。彼女が最初に連れて来たのは学生食堂だ。
「今日も多いわね。早く注文して食べましょう」
「そう言えば、今は昼休みだったな」
本音を言えば、正直お腹はあまり空いていない。実験で薬を投与され続けたことで、胃や腸の消化吸収が遅く、長い間空腹を感じない体になっているからだろう。
「この学生食堂はね。実は全部無料なの! 学生が伸び伸びと走者生活を送れるように、ルーナ学園長が収入の一部を寄付しているんだって。本当に凄い方よね。そこら辺の貴族よりも立派だわ」
目を少しだけ輝かせ、タマモはルーナのことを語る。
ルーナは本当にこの学園の経営者でもあったんだな。
「それで何を食べるの? 注文してくるから教えて?」
「それなら、軽くで良い。別にそこまで腹は減っていない」
「分かったわ。軽くね。料理を運ぶ代わりに、席を取っておいてくれると助かるわ」
席の確保をお願いすると、タマモは食堂のカウンターへと歩いて行く。
「さてと。俺も2人が座る席を探すか」
辺りを見渡し、空いている場所を探す。まばらに席が空いている場所を発見するも、2人が座れる場所が見当たらない。
2人が一緒でなければ、あいつは俺が逃げ出すと思い込んでしまうかもしれない。ここは可能な限り、2人分の席が空いている場所を探すか。
もう一度辺りを見渡す。すると4人分の席に、1人だけポツンと座っているケモノ族の女の子がいた。
ウサギの耳に白くて長い髪をひとつに纏め、まつ毛も長く、青い瞳の女の子だ。彼女はデザートのフルーツの盛り合わせを食べ、幸せそうに頬を緩ませていた。
あそこなら、俺とタマモが座ることができるな。他に人が座る予定がなければ、相席を頼むか。
ウサギのケモノ族に近付き、声をかける。
「すまない。他の人が座る予定がなければ、相席をお願いしても良いか?」
声をかけると、彼女は俺をジッと見てくる。もしかして、彼女が1人だけでこの席に座っているのには、何か理由でもあるのだろうか?
「何か俺の顔についているか?」
変な空気が醸し出しているのを感じ、月並のことを言う。
「いえ、人族の方がこの学園にいるなんて珍しいと思いまして。どうぞ、他の方が座る予定はありませんから」
「サンキュ」
彼女に礼を言い、席に座ってタマモが来るのを待つ。
それから数分後、トレーに料理を乗せたタマモが俺を見つけ、こちらにやって来た。
「ここに居たのね……え? 同じ席にいるは、クリープ先輩じゃないですか!」
「あら、タマちゃん。今日も気品に溢れていますね。ママ、久しぶりに会えて嬉しいです」
タマちゃん? ママ?
タマモがクリープと呼んだこのウサギのケモノ族の女の子、どうやら学年がひとつ上の先輩らしいが、タマモのことをタマちゃんと呼んで、自身のことをママと言っている。何か深い関係があるのか?
「今日も優等生として頑張っているじゃないですか。そんな良い子には、良い子良い子してあげますね」
タマモが持っているトレーをテーブルの上に置いたその瞬間、クリープが立ち上がり、彼女を抱きしめる。そして茶髪の頭に手を置き、タマモの頭を優しい手付きで撫で始める。
「ク、クリープ先輩、やめてください」
「口では嫌がっても、耳や尻尾は喜んでいるじゃないですか。ママの愛情を受けて、すくすくと育ってくださいね」
女の子がイチャついている光景は、何とも微笑ましいものがある。もしかしたら、このクリープという子は、ユリ属性的なものを持っているのだろうか?
「シャカール君や、他の生徒も見ています。その辺にしてください」
「嫌です。良い子には頭を撫でてあげる義務が、ママにはありますので。特に優等生のタマちゃんには、愛情をたっぷりと注ぎながら、頭を撫でてあげます」
頭を撫で続けられている彼女の瞼が、ピクピクと動く。
「本当にやめてください。これ以上されたら、料理も冷めてしまいます」
「あらやだ。それは大変。冷えた料理を食べさせては、成長に影響が出るかもしれないわ。ごめんなさいね」
料理を理由に、これ以上頭を撫でることをやめるようにタマモが要求すると、ようやくクリープは、包容と頭を撫でる行為をやめ、タマモを解放する。
「はぁ、まさかクリープ先輩の席に座るなんて。知らなかっただろうから、文句は言えないけれど、昼間から疲れたわ」
テーブルの上に置いたトレーの位置をずらし、タマモは料理を俺の方に置く。しかし置かれたものは、普通にガッツリ系の定食だった。
「なぁタマモ? 俺、軽めで良いって言ったよな?」
「ええ、だから軽めにしたじゃない?」
「これのどこが軽めなんだよ! ガッツリとしているじゃないか!」
「あなた、何を言っているの? どう見たって軽めの内容じゃない。ねぇ、クリープ先輩?」
タマモがクリープに訊ねる。ここで彼女が俺の言い分に賛同してくれれば、タマモは自分の考えがおかしいことに気付くだろう。
「ええ、軽めですね。私もこの定食を3つ食し、食後のデザートとして、フルーツの盛り合わせの5杯目を食べているところです。でなければ、午後のトレーニングで力尽きてしまいます」
クリープの話しを聞いただけで、胃もたれを感じてきた。
そう言えば、人類以外の走者はみんな大食いだと言う話しを聞いたことがある。
まさか、種族の違いがここまで食に差が出るとは思わなかった。
「あたしは自分の分を運んで来るから、先に食べて良いからね」
先に食事を始めるように促し、タマモは再びカウンターへと向かって行く。そして彼女が戻って来ると、見るだけで食欲が失せそうな程の料理を運んできた。
ざっと見て5人前はありそうだ。
いくら食欲が失せても、せっかくの料理を残す訳にはいかない。なので、根性で食べ尽くすことにした。
食事を終えてお腹一杯になり、食堂を出る。次に案内されたのは室内プールだった。
「ここのプールは魔法で温水になっているから、1年中快適な温度で泳ぐことができるの。トレーニング時間以外でも、こうやって昼休みには泳ぐ生徒たちもいるわ」
タマモの説明を聞きながら、室内プールを見渡す。
プール内には、競泳水着を来た様々な種族が泳ぎ、スタミナアップに努めている。
中には豊満な胸をお持ちの女の子も泳いでおり、彼女たちの胸に視線が行きそうになる。だが、少しでも不埒な視線を向けようとすると、タマモが笑顔のまま圧力をかけてきたので、プールの案内は短時間に終わった。
そして次はトレーニングルームに案内されたのだが。
「タマモさんだ」
「今日も素敵ね。歩き方ひとつに気品を感じるわ。さすが模範的優等生ね」
タマモを見た生徒たちが、彼女を褒める。彼女たちの言葉が耳に入ったようで、タマモは無言ではあったが、軽く会釈をして生徒たちから離れる。
しかし彼女の瞼は、再びピクついていた。
トレーニングルームを案内された後、最後に屋上を案内される。
「見て、ここから第一レース場が見えるでしょう」
屋上から見えるレース場に向け、タマモは手を差し伸ばす。
「毎週週末には、各レース場で走者によるレースが行われるの。学園内はGIIIやGIIのレースばかりだけど、時々GIのレースも開かれるのよ。その時はお客さんもたくさん来て、満席になるの! たくさんのお客さんが、あたしたちの走りを見て応援してくれるのよ。観客席から、たくさんの人が歓声を上げて走りを褒めてくれる。あの感動は、一度味わうと忘れられないわ。だから、シャカール君も、レースに興味がないなんて言わないで、レースに出てみようよ」
今度は俺に手を差し伸ばし、レースに参加してみないかと誘ってくる。
こいつは最初からそのつもりだったのだろう。だけど、今俺が彼女にかけてあげられる言葉はこれしかない。
「なぁ、猫を被るのはその辺にして、本性を表したらどうだ? 化け狐」
「今日も多いわね。早く注文して食べましょう」
「そう言えば、今は昼休みだったな」
本音を言えば、正直お腹はあまり空いていない。実験で薬を投与され続けたことで、胃や腸の消化吸収が遅く、長い間空腹を感じない体になっているからだろう。
「この学生食堂はね。実は全部無料なの! 学生が伸び伸びと走者生活を送れるように、ルーナ学園長が収入の一部を寄付しているんだって。本当に凄い方よね。そこら辺の貴族よりも立派だわ」
目を少しだけ輝かせ、タマモはルーナのことを語る。
ルーナは本当にこの学園の経営者でもあったんだな。
「それで何を食べるの? 注文してくるから教えて?」
「それなら、軽くで良い。別にそこまで腹は減っていない」
「分かったわ。軽くね。料理を運ぶ代わりに、席を取っておいてくれると助かるわ」
席の確保をお願いすると、タマモは食堂のカウンターへと歩いて行く。
「さてと。俺も2人が座る席を探すか」
辺りを見渡し、空いている場所を探す。まばらに席が空いている場所を発見するも、2人が座れる場所が見当たらない。
2人が一緒でなければ、あいつは俺が逃げ出すと思い込んでしまうかもしれない。ここは可能な限り、2人分の席が空いている場所を探すか。
もう一度辺りを見渡す。すると4人分の席に、1人だけポツンと座っているケモノ族の女の子がいた。
ウサギの耳に白くて長い髪をひとつに纏め、まつ毛も長く、青い瞳の女の子だ。彼女はデザートのフルーツの盛り合わせを食べ、幸せそうに頬を緩ませていた。
あそこなら、俺とタマモが座ることができるな。他に人が座る予定がなければ、相席を頼むか。
ウサギのケモノ族に近付き、声をかける。
「すまない。他の人が座る予定がなければ、相席をお願いしても良いか?」
声をかけると、彼女は俺をジッと見てくる。もしかして、彼女が1人だけでこの席に座っているのには、何か理由でもあるのだろうか?
「何か俺の顔についているか?」
変な空気が醸し出しているのを感じ、月並のことを言う。
「いえ、人族の方がこの学園にいるなんて珍しいと思いまして。どうぞ、他の方が座る予定はありませんから」
「サンキュ」
彼女に礼を言い、席に座ってタマモが来るのを待つ。
それから数分後、トレーに料理を乗せたタマモが俺を見つけ、こちらにやって来た。
「ここに居たのね……え? 同じ席にいるは、クリープ先輩じゃないですか!」
「あら、タマちゃん。今日も気品に溢れていますね。ママ、久しぶりに会えて嬉しいです」
タマちゃん? ママ?
タマモがクリープと呼んだこのウサギのケモノ族の女の子、どうやら学年がひとつ上の先輩らしいが、タマモのことをタマちゃんと呼んで、自身のことをママと言っている。何か深い関係があるのか?
「今日も優等生として頑張っているじゃないですか。そんな良い子には、良い子良い子してあげますね」
タマモが持っているトレーをテーブルの上に置いたその瞬間、クリープが立ち上がり、彼女を抱きしめる。そして茶髪の頭に手を置き、タマモの頭を優しい手付きで撫で始める。
「ク、クリープ先輩、やめてください」
「口では嫌がっても、耳や尻尾は喜んでいるじゃないですか。ママの愛情を受けて、すくすくと育ってくださいね」
女の子がイチャついている光景は、何とも微笑ましいものがある。もしかしたら、このクリープという子は、ユリ属性的なものを持っているのだろうか?
「シャカール君や、他の生徒も見ています。その辺にしてください」
「嫌です。良い子には頭を撫でてあげる義務が、ママにはありますので。特に優等生のタマちゃんには、愛情をたっぷりと注ぎながら、頭を撫でてあげます」
頭を撫で続けられている彼女の瞼が、ピクピクと動く。
「本当にやめてください。これ以上されたら、料理も冷めてしまいます」
「あらやだ。それは大変。冷えた料理を食べさせては、成長に影響が出るかもしれないわ。ごめんなさいね」
料理を理由に、これ以上頭を撫でることをやめるようにタマモが要求すると、ようやくクリープは、包容と頭を撫でる行為をやめ、タマモを解放する。
「はぁ、まさかクリープ先輩の席に座るなんて。知らなかっただろうから、文句は言えないけれど、昼間から疲れたわ」
テーブルの上に置いたトレーの位置をずらし、タマモは料理を俺の方に置く。しかし置かれたものは、普通にガッツリ系の定食だった。
「なぁタマモ? 俺、軽めで良いって言ったよな?」
「ええ、だから軽めにしたじゃない?」
「これのどこが軽めなんだよ! ガッツリとしているじゃないか!」
「あなた、何を言っているの? どう見たって軽めの内容じゃない。ねぇ、クリープ先輩?」
タマモがクリープに訊ねる。ここで彼女が俺の言い分に賛同してくれれば、タマモは自分の考えがおかしいことに気付くだろう。
「ええ、軽めですね。私もこの定食を3つ食し、食後のデザートとして、フルーツの盛り合わせの5杯目を食べているところです。でなければ、午後のトレーニングで力尽きてしまいます」
クリープの話しを聞いただけで、胃もたれを感じてきた。
そう言えば、人類以外の走者はみんな大食いだと言う話しを聞いたことがある。
まさか、種族の違いがここまで食に差が出るとは思わなかった。
「あたしは自分の分を運んで来るから、先に食べて良いからね」
先に食事を始めるように促し、タマモは再びカウンターへと向かって行く。そして彼女が戻って来ると、見るだけで食欲が失せそうな程の料理を運んできた。
ざっと見て5人前はありそうだ。
いくら食欲が失せても、せっかくの料理を残す訳にはいかない。なので、根性で食べ尽くすことにした。
食事を終えてお腹一杯になり、食堂を出る。次に案内されたのは室内プールだった。
「ここのプールは魔法で温水になっているから、1年中快適な温度で泳ぐことができるの。トレーニング時間以外でも、こうやって昼休みには泳ぐ生徒たちもいるわ」
タマモの説明を聞きながら、室内プールを見渡す。
プール内には、競泳水着を来た様々な種族が泳ぎ、スタミナアップに努めている。
中には豊満な胸をお持ちの女の子も泳いでおり、彼女たちの胸に視線が行きそうになる。だが、少しでも不埒な視線を向けようとすると、タマモが笑顔のまま圧力をかけてきたので、プールの案内は短時間に終わった。
そして次はトレーニングルームに案内されたのだが。
「タマモさんだ」
「今日も素敵ね。歩き方ひとつに気品を感じるわ。さすが模範的優等生ね」
タマモを見た生徒たちが、彼女を褒める。彼女たちの言葉が耳に入ったようで、タマモは無言ではあったが、軽く会釈をして生徒たちから離れる。
しかし彼女の瞼は、再びピクついていた。
トレーニングルームを案内された後、最後に屋上を案内される。
「見て、ここから第一レース場が見えるでしょう」
屋上から見えるレース場に向け、タマモは手を差し伸ばす。
「毎週週末には、各レース場で走者によるレースが行われるの。学園内はGIIIやGIIのレースばかりだけど、時々GIのレースも開かれるのよ。その時はお客さんもたくさん来て、満席になるの! たくさんのお客さんが、あたしたちの走りを見て応援してくれるのよ。観客席から、たくさんの人が歓声を上げて走りを褒めてくれる。あの感動は、一度味わうと忘れられないわ。だから、シャカール君も、レースに興味がないなんて言わないで、レースに出てみようよ」
今度は俺に手を差し伸ばし、レースに参加してみないかと誘ってくる。
こいつは最初からそのつもりだったのだろう。だけど、今俺が彼女にかけてあげられる言葉はこれしかない。
「なぁ、猫を被るのはその辺にして、本性を表したらどうだ? 化け狐」
0
お気に入りに追加
32
あなたにおすすめの小説

日本列島、時震により転移す!
黄昏人
ファンタジー
2023年(現在)、日本列島が後に時震と呼ばれる現象により、500年以上の時を超え1492年(過去)の世界に転移した。移転したのは本州、四国、九州とその周辺の島々であり、現在の日本は過去の時代に飛ばされ、過去の日本は現在の世界に飛ばされた。飛ばされた現在の日本はその文明を支え、国民を食わせるためには早急に莫大な資源と食料が必要である。過去の日本は現在の世界を意識できないが、取り残された北海道と沖縄は国富の大部分を失い、戦国日本を抱え途方にくれる。人々は、政府は何を思いどうふるまうのか。

ブラックギルドマスターへ、社畜以下の道具として扱ってくれてあざーす!お陰で転職した俺は初日にSランクハンターに成り上がりました!
仁徳
ファンタジー
あらすじ
リュシアン・プライムはブラックハンターギルドの一員だった。
彼はギルドマスターやギルド仲間から、常人ではこなせない量の依頼を押し付けられていたが、夜遅くまで働くことで全ての依頼を一日で終わらせていた。
ある日、リュシアンは仲間の罠に嵌められ、依頼を終わらせることができなかった。その一度の失敗をきっかけに、ギルドマスターから無能ハンターの烙印を押され、クビになる。
途方に暮れていると、モンスターに襲われている女性を彼は見つけてしまう。
ハンターとして襲われている人を見過ごせないリュシアンは、モンスターから女性を守った。
彼は助けた女性が、隣町にあるハンターギルドのギルドマスターであることを知る。
リュシアンの才能に目をつけたギルドマスターは、彼をスカウトした。
一方ブラックギルドでは、リュシアンがいないことで依頼達成の効率が悪くなり、依頼は溜まっていく一方だった。ついにブラックギルドは町の住民たちからのクレームなどが殺到して町民たちから見放されることになる。
そんな彼らに反してリュシアンは新しい職場、新しい仲間と出会い、ブッラックギルドの経験を活かして最速でギルドランキング一位を獲得し、ギルドマスターや町の住民たちから一目置かれるようになった。
これはブラックな環境で働いていた主人公が一人の女性を助けたことがきっかけで人生が一変し、ホワイトなギルド環境で最強、無双、ときどきスローライフをしていく物語!

追放騎手の霊馬召喚〜トウカイテイオーを召喚できずに勘当された俺は、伝説の負け馬と共に霊馬競馬界で成り上がる!
仁徳
SF
この物語は、カクヨムの方でも投稿してあります。カクヨムでは高評価、レビューも多くいただいているので、それなりに面白い作品になっているかと。
知識0でも安心して読める競馬物語になっています。
S F要素があるので、ジャンルはS Fにしていますが、物語の雰囲気は現代ファンタジーの学園物が近いかと。
とりあえずは1話だけでも試し読みして頂けると助かります。
面白いかどうかは取り敢えず1話を読んで、その目で確かめてください。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。

【書籍化】パーティー追放から始まる収納無双!~姪っ子パーティといく最強ハーレム成り上がり~
くーねるでぶる(戒め)
ファンタジー
【24年11月5日発売】
その攻撃、収納する――――ッ!
【収納】のギフトを賜り、冒険者として活躍していたアベルは、ある日、一方的にパーティから追放されてしまう。
理由は、マジックバッグを手に入れたから。
マジックバッグの性能は、全てにおいてアベルの【収納】のギフトを上回っていたのだ。
これは、3度にも及ぶパーティ追放で、すっかり自信を見失った男の再生譚である。
勇者パーティーにダンジョンで生贄にされました。これで上位神から押し付けられた、勇者の育成支援から解放される。
克全
ファンタジー
エドゥアルには大嫌いな役目、神与スキル『勇者の育成者』があった。力だけあって知能が低い下級神が、勇者にふさわしくない者に『勇者』スキルを与えてしまったせいで、上級神から与えられてしまったのだ。前世の知識と、それを利用して鍛えた絶大な魔力のあるエドゥアルだったが、神与スキル『勇者の育成者』には逆らえず、嫌々勇者を教育していた。だが、勇者ガブリエルは上級神の想像を絶する愚者だった。事もあろうに、エドゥアルを含む300人もの人間を生贄にして、ダンジョンの階層主を斃そうとした。流石にこのような下劣な行いをしては『勇者』スキルは消滅してしまう。対象となった勇者がいなくなれば『勇者の育成者』スキルも消滅する。自由を手に入れたエドゥアルは好き勝手に生きることにしたのだった。
【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。
三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎
長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!?
しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。
ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。
といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。
とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない!
フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!

ユーヤのお気楽異世界転移
暇野無学
ファンタジー
死因は神様の当て逃げです! 地震による事故で死亡したのだが、原因は神社の扁額が当たっての即死。問題の神様は気まずさから俺を輪廻の輪から外し、異世界の神に俺をゆだねた。異世界への移住を渋る俺に、神様特典付きで異世界へ招待されたが・・・ この神様が超適当な健忘症タイプときた。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる